JPS5840605Y2 - 防爆型電解コンデンサ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 電解コンデンサに於いては極性の間違い、漏れ電流の過
大、高電圧の負荷、リップル電流の過大等により、内部
温度が上昇しコンデンサ素子に含まれている電解液が蒸
発して内部圧力が異常に上昇することがある。

その際防爆装置を施していないと容器が爆発する危険が
生じるし、非爆発時の衝撃により素子が巻きほぐれて短
絡したり、火花が発生して電解液に引火するようなこと
も起こる。

それを防ぐためには確実に防爆弁が働いてガスを放出さ
せる装置が必要である。

そのため従来の電解コンデンサに於ける防爆装置として
は、第２図で示すような、容器ａを封口するゴム栓すの
適所に防爆孔Ｃを穿ち、その下端に同径の防爆弁ｄを形
成したような構造のものが、多く採用されている。

然して防爆弁ｄとしては面積を大きくする程弁を厚くす
ることが出来るが、それだけ防爆孔Ｃも大きくしなけれ
ばならない。

然し導線ｇ、ｈの封口に際し容器ａをゴム栓すの加締め
付ける場合に防爆孔Ｃが大きいと、加締め圧により防爆
孔Ｃが縮められて逃避し、導線ｇ、ｈの容器ａ内側に対
しての加締圧が有効に作用しないため気密が得られない
。

またゴムはその性質上製造の際厚さに誤差を生じ易く、
そのため防爆弁として同じ圧力で作用させるためには、
出来るだけ面積の大きいものの使用が有効である。

本考案は上記した従来の防爆型電解コンデンサに於ける
容器を封目するゴム栓に防爆弁を形成した欠点を除去す
るため、容器自体に防爆弁を形成したもので、第１図の
実施例で示すように、合成樹脂等の素材で容器２を作り
、この容器２の内表面へ樹脂１を融着させ、容器２の一
部を薄くした部分３と樹脂１よりなる防爆弁５を形成し
、該容器２ヘコンデンサ素矛６を封入し、コンデンサ素
子６からのリード線７，８を容器２の封口絶縁栓９から
導出させてなる防爆型電解コンデンサである。

本考案の電解コンデンサは、内表面へ樹脂１を融着させ
た合成樹脂等の素材で容器２を作り、容器２の一部を薄
くした部分３と樹脂１よりなる防爆弁５が形成されてい
ることを特徴とするもので、薄くした部分３の面積を大
きくして厚い防爆弁５を形成しても従来の如く封口ゴム
栓へ防爆弁を形成するような不都合を生ずる憂いがなく
、且つ薄くした部分３の切込みを外方へ広く傾斜させる
ことにより爆風を放出し易く出来るし、薄くした部分３
の面積及び厚さを加減して所要の防爆弁を容易に形成す
ることもできる。

また防爆弁５は二層の素材即ち樹脂１と、容器２とで構
成されていることから、剛性、耐薬品性、耐熱性等種々
の性質の異なる素材を組合せることにより、相互の欠点
を補い防爆弁５を一定の条件下で確実に動作させること
もできる。

さらに従来のゴム栓の如く経年劣化にょる防爆機能低下
の憂いもない。

以上述べたように、本考案によれば、耐久性のある信頼
度の高い防爆装置を有する電解コンデンサを得ることが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の防爆型電解コンデンサの実施例で、同
図Ａは縦断正面図、Ｂは平面図をあらゎす。 また、第２図は従来の防爆型電解コンデンサの縦断正面
図である。 １・・・・・・樹脂、２・・・・・・容器、３・・曲薄
くした部分、５・・・・・・防爆弁、６・・曲コンデン
サ素子、７，８・・曲リード線、９・・・・・・封口絶
縁栓、ａ・・曲容器、ｂ・・間ゴム栓、Ｃ・・・・・・
防爆孔、ｄ・曲・防爆弁、ｇ、ｈ・・曲導線。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 表面へ樹脂１を融着させた合成樹脂等の素材で容器２を
   作り、容器２の一部を薄くした部分３と樹脂１よりなる
   防爆弁５を形成し、該容器２ヘコンテ゛ンサ素子６を封
   入し、素子６からのリード線７．８を容器２の封口絶縁
   栓９から導出させてなる防爆型電解コンテ゛ンサ。