JPS584497Y2 - 防煙垂れ壁 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はビル等の部屋または廊下等の天井下に、所定
の高さに垂設する防煙垂れ壁に関し、その目的は防煙垂
れ壁の仕切部材を吊設する吊りボルトを二部材より構成
して天井施工および垂れ壁施工を分離可能として両施工
の省力化を計ることができるとともに仕切部材の位置調
整を容易になし得る防煙垂れ壁を提供することにある。

次に、本考案の一実施例を図にしたがって説明すると、
図中１は天井板であって、天井構造材２の下面に所定の
間隔で設けられた天井板係止材３に張着されている。

４は吊りボルト支持具であって、天井構造材２間に横架
されて、吊りボルト８を懸垂支持するもので、断面り字
状の長尺部材５，５がその垂直片が対設されて両垂直片
間に吊りボルト８の上部吊りボルト９を挿通するに足る
間隔を保持するように対設されて短尺の止着板６を介し
て固着されている。

このように形成された吊りボルト支持具４は防煙垂れ壁
の装着位置の上方の天井構造材２間に横架されている。

７は吊りボルト８用のブラケットであって、吊りボルト
支持具４の長尺部材５，５の垂直片を跨ぐように下方開
放の溝形状に形成されて所定の短尺長さを有し、その両
脚片７Ａ、７Ａの下端は長尺部材５の水平片に当接され
て、長尺部材５の長手方向に沿って摺接移動可能に跨設
されている。

また、このブラケット７の上縁７Ｂのほぼ中心部には吊
りボルト８の上部吊りボルト９を挿通す貫通孔が貫設さ
れて上部吊りボルト９はナツト１７を介して垂設される
。

８は防煙垂れ壁の吊りボルトであって、吊りボルト支持
具４に対しブラケット７を介して所定の間隔を隔てて複
数本垂設され、この吊りボルト８は上部吊りボルト９と
下部吊りポル） １０との二部材より形成されている。

この上部吊りボルト９は所定の長さに形成されてねじ９
Ａが螺設され、その下端部にはねじ９Ａと螺合する雌ね
じ部１１Ａを螺設した円筒状のジヨイント部材１１が螺
合されこの螺合は下部吊りポル） １０を充分螺合しカ
リ螺合調整可能とする残部雌ねじ部Ｈを体育するように
螺合されて溶着１２されている。

また、下部吊りボルト１０は所定の長さを有して雌ねじ
部１１ Ａと螺合するねしＩＯＡが螺設され、下端部に
は頭部１０Ｂが形成されている。

１４は長尺の部材からなる上部保持枠であって、その断
面形状はその中央部に倒立Ｕ字形状のガラス板あるいは
合成樹脂板からなる垂れ壁用の仕切板１５を嵌着する嵌
合部１４Ａが形成され、この嵌合部１４Ａの両側下端部
には図示左右方向へ向って断面路かぎ型状の係合片１４
Ｂ、１４Ｂが突設されている。

また、嵌合部１４Ａの上縁１４Ｃには、仕切板１５の横
幅に合せて適数個の上部吊りボルト９を挿通する貫通孔
１４Ｄが貫設されている。

１６は仕切板１５の下部保持具で、断面略Ｕ字状の短尺
の部材からなり、その下縁１６Ａのほぼ中心部には下部
吊りボルト１０を挿通する貫通孔が貫設されている。

次に、上記のように構成された本実施例の作用および効
果について説明する。

さて、上記構成により防煙垂れ壁を形成するには、上部
吊りボルト９を上部保持枠１４に貫設した貫通孔１４Ｄ
に挿通して同吊りボルト９に溶着したジヨイント部材１
１の肩部１１ Ｂによって嵌合部１４Ａを倒立Ｕ字形状
に保持し、上部吊りボルト９の上端部はブラケット７を
介してナツト１７を螺合して吊りボルト支持具４に取付
ける。

ついで、各ナツト１７を螺進退調整して上部保持枠１４
を天井板１を張着する高さ位置に水平状に保持調整する
。

このことにより防煙垂れ壁を附設する部位の天井板１の
取付は施工はこの上部保持枠１４を見切縁として美麗に
仕上げることができ、しかも従来とは異り天井板１下面
より吊りボルトが突出しないので天井板１の取付は施工
が容易となってその省力化を計ることができる。

つぎに、上部吊りボルト９に溶着したジヨイント部材１
１の残部雌ねじ部Ｈに対し、下部保持具１６を挿通保持
した下部吊りボルト１０を螺合して上部吊りボルト９と
一体状に連結する。

このようにして、順次仕切板１５を上部保持枠１４と下
部保持具１６との間に取付けて下部吊りボルト１０とジ
ヨイント部材１１とを螺合調整して所定の高さ位置に防
煙垂れ壁が形成される。

このように下部吊りボルト１０は天井施工後取付けるの
で、運搬車あるいは資材等がぶつかって損傷することを
防止することができ、天井施工とは別施工としてジヨイ
ント部材１１に下部吊りボルト１０を単に螺合すること
で極めて容易に仕切板１５を取付けて防煙垂れ壁を附設
することができるので好都合である。

また、仕切板１５の破損等の補修作業はその一部の下部
吊りボルト１０を天井とは無関係に取外しあるいはゆる
めることで極めて容易に実施することができる。

また、下部吊りボルト１０は直接上部吊りボルト９に連
結するので上部保持枠１４に負荷が掛らないので好都合
である。

また、下部吊りボルト１０の長さを選択的に設けること
で高さの異る垂れ壁に対処することができる。

また、全体的に上下の吊りボルト９，１０と上部保持枠
１４との簡単な構造であるから量産的かつ廉価となる等
多くの特長がある。

なお、ジヨイント部材１１は円筒状に形成して例示した
がこれに限定するものではなく、例えば第４図のように
上部保持枠１４の嵌合部１４Ａ内に嵌合する角筒状（多
角形を含む）のジヨイント部材１１′に形成してもよい
。

また、第５図イ９口に示すジヨイント部材１１″のよう
に角筒状に形成するとともに雌ねじ部１１”Ａの一端側
の周縁に保合段部１１”Ｂを形成し、上部吊りボルト９
′の下部に係合段部１１″Ｂと係合するつば部９’Ａを
形成する構成としてもよく、この場合ジヨイント部材の
溶着１２施工を省略することができるとともに部材相互
取替えができる便利性および経済性がある。

また、下部保持具１６は断面略Ｕ字形状の短尺の部材で
例示したが二点鎖線で示すように上部保持枠１４と対応
する長尺の部材からなる下部保持具１６′としてもよい
。

さて、本考案は複数本の吊りボルトを介して仕切板を゛
支承した防煙垂れ壁であって、前記吊りボルトは上部吊
りボルトと下部吊りボルトとの２部材よりなり、前記上
部吊りボルトの下端部に雌ねじ部を有するジヨイント部
材を設けて、同上部吊りボルトを上部保持枠の貫通孔に
挿通し、かつ前記ジヨイント部材を上部保持枠の前記仕
切板を嵌合する嵌合部に納めて係止して天井構造材側に
取付けるとともに、前記下部吊りボルトには前記仕切板
の下部保持具を保持して前記ジヨイント部材の雌ねじ部
に螺合連設する構成としたことにより、天井部施工と垂
れ壁の装着施工とを別途に実施することができ、とくに
天井部施工時には上部吊りボルトにより上部保持枠のみ
を保持するので天井下面に何ら突出物がなく、天井部施
工を極めて容易に行うことができる。

また、下部吊りボルトおよび仕切板は後付は構成である
から、施工時の運搬車あるいは資材等による損傷を防止
することができ、また、垂れ壁の装着施工は上部保持枠
を係止しかつ上部吊りボルトに固定したジヨイント部材
の雌ねじ部に下部吊りボルトを螺合するものであるから
上部吊りボルトへの螺合連設が極めて容易であり、垂れ
壁の装着施工を極めて省力的に行うことができ、しかも
天井には関係なく着脱し得るので仕切板の取替えが容易
に行うことのできる便利性がある。

また、下部吊りボルトは天井構造材側に直接取付けた上
部吊りボルトに螺合連設する構成であるから上部保持枠
に負荷が掛かることがなく、安定した状態で仕切板を保
持することができる。

また、下部吊りボルトの長さを選択的に設けることで高
さの異なる垂れ壁に対処することができる。

また、全体的に構成が簡単であるから量産的かつ廉価と
なる経済性を有するので防煙垂れ壁として極めて実用性
に優れた考案である。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示し、第１図は防煙垂れ壁の正
面図、第２図は縦断面図、第３図は吊ボルトの拡大正面
図、第４図および第５図イ２口はジヨイント部材の別態
様を示し、第４図は平面図、第５図イは平面図、第５図
口は第５図イの縦断面図である。 ２・・・・・・天井構造材、８・・・・・・吊りポル）
−９，９’・・・・・・上部吊りボルト、１０・・・・
・・下部吊すボル）、１１．１１’。 １１″・・・・・・ジヨイント部材、ＩＩＡ・・・・・
・雌ねじ部、１４・・・・・・上部保持枠、１４Ａ・・
・・・・嵌合部、１４Ｄ・・・・・・貫通孔、１５・・
・・・・仕切板、１６．１６’・・・・・下部保持具。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 複数本の吊りボルトを介して仕切板を支承した防煙垂れ
   壁であって、前記吊りボルトは上部吊りボルトと下部吊
   りボルトとの２部材よりなり、前記上部吊りボルトの下
   端部に雌ねじ部を有するジヨイント部材を設けて、同上
   部吊りボルトを上部保持枠の貫通孔に挿通し、かつ前記
   ジヨイント部材を上部保持枠の前記仕切板を嵌合する嵌
   合部に納めて係止して天井構造材側に取付けるとともに
   、前記下部吊りボルトには前記仕切板の下部保持具を保
   持して前記ジヨイント部材の雌ねじ部に螺合連設する構
   成としたことを特徴とする防煙垂れ壁。