JPS5844214B2

JPS5844214B2 - 磁気チヤツク

Info

Publication number: JPS5844214B2
Application number: JP10009979A
Authority: JP
Inventors: 嘉一和泉
Original assignee: Kao Soap Co Ltd
Current assignee: Kao Corp
Priority date: 1979-08-06
Filing date: 1979-08-06
Publication date: 1983-10-01
Also published as: JPS5624577A

Description

【発明の詳細な説明】本発明は、回転機器の回転軸に先端を押圧し、回転機器
の回転数を測定する回転測定に適する磁気チャックの改
良に関する。

従来、電動機や発電機の回転機器では、そのトルクや起
電力に回転速度が関係するため、回転速度の測定には精
密さが要求される。

また、この測定に用いられる磁気チャックは、携帯測定
器に適するものとしては着脱容易であることが必要とさ
れている。

一般に、この回転速度の測定には回転機器の回転軸にす
り鉢状に形成された心押し穴に回転計に附属したゴム性
の円錐状のキャップを押圧して回転速度を測定する方法
が広く用いられる。

しかし、この方法では、回転機器の回転軸中心との偏心
を生じ測定結果の精度が低く、また回転軸との間にすべ
りを生じることがあり、さらに先端部が摩擦のため摩耗
しやすい欠点がある。

本発明はこの点を改良するもので、回転機器の回転軸中
心と偏心を生じることがなく、測定中にすべり等を生じ
ることのない回転計用の磁気チャックを提供することを
目的とする。

本発明は、一方の端面に中空部が形成され磁性を帯びた
筒体と、この筒体の他方の端面の中心部に貫通し軸方向
に摺動自在でこの軸のまわりの回転方向に上記筒体と共
に回転する軸と、この軸の上記筒体中空部側の一端に固
着され少なくとも表面の一部が上記軸と同一中心軸をな
す円錐面に形成されこの中空部内に収容可能な円錐部と
を備えたことを特徴とする。

また、軸の他端にこの軸より径の大きいアタッチメント
を設けることが好ましい。

また、上記筒体または上記アタッチメントの少なくとも
一方の外面に光学示な縞模様が付加されることが好まし
い。

このことを図面に基づいて詳しく説明する。

第１図は従来例回転計要部構成図である。

１は機械式あるいは電磁式の回転計本体である。

この回転計本体１には、被測定物の回転速度を回転計本
体１内のタコメータに伝達するタコメータ軸２が回転自
在に取付けられている。

このクコメータ軸２の先端にはゴム性の円錐状キャップ
３が固着されている。

５は、被測定回転機器の回転軸である。

この回転軸５の端面には、切削加工や偏心測定のために
すり鉢状の心押し穴６が形成されている。

７は軸受は内に設けられたベアリングである。このよう
な回転計で回転機器の回転速度を測定するには、心押し
穴６に円錐状キャップ３を人力にし押圧し、回転軸５の
中心に円錐状キャップ３の頂点を位置合わせし、ゴム性
の円錐状キャップ３の摩擦力を利用して位置ずれとすべ
りを防止していた。

しかし、高速回転する回転軸に人力にて円錐状キャップ
３を押圧するため、円錐状キャップ３と回転軸５の中心
とを常に一致させて測定することは困難であり、測定中
にずれを生じタコメーク軸２に回転むらを生じたり、ま
た、すべりを生じることがある。

また心押し穴６とタコメータ軸２との接触に円錐状キャ
ップ３のゴムによる摩擦を利用するため、ゴムに摩耗を
生じ耐用時間が短い等の不都合を生じている。

第２図は本発明一実施例構成図の正面図である。

第３図は、第２図中のＡ−Ａ’線による断面図である。

１０は鋼等の強磁性体で中空円筒状で肉厚に形成された
チャック本体である。

このチャック本体１０の肉厚円周内には永久磁石１１お
よび非磁性体１２が設けられている。

このチャック本体１０の中空部分には図示のごとく、先
端に円錐部１３を、後端にアタッチメント部１４をそれ
ぞれ嵌合保持する軸１５が、中心線を一致して、゛すべ
りキー１６により摺動自在に保持されている。

このアタッチメント部１４には、回転速度センサーが取
付けられ、あるいは無接触測定が行われる光電式回転計
の光反射板が取付けられるよう構成されている。

また、第５図に示すように、チャック本体１０およびア
タッチメント部１４の外面に一定間隔で図示のような光
学的な縞模様を描き、光学的検知装置用の光反射板とし
て用いることも好ましい。

第６図は、アタッチメント部１４の端面に同様な光学的
縞模様を描いた一例を示す図である。

このような構成で使用時には、円錐部１３の先端をチャ
ック本体１０の先端より突出させ、この円錐部１３が心
押し穴６の中心とほぼ一致する位置にくるよう、チャッ
ク本体１０を回転軸５の端面に固着する。

このときに、チャック本体１０は、永久磁石１１の磁力
により回転軸５に強く密着される。

その後に、アタッチメント部１４を軸方向に押えながら
軽くたたくと、円錐部１３と心押し穴６との面がずれて
いる場合には、くさび効果により、軸方向に直角に強い
力が発生して、円錐部１３の頂点と回転軸５の中心線と
が一致する位置に、チャック本体１０を移動固着させる
。

回転軸５とチャック本体１０はこの偏心のない位置を保
って、一体間に回転する。

したがって、一度心押し穴６に円錐部１３の中心を一致
させればこの位置をチャック本体１０が保持して回転軸
５と一体的に回転するため、従来のように円錐部１３と
心押し穴６とを測定中に常に接触させておく必要がなく
、すべりも生じることがないので精度のよい速度測定を
行うことができる。

また、円錐部１３にゴムを使用する必要もなく、高精度
の加工ができる金属や硬質プラスチックにより円錐部１
３を構成することができるので、回転軸５の中心線上へ
の位置合わせ精度も向上させることができる。

なお、この例では、円筒状のチャック本体１０に永久磁
石１１を設けた例を示したが、チャック本体１０の端面
に磁極が形成され、回転軸５に強く密着する構成であれ
ばよい。

また磁石の形状もどのようであってもよい。

また、円錐部１３とチャック本体１０との間の軸１５に
スプリングを螺合して、円錐部１３の一部が常時チャッ
ク本体１０の端面から突出しているように構成してもよ
い。

また、チャック本体１０とアタッチメント部１４との間
の軸１５にスプリングを螺合して、円錐部１３をチャッ
ク本体１０の端面に引込まれているよう構成してもよい
。

また、上記例は、円形の軸１５をすべりキー１６にてチ
ャック本体１０に保持する例を示したが、軸１５がチャ
ック本体１０と一体的に回転する構成であればよく、軸
１５を四角、六角等の角形や半円、楕固等の形状として
チャック本体１０に嵌合させてもよい。

第４図は、円錐部１３の第二実施例構成図である。

第一実施例と比較すると円錐台と円筒とを結合した形状
である点に特徴がある。

円錐部１３は、その頂角は心押し穴の頂角と一致する必
要があるが、心ずしも円錐である必要はない。

なお、ＪＩＳ規格では、心押し穴の頂角は６００゜７５
°、９０°の３種が規定されているので、３種類の円錐
部を設け、これを必要に応じ軸１５に嵌合して使用する
必要がある。

以上説明したように本発明によれば、磁力を備えたチャ
ック本体の中心に軸およびこの軸の先端に嵌合する一定
傾斜面を有する円錐部を設け、使用に際しては、回転機
器の回転軸心押し穴のほぼ中心に円錐部の頂点を位置合
わせしてチャック本体を回転軸に磁力により密着させ、
その後は円錐部のくさび効果により円錐部を回転軸の中
心に保持する位置にチャック本体を微動させることとし
た。

したがって、円錐部中心線をチャック本体により回転軸
中心に保持することができる。

また、度回転軸の中心と円錐部との中心とを位置合わせ
すれば、この位置をチャック本体の磁力によって保持し
て回転するため回転軸の心押し穴に円錐部を接触させる
必要もなくすべりを生じることがない。

また、回転測定中の円錐部の心押し穴への接触にゴム等
の摩擦力を利用するものでないので、円錐部に金属等を
使用でき、心押し穴の頂角に合致するよう正確な加工を
行うことができ、しかも使用に際しての円錐部は回転軸
と回転軸と接触している必要がないので摩耗はない。

また、この磁気チャック内の軸に回転速度センサーを取
付けて使用すれば、回転機器の回転軸と偏心のないしか
も測定中に回転機器の回転軸とずれを生じることがなく
、回転測定に適した磁気チャックを与えることができる
。

また、この装置は容易に着脱できるので携帯測定器に適
する。

これにより回転測定の効率を著しく向上させることがで
きる効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例回転計構成図。第２図は本発明一実施例構成図の正面図。第３図は第２図中のＡＡ′線による断面図。第４図は円錐部の第二実施例構成図。第５図および第６図は光学的縞模様の一例を示す図。１・・・・・・回転計本体、２・・・・・・タコメータ
軸、３・・・・・・円錐状キャップ、５・・・・・・回
転軸、６・・・・・・心押し穴、７・・・・・・ベアリ
ング、１０・・・・・・チャック本体、１１・・・・・
・永久磁石、１２・・・・・・非磁性体、１３・・・・
・・円錐部、１４・・・・・・アタッチメント部、１５
・・・・・・軸、１６・・・・・・すべりキー。

Claims

【特許請求の範囲】１一方の端面に中空部が形成され磁性を帯びた筒体と、
この筒体の他方の端面の中心部に貫通し軸方向に摺動自
在でこの軸のまわりの回転方向に上記筒体と共に回転す
る軸と、この軸の上記筒体中空部側の一端に固着され少
なくとも表面の一部が上記軸と同一中心軸をなす円錐面
に形成されこの中空部内に収容可能な円錐部とを備えた
磁気チャック。２軸の他端にこの軸より径の大きいアタッチメントを
備えた特許請求の範囲第１項記載の磁気チャック。３上記筒体または上記アタッチメントの少なくとも一
方の外面に光学的な縞模様が付加されたことを特徴とす
る特許請求の範囲第１項記載の磁気チャック。