JPS5845249B2 - 絶縁物の電界緩和構造 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、高電圧機器に用いられる注型絶縁物の接地
側に加わる電界を緩和する電界緩和構造に関する。

説明の都合上、従来釦よびこの発明の実施例による注型
絶縁物は、何れもガス絶縁電気装置に使用される絶縁ス
ペーサの場合について説明する。

従来、ガス絶縁電気装置の絶縁スペーサは、第１図に示
すように接地金属容器１，１の内部に配置される通電導
体２を、絶縁スペーサ３の中心部で支承するとともに、
絶縁スペーサ３のフランジ部３１は接地金属容器１，１
０両フランジで挟着され、ボルト４釦よびナツト５で締
結されている。

そして、上記絶縁スペーサ３の接地側の電界を緩和する
手段として、注型絶縁物で成型される絶縁スペーサ３に
、金属製の電界緩和リング３７と外部接続用の埋金３８
釦よび上記両金属を接続する接続部材３４とを埋設して
形成された電界緩和構造が用いられ、上記埋金３８と接
触するボルト４を介して接地金属容器１．ＩＫ電界緩和
リング３７が接続されて、絶縁スペーサ３の接地側の電
界が緩和されていた。

しかし、上記従来の電界緩和構造は、金属製の電界緩和
リング３７釦よび埋金３８が注型絶縁材料に埋設置−で
成型されるため、絶縁材料と金属材料との膨張係数の相
違により内部応力が残留したり、あるいは相互間に隙間
が発生するかそれがあり、さらにクラック特性の低下や
、フランジ部の弾下低下、部分放電特性の低下を招く欠
点があった。

この発明は、上記従来の欠点を除去するためになされた
もので、機械的特性釦よび電気的特性の優れた注型絶縁
物の電界緩和構造を提供することを目的とするものであ
る。

以下、この発明の一実施例による電界緩和構造を有する
注型絶縁物を第２図〜第４図に基いて説明する。

全体を断面にして示す第２図ＶＣ釦いて、通電導体を支
承し接地金属容器１，１で挟着支持される絶縁スペーサ
３は、機械的特性が要求されるフランジ部３１と電気的
特性が要求される円錐部３２とで構成されている。

上記機械的特性が要求されるフランジ部３２は、例えば
ガラス繊維強化プラスチック（ＦＲＰ’）を−Ｌ材とし
、第３図のように内因部ｖ７Ｃは球状の突起３３を形成
するとともＫ、フランジの内側と外側とには夫々導電部
材３４で接続された電極３５と３６どを埋設して一体に
成型されている。

そして、成型されたフランジ３１の突起３３の表面には
、亜鉛などの金属溶射（メタリコン）処理によって厚さ
５０〜１００μｍのシールド３７が形成されている。

第３図のように成型されたフランジ３１を、所望の絶縁
スペーサ３に対応する注型金型（図示せず）の内部に配
置する。

そして上記注型金型に耐電気的特性の優れたエポキシ樹
脂などの注型材料を注入し、硬化処理を施し〜で第４図
のようにフランジ３１と円錐部３２とを有する絶縁スペ
ーサ３が得られる。

上記注型によって得られるフランジ３１と円錐部３２と
の接合部は、ガラス繊維強化プラスチツク成形品とエポ
キシ樹脂との接合となり、はぼ同等の熱膨張系数を有す
るとともに、突起部３３に設けられたシールド３７はメ
タリコン処理で極めて薄く形成されて釦す、メタリコン
処理で形成される金属被膜は周知のどア・す多孔質のた
め、注型されるエポキシ樹脂が侵透１〜でフランジ３１
との良好な接着がなされるので、接合部に釦ける機械的
強度の維持を可能と１−でいる。

また、第５図はこの発明の他の実施例を示すもので、図
は、複数の通電導体２を支承する絶縁スペーサ３に各通
電導体に対応するシールド部材３７を設けたもので、各
シールド部材３７は夫々接触する電極３５によって外部
えの導出な可能になされている。

なふ−１上記実施例では電界緩和構造を絶縁スペーサの
フランジ部に設けた場合について説明したが、絶縁スペ
ーサに限らず接地部材で支持される注型絶縁物に用いれ
ば上記実施例と同様の効果が得られる。

さらに、上記実施例にかけるフランジ部は、機械的強度
を得るためにガラス繊維強化プラスチックの成型品に限
らず、これはガラス粉末が充填されたポリエステルや、
エポキシ樹脂成型材刺侶ＷあるいはＢＭＣなと）を用い
てもよく、シ・−ルド部材はアルミニウム等のメタリコ
ン処理や、半導電性のゴムあるいは銀粉などの混入され
た導電性塗料の塗付によって形成しうろことは云う芽で
もない。

以上のように、この発明による注型絶縁物の電界緩和構
造は、接地部材で支持され機械的強度が要求され所望の
絶縁物の一部を形成する第１の絶縁物を補強材を有する
第４の樹脂で成型するとともに外部に導出可能な電極を
埋設し、所望される絶縁物に対応する金型に第１の絶縁
物を装着後第３の樹脂を注入１〜で成型される第２の絶
縁物と上記第１の上記第１の絶縁物との接合部に上記電
極と接触するシールド部材を設けて構成したので、電界
緩和構造を有する絶縁物の機械的強度を向上１−７うる
効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は電気装置に用いられる従来の絶縁物を説明する
断面図、第３図はこの発明の一実施例を説明する全体断
面図、第３図は第２図に示す絶縁物の部分断面図、第４
図は第２図に示す絶縁物の要部詳細断面図、第５図はこ
の発明の他の実施例を説明する正面図である。 図中、１は接地部材、２は通電部材、３は絶縁物、３１
は第１の絶縁物、３２は第２の絶縁物、３４〜３６は電
極、３７はシールド部材である。 な釦、図中同一符号は同一または相当部分を示している
。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 接地部材で支持され所望される形状の一部が補強材
   を有する第１の樹脂で成型され電気的に導出可能な電極
   が埋設された第１の絶縁物、第２の樹脂で上記第１の絶
   縁物と一体に成型され該第１の絶縁物と通電部材との間
   に介在する第２の絶縁物、上記第１と第２の絶縁物の接
   合部に上記電極と接触するシールド部材を備えた絶縁物
   の電界緩和構造。 ２ 第１の絶縁均分よびシールド部材は環状であること
   を特徴とする特許請求の範囲第１項記載の絶縁物の電界
   緩和構造。 ３ 環状の第１の絶縁物に埋設された複数の電極に夫々
   単独のシールド部材が接触していることを特徴とする特
   許請求の範囲第１項記載の絶縁物の電界緩和構造。