JPS584076Y2

JPS584076Y2 - ネツコウカンキヨウタンバン

Info

Publication number: JPS584076Y2
Application number: JP1975069704U
Authority: JP
Inventors: ■一岩田; 俊行堀内
Original assignee: トウヨウラジエ−タ− カブシキガイシヤ
Priority date: 1975-05-26
Filing date: 1975-05-26
Publication date: 1983-01-24
Also published as: JPS51149467U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、熱交換器の端板における管嵌合部におけるろ
う材の付着量と付着面積を増大せしめることにより、両
者の接合を強固になし得るようにした熱交換器における
管と端板との接合構造を提供することを目的とするもの
である。

従来、自動車用ラジェータ等において、その木管の上下
端部を嵌合支承している上下の端板は、多数の嵌合孔を
穿設してなる薄板の両面に、ろう材をコーティングした
ものが一般であり、その嵌合孔に、木管（表面にろう材
がコーティングされていることもある）の上下端部を嵌
め込んで、ジグ等により支持し、それを高温の炉中に入
れて、両者をろう付接合していた。

このようなものでは、溶融したろう材は、端板の全表面
に広がってしまい、嵌合孔の縁、すなわち水管の周囲に
十分に滞留することなく、従って、強固な接合が得られ
ないという欠点があった。

本考案は上記欠点を除去するためになされたもので、以
下図示の一実施例につき説明する。

１は、熱交換器用端板で、自動車用ラジェータの上部端
板として使用されるものであり、予めろう材がコーティ
ングされている。

この上部端板１の上面１ａには、プレス機械等により絞
り加工された断面Ｖ状の細長い横向きの凹入溝２が、前
後方向に所要間隔を設けて、概ね平行に多数列設されて
いる。

この各凹入溝２の底部には、溝２の長手方向に沿い、所
要間隔をもって、４個の横長の嵌合孔３が穿設されてい
る。

嵌合孔３の内面は、垂直面をなすとともに、端板１の地
肌が露出したままに残されている。

４は、上端部を嵌合孔３に適正に貫挿されている水管で
、その外周面には、ろう材がコーティングされている。

５は、水管４の外周に、その軸線方向に所要間隔をもっ
て嵌合されている冷却フィンである。

上述の如く組み立てた後、それを高温の炉中に入れると
、端板１にコーティングされていたろう材、及び端板１
の上面より突出する水管４の上端部４ａの外周にコーテ
ィングされていたろう材は／溶融して、水管４の外周に沿って流下し、凹入溝２の凹
面２ａ内に滞留する。

また、端板１の上面における凹入溝２の周囲のろう材は
、溶融して凹入溝２の四面２ａ内に流れ込んで滞留し、
そこで凝固して、水管４と端板１とは接合される。

従って、第２図に示されている如く、ろう材の付着量は
大であるとともに、断面■状をなす凹入溝２の底部に穿
設された、内面が垂直をなす嵌合孔３の内面の厚さは、
端板１自体の厚さに比して、相当に大となっているので
、ろう材の付着面積も大きく、単なる平板状の端板を使
用した場合に比して、強固なろう付を行うことができる
のである。

さらに、単なる打抜孔に木管を挿通した場合には、端板
にコーティングされているろう材は、小範囲のもののみ
が、木管との接合部へ集まるに過ぎないが、本考案によ
れば、嵌合孔３の周囲に凹入溝２が設けられているから
、端板１上の広範囲の部分におけるろう材が、一旦凹入
溝２内へ流入し、凹入溝２の凹面２ａに案内されて接合
部へ集まり、強力なろう付が行われる。

しかも、凹入溝２は横方向に長く、がつその底部には、
ろう材が溜るので、端板１の剛性は著しく高められ、好
都合である。

また、例えば実公昭４７−４００４０号に記載されてい
るように、端板における打抜孔の周囲に、補強のために
、直角方向を向くフランジを形成した場合には、フラン
ジの内側面が水管と接触することとなり、ろう付のため
加熱した際、端板のフランジの内側面にコーティングさ
れていたろう材は、溶けて流れ、木管とフランジとの間
隙が増大し、その接触が悪くなる傾向がある。

しかし本考案によれば、嵌合孔を補強する従来のような
フランジの代りに、凹入溝２を形成し、その底部に、内
面を垂直面とした嵌合孔３を穿設し、第２図に明示され
ているように、端板１の地肌が露出したままに残されて
、ろう材が付着していない嵌合孔３の内面が、ろう材を
介することなく、直接に水管４と接触するから、ろう付
に際しても、両者間の間隙に変化を来たすことはなく、
上述したような不都合も起らない。

なお水管４は、ろう材をコーティングされていないもの
を使用することもある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の一実施例を示す斜視図、第２図は、
第１図のＡ−Ａ線断面図である。１・・・・・・端板、１ａ・・・・・・上面、２・・・
・・・凹入溝、２ａ・・・・・・凹面、３・・・・・・
嵌合孔、４・・・・・・水管、４ａ・・・・・・上端部
、５・・・・・・冷却フィン。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

ろう材がコーティングされている端板１に、断面Ｖ状の
細長い多数の凹入溝２を、所要間隔を設けて、概ね平行
に列設し、各凹入溝２の底部に、該溝２の長手方向に沿
って、内面が垂直面をなすとともに、端板１の地肌が露
出する所要数の嵌合孔３・・・・・・を穿設し、各嵌合
孔３に水管４を適正に嵌合し、端板１にコーティングさ
れているろう材を溶融して、凹入溝２の底部へ滞留させ
ることにより、端板１と水管４とを接合してなる熱交換
器における管と端板との接合構造。