JPS5842756Y2 - ガス燃焼機器における燃焼制御装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、パイロットバーナへのガス供給を継続するパ
イロット電磁弁と、メインバーナへの所定値より少量の
ガス供給を継続する第１メイン電磁弁と、前記メインバ
ーナへの残量のガス供給を継続する第２メイン電磁弁と
、パイロットバーナの炎検出手段を具備する大型ガス湯
沸器等ガス燃焼機器における燃焼制御装置に関する。

この種ガス燃焼機器においては、そのメインバーナへの
ガス供給量が多く、これを一度に点火すると点火時の爆
風が大きく、また赤火や煤が発生して好ましくない。

このため、前記メインバーナに供給するガス量を二段階
に制御すべく、メインバーナへのガス供給路にその所定
値より少量のガス供給を継続する電磁弁（これを第１メ
イン電磁弁という）と残量のガス供給を継続する電磁弁
（これを第２メイン電磁弁という）をそれぞれ介装する
とともに、これら電磁弁の開弁時間に時間差をもたせ、
先づ、少量のガスに点火した後残量のガスを供給して所
定値のガス量でメインバーナを燃焼させる所謂緩点火の
点火方法が採用されている。

すなわち、先づ相当量のガスが供給されたパイロットバ
ーナを点火し、炎検出手段にてパイロットバーナ炎を検
出した後第１メイン電磁弁を開いてメインバーナへ少量
のガスを供給してこれに点火し、第２の炎検出手段にて
メインバーナ炎を検出した後第２メイン電磁弁を開いて
メインバーナへ残量のガスを供給してこれに点火する手
段が採られている。

しかしながら、この方法においては、パイロットバーナ
がガス燃焼機器の作動中宮に点火されていて、かなりの
量のガスが浪費され、またこの方法を採用するには２個
の炎検出手段を備えた燃焼制御装置が必要となる。

本考案は、このような実状に基づきなされたもので、そ
の主たる目的は、この種ガス燃焼機器におけるガスの浪
費を抑制しうる燃焼制御装置を簡単な構成にて提供する
にあり、以下本考案の一実施例を図面に基づいて説明す
る。

第１図は、本考案の対象物の一例である大型ガス湯沸器
が備えているガス回路を示している。

このガス回路は、メインバルブ１０（電磁弁）に連結さ
れてメインバーナ２０に至る第１接続管にて形成された
第１メイン通路Ｐ１と、第１接続管の分岐管に連結され
てメインバーナ２０に呈る第２接続管にて形成された第
２メイン通路Ｐ２と、前記分岐管に連結されてパイロッ
トバーナ２１に至る第３接続管にて形成されたパイロッ
ト通路Ｐ３を備えている。

これら各通路Ｐ１．Ｐ２．Ｐ３のうち、第１メイン通路
Ｐ１には第１メイン電磁弁１１．第２メイン通路Ｐ２に
は第２メイン電磁弁１２、パイロット通路Ｐ３にはパイ
ロット電磁弁１３がそれぞれ介装されている。

パイロットバーナ２１は、第２図に示すようにメインバ
ーナ２０に近接して配置されていて、メインバーナ２０
にガスが供給されたとき、パイロットバーナ２１のバー
ナ炎により点火されるようになっている。

しかして、当該大型ガス湯沸器には、パイロットバーナ
２１のバーナ炎を検出する炎検出手段が設けられていて
、この炎検出手段を構成するフレームロッド３０は、第
２図に示すように、メインバーナ２０とパイロットバー
ナ２１の両者に近接して配置され、パイロットバーナ２
１のバーナ炎のみならずメインバーナ２０のバーナ炎と
も接触して両バーナ炎を検出するようになっている。

一方、当該大型ガス湯沸器には、第３図に示す電気回路
が設けられている。

この電気回路において、各電磁弁１０〜１３はそれぞれ
並列接続されている。

しかして、パイロット電磁弁１３の通電回路には常閉型
スイッチ４１か゛介装されており、第１メイン電磁弁１
１と第２メイン電磁弁１２の通電回路にはフレームロッ
ド３０によりバーナ炎を検出している間常に閉じている
第１の常開型スイッチ４２が介装されている。

また、第２メイン電磁弁１２の通電回路には第２の常開
型スイッチ４３か′介装されている。

この第２常開型スイツチ４３と常閉型スイッチ４１とは
、タイマ５０とともにタイマスイッチを構成しており、
タイマ５０に通電後所定時間経過したとき第２常開型ス
イツチ４３が閉じ、同時に常閉型スイッチ４１か゛開く
ようになっている。

なお、第３図に示す電気回路において、符号６１はパイ
ロットバーナ２１を点火するイグナイタで、イグナイタ
６１によりパイロットバーナ２１か゛点火されると、そ
のバーナ炎がフレームロッド３０によって検出され、常
閉型スイッチ４０が開き、これに連動して第１常開型ス
イツチ４２が閉じるようになっている。

また、符号６２は、パイロットバーナ２１への点火に失
敗したとき、所定時間経過後常閉型タイマスイッチ６８
を開く安全タイマ、符号６４は、ファンモータ６５の回
転を検知して閉じる風圧スイッチ、符号６６は、温調器
６７に連動しかつ所定温度以上にて開く常開型スイッチ
である。

この常開型スイッチ６６は、温調器６７に代えて水圧ま
たは水流の検知手段を用いるときは、水圧スイッチまた
は水流スイッチに変更される。

次に、このように構成した当該大型ガス湯沸器の燃焼制
御について説明する。

第３図において、当該大型ガス湯沸器を作動すべく図示
しない電源スィッチを閉しると温調器６７が通電して始
動し、これに連動して開閉スイッチ６６が閉じ強制排気
用ファンモータ６５が駆動を開始する。

次いで、強制排気用ファンモータ６５が駆動して風圧ス
イッチ６４を閉じ、プレパージタイマ６３が通電して所
定時間経過した後そのスイッチを閉じ、メイン電磁弁１
０、イグナイタ６１．安全タイマスイッチ６２およびパ
イロット電磁弁１３が通電状態となる。

この結果、イグナイタ６１が作動し同時にパイロット通
路Ｐ３が開いて、パイロットバーナ２１に点火される。

なお、パイロットバーナ２１への点火に失敗したときに
は、安全タイマ６２により所定時間経過後にタイマスイ
ッチ６８が開き、湯沸器全体の作動が停止される。

パイロットバーナ２１のバーナ炎はフレームロッド３０
にて検出され、これにより、第１常開型スイツチ４２が
閉じて、第１メイン電磁弁１１およびタイマ５０が通電
状態となる。

この結果、第１メイン通路Ｐ１が開いて、パイロットバ
ーナ２１によりメインバーナ２０に供給される小量のガ
スが点火される。

なお、この時点において、イグナイタ６１は、常閉型ス
イッチ４０がフレームロッド３０の炎検知により開かれ
てその通電が停止されていて、その作動を停止している
。

しかして、メインバーナ２０が点火され所定時間経過す
ると、タイマ５０の作動により第２常開型スイツチ４３
が閉じて第２メイン電磁弁１２が通電状態となり、同時
に常閉型スイッチ４１が開いてパイロット電磁弁１３が
非通電状態となる。

この結果、第２メイン通路Ｐ２が開いて、メインバーナ
２０に残量のガスが供給され、全体として所定の発熱量
を発生すべく燃焼が開始される。

同時に、パイロット通路Ｐ３が閉じてパイロットバーナ
２３は消火する。

この状態において、フレームロッド３０はバーナ炎を常
に検出しているため、第１常開型スイツチ４２は閉じて
おり、メインバーナ２０の点火状態が維持される。

また、もしパイロットバーナ２１が消火した後メインバ
ーナ２０が失火したときには、フレームロッド３０がバ
ーナ炎の失火を検出して第１常開型スイツチ４２を復帰
させ、両メイン電磁弁１１゜１２およびタイマ５０を非
通電状態にする。

また、第１常開型スイツチ４２の復帰に連動してタイマ
スイッチ６２が復帰してイグナイタ６１を通電状態とな
し、かつ第２常開型スイツチ４３の復帰に連動して常閉
型スイッチ４１が復帰してパイロット電磁弁１３を通電
状態にする。

この結果、メインバーナ２０へのガス供給が停止される
とともにパイロットバーナ２１へのガス供給が開始され
、同時にイグナイタ６１が作動する。

すなわち、当該大型力゛ス湯沸器は点火初期の状態に復
帰する。

このように、本実施例においては、メインバーナ２０へ
所定値の力゛ス量を供給すべく第２メイン電磁弁１２に
通電する際、同時にパイロット電磁弁１３を非通電状態
となし、パイロットバーナ２１へのガス供給を停止する
ようにしたので、メインバーナ２０が所定発熱量で燃焼
状態を維持している間、パイロットバーナ２１によるガ
スの浪費か゛解梢される。

また、本実施例においては、バーナ炎を検出スるフレー
ムロッド３０をパイロワＩ・バーナ２１のバーナ炎に接
触させるのみならず、メインバーナ２０のバーナ炎にも
接触させるようにしたので、バーナ炎の検出手段を１個
採用すれば充分であり、これにより、燃焼制御装置の構
成が簡単となる。

なお、以上の実施例においては、本考案を大型ガス湯沸
器に実施した例について示しているが、本考案は、パイ
ロットバーナへのガス供給を断続するパイロット電磁弁
と、メインバーナへの所定値より少量のガス供給を断続
する第１メイン電磁弁と、前記メインバーナへの残量の
ガス供給を断続する第２メイン電磁弁と、前記パイクツ
１〜バーナの炎検出手段を具備する各種のガス燃焼機器
に実施しうろことは勿論である。

以上要するに、本考案においては、上記各種のガス燃焼
機器において、前記炎検出手段を構成するフレームロッ
ドを前記各バーナのバーナ炎に接触するように配設する
とともに前記パイロット電磁弁の通電回路に常閉型スイ
ッチを介装し、一方前記第１メイン電磁弁と前記第２メ
イン電磁弁との通電回路に前記炎検出手段がバーナ炎を
検出している開閉じる常開型スイッチを介装し、かつ前
記第２メイン電磁弁の通電回路には前記常開型スイッチ
が閉じて所定時間経過後に閉じる第２の常開型スイッチ
を介装して、この常開型スイッチと前記常閉型スイッチ
とを連通スイッチにしたことにその構成上の特徴があり
、これにより、前記メインバーナが正常かつ所定発熱量
の燃焼状態を維持している間前記パイクツ１〜バーナに
よるガス浪費のないかつパイロットバーナ炎とメインバ
ーナのバーナ炎との干渉などによる燃焼上の悪影響のな
い燃焼制御装置を簡単な構成にて提供することができる
。

【図面の簡単な説明】

第１図は大型ガス湯沸器が有するガス回路の概略図、第
２図は本考案における各バーナとフレームロッドとの配
置図、第３図は本考案を実施した大型ガス湯沸器が有す
る燃焼制御用電気回路図である。 符号の説明 １０・・・・・・メインバルブ（電磁弁）
、１１・・・・・・第１メイン電磁弁、１２・・・・・
・第２メイン電磁弁、１３・・・・・・パイロット電磁
弁、２０・・・・・・メインバーナ、汐・・・・・・パ
イロットバーナ、３０・・・・・・フレームロッド、４
１・・・・・・常閉型スイッチ、４２・・・・・・第１
常開型スイツチ、４３・・・・・・第２常開型スイツチ
。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. パイロットバーナへのガス供給を継続するパイロット電
   磁弁と、メインバーナへの所定値より少量のガス供給を
   継続する第１メイン電磁弁と、前記メインバーナへの残
   量のガス供給を継続する第２メイン電磁弁と、前記パイ
   ロットバーナの炎検出手段を具備するガス燃焼機器にお
   いて、前記炎検出手段を構成するフレームロッドを前記
   両バーナのバーナ炎に接触するように配置するとともに
   前記パイロット電磁弁の通電回路に常閉型スイッチを介
   装し、一方前記第１メイン電磁弁と前記第２メイン電磁
   弁との通電回路に前記炎検出手段がバーナ炎を検出して
   いる開閉じる常開型スイッチを介装し、かつ前記第２メ
   イン電磁弁の通電回路には前記常開型スイッチが閉じて
   所定時間経過後に閉じる第２の常開型スイッチを介装し
   て、この常開型スイッチと前記常閉型スイッチとを連動
   スイッチとしたことを特徴とする燃焼制御装置。