JPS5845968Y2 - ２回路式ブレ−キ装置のブレ−キ液容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は液圧２回路式ブレーキ装置のブレーキ液容器に
関する。

２回路式ブレーキ装置に釦いては各回路に対し、独立の
室を有する液体容器を使用するのが普通である。

普通は前記容器を隔壁によって二つの室で分離し、かつ
前記二つの室が容器内のブレーキ液の所定液位の上方に
耘いて相互に連結され、空気訃よび液体が常時平衡する
ようにされている。

したがってル型的には前記容器はせきを形成する中央間
仕切を具えた単一のプラスチックユニットとして構成さ
れ、前記間仕切は所定の液位の下方にトいて該ユニット
を二つの室に分割するようになっている。

このような構造の欠点は一つのブレーキ回路から液体が
漏洩し、したがって容器内の対応する室が空になった場
合、車輌が起伏の犬なる地面上を走行する時、または加
速あるいは制動を行う時には、他の室の液体が前記せき
な越えて前記空の室に飛ば出すに十分な慣性を有するよ
うになることである。

したがってこの時まだ良好な状態にある回路も、その容
器室内の液体が徐々に失われるようになる。

また、特開昭５１−１２７９７５号公報は、自動車の前
後方向に列置設された第１リザーバと第２リザーバとの
間に、ブレーキ液面が所定最低位以上の場合にのみ両リ
ザーバ間のブレーキ液移動を許容するような連通路を備
えたブレーキ液容器を開示している。

このブレーキ液容器に訃いては、前記連通路の前方開口
は該第１リザーバの前端部に、また前記連通路の後方開
口は該第２リザーバの後端部にそれぞれ位置せしめられ
ている。

このような構成で成るブレーキ液容器は、車輛が登阪路
にあるとき、または降板路にあるときに液面検出スイッ
チ装置が誤作動しないように意図されたものであるが、
ブレーキ回路に漏洩を生じて一方のリザーバ内のブレー
キ液の液位が最低液位より下がって空になってしまい他
方のリザーバ内のブレーキ液の液位が最低液位にあると
いう場合に、他方のリザーバから一方の空のリザーバに
向けてブレーキ液が飛び出すという問題を克服するもの
ではない。

同数ならば、車輛が起伏の犬なる地面上を走行する時、
または車輛が加速と減速を急激に繰りほえし行なう時に
釦いて、他方のリザーバの液は慣性によって、連通路を
介して一方の空のリザーバに飛び出してしまうことは必
至である。

ブレーキ回路に漏洩を生じて一方のリザーバ内のブレー
キ液の液位が最低液位より下がって空になってしまう事
故があっても、他方のリザーバ内のブレーキ液はせめて
最低液位より低下しないように保持して訃き、漏洩のな
い良好な状態にあるブレーキ回路のブレーキ液が不足し
ないようにしようという目的からして、前述したごとき
液の飛び出しがあったのでは不都合である。

本考案の目的は前記の如き欠点を最少限に止め得る２回
路式液体容器を供することである。

本考案によれば２回路式ブレーキ装置のブレーキ液容器
にして液体を充填し得る二つの室を有し、ブロードによ
って制御される弁装置により、一つの室から他の室へ液
体を流動させるように連結され、前記容器の液位が所要
の最低液位に達した時に前記弁装置が前記液体の流動を
実質的に遮断するようになったブレーキ液容器が得られ
る。

前記二つの室はなるべくは所要の最低液位に位置する対
応する孔を通して、内部にフロートを有する垂直管に連
結される。

前記フロートは普通は円筒形を呈し、かつ前記管内に訃
いて案内され、弁閉鎖部材として働らくようになってい
る。

前記管は二つの室の間に位置する隔壁と一体的に形成し
、かつ容器の外部に出るように位置決めすると共に前記
管の壁を前記隔壁トよび容器の外壁と一体的に形成する
ことが望ましい。

次に添付図面により本考案の実施例を説明する。

第１図、第２間転よび第３図に示される如く、液体容器
１１は二つの独立室１２，１３を有し、これら各室はそ
れぞれ出口１４．１５を通して別個のブレーキ回路（図
示せず）に連結されている。

前記二つの室１２，１３は隔壁１６によって分離され、
かつ各室はそれぞれねじによって連結し得る注入口１７
，１Ｂを備え、液体はこれら注入口から室に導入される
。

各注入口は常態ではねじ付きの蓋（図示せず）によって
閉鎖されている。

前記隔壁１６は容器１１の二つの縦方向側壁と一体的に
形成され、該隔壁１６の一端１９は垂直管２１と共通な
壁２０を有する容器側壁の一部分と一体的に形成されて
いる。

前記垂直管２１は前記側壁と共通な壁２００部分が前記
隔壁１６０両側に位置するように配置されている。

二つの孔２２．２３はそれぞれ前記二つの室１２．１３
の一つを管２１に連結し、該室１２゜１３がこの管２１
を通して連結されるように配置されている。

前記孔２２，２３はほぼ各室内の所要最低液位に位置す
るようにされている。

前記管２１の中にはフＯ−ト２４が摺動自在に案内され
、最低液位に達した時に、このフロート２４が実質的に
孔２２，２３を閉じ、したがって液体室の連結を遮断す
るようになっている。

管２１の床２５は前記孔に隣接する平らな床であり、か
つ液体容器の下方部分２６の周囲リムの一部分として形
成されている。

前記液体容器はプラスチックを押出して形成された二つ
の部分、すなわち上方部分２７むよび下方部分２６より
なっている。

前記容器を押出しによって形成するに適した材料は普通
は密度の犬なるポリエチレンまたはポリプロピレンであ
る。

前記二つの部分２６．２７は外周フランジ２９を有し、
該フランジはこれら部材を相互に溶接する場合に使用さ
れる。

前記隔壁１６は二つの手部分よりなり、各手部分はそれ
ぞれ容器の上方部分トよび下方部分と関連している。

前記隔壁の二つの手部分は相互に突合わせ溶接によって
結合される、。

容器の上方部公転よび下方部分間の水平結合線は所要の
最低液位とほぼ対応している。

前記管２１０床２５は水平結合線上に位置し、管２１の
垂直断面訃よび頂部端壁２８が容器の上方部分と一体的
に塑造され、かつ孔２２．２３に隣接する管の床２５は
容器の下方部分２６と関連する周囲フランジ２９の延長
として形成されている。

前記床２５は容器の上方部分トよび下方部分を組立てる
時に管２１に溶接される。

常態運転が行われる時には、前記液体容器に液体が充填
され、前記各室１２．１３がその中の最高液位トよび最
低所要液位の間の液位を有するようにされる。

たとえばもし室１３に連結されたブレーキ回路に漏洩が
生じれば、室１３トよび１２内の液体は孔２２、管２１
および孔２３を通して排出される。

その理由はフロ゛−１２４が液体によって孔の上方に保
持されているからである。

この状態は室１２内の液位が所要の最低液位まで低下し
かつ前記フロートが低下して管２１の床２５に触座する
ようになるまで続く。

フロートがこの位置に達すれば孔２２．２３が閉鎖され
、かつ液体のサージングトよび振動によって跳ねかえっ
た液体が室１３に入らないようになる。

車輛が傾斜の急な地白土に位置した時、液筒が傾いて一
時的に孔２２が液面下に位置してしまうことがある。

このどきには管２１も垂直位置から傾くことになり、フ
ロート２４は管２１の内面に摩擦接触して、管２１が垂
直位置にあるときに較べれば孔２２を開く動作は緩慢に
なるので、室１２から室１３に漏洩する液はきわめて少
量である。

本考案の目的は液体のサージ現象に起因する漏洩、振動
に起因する跳ねかえりを減少せしめ、したがって部分的
に満されている室と空になった室との間にトける液体の
移動を最少限に止めることである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による液体容器の縦断面図である。 第２図は第１図に示された容器を矢印の方向に見た図で
ある。 第３図は第１図の線■−■に沿って取られた断面図であ
る。 図において１１は液体容器、１２．１３は室、１４．１
５は出口、１６は隔壁、１γ、１８は注入口、１９は端
部、２０は共通壁、２１は垂直管、２２．２３は孔、２
４はフロート、２５は床、２６は下方部分、２γは上方
部分、２８は頂部端壁、２９はフランジである。

Claims (7)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）２回路式ブレーキ装置のブレーキ液容器にして、
   液体を充填し得る二つの室を有し、前記室がその一つか
   ら他の室へ液体を流動させるように連結されているブレ
   ーキ液容器にトいて、前記容器１１内の液位が所要の最
   低液位に達した時ニ、フロート２４によって制御される
   弁装置が前記二つの室１２，１３間の液体の流動を実質
   的に遮断するようになっていることを特徴とするブレー
   キ液容器。
2. （２）前記第１項記載のブレーキ液容器にトいて、前記
   二つの室１２，１３がそれぞれ対応する孔２２または２
   ３により、内部にフロート２４を有する垂直管２１に連
   結され、かつ前記各社が所要の最低液位に位置している
   ブレーキ液容器。
3. （３）前記第２項記載のブレーキ液容器に訃いて、前記
   フロート２４が円節形を呈し、かつ前記管２１内に釦い
   て弁として働らくように案内されているブレーキ液容器
   。
4. （４）前記第２項または第３項記載のブレーキ液容器に
   釦いて、前記管２１が二つの室１２，１３間に位置する
   隔壁と一体的に形成されているブレーキ液容器。
5. （５）前記第４項記載のブレーキ液容器に耘いて、前記
   管２１が容器１１の外部に位置し、かつ該管の壁２０が
   前記隔壁訃よびこの管と関連する容器１１の外壁と一体
   的に形成されているブレーキ液容器。
6. （６）前記第４項または第５項５記載のブレーキ液容器
   において前記容器１１が相互に溶接された二つの部分、
   すなわち上方部分２１３．−よび下方部分２６よりなり
   、前記垂直管２１が前記上方部分２Ｔと一体的に形成さ
   れかつ前記管２１０床２５が前記下方部分２６と一体的
   に形成されているブレーキ液容器。
7. （７）前記第６項記載のブレーキ液容器に訃いて、前記
   所要最低液位が前記上方部分２１トよび下方部分２６の
   結合線に対応しているフレーキ容器。