JPS5845546B2 - 凍結防止弁 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は寒冷地において、湯沸器および配管内の水が凍
結温度にある時にその水を自動的に排出し、破裂等によ
る事故を未然に防ぐ凍結防止弁に関するものである。

従来から湯沸器等においては、水が凍結することにより
配管が破裂するのを未然に防ぐための凍結防止弁として
数数の構造のものが用いられているが、これらの従来の
ものは、いずれのものも精度、使い易さ等を考えると、
まだまだ充分といえるものはなく、その対策が望まれて
いた。

また、凍結防止弁は、水の凍結温度付近で動作するもの
であり、年間のほとんどは開弁状態である。

従って、従来の凍結防止弁においては、水中の不純物が
沈澱、硬化することにより水の流路を塞ぎ、外気温度が
凍結温度付近になり開弁状態であるにもかかわらず、排
水されず、破裂等の凍結事故が発生するという欠点が生
じていた。

本発明はこのような従来の問題点を解決し、動作の確実
な凍結防止弁を提供することを目的とするものである。

この目的を達成するために本発明は、水平方向に開口す
る流入口および垂直方向に開口する排出口を備えかつそ
の流入口と排出口との間に水路を設けた外枠筐体と、こ
の外枠筐体内に配設されかつ前記水路の流入口の出口部
分に設けたノズルの開口を開閉する弁体と、この弁体に
連結部材を介して連結されかつ前記ノズルの開口と相対
するように配置された弾性隔膜と、この弾性隔膜の周辺
部を皿状の外枠の周辺部に固着することにより密閉室を
形成しその密閉室内に０〜５℃程度の温度で体積変化を
起こす感温物質を封入して構成した密閉室ユニットとを
備え、前記ノズルおよび前記外枠筐体本体の流入口内を
この流入口の入口面に向って広がる形状としたものであ
る。

このようにすることにより、外気温度が０〜５℃付近に
なったとなに自動的に弁体を移動させて開弁状態とし、
配管内の内を排出して凍結による破裂等の事故を防止す
ることができる。

また、長期開閉弁状態に置かれ水中の不純物が沈澱して
も、ノズルおよび流入口内が流入口の入口面に向って広
がる形状となっているため、沈澱物は流入口の入口面に
向って移動し、細管部分での目づまりな防ぐことができ
る。

以下、本発明の一実施例について第１図および第２図を
用いて説明する。

置において、１は外枠筐体本体で、この外枠筐体本体１
には水平方向に開口する流入口１ａおよび垂直方向に開
口する排出口１ｂが設けられ、また流入口１ａを有する
筒部にはリング２によって外枠筐体本体１に抜は止め保
持された機器取付は金具３が配設されている。

４はこの外枠筐体本体１内を流れる水量を規制するノズ
ル４ａを有した調整ねじで、前記外枠筐体本体１の流入
口１ａと排出口１ｂとの間の壁面（流入口１ａの出口部
分）に螺合され、その流入口１ａと排出口１ｂとはノズ
ル４ａを介してほぼ９０°の位置関係にあり、しかもそ
のノズル４ａを介して連通している。

５はシールリングで、前記外枠筐体本体１と調整ねじ４
のシールを行うものである。

６は皿状の外枠で外枠筐体本体１とで外枠筐体を構成す
る。

７は弾性隔膜で、この弾性隔膜７０周辺部が外枠６の開
放端周辺部の巻込み加工および輪状半田による半田付は
等により外枠６に固定されている。

この外枠６と弾性隔膜７とにより密閉室が形成され、こ
の密閉室内にはＯ〜５℃程度の温度で急激な体積変化を
起こすフレオン等の感温物質８が封入されており、これ
によって密閉室ユニットが構成されている。

また、この密閉室ユニットは、弾性隔膜７が前記調整ね
じ４のノズル４ａの開口と相対するように前記外枠筐体
本体１に取付けられている。

９は一端を前記弾性隔膜７のほぼ中央部に固着した連結
棒（連結部材）で、この連結棒９の他端には前記調整ね
じ４のノズル４ａの開口を開閉するゴム弁（弁体）１０
が嵌着されている。

また、ゴム弁１０は、前記調整ねじ了のノズル４ａへの
圧着、離脱を行い、排水を規制する頭部１０ａと、この
頭部１０ａの端部に一体に成形された環状の周縁部１０
ｂとからなる帽子形状のものである。

１１はこのゴム弁１００頭部１０ａが挿着されるスカー
ト状のゴム板で、このゴム板１１はゴム弁１００周縁部
１０ｂと調整ねじ４を配設した外枠筐体本体１の内面と
の間に配設され、周縁部はその外枠筐体本体１の内面に
密接している。

１２は銘板を兼ねたアルミニウム等の熱伝導性の良好な
金属からなる金属板で、この金属板１２は前記外枠６に
接しており、外気温度を効率よく伝達するためのもので
ある。

ここで、前記調整ねじ４のノズル４ａおよびその調整ね
じ４と流入口１ａとの間の水路は、流入口１ａの入口面
に向って広がる傾斜面４ｂ、Ｉｃを有するロート形状を
しており、ノズル４ａの開口が流入口１ａの開放端より
も高い位置にある。

前記構成において、常温時には、密閉室ユニットの密閉
室内のフレオン等の感温物質８０体積が大きく、従って
ノズル４ａの開口は、弾性隔膜７の撓みによって連結棒
９を介して押圧されるゴム弁１０によって塞がれ、外枠
筐体１内（流入口１ａ）の水はノズル４ａの部分で止め
られている。

そして、外気温度が下がるにつれてフレオン等の感温物
質８０体積は徐徐に減少し、５℃以下で急激に体積が減
少して弾性隔膜７は外枠６側に移動し、調整ねじ４とゴ
ム弁１００間に空隙が生じ、水道圧により湯沸器または
配管内の水がスカート状ゴム板１１を介して流出し、水
の凍結による破裂等の事故を未然に防ぐことができる。

ところで、本実施例による凍結防止弁では、ノズル４ａ
の開口がゴム弁１０により塞がれている時、ノズル４ａ
および水路に水中の不純物が重力により下方に沈澱しよ
うとするが、そのノズル屯の傾斜面４ｂ、流入口１ａの
傾斜面１ｃに沿って器具の配管側に堆積することとなる
。

すなわち、径の小さいノズル４ａ内に不純物が堆積し、
目づまりするといったことが少なくなるのである。

以上のように本発明によれば、凍結防止弁の流入口と排
出口との間の細管部分に不純物が堆積するということが
少なく、これによって目づまりが生じて凍結温度付近に
なっても排水されないということがほとんどなくなり、
凍結防止動作を確実に行うことができるとともに、新た
に特別な部品を追加しなくてもよいため、価格が高くな
ることなく直にも実施することができるという非常に優
れた凍結防止弁を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図ａ、ｂは本発明の一実施例による凍結防止の外観
を示す正面図および側面図、第２図はその凍結防止弁の
内部構造を示す断面図である。 １・・・・・・外枠筐体本体、１ａ・・・・・・流入口
、１ｂ・・・・・・排出口、Ｉｃ、４ｂ・・・・・・傾
斜面、４・・・・・・調整ねじ、４ａ・・・・・ツズル
、６・・・・・・外枠、７・・・・・・弾性隔膜、８・
・・・・・感温物質、９・・・・・・連結棒（連結部材
）、１０・・・・・・ゴム弁（弁体）。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 水平方向に開口する流入口および垂直方向に開口す
   る排出口を備えかつその流入口と排出口との間に水路を
   設けた外枠筐体と、この外枠筐体内に配設されかつ前記
   水路の流入口の出口部分に設けたノズルの開口を開閉す
   る弁体と、この弁体に連結部材を介して連結されかつ前
   記ノズルの開口と相対するように配置された弾性隔膜と
   、この弾性隔膜の周辺部を皿状の外枠の周辺部に固着す
   ることにより密閉室を形成しその密閉室内に０〜５℃程
   度の温度で体積変化を起こす感温物質を封入して構成し
   た密閉室ユニットとを備え、前記ノズルおよび前記外枠
   筐体本体の流入口内をこの流入口の入口面に向って広が
   る形状とした凍結防止弁。