JPS584159B2 - ホ−ベル駆動装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ホーベルチェーン用スプロケット、およびス
プロケット用駆動軸が設けられており、その際スプロケ
ットが２次リムを、また駆動軸が１次リムを有し、かつ
摩擦継手を形成し、２次リムが、１次リムに付属したま
わりを囲むテーパリング溝を有し、かつ１次リムが継手
ピンを収容するため周にわたって分散配置されかつリン
グ溝と同列にある半径方向穴を有し、その際継手ピンの
テーパピン頭部がリング溝にはめ込み可能であり、かつ
そのため固定せずに支持された心出しリングにおいてピ
ン脚部に抗するように作用するくさび面が、前に配置さ
れた押付けリングによって１次リム内において半径方向
に可動である、ホーベル駆動装置に関する。

摩擦継手とは、公知のように過負荷クラッチのことを表
わし、このクラッチは最大摩擦トルクを伝達するため、
作用するトルクがこの値を越えるとスリップするように
なっている。

ドイツ連邦共和国特許第２７０２１７８号明細書の教示
によれば、これ以外にホーベル駆動装置においてスプロ
ケットのため設けられたシャーピン安全装置の代りに摩
擦継手が使用されるので、もはやシャーピン破損および
その結果生じる動作障害の恐れはない。

同じことは、シャーピン破損の際さもなければ前置され
た伝動装置に生じるチェーン衝撃にも当てはまる。

摩擦トルクの大きさは、スプロケット２次リムのテーパ
リング溝内における継手ピンのテーパピン頭部のはまり
込み程度または侵入深さに関連してあらかじめ与えられ
る。

１次リム内に固定せずに支持された心出しリングは、継
手ピンを均一に押付けるようになっておりかつ弾性変形
によって押付け平衡をとることができる。

しかしこの摩擦継手において継手ピンおよびテーパピン
頭部は構成ユニットをなし、すなわちテーパピン頭部は
、ピン軸のくさび形面取り部から成る。

それにより一方においてテーパピン頭部の大きさは、従
って摩擦面の大きさは、継手ピンの軸直径によってあら
かじめ決められており、かつ相応して制限されたもので
あり、他方において必然的にピン頭部は、継手ピン自体
と同じ材料から成り、かつそれ故に比較的小さな摩擦係
数を有する。

摩擦面の大きさが限られているので、比較的大きな面圧
が生じ、これら面圧によって生しる摩耗現象は大きすぎ
る。

この摩耗現象は、テーパピン頭部がいわば削り取り作用
によってリング溝にかみ合い、かつ継手ピンのため必要
な材料によって摩擦係数があらかじめ決められることに
よってさらに助長される。

ここにおいて本発明は補助手段を提供するものである。

本発明の課題は、初めに述べたようなホーベル駆動装置
を提供し、かつ摩擦継手または継手素子が非常にわずか
な摩耗の点で優れているように、改善することにある。

本発明によればこの課題は、初めに述べたようなホーベ
ル駆動装置において、テーパピン頭部を継手ピン上に取
付けられた摩擦セグメントとして形成することによって
解決される。

従って本発明の教示によればテーパピン頭部は、継手ピ
ンから切離された継手素子として構成されているので、
一方において継手ピンにまた他方においてテーパピン頭
部に、独立の材料が使われる。

継手ピンについては耐久性が中心になるが、一方テーパ
ピン頭部においては、摩擦係数および摩耗特性が優先さ
れる。

さらにこの時テーパピン頭部は継手ピン上に取付けられ
た摩擦セグメントとして構成されているので、リング溝
にはまるため基本的に非常に多くの摩擦面が得られ、従
って単位面積あたりの圧力は著しく低下できる。

このことは、特に独自の意味を持つ本発明の有利な実施
例により、摩擦セグメントが、個々の摩擦セグメントの
間において周方向に設けられた所定の遊びを含むほぼ閉
じた摩擦リムを形成している場合にあてはまる。

摩擦セグメントの間の遊びは、摩擦継手のスリップの際
摩擦セグメントの端縁が削り取り作用を生じないように
するために設けられている。

なぜなら溝内に摩擦セグメントを押込む継手ピンのため
摩擦セグメントの中心に荷重をかげることによって、摩
擦セグメントの縁範囲には非常にわずかしか負荷がかか
らないからである。

それにより摩擦ヤグメントの球形のたわみが生じ、従っ
て縁範囲にたわみが生じる。

特に端縁の範囲のこのたわみのため、摩擦セグメント間
の遊びが得られる。

いずれの場合にもこのようにリング溝内における摩擦セ
グメントのくい込みが確実に防止され、さらに摩耗は最
小に低減される。

この効果は次のことによってなおかなりの程度まで改善
される。

すなわち本発明によればリング溝内にはめ込まれた摩擦
セグメントの中心負荷をできるだけ大幅に集中し、かつ
縁範囲の負荷をできるだけ小さくするため、継手ピンが
、心出テーパ部を含む先細になったそれぞれ１つの軸端
部を有し、かつ軸端部上に摩擦セグメントの中央部がか
ぶせられている。

摩擦セグメントが耐摩耗性合金、例えばＣｒＭｎ鋼また
はチル鋳物から成ると有利である。

摩擦セグメントのテーパ側面、従って摩擦面が、例えば
ＣｒＭｎ鋼またはチル鋳物から成る耐摩耗性そう入体を
有すると有利である。

本発明によって得られる利点は大体において次の点にあ
る。

すなわちスプロケットとスプロケット用、駆動軸の間に
摩擦継手を有するホーベル，駆動装置が実現され、この
装置は、摩耗が非常に少ないという点で優れている。

なぜなら継手ピンが摩擦セグメントを備え、これら摩擦
セグメントは、所定の一定摩擦係数に従って決められる
材料の選択とは無関係に存在できるからである。

さらに摩擦セグメントは、特に摩擦面積が大きい点で優
れているので、比較的小さな面圧が得られる。

さらに摩擦セグメントの中央負荷によって摩耗が減小し
、摩擦セグメントの縁範囲の負荷が小さいので、一方に
おいてもはやくい込みの傾向はなく、また他方において
摩擦継手のスリップの際縁範囲のさもなければ排除でき
ない削り取り作用が防止される。

その結果本発明によるホーベル駆動装置は、長い寿命を
持った摩擦継手という点で優れている。

本発明の実施例を以下図面によって説明する。

図に、ホーベルチェーン用スプロケット１とスプロケッ
ト１用駆動軸２を含むホーベル駆動装置が示されている
。

駆動軸用駆動機関および伝動装置は、ホーベルチェーン
と同様に図示されていない。

スプロケット１は２次リム３を、また駆動軸２は１次リ
ム４を有する。

１次リム４と２次リム３は摩擦継手を形成している。

そのため２次リム３は、１次リム４に付属したまわりを
囲むテーパリング溝５を有し、また１次リム４は、継手
ピン７を収容するため周にわたって分散配置されかつリ
ング溝５と同列にある半径方向穴６を有し、その際テー
パピン頭部８を有する継手ピン７がリング溝５にはめ込
み可能である。

そのため固定せずに支持された心出しリング９において
ピン脚部１０に抗するように作用するくさび面１１は、
前に配置された押付けリング１２によって１次リム４内
において半径方向に可動である。

できるだけ小さな面圧を得るため、できるだけ多数の継
手ピン７を１次リムまたは２次リムの周にわたって分散
配置するだけでなく、さらにテーパピン頭部８は、継手
ピン７上に取付けられた摩擦セグメントとして形成され
ている。

摩擦セグメント８は、個個の摩擦セグメント８の間にお
いて周方向に設けられた所定の遊びＳを含むほぼ閉じた
摩擦リムを形成している。

継手ピン７は、心出しテーパ部１３を含む先細になった
それぞれ１つの軸端部を有する。

軸端部上に当該の摩擦セグメント８の中央部がかぶせら
れている。

それによりここで摩擦継手のスリップの際に削り取り作
用を生じないようにするため、摩擦セグメント８０球形
のたわみ、および縁範囲、特に端縁範囲におけるたわみ
が生じる。

このたわみは、摩擦セグメント８のところに破線で示さ
れている。

摩擦セグメント８は、耐摩耗性合金から成り、かつ均一
な摩擦係数を保証するため、テーパ側面に付加的に耐摩
耗性そう入体１４を有することができる。

１次リム４は、心出しリング９および押付けリング１２
を収容するリング空間１５を有する。

継手ピン７は、傾斜したピン脚部１０を有し、これら脚
部は、テーパ状またはくさび形に形成することができる
。

心出しリング９は、高度な耐久性を備れたたわみ弾性リ
ング、例えば鋼リングとして構成されている。

押付けリング１２は、円板ばね１６を間にはさんで心出
しリング９に押付けられており、かつ、ねじ１７によっ
て心出しリング９に向って締付け可能である。

継手を正しく動作させるため適当な初応力は、ねじ１７
の締付けを介して与えられ、その際これらねじには、押
付けリング１２と１次リム４の間にスペーサ１８が付属
している。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明によるホーベル駆動装置の一部を示す
軸線方向断面図、第２図は、第１図の対象のＡ−Ａ線に
沿った部分の半径方向断面図である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ホーベルチェーン用スプロケット、およびスプロケ
   ット用駆動軸が設けられており、その際スプロケットが
   ２次リムを、また駆動軸が１次リムを有し、かつ摩擦継
   手を形成し、２次リムが、１次リムに付属したまわりを
   囲むテーパリング溝を有し、かつ１次リムが、継手ピン
   を収容するため周にわたって分散配置されかつリング溝
   と同列にある半径方向穴を有し、その際継手ピンのテー
   パピン頭部がリング溝にはめ込み可能であり、かつその
   ため固定せずに支持された心出しリングにおいてピン脚
   部に抗するように作用するぐさび面が、前に配置された
   押付けリングによって１次リム内において半径方向に可
   動である、ホーベル駆動装置において、 テーパピン頭部が、継手ピン７上に取付けられた摩擦セ
   グメント８として形成されていることを特徴とする、ホ
   ーベル駆動装置。 ２ 摩擦セグメント８が、個々の摩擦セグメントの間に
   おいて周方向に設けられた所定の遊びＳを含むほぼ閉じ
   た摩擦リムを形成している、特許請求の範囲第１項記載
   の装置。 ３ 継手ピン７が、心出しテーパ部１３を含む先細にな
   ったそれぞれ１つの軸端部を有し、かつ軸端部上に摩擦
   セグメント８の中央部がかぶせられている、特許請求の
   範囲第１項または第２項記載の装置。 ４ 摩擦セグメント８が、耐摩耗性合金、例えばＣｒＭ
   ｎ鋼またはチル鋳物から成る、特許請求の範囲第１項な
   いし第３項の１つに記載の装置。 ５ 摩擦セグメント８のテーパ側面が、例えばＣｒＭｎ
   鋼またはチル鋳物から成る耐摩耗性そう入体１４を有す
   る、特許請求の範囲第１項ないし第４項の１つに記載の
   装置。