JPS5846242Y2 - 線形作動器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、種々な型の装置の作動のために種種の機械
に用いられるピストンシリンダ型の流体線形作動器に関
するものである。

この様な作動器は、種々な荷物取扱移動装置、一部の材
料取扱装置、一部の大地移動機械並びに設備および同様
な機械等の作動に広く用いられる。

上述の型の多くの作動器は相当な横方向の力を受けるよ
うな具合に用いられる。

作動器がもたらす力並びに作動器に作用する力を作動器
の軸心に沿った直線的な力に制限することが好適である
が、多くの場合にこの様な作動器に作用する横方向の力
を除去できないことが当業者には明らかであろう。

この様な横方向の力は線形作動器の摩耗を増大し、ピス
トンロッドやピストンの対応する部材を取囲む軸受面、
シールおよびパツキンの不都合な摩損を生じるようにな
るために、早目の度々の調節や取換えが必要となる。

特にシリンダの端にて、ロッドが支持されてシリンダ内
に案内される軸受面の長さを増やすことが従来普通に行
われているが、作動器が通常の横方向の力より大きな力
を受けることが知られている。

このことは調節や取換えが必要とされる前の使用期間を
長くすることを助けるが、作動器の長さや費用を増大し
、いづれも好適でない。

この考案の目的は、調節や取換えの必要なく且つ長さを
十分長くすることなしに、大きな横方向ツカに耐えると
共にこの様な力に長い使用期間耐えれるピストンシリン
ダ型の線形作動器を提供するにある。

この考案を好適な状態に実施するのに、ピストンが球状
外面を有し、適合するくぼみすなわち球状内面をもつ第
１の環状スリーブがピストンの球状外面と周囲シリンダ
の内面の間に設けられたピストンシリンダ型の線形作動
器が提供される。

第２の環状スリーブロッドとシリンダの間に設げられ、
このスリーブは球状外面を有し、この第２のスリーブの
球状外面に適合する内面を有した保持部材が第２のスリ
ーブとシリンダの間に設けられる。

この考案は以下の添付図面に沿っての推奨実施例に就い
ての詳細な説明から一層間らかになるであろう。

図面にて、符号１０はこの考案の線形作動器を示す。

作動器１０は円形断面の貫通する軸方向の開口をもった
外シリンダ１２を有する。

所謂ヘッド端（反対側の端はロッドがシリンダから突出
している）にて、作動器は溶接の様な適宜な手段でシリ
ンダに固着されるボス部１６を有している。

第４図に示されるように、ボス部１６は２つノ別個の部
材を有している。

他方のロンド端にはピストンロッド２０ｖＣ固着される
別のボス部１８がある。

ピストンロッド２０の内端にてはピストン２２がピスト
ンロッド２０に固着されており、ロッド２０とピストン
２２はシリンダ１２内を往復動するよう設けられている
。

ピストン２２は球形外面２４を有しており、矢印線２６
が中心２８から延びる球形半径を示しており、中心２８
は作動器１０の縦軸心２９上にある。

ピストン２２０球面２４とシリンダ１２の内面１４との
間には環状スリーブ３０があり、このスリーブ３０はピ
ストン２２の周面に適合する球形内面３２を有しており
、またスリーブ３０の外面３４は断面が円形で、シリン
ダ１２の内面１４に密接に係合している。

ピストン２２にはその両端にてピストンの適宜な肩部に
設けられた一対の通常のシール３６がある。

これらシール３６は後述するようにピストンを一方の方
向に作動する圧力流体を、他方の方向にピストンを作動
する圧力流体から隔て〜いる。

作動器１００ロンド端近くには別のスリーブ４０がある
。

スリーブ４０は外周面４２を有しており、矢印線４４は
作動器１０の縦中心線２９上に同様にある中心４６かも
延びる球の半径である。

スリーブ４０の内面４８は断面円形で、ピストンロッド
２０の外面に密接係合している。

スリーブ４０は図示の構成にて一対の環状スペーサ４９
，５０により所要位置に保持されているが、単一のスペ
ーサを用いたり、２つのスペーサを用いる図示の構成で
は組立が容易なので、スペーサ５０が先づ最初に１次い
でスリーブ４０が、更に別のスペーサ４９を夫々組立で
き、ロッド２０がシリンダ１２内側の所要位置にあるこ
とが明らかであろう。

スペーサ４９，５０とシール５４は環状溝内にシール５
４を保持する保持リング５２によって所要位置に固持さ
れ、ワイパリング５６はロッド２０がシリンダ１２内に
入るときにロッド２０をきれいにして作動器１０内への
ごみや異物の浸入を防止することを助けている。

保持リング５２は固定シール５８を通常の様に所要位置
に保持し、流体の漏洩に対して作動器１０をシールする
。

両スリーブ４０，３０は環状であるが、夫々作動器１０
の縦方向に延びる小さな隙間を有しており、第２図のス
リーブ４０にてはこの隙間が符号６０で示される。

代表的な場合の比較的大きな作動器にては、この隙間は
１．５ｍ＋ｎ（０，０６インチ）である。

作動器におけるロッド２０の外径は１１．４３ｃＷｌ（
４，５０インチ）で、シリンダ１２の内径は１５．２４
ｃｒｒ１（６，００インチ）で、作動器の収縮長さは３
２８．９ｃｍ （１２９，５０インチ）で作動器の伸長
長さは６０８．３ＣＷｌ（２３９，５０インチ）である
。

スリーブ４０，３０の各々にはスリーブ４０のために鋭
い縁部６２，６３が、スリーブ３０にては縁部６４，６
５が夫々設けられている。

これら鋭い縁部６２，６３，６４，６５は作動器内に入
るおそれのあるごみや異物をロッド２０からかき取るよ
う働き、スリーブ３０，４０とロッド２０およびシリン
ダ１２の各内外面との間にごみや異物の入ることを従っ
て防止している。

この様なごみや異物はスリーブ３０，４０の滑らがな作
動面を徐々に損傷しやすく、これら作動面をだめにする
が、ごみや異物の浸入を防止するこれら鋭い縁部はこの
様な有害な作用を防止する助けをなすことが理解できよ
う。

スリーブ３０．４０の各々の縦方向の間隙は、互に組立
てられるロッドやピストンやシリンダや他の同等なもの
と比較してスリーブの異なった熱膨張係数に適合するの
に有効である。

しかし、またこの様な隙間は両スリーブの両端間に圧力
流体が流れることを可能にしていて特に鋭い縁部を冷却
にて助けるようなし、従ってスリーブの損傷を防止する
よう助ける。

以下の説明から、作動器１０を伸長するために作動器１
０に供給される圧力流体をスリーブ４０が直接受けるこ
とが明らかであろう。

スリーブ３０の場合、シール３６とスリーブ３００間の
隙間６６に流体が入るのを防止するようスリーブ３００
両端にシール３６があるが、シリンダ１２の長さ方向に
ピストン２２を往復動するよう作動器１０が作動される
ときに、鋼のシリンダ壁の有孔性やシール３６と内壁１
４の間とスリーブ３０と内壁１４０間にある潤滑剤の薄
い膜によって隙間６６内に流体が直ちに貯ることか当業
者には明らかであろう。

第１図に示される様に、作動器１０は第１図での図示の
長さを簡略にするために中央の部分が大分省略されてい
る。

作動器１０の作動にて、作動器１０を伸長するように圧
力流体が孔６８に供給される。

同時に、室７０内にある流体は孔Ｔ２を通って排出され
る。

作動器１０を引込めることが所要されるときには、圧力
流体が孔７２および室７０に供給されて、ピストン２２
の右方の流体はシリンダ１２から孔６８を通って排出さ
れる。

作動器１０には止め部材７４が設けられていて最大伸長
位置で孔７２をピストン２２が塞がないようにしている
。

この考案に従った作動器の使用例が米国特許第３．７１
８，２２１号の荷物移送機構に図示されており、この考
案を好適に実施できる荷物移送機構の主作動器について
特に説明されている。

この考案の作動器のスリーブ３０．４０には、往復動部
材すなわち作動器のピストンとシリンダおよび他の部材
とシリンダ１２０間に力が伝えられる軸受部材が設けら
れている。

シリンダ１２の内面１４は円形断面で小さな公差を有し
、非常に滑らかに仕上げられている。

同様に、ロッド２０の外面は断面円形で、小さな公差を
有し、非常に滑らかに仕上げられている。

スリーブ３０，４０は滑動する面が低摩擦係数を有する
と共に比較的高い単位圧力に耐えれる能力を有した材料
でつくられる。

スリーブ３０，４０に適した材料には、附加的な強さを
もたらすよう繊維または織物で補強されたフェノール樹
脂の様な合成樹脂材料がある。

しかし、この様なスリーブは非金属材料に限られるもの
ではなく、この発明を実施する作動器にて十分に作動す
るよう金属および金属と非金属材料の組合せがある。

シリンダとピストンとロッドは鋼が好適である。

シリンダの内外方にピストンとロッドを動かす作動器の
作動の際に東この考案の構成にてはスリーブとこれに適
合するピストンの球面および保持部材のためにスリーブ
３０，４０に作用する力を等しくする。

従来の構成に用いられる真直ぐなスリーブや軸受にては
、作動器に作用される横方向の力すなわち作動器の縦軸
心に垂直な力、或は縦軸心に沿った以外の力、は作動器
を曲げたり変形したりし、横方向の力の方向と位置にも
とづいてスリーブまたは他の部材等の一端近く作動器の
ロッド端の特にスリーブに応力の集中がもたらされる。

しかし、この考案の構ｅ、にて、スリーブとこれに適合
する部材の間に伝えられる荷重は球面に沿い大体均一で
ある。

もし、作動器の横方向の力が作動器を変形したり彎曲し
たりするほどに太きければ、一方または両方のスリーブ
とこれに適合する部材は相対的に球状運動をなして、球
面において犬体均−な大きさに荷重を維持する。

相対運動が適合する球面間に生じ、多くの場合にこの動
きは僅かであるが、この様な動きは球面上に大体均一に
荷重を維持でき、従ってスリーブの両端の摩耗を最小に
すると共に寿命を長くし、必要とされる調整の数を最小
にすることが理解されよう。

この考案をシリンダとロッドとピストンとを有する作動
器の一例に就いて図示説明したが、ロッドとピストンの
代りに大直径の中空ラム部材が用いられる所謂ラム型の
作動器に適用できる。

従って、この考案をその推奨実施例に就いて説明したが
、変更および変形ができることが当業者には明らかであ
ろう。

依って、この考案の精神と範囲を逸脱することなく全て
の変更を含むことを意図するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案を実施した線形作動器を示す一部省略
した断面図、第２図は第１図の作動器の一端の概略平面
図、第３図は第１図の作動器に用いられるスリーブのｌ
？の概略図、第４図は第１図の作動器の他端の概略平面
図である。 図中、１０・・・・・・作動器、１２・・・・・・シリ
ンダ、・・・・・・ピストンロッド、２２・・・・・・
ピストン、３０・・・・・・スリーブ、３６・・・・・
・シール、４０・・・・・・スＩＪ ７”、４９．５
０・・・・・・スペーサ、５２・・・・・・保持リング
、５４・・・・・・シール、５６・・・・・・ワイパリ
ング、５８・・・・・・シール、６０・・・・・・隙間
、６６・・・・・・隙間。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内面を有した外シリンダ、外シリンダの一端から突出す
   るピストンロッドに取付けられたピストンを備えた線形
   作動器において、ピストンに設けられた球状外面、ピス
   トンの球状外面と外シリンダの内面との間に設けられて
   外シリンダと滑動係合し且つピストンの球状外面と対応
   し接触係合する球状内面を有してピストンの球状外面の
   一部分が両端を越えて延びている環状スリーブ、ピスト
   ンロッドと外シリンダの間に設けられて球状外周面を有
   したスリーブ、外シリンダ内に設けられて外シリンダの
   内面と係合する外面を有すると共にスリーブの球状外周
   面と対応し且つ接触係合する球状内面を有したスペーサ
   を備えた線形作動器。