JPS5841915Y2 - ミシンのめくら縫布押え - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ミシンでめくら縫（ブラインド・ステッチ）
を行なう場合に使用する布押えに関するものであり、布
案内をするために設けられた布案内片にスリットを形成
し、布案内を的確にすることを目的としたもので゛ある
。

以上本考案の実施例を図面によって説明すると、１は公
知の押え棒２に装着される押え足支持体、３は該支持体
に結合ピン４を介して着脱自在に取付けられるめくら縫
専用の押え足である。

５は押え足３のほぼ中央部に布送り方向と直交して形成
された針穴、６は該穴に一端を連通し他端を開口せる糸
を通すための細幅の糸通し溝、７は押え足３左端面に沿
って針穴５前方に突出せる張り出し腕で、その前方は上
方に反って形成されており、８は針穴５に隣接し平行に
配設された横桟、９は張り出し腕７と横桟８とによって
針穴５前方に形成された空間部、１０は張り出し腕７の
前端部に押え足３底面と平行に且つ布送り方向と直交し
て空間部９に突出する如く固定されたねし棒、１１は横
桟８の前端面に右端に壁部１１ ａを残して下方を開口
して形成された切欠部である。

１２は押え足３のねし棒１０に基部１２ ａを嵌装せし
めた合成樹脂材より成る布案内体、１２ｂは該布案内体
の基部１２ ａに形成されたねし棒１０が嵌装する軸穴
、１３は該軸穴の軸心部と直交して基部１２ ａ中間部
に形成された二叉溝、１４は第１図示の如く布案内体１
２がねじ棒１０に嵌装された状態において、布案内体１
２の基部１２ ａよりねじ棒１０と直交して空間部９に
突出せる布案内片で、その先端に形成された舌片１４ａ
が横桟８の上面に当接し得る如く、また布案内片１４の
底面は第２図および第７図に示す如く舌片１４ａが横桟
８の上面に当接した状態において、すなわち押え足３に
押え棒２の押え圧が負荷されていない状態において、押
え足３底面よりａだけ下方に突出する如く夫々設定され
ている。

１４ｂは布案内片１４の軸穴１２ ｂ側を開口し舌片１
４ａ側に延びる如く形成された細幅のスリットである。

１５は布案内片１４の右方に間隙すをもって布案内体１
２の基部１２ ａより布案内片１４と同方向で且つ平行
に突出形成された案内片で、その先端は横桟８の切欠部
１１に臨んでおり、第２図の状態において布案内片１４
の舌片１４ ａと案内片１５とによって横桟８を挟持す
る如く、また案内片１５の底面は押え片３の底面より下
方に突出しないように夫々設定されている。

１６は布案内体１２の二叉溝１３内に介装され、且一つ
ねじ棒１０に螺着された調節ナツトである。

以上の如く構成された本考案によるめくら縫作業を第６
図によって説明すると、同図はめくら縫の縫目の山部の
頂点Ｃが左針落ち線りになるめくら縫を示したもので、
まず左針落ち線りが布１７の折返し部端面１７ａに僅か
にがかる如く布１７に押え足３底面を載置し、次に調節
ナツト１６を回動して布案内体１２の布案内片１４の左
端面を折返し部端面１７ ａに軽く当接せしめる。

この状態で押え棒２を下降させると、押え足３に押え圧
が負荷され、第７図示の如く押え足３底面よりａだけ下
方に突出している布案内片１４の底面は、該布案内片と
一体の案内片１５が湾曲すると同時に、スリット１４ｂ
による布案内片１４自体の弾性変形で、第８図示の如く
押え足３底面と同一水平面になる如く上方に移動し布案
内片１４および案内片１５の復元力によって布１７を軽
く押圧する如くなる。

このような状態でめくら縫を行なうものである。

また布案内体１２は布案内片１４の舌片１４ ａと案内
片１５とによって横桟８を弾性的に挾持しているので案
内片１５の撓み量だけ回動するだけで、横桟８に案内さ
れて軸方向に移動する。

また布案内体１２の右方への移動は、案内片１５が横桟
８の壁部１１ ａに当接することによって制限されてい
るので、布案内体１２がねじ棒１０から外れることはな
い。

上記したような本考案に係る布押えによれば、ジグザグ
ミシンでめくら縫を行なう場合、針落ち線に対する布案
内体の布案内片の位置を調節ナツトの回動操作によって
最も過切な位置に移動調節することができるものであり
、従って布はその折返し部端面を布案内片に案内されな
がら布送り方向と平行に正確に布送りされきれいな仕上
がりのめくら縫を得ることができ、また針穴部付近にお
ける障害物がないので針落ち部が見やすく、また布案内
片のスリットにより布案内片目体に弾性があるためねし
棒軸心から布案内片の底面までの距離Ｈ寸法（第２図参
照）は十分に大きくとることができるので、送り歯（図
示せず）の上下運動により押え足が持ち上げられ布が多
少乱動しても布案内片が布の折返し部端面から離脱する
ことなく布を的確に案内することができる等、実用上そ
の効果極めて大なる考案である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示したもので、第１図は本考案
に係る押え足に布案内体を取付けた状態における平面図
、第２図は第１図の■■−ＩＩ線における断面図、第３
図は第１図のＩＩＩ−ＩＩＩ線における押え足断面図、
第４図は第１図の分解斜面図、第５図は第４図の布案内
体の矢視拡大図、第６図は本考案に係る布押えをミシン
に取付けめくら縫を行なっている状態を示す斜面図、第
７図および第８図は本考案に係る布押えの作用を説明す
るための説明図である。 図中、１は支持体、２は押え棒、３は押え足、５は針穴
、１０はねし棒、１２は布案内体、１２ ａは基部、１
２ｂは軸穴、１３は二叉溝、１４は布案内片、１６は調
節ナツトである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 押え棒２に装着される支持体１と、該支持体に装着され
   且つ布送り方向と直交して横長状に形成された針穴５と
   を設けた押え足３とから成るものにおいて、布送り方向
   と直交し前記押え足３の底面と平行に且つ前記針穴５の
   前方に配設されたねじ棒１０と、該ねし棒が嵌挿される
   軸穴１２ｂと該軸穴を含み該軸穴と直交せる二叉溝１３
   とを夫々形成した基部１２ ａと前記押え足３に弾性的
   に挟持され底面が前記押え足３の底面よりわずかに突出
   する如く設定された布案内片１４とからなる布案内体１
   ２と、該布案内体の二叉溝１３に収容されかつ前記ねじ
   棒１０に螺着される調節ナツト１６とを備え、該調節ナ
   ツトを回動させることにより前記布案内体１２を布送り
   方向と直交する方向に移動させるように構成したことを
   特徴とするミシンのめくら縫布押え。