JPS5844151Y2 - 外れ止めを備えたレ−ドル傾転用フックの操作装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はレードル傾転用フック、特に外れ止めを備えた
レードル傾転用フックの操作装置に関するものである。

クレーンによる荷役作業においてフックに掛けた玉掛は
ワイヤーがねじれなどにより、フックから抜けて荷の落
下する事故を防止するためのフックのワイヤー外れ止め
装置は既に多くの形式のものが用いられて来ている。

同様な事故防止の立場から製鉄所において用いるし一ド
ルクレーンのし一ドルを傾転させるために用いるフック
にもそのような外れ止め装置を取付けることが要求され
始めた。

然るに従来の一般クレーンで用いるワイヤー外れ止め装
置では外れ止め部材の開閉は遠隔操作あるいは手動で行
なっても、フックとワイヤの掛け、外しは人手によって
行なうのに対してし一ドルとフックの掛は外しはフック
とし一ドル下側部に設けた水平ロンドとの嵌め外しであ
り、またレー、ドル近くは２００℃程度の高温のため人
手による作業を行なうことはできない。

本考案はこのような要求に対して、遠隔的に外れ止め部
材の開閉とし一ドルへの嵌め外しを行なうことのできる
操作装置を提供することを目的として提案されたもので
、レードル傾転用のフックを備えたフックブロックを昇
降させるクレーントロリー上の奏上装置と、上記フック
の開口側首部近くに基部を水平ピンにより揺動可能に装
着し且つフック先端内面に接する保合部及びフック首部
の両側を通ってフック背後側へ突出する操作端を備えて
板材で作られた外れ止め部材と、上記フックの背後側で
フックブロックに突設したリードロラと、前記クレーン
トロリー上に設けたトルクモータ駆動の外れ止め部材操
作用ドラムと、上記操作ドラムから繰出されフックブロ
ック上の前記リードローラを経て外れ止め部材の操作端
に接続した操作ワイヤとを有してなることを特徴とする
外れ止めを備えたし一ドル傾転用フックの操作装置に係
るものである。

本考案は上記したように外れ止め部材の操作端をフック
の背後側へ突出させ、フックの背後側でフックブロック
にリードローラを突設し、操作ワイヤを上記リードロー
ラを経て外れ止め部材の操作端に接続して設けるもので
あるから、フックブロックやフック自身を特殊な構造に
する必要がなく、外れ止め基部の取付部とリードローラ
を付設するだけで良いから既存のこの種クレーン用フッ
クに極く簡単に装備することができる。

また、上記外れ止め部材を板材で作ること特に外れ止め
部材を閉じたとき、開いたとき、それぞれフック先端内
側及びフック首部に接する係合部を板材で作ることによ
って、外れ止めを開いたときその係合部がフック開口幅
を狭める割合を最少にし、フックからのし一ドル下側部
水平ロッドの離脱と、反対にフック鉤部への嵌り込みを
フックの昇降動作のみで確実に行なえるようにした。

すなわち、トロリー上の操作ドラムとフック巻上ドラム
を遠隔操作するだけで外れ止め部材の開閉とレードルへ
のフックの嵌め外しの両方を遠隔的に行なわせることを
可能ならしめた効果をもつ。

以下本考案を第１図ないし第３図に示す実施例について
説明する。

第１図において、レードルクレーンのガーダ−上の横行
レール１上を横行するトロリー２上には図示されない通
常の巻上げ装置と共に無線操作されるトルク可変型トル
クモータ駆動の外れ止め部材操作用の巻上装置３が設け
である。

この巻上装置３はトルクモータ４、ブレーキ５、減速機
６、操作ドラム７からなる周知のものを用いる。

８は操作ドラム７から繰出される操作ワイヤー、９はト
ロリー２上の図示されない巻上げ装置により操作ワイヤ
ー１４を介し昇降されるフックブロック、１１はフック
ブロック９に水平ピン９ａを介し支持したフック、１０
はフック１１の背後側で上記フックブロック９に突設し
たリードローラ、１３は第２図、第３図中に示すように
フック１１の開口側首部近くでフック１１のボス部に水
平ピン１２により揺動可能に基端部を装着し、かつフッ
ク１１の先端内側に接する係合部１３ａ及びフック１１
首部の両側を通ってフック１１の背後側へ突出させた操
作端１３ｂを備えて板材で作られた外れ止め部材であり
、操作ワイヤ８はフックブロック９上のリードローラ１
０を経てフック１１の背後側で外れ止め部材１３の操作
端１３ｂに接続している。

第２図中で１５はし一ドル下側部に設けられてフック１
１に嵌脱する水平ロッドを示す。

トルク可変型トルクモータ４は、既に知られているよう
にクレーン運転室からの無線制御により、フックフロッ
ク９の昇降速度に追従し、且つ外れ止め部材１３が自重
で閉じる強さの第１段トルク及び外れ止め部材１３を第
２図の破線位置へ引上げて開く強さの第２段トルクに選
択制御し、フックブロック９昇降用の図示されない巻上
装置の制御に連動させて制御を行なう。

フック１１にし一ドルの下側部ロッド１５を嵌める操作
はフック１１をロッド１５より下のレベルに下降させた
のちトルクモータ４を第２段トルクに切換えて外れ止め
部材１３を破線位置に開きフック１１をトロリー２の横
行でロッド１５に近ずけ巻上げることにより行なう。

ロッド１５の嵌り込みが確認されたのちトルクモータ４
を第１段に切換えれば外れ止め部材１３は自重で実線位
置に閉じ、この状態で図示しない奏上装置によりフック
１１を巻上げてレードルの傾転を行なう。

フック１１を下げてレードルを元の姿勢に戻し、トルク
モータ４を第２段トルクに切換えてフック１１を更に下
げると外れ止め部材は破線位置に開いてフック１１の自
重による降下でロッド１５がフック鉤部から抜は出る。

上記した本実施例は、操作ドラム７から繰出される操作
ワイヤー８をフックブロック９に突設したり−ドローラ
１０を経てフック１１背後側から外れ止め部材１３の操
作端に接続し、外れ止め部材１３は基部をフック開口側
首部近くに水平ピン１２で装着したから、フックブロッ
ク９及びフック１１自体は伺等の特別の構造にする必要
がなく、外れ止め部材１３の基部の取付部及びピン１２
と、リードローラ１０を付設するだけで良いから、極め
て簡単に既存のこの種クレーンに装着し得る。

また、外れ止め部材１３を板材製とすることによって、
第２図破線で示すごとく、外れ止め部材１３を開いたと
きフック首部に接する外れ止め部材係合部１３ａ′がフ
ック開口を狭くする割合を極く少くすることができ、そ
れによってし−モル下側部ロッド１５のフック鉤部への
嵌脱をフックの上下動だけでスムースに確実に行なえる
ようになる。

この結果、本実施例によれば、遠隔的な外れ止め部材の
開閉操作とフックの昇降移動操作だけでし一ドルのロッ
ド１５とフックとの確実な嵌脱を行なう効果を得たもの
で産業上極めて有益なものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の正面概略図、第２図は第１
図の部分拡大図、第３図はその側面図である。 ２・・・・・・トロリー、４・・・・・・トルク可変型
トルクモータ、７・・・・・・操作ドラム、８・・・・
・・操作ワイヤ、９・・・・・・フックブロック、１０
・・・・・・リードローラ、１１・・・・・・フック、
１３・・・・・・外れ止め部材、１３ａ・・・・・・外
れ止め部材１３の係合部、１３ｂ・・・・・・外れ止め
部材１３の操作端。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. し−ドル傾転用のフックを備えたフックブロックを昇降
   させるクレーントロリー上の奏上装置と、上記フックの
   開口側首部近くに基部を水平ピンにより揺動可能に装置
   し且つ、フック先端内面に接する係合部及びフック首部
   の両側を通ってフック背後側へ突出する操作端を備えて
   板材で作られた外れ止め部材と、上記フックの背後側で
   フックブロックに突設したリードローラーと前記クレー
   ントロリー上に設けたトルクモータ駆動の外れ止め部材
   操作ドラムと、上記操作ドラムから繰出されフックブロ
   ック上の前記リードローラを経て外れ止め部材の操作端
   に接続した操作ワイヤとを有してなることを特徴とする
   外れ止めを備えたし一ドル傾転用フックの操作装置。