JPS5845805Y2 - 農用トラクタに連結するスピ−ドスプレ−ヤ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は農用トラクタに連結して果樹園等を運行し、薬
液タンクを散布するスピードスプレーヤに係るものであ
る。

農用トラクタの後部に連結するスピードスプレーヤは、
機体重量を軽量にしてトラクタ後部に近接させトラクタ
前輪浮き上がりによる走行不安定を防止する必要がある
。

本考案はこの問題を解決した構成に関するもので、その
特徴とするところは、動力噴霧機のクランク軸端をクラ
ンクケースの両側へ突出させ、その前端軸にトラクタＰ
ＴＯ軸を連結させ後端軸に軸流ファンを連結させてクラ
ンク軸を軸流ファンの伝動軸と兼用させることにより伝
動装置を省略化して軽量化しスピードスプレーヤの機体
をコンパクト化して機体重心をトラクタ後部に近接させ
た、トラクタ走行性を低下させることのない構成を提供
するものである。

図面についてその構成を説明すれば、ａは農用トラクタ
の後部を示し、１対の油圧アーム１，１に連結するロア
リンク２，２とトップリンク２０を装備してなる。

３は前面が門柱形で、前記３点リンクの装着具を設けて
側面視路り形をなした装着フレームである。

装着フレーム３の内底部にはクランクケース２２の両側
からクランク軸１３の両端１３′。

１３“を突設させた動力噴霧機１２が載置されてあり、
クランク軸１３は進行方向と平行になるように取着され
、クランク軸１３の前端軸１３′にトラクタＰＴＯ軸と
連結したユニバーサルジヨイント４を連結させてなる。

１１は変速ボックスで装着フレーム３の後部に配置し、
前記動力噴霧機１，２の後部に突出するクランク軸１３
の後端軸１３″と連結して入力し適宜な増速手段を収蔵
してなり、後面に出力プーリー２１を有する。

６は薬液タンクで装着フレーム３の上部で前傾した前面
フレームに当接固定してなる。

ｂは散布部を示し、装着フレーム３の後部に突設され、
後部吸い込み型の風胴１０に同心に軸流ファン８を収蔵
し、その軸流ファン８の回動軸は前記変速ボックス１１
の後部出力プーリー２１とベルト伝動される。

７はノズルで風胴１０の散布口の周囲に多数個配設され
散布管９と連結される。

次に第２図の散布駆動部Ｃを詳説すると、１２は動力噴
霧機で、クランクケース２２には２連のプランジャを有
したクランク軸１３が収蔵され、そのクランク軸１３は
クランクケース２２の両側に突出した前端軸１３′、後
端軸１３″を有してなり、前端軸１３′はユニバーサル
ジヨイント４と連結し、後端軸１３″は変速ボックス１
１と連結してなる。

変速ボックス１１の出力プーリー２１はベルトを介して
軸流ファン８に連結されてなる。

５は切換弁で、調圧弁１８を有して装着フレーム３の前
上部に固定されてなり、連結パイプ１５により動力噴霧
機１２に連結され高圧薬液が送圧される。

１７は吐出パイプを示し、切換バルブを通過した薬液を
前記散布管９に送達させる。

１６は余水パイプで調圧弁１８によって調整された余水
を薬液タンク６へ返送させるものである。

次に作用を説明する。

果樹園に於いてトラクタを運転し、ＰＴＯ軸を回動させ
ると、ユニバーサルジヨイントが回動して動力噴霧機が
回転し２連のプランジャを動作して薬液タンクから薬液
を給水して切換弁側に高圧薬液を送る。

この時、同時にクランク軸の後端軸が変速ボックスへ動
力伝達し、この変速ボックスは所定の増速比に基づいて
軸流ファンを駆動させる。

操縦者は所望の果樹園に近づいたら切換弁を操作すると
散布管を介してノズルから薬液を吐出させ散布すること
ができる。

以上のように動力噴霧機のクランク軸を軸流ファンの伝
動軸を兼用させたから、従来に比して駆動機構に複雑な
構造を必要とせず且つ動力ロスは増すことなく、スピー
ドスプレーヤ機体をコンパクトにしかも軽量化されたの
で、トラクタに装着した際に、走行バランスを便利に保
ちかなり小型のトラクタまで利用可能となった。

しかも複数の駆動機構を排除した分だけ安価に製作でき
る等の実益もある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を実施した一部を省略した側面図、第２
図は散布駆動部の説明図である。 ａ・・・・・・農用トラクタの後部、ｂ・・・・・・散
布部、Ｃ・・・・・・動力伝達部、１・・・・・・油圧
アーム、２・・・・・・ロアリンク、３・・・・・・装
着フレーム、４・・・・・・ユニバーサルジヨイント、
５・・・・・・切換弁、６・・・・・・薬液タンク、７
・・・・・・ノズル、８・・・・・・軸流ファン、９・
・・・・・散布管、１０・・・・・・風胴、１１・・・
・・・変速ボックス、１２・・・・・・動力噴霧機、１
３・・・・・・クランク軸、１３′・・・・・・クラン
ク軸の前端軸、１３”・・・・・クランク軸の後端軸、
１４・・・・・・プランジャ、１５・・・・・・連結パ
イプ、１６・・・・・・余水パイプ、１７・・・・・・
吐出パイプ、１８・・・・・・調圧弁、１９・・・・・
・給水パイプ、２０・・・・・・トップリンク、２１・
・・・・・出力プーリー、２２・・・・・・クランクケ
ース。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 前面を農用トラクタの３点リンクと装着する装着部を有
   した門柱形となし且つ側面視り形となしたフレーム３の
   中央底部にクランク軸の両端をクランクケースより突出
   してなる動力噴霧機を配し、その上部でフレームの門柱
   形の背部に薬液タンクを隣設し、薬液タンクの後方に軸
   流ファンを有した散布部を配設してなるスピードスプレ
   ーヤに於いて、前記動力噴霧機のクランク軸をトラクタ
   進行方向と平行状になるように動力噴霧機を設けて、そ
   の前端軸と農用トラクタ進行方向とを連結。 させ他側後端軸と軸流ファンとを連結させて構成し、ク
   ランク軸を軸流ファンの伝達軸と兼用させたことを特徴
   とした農用トラクタに連結するスピードスプレーヤ。