JPS5842742B2 - 魚肉水抽出液の限外濾過法 - Google Patents
魚肉水抽出液の限外濾過法Info
- Publication number
- JPS5842742B2 JPS5842742B2 JP51063107A JP6310776A JPS5842742B2 JP S5842742 B2 JPS5842742 B2 JP S5842742B2 JP 51063107 A JP51063107 A JP 51063107A JP 6310776 A JP6310776 A JP 6310776A JP S5842742 B2 JPS5842742 B2 JP S5842742B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fish meat
- liquid
- ultrafiltration
- water extract
- temperature
- Prior art date
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- Expired
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- Meat, Egg Or Seafood Products (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は改良された魚肉水抽出液の限外p適法に関する
。
。
限外済過によれば、高分子溶液から水溶性区分のうち1
0,000以上の分子量範囲の物質の分離が可能である
ので、原料溶液からの不必要な物質の除去、原料溶液の
原料の特性を保持したままの濃縮、濃縮において必要な
燃料や動力の節減、廃水や廃棄物からの有価成分の効率
的回収とその濃縮など種々の面で限外済過は食品加工業
界に導入しうる技術であることが知られている。
0,000以上の分子量範囲の物質の分離が可能である
ので、原料溶液からの不必要な物質の除去、原料溶液の
原料の特性を保持したままの濃縮、濃縮において必要な
燃料や動力の節減、廃水や廃棄物からの有価成分の効率
的回収とその濃縮など種々の面で限外済過は食品加工業
界に導入しうる技術であることが知られている。
しかしながら限界濾過法を、魚肉水抽出液より水分子、
無機塩類、遊離アミノ酸、低分子のベプタイド等を分離
し、透過液として除去し、同時に高分子水溶液蛋白を濃
縮するのに用いた場合、常温ではごく緩慢に透過するに
すぎず、更に時間の経過と共に膜の目詰まり様現象が生
じ、透過速度は著しく抑制され、収益性の面で大きな問
題があった。
無機塩類、遊離アミノ酸、低分子のベプタイド等を分離
し、透過液として除去し、同時に高分子水溶液蛋白を濃
縮するのに用いた場合、常温ではごく緩慢に透過するに
すぎず、更に時間の経過と共に膜の目詰まり様現象が生
じ、透過速度は著しく抑制され、収益性の面で大きな問
題があった。
また所望の濃縮を達成するための所要時間は比較的長く
、そのため微生物の繁殖による透過液や濃縮液の汚染は
避けられない。
、そのため微生物の繁殖による透過液や濃縮液の汚染は
避けられない。
従って滅菌された原料物質を用いない限り、得られる透
過液や濃縮液は微生物学的品質の面で不満足なものであ
る。
過液や濃縮液は微生物学的品質の面で不満足なものであ
る。
そこで本発明者らは、上記諸問題を解決し、限外p適法
を工業的、かつ経済的に実施することを可能にし、同時
に微生物学的汚染においても、食味においてもきわめて
良好な魚肉蛋白質濃縮物が得られる。
を工業的、かつ経済的に実施することを可能にし、同時
に微生物学的汚染においても、食味においてもきわめて
良好な魚肉蛋白質濃縮物が得られる。
魚肉水抽出液を限外濾過する方法を提供することを目的
として種々検討した結果、魚肉水抽出液を特定の温度及
びpHとなしたのち限外済過を行なうことにより、この
目的が達成されることを見出し、本発明に到達した。
として種々検討した結果、魚肉水抽出液を特定の温度及
びpHとなしたのち限外済過を行なうことにより、この
目的が達成されることを見出し、本発明に到達した。
従って本発明の魚肉水抽出液の限外p適法は、魚肉水抽
出液を、液温35〜60℃に上昇させる処理及びpHを
4.8〜6.0に調整する処理に対したのち、限外濾過
すること、を特徴とするものである。
出液を、液温35〜60℃に上昇させる処理及びpHを
4.8〜6.0に調整する処理に対したのち、限外濾過
すること、を特徴とするものである。
本発明に適用される魚肉水抽出液としては、たとえば適
宜の魚類の全魚体、魚肉残滓物などを、抽出を良好に行
なうためには細切し、水中に添加し、撹拌下に約5〜3
0分間抽出を行なったのち魚肉部を分離して得られる腋
、あるいはすり弁製造時の水晒し排液などが用いられ、
特に水晒し排液を用いると排水処理と有価成分の回収を
同時に行なえるため有利である。
宜の魚類の全魚体、魚肉残滓物などを、抽出を良好に行
なうためには細切し、水中に添加し、撹拌下に約5〜3
0分間抽出を行なったのち魚肉部を分離して得られる腋
、あるいはすり弁製造時の水晒し排液などが用いられ、
特に水晒し排液を用いると排水処理と有価成分の回収を
同時に行なえるため有利である。
なおこれらの液は遠心分離等により油脂外を除去してお
くことが望ましい。
くことが望ましい。
本発明方法を実施するには、まず前記魚肉水抽出液(通
常pH6,8〜7.2)に対して、液温を35〜60℃
、好ましくは40〜45℃に上昇させる処理及び酸たと
えば塩酸、酢酸等を用いてpHを4.8〜6.0、好ま
しくは5.0〜5.5に調整する処理を適宜の順序で行
ない、この組合わせ処理された液を、上記温度に保持し
ながら限外濾過に付す。
常pH6,8〜7.2)に対して、液温を35〜60℃
、好ましくは40〜45℃に上昇させる処理及び酸たと
えば塩酸、酢酸等を用いてpHを4.8〜6.0、好ま
しくは5.0〜5.5に調整する処理を適宜の順序で行
ない、この組合わせ処理された液を、上記温度に保持し
ながら限外濾過に付す。
この際液温が上記範囲より高いと濾過膜自体が加水分解
を引起す虞れがあり、上記範囲より低いと限外濾過にお
ける透過速度が著しく遅くなる。
を引起す虞れがあり、上記範囲より低いと限外濾過にお
ける透過速度が著しく遅くなる。
ままた液のpHが上記範囲外であると透過速度が悪化す
る。
る。
本発明によれば、特定のpH範囲と温度に調整する組合
せにより、通常の魚肉水抽出液のpH範囲及び常温での
操作に比較して透過速度はたとえば約8倍と著しく促進
され、更に細菌の増殖を仰制しながら水溶性蛋白を濃縮
することが可能となり、魚肉水抽出液の限界p過を工業
的かつ経済的に使用可能とすることができる。
せにより、通常の魚肉水抽出液のpH範囲及び常温での
操作に比較して透過速度はたとえば約8倍と著しく促進
され、更に細菌の増殖を仰制しながら水溶性蛋白を濃縮
することが可能となり、魚肉水抽出液の限界p過を工業
的かつ経済的に使用可能とすることができる。
また本方法においては目詰まり様現象が仰制されること
もあって、限外濾過膜の洗浄を容易にし、一般に行なわ
れている蛋白分解酵素を用いる洗浄は不用であり、簡単
な水洗のみで充分であり、更に24時間程度の連続使用
も可能となる。
もあって、限外濾過膜の洗浄を容易にし、一般に行なわ
れている蛋白分解酵素を用いる洗浄は不用であり、簡単
な水洗のみで充分であり、更に24時間程度の連続使用
も可能となる。
本発明により得られる魚肉蛋白濃縮物は、濃縮**と同
時に無機塩類等が除去されており、高粘度の液状濃縮物
として直接様々の用途に使用することもでき、また乾燥
、たとえば噴霧乾燥や真空凍結乾燥により乾燥物となし
て種々の用途に用いることもできる。
時に無機塩類等が除去されており、高粘度の液状濃縮物
として直接様々の用途に使用することもでき、また乾燥
、たとえば噴霧乾燥や真空凍結乾燥により乾燥物となし
て種々の用途に用いることもできる。
試験例 1
スケソウダラすり身製造時の水晒し排液より蛋白質の限
外濾過による分離、濃縮を効率的に行なうための前処理
条件について下記の試験を行なった。
外濾過による分離、濃縮を効率的に行なうための前処理
条件について下記の試験を行なった。
下記の各前処理を施したすり身晒し排液について、限外
濾過機(ABCOR製UF 22 S型、膜面積2m′
)を用いて限外濾過を行ない、一定時間毎の透過速度(
l/m−/時間)及び細菌数を測定した。
濾過機(ABCOR製UF 22 S型、膜面積2m′
)を用いて限外濾過を行ない、一定時間毎の透過速度(
l/m−/時間)及び細菌数を測定した。
これらの結果を第1表に示す。
処理1:無処理(pH7,05、p湯中20°Cに調整
)処理2:pH5,0に調整 処理3:温度45°Cに調整(pH7,10)処理4:
pH5,2及び温度45°Cに調整。
)処理2:pH5,0に調整 処理3:温度45°Cに調整(pH7,10)処理4:
pH5,2及び温度45°Cに調整。
これらの結果から解るように、晒し排液を無処理のまま
、送液ポンプによる液温上昇を冷却水にとり調整しなが
ら20°Cにて限外濾過を行なった場合(処理1)の透
過速度は、1時間目に比し5時間目は半減している。
、送液ポンプによる液温上昇を冷却水にとり調整しなが
ら20°Cにて限外濾過を行なった場合(処理1)の透
過速度は、1時間目に比し5時間目は半減している。
つまり目詰まり様現象が生じており、膜を洗浄して再生
を計る必要がある。
を計る必要がある。
これに対して本発明方法による処理4では5時間の運転
で透過速度は23φ弱の低下しかみられず、また細菌増
殖の抑止効果も明白である。
で透過速度は23φ弱の低下しかみられず、また細菌増
殖の抑止効果も明白である。
試験例 2
スケソウダラすり身製造時の水晒し洗浄排水をpH4,
8に調整し、液温50℃に加温しながら濃縮タンクに原
液追加方式で24時間連続濃縮を行ない、一定時間毎に
透過速度(1/、l/時間)を測定した。
8に調整し、液温50℃に加温しながら濃縮タンクに原
液追加方式で24時間連続濃縮を行ない、一定時間毎に
透過速度(1/、l/時間)を測定した。
この結果を第2表に示す。これらの結果から解るように
、24時間連続的に透過を行なった場合も、目詰まり様
現象の発現は緩慢であり、良好な透過性で濃縮を進める
ことができる。
、24時間連続的に透過を行なった場合も、目詰まり様
現象の発現は緩慢であり、良好な透過性で濃縮を進める
ことができる。
実施例 1
スケソウダラすり身製造時の水晒し工程を経てスクリュ
ー・プレスにて魚肉部を分離して得られた晒し排液30
007を採り、ロータリースクリーン(ステンレス金網
0.3mm孔)で微細肉片を取除き、蒸気吹込加温で液
温を45℃に上昇させ、次いで10規定塩酸1.51を
加えてよく撹拌し、pH4,9となした。
ー・プレスにて魚肉部を分離して得られた晒し排液30
007を採り、ロータリースクリーン(ステンレス金網
0.3mm孔)で微細肉片を取除き、蒸気吹込加温で液
温を45℃に上昇させ、次いで10規定塩酸1.51を
加えてよく撹拌し、pH4,9となした。
この液を5001容濃縮タンクに3501入れ、限外濾
過機(ABCOR製UF22S型、膜面積2m′)を用
いて、透過による濃縮タンクの減量外は常時的3501
になるように原液追加方式で12時間限外ρ過を行なっ
たところ、濃縮液3401及び透過液26451が得ら
れた。
過機(ABCOR製UF22S型、膜面積2m′)を用
いて、透過による濃縮タンクの減量外は常時的3501
になるように原液追加方式で12時間限外ρ過を行なっ
たところ、濃縮液3401及び透過液26451が得ら
れた。
この際の原排液及び濃縮液の一般成分を測定した結果を
第3表に示す。
第3表に示す。
実施例 2
サバの全魚体500kgをチョッパーで細砕し、150
([容ステンレス製タンクに投入し、これに清水500
kgを添加したのち、20分間よく混合撹拌した。
([容ステンレス製タンクに投入し、これに清水500
kgを添加したのち、20分間よく混合撹拌した。
この混合物からスクリュー・プレスにて魚肉部を分離し
て得られた液部(6607)を300ORPMで遠心分
離を行ない、油脂弁を取除いた後、蒸気吹込加温で液温
55°Cに昇温し、次いで微細肉片を取除き、次いで氷
酢酸の3倍希釈液を用いてpH5,5に調製し、実施例
1と同様の原液追加方式で3時間限外濾過を行ない、濃
縮液557、透過液5951を得た。
て得られた液部(6607)を300ORPMで遠心分
離を行ない、油脂弁を取除いた後、蒸気吹込加温で液温
55°Cに昇温し、次いで微細肉片を取除き、次いで氷
酢酸の3倍希釈液を用いてpH5,5に調製し、実施例
1と同様の原液追加方式で3時間限外濾過を行ない、濃
縮液557、透過液5951を得た。
この際の原排液及び濃縮液の一般成分を測定しれ結果を
第4表に示す。
第4表に示す。
Claims (1)
- 1 魚肉水抽出液を、液温35〜60℃に上昇させる処
理及びpHを4.8〜6.0に調整する処理に付したの
ち、限外済過することを特徴とする、魚肉水抽出液の限
外済適法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP51063107A JPS5842742B2 (ja) | 1976-05-31 | 1976-05-31 | 魚肉水抽出液の限外濾過法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP51063107A JPS5842742B2 (ja) | 1976-05-31 | 1976-05-31 | 魚肉水抽出液の限外濾過法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS52145556A JPS52145556A (en) | 1977-12-03 |
JPS5842742B2 true JPS5842742B2 (ja) | 1983-09-21 |
Family
ID=13219728
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP51063107A Expired JPS5842742B2 (ja) | 1976-05-31 | 1976-05-31 | 魚肉水抽出液の限外濾過法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5842742B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09196870A (ja) * | 1996-01-12 | 1997-07-31 | Agency Of Ind Science & Technol | 熱分析装置用ガス切り替え装置 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63263064A (ja) * | 1987-04-20 | 1988-10-31 | Yaizu Miile Kyogyo Kumiai | 飼料等の原料を製造する方法 |
CN105451570B (zh) * | 2013-08-13 | 2020-01-21 | 玛鲁哈日鲁株式会社 | 从在鱼肉加工品制造工序中排出的废水回收蛋白质的方法 |
-
1976
- 1976-05-31 JP JP51063107A patent/JPS5842742B2/ja not_active Expired
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09196870A (ja) * | 1996-01-12 | 1997-07-31 | Agency Of Ind Science & Technol | 熱分析装置用ガス切り替え装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS52145556A (en) | 1977-12-03 |
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