JPS5843748Y2 - 冷蔵ユニツトのダンパ−装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は冷蔵室用の冷房装置（以下冷蔵ユニットと称
す）において、冷凍機の除霜時に、冷蔵室内の冷気との
熱交換を防止するために吐出側風胴に装備されたダンパ
ー装置の改良に関するものである。

従来この種のダンパー装置として一般に知られているも
のを第１図、第２図、第３図、第４図に示す。

図において１は冷凍機で、内部に圧縮機２、凝縮器３、
空気冷却器４が装備されている。

５は送風機、６は吐出ダクト、７は吸込ダクト、８は冷
蔵室、９はダンパー装置、１０はダンパー装置９の胴体
、１１は胴体１０の内壁に装架された軸、１２はこの軸
の全長にわたって該軸に装着された帯板状の弾性体、１
３はこの弾性体１２にそれぞれ対称的に取りつけられ、
上記軸１１によって仕切られる両側の空間を塞ぎ得る仕
切板、１４は仕切板１３が閉じた時に、該仕切板１３と
当接し得るように上記吐出ダクト１０の内壁に固着され
た支持台、１５は胴体１０の内面に接着剤等によって取
付けられた断熱材である。

次に動作について説明する。

まず冷凍サイクルを簡単に説明すると、圧縮機２で圧縮
された冷媒ガスは凝縮器３で液化し、空気冷却器４で周
囲の熱を奪って蒸発する。

この時冷たくなった空気を送風機５で吐出ダクト６を通
して冷蔵室８に送り込み冷蔵室８を冷却する。

一方空気冷却器４で蒸発した冷媒ガスは圧縮機２に吸入
され再び圧縮される。

しかるにこのような冷蔵ユニットにおいては、冷却運転
中に空気冷却器４についた霜を定期的に落す、いわゆる
テ゛フロストが必要であり、その方法としては散水デフ
ロスト方式、ホットガステ゛フロスト方式等があるが、
いずれの場合もテ゛フロスト時は冷蔵室８内の冷気との
熱交換を防ぐ為に、ダンパー装置９をつけて、その内部
に設けられた仕切板１３を閉じてデフロストするのが一
般的である。

このダンパー装置９は冷却運転中は第４図に示すように
送風機５の風圧によって軸１１に装着された弾性体１２
が曲がって仕切板１３は上方に押し上げられ、冷風の通
路が開口される。

またデフロスト時は、送風機５が止まる為、仕切板１３
の自重により下におりて支持台１４に当接し、風の通路
を遮断して冷蔵室８内の冷気との熱交換によるデフロス
ト効果の低下を防止する。

従来のダンパー装置９は以上のように構成されているの
で、冷却運転中でも第４図に示す仕切板１３間の空間Ａ
は風が流れないため、軸１１．弾性体１２および仕切板
１３の表面に霜が出来易く、その霜がデフロスト中に溶
けて水となりその水の排出口がないため、次の冷却運転
中に軸１１と弾性体１２との間に氷結して仕切板１３の
作動に支障を生ずるという欠点があった。

この考案は上記のような従来のものの欠点を除去するた
めになされたもので、弾性体１２の一部にコの字形の切
り込みをいれることによって冷却運転中仕切板１３が開
いた時に弾性体１３の切り込みが開口されるようにし、
この開口部から冷風を通過させ、軸１、弾性体１２およ
び仕切板１３の表面に着霜しにくくすると共に、かりに
着霜してデフトロスト時に水分が出来てもこの開口部が
水分の排出口になるようにしたダンパー装置を提供する
ことを目的としている。

以下、この考案の一実施例を図にもとづいて説明する。

第５図、第６図、第７図、第８図において、１０はダン
パー装置９の胴体、１１は胴体１０の内壁に装架された
軸、１２はこの軸の全長にわたって該軸に装着された帯
板状の弾性体で、上記軸１１の長平方向に沿ってそれぞ
れコの字形の切り込み部１６が所定長さだけ設けられて
いる。

１３はこの弾性体１２にそれぞれ対称的に取りつけられ
、上記軸１１によって仕切られる両側の空間を塞ぎ得る
仕分板、１４は仕切板１３が閉じた時に該仕切板１３と
当接し得るように上記吐出ダクト１０の内壁に固着され
た支持台、１９は胴体１０の内面に接着剤等によって取
付けられた断熱材である。

次に動作について説明する。

冷却運転が始まり風圧により仕切板１３が押し上げられ
ると、弾性体１２にコの字形の切り込み部１６がいれで
ある為、第７図、第８図のＣ寸法にて示す開口部１７が
弾性体１２にできる。

この開口部１７から冷風が通過する為、Ａ部も冷風の通
路となり軸１Ｌ弾性体１２および仕切板１３の表面に着
霜しにくくなると共に、かりに着霜してテ゛フロスト運
転中に水分が出来てもこの開口部１７が水分の排出口と
なる為、従来のもののように軸１１と弾性体１２との間
で氷結することはない。

またデフロスト時においても仕切板１３が自重により下
におりると弾性体１２の元の状態に戻ってこの開口部１
７が塞がる為テ゛フロスト効果を低下させることはない
。

なお、上記実施例では例えばシリコンゴム板等弾性体１
２を使用した場合について説明したが、蝶番等を使用し
た剛体の場合でも切り込みの形状を考慮すれば同様の効
果を得られる。

切り込みの形状はコの字形でなく、開口部ができるよう
なその他の形状にしてもよい。

以上のようにこの考案によれば、ダンパー装置に装備さ
れた弾性体の一部に所定形状の切り込み部をいれたため
、デフロスト運転中のテ゛フロスト効果を低下させるこ
となく、冷却運転中においてもダンパー装置の軸、弾性
体および仕切板への着霜を防止でき、またかりに水分が
発生しても軸と弾性体の氷結による仕切板の作動不良を
防止できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はダンパー装置を組込んだ冷蔵ユニットの概略構
成図、第２図は従来のダンパー装置の平面図、第３図は
第２図ＩＩＩ−ＩＩＩ線における断面図、第４図は従来
のダンパー装置の仕切板が開いた状態を示す断面図、第
５図はこの考案の一実施例によるダンパー装置の平面図
、第６図は第５図ＶＩ−ＶＩ線における断面図、第７図
は第５図Ｂ部の拡大詳細図、第８図は第７図■−■線に
おける断面図である。 １・・・・・・冷凍機、２・・・・・・圧縮機、３・・
・・・・凝縮器、４・・・・・・空気冷却器、５・・・
・・・送風機、６・・・・・・吐出ダクト、７・・・・
・・吸込ダク）、８．、、、・・冷蔵室、９・・・・・
・ダンパー装置、１０・・・・・・胴体、１１・・・・
・・軸、１２・・・・・・弾性体、１３・・・・・・フ
キ１板、１４・・・・・・支持台、１５・・・・・・断
熱材、１６・・・・・・切り込み部、１７・・・・・・
開口部、なお、図中、同一符号は同−又は相当部分を示
す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 冷凍機から冷蔵室に連通ずる吐出しダクトに装備された
   ダンパー装置において筒状の胴体と、この胴体の内壁間
   に装架された軸と、この軸の全長にわたって該軸に装着
   された帯板状の弾性体と、この弾性体の両側にそれぞれ
   対称的に取りつけられ、上記軸によって仕切られる両側
   の空間を塞ぎ得る仕切板と、この仕切板が閉じたときに
   該仕切板と当接し得るように上記吐出ダクト内壁に固着
   された支持台とから成り、上記弾性体の一部に所定形状
   の切り込み部を設けることによって、上記弾性体の変形
   時に、上記切り込みがスリット状に開口されるように構
   成したことを特徴とする冷蔵ユニットのダンパー装置。