JPS5843496Y2 - ステアリング装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ステアリング装置、さらに詳述すればステア
リングホイールを中立位置へ復元させる機能を有するス
テアリング装置に関す、る。

車両のステアリング装置では、走行中にステアリングホ
イールが解放された場合に、ステアリングホイールが中
立位置へ自動的Ｇこ復元する機能が要求される。

このような復元機能は左右のかじ取りタイヤのアライメ
ント、キャスタ機構のようなサスペンションジオメトリ
的な作用により与えられている。

しかしステアリング装置の構成要素、例えばステアリン
グギヤ、リンケージボルトジヨイント、ブシュ等の摩耗
に因る変形あるいはがた、および左右タイヤの偏摩耗等
ｌこよって、ステアリング装置に作用する力が左右非対
称となると、サスペンションジオメＩ−ＩＪによる復元
作用は減少し、ステアリングホイールの操作が偏ったり
、手筈えが消失したりし、これは運転者の疲労を増大さ
せ安全上好ましくない。

このため（こサスペンションジオメトＩＪＧこよる復元
作用とは別に復元装置が設けられている。

回転角の大きい範囲ではアライメント機構等のサスペン
ションジオメトリによる復元作用が十分に大きいのに対
し、従来の復元装置は、ステアリングホイールの回転角
に比例して復元力を増大するばねあるいは弾性部材等を
利用しているので、中立位置Ｑこ近いすなわち回転角の
小さい範囲における復元作用が十分でなかった。

本考案の目的は、回転角の大きい範囲（こおいてはサス
ペンションジオメトリによる十分な復元作用を利用しつ
つ、中立位置Ｏこ近い範囲において付加的に適切な復元
機能を発揮することができるステアリング装置を提供す
ることである。

次に図面を参照して本考案の実施例を説明する。

ステアリングホイール１は、ボルト２およびワッシャ３
を介してステアリングシャフト４へ結合されている。

ステアリングホイール１の回転はステアリングシャフト
４を介して左右のかじ取りタイヤへ伝達される。

ステアリングシャフト４を包囲するコラムチューブ（図
示せず）は、ブラケット（図示せず）を介して固定され
ているととも（こ、上端におし）でコラムカバー５を取
り付けられている。

ステアリングシャフト４は軸受６を介してコラムカバー
５に支持されている。

コラムカバー５のステアリングホイール側の端面７は、
その中央においてステアリングシャフト４により貫通さ
れ、その周辺においてステアリングホイール１の方へ所
定寸法突出する環状壁８を設けられている。

こうして端面７と環状壁８とにより凹所が形成され、軸
方向へ所定長のステアリングホイール１のボス部分９が
この凹所内へそう人されている。

凹所において、端面７４こは板状磁石１０が、環状壁８
の内周面には周方向へ所定長の環状磁石１１が、ボス部
分９の端面（こは板状磁石１２が、ボス部分９の外周面
（こは周方向へ所定長の環状磁石１３が、それぞれ固着
されている。

板状磁石１０と１２とは所定の軸方向間隙を有して互い
に対向するとともに、環状磁石１１と１３とは所定の半
径方向間隙を有して互いに対向している。

ステアリングホイール１の中立位置時に互いに対向する
位置となる各板状磁石１０．１２および各環状磁石は、
それらの磁極が互いに逆となる関係で配置されている。

第２図ないし第５図は端面７における板状磁石の種々の
配置を示す。

図ではＮ極の面を点なしで、Ｓ極の面を点でそれぞれ示
しである。

第２図では板状磁石１０は直線的であり、所定の間隙１
５を置いてＮ極とＳ極とが交互となるように互いに平行
に並んでいる。

第３図では板状磁石１０は、中心線（こ対して左右Ｏこ
分割されている。

第４図では、板状磁石１０は扇状および円周状である。

第５図では板状磁石１０は円状および長方形状である。

第６図では、ステアリングシャフト４と所定の半径間隙
を有してステアリングシャフト４の外周を包囲するコラ
ムチューブの部分１６との対向面に、周方向へ所定長の
環状磁石１７．１８がそれぞれ固着されている。

ステアリングホイール１の中立時では、対向環状磁石１
７．１８の磁極が互いに逆となるように、環状磁石１７
．１８は配置されている。

回転角の大きい範囲では、アライメント機構のサスペン
ションジオメトリに因る復元力によってステアリングホ
イール１は中立位置へ移動する。

中立位置に近い回転角では、ステアリングホイール１お
よびステアリングシャフト４の回転側部材の磁石１２，
１３．１８がコラムカバー５およびコラムチューブの部
分１６の固定側部材の磁石１０、ＩＣｌ３からの吸引力
を受け、回転側部材は中立位置へ戻る。

吸引磁力は、中立位置に近い程増大するので′、ステア
リングホイール１は中立位置へ確実Ｏこ復元する。

このように本考案によれば、回転側部材と固定側部材と
にそれぞれ磁力部材が設けられ、磁気的な吸引力により
ステアリングホイール１は中立位置へ復元する。

磁気的な吸引力は回転角が小さいほど大きいので、回転
角の大きい場合のサスペンションジオメトリに因る復元
力を利用しつつ、中立位置に近い回転角範囲における適
切な復元機能をステアリング装置Ｏこ付与することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例の断面図、第２図ないし第５図
は第１図のコラムカバーの端面）こおける磁石の種々の
配置を示す図、第６図は本考案の他の実施例の断面図で
ある。 １・・・・・・ステアリングホイール、４・・・・・・
ステアリングシャフト、５・・・・・・コラムカバー、
１０．１２・・・・・・板状磁石、１１．１３，１７．
１８・・・・・・環状磁石、１６・・・・・・コラムチ
ューブの部分。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ステアリングホイールあるいは該ステアリングホイール
   とともに回転する部材と固定部材との対向面（こそれぞ
   れ磁力部材が設けられ、該ステアリングホイールの中立
   位置では対向する該磁力部材の磁極が互いに異なるよう
   に該磁力部材は配置されていることを特徴とする、ステ
   アリング装置。