JPS5840388Y2 - シ−ル装置 - Google Patents
シ−ル装置Info
- Publication number
- JPS5840388Y2 JPS5840388Y2 JP1979135331U JP13533179U JPS5840388Y2 JP S5840388 Y2 JPS5840388 Y2 JP S5840388Y2 JP 1979135331 U JP1979135331 U JP 1979135331U JP 13533179 U JP13533179 U JP 13533179U JP S5840388 Y2 JPS5840388 Y2 JP S5840388Y2
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- JP
- Japan
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- fixed
- sealing
- rotating member
- rotating
- elastic
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
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- Sealing With Elastic Sealing Lips (AREA)
- Mechanical Sealing (AREA)
- Sealing Using Fluids, Sealing Without Contact, And Removal Of Oil (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】
本考案は回転部材と該回転部材と対向する固定部材との
間の液体洩れを封止するシールに関する。
間の液体洩れを封止するシールに関する。
内燃機関のクランクシャフト両端部の軸受部分のように
、クランク室内部は潤滑油の飛沫が充満されており、か
つ機関運転中のクランク室内圧が外気圧より若干高いよ
うな部分においては、通常の接触密閉型のシール装置は
回転軸の回転が停止または低速回転中は液体洩れを防止
する効果は大きいが高速回転中は摺動抵抗が大きく、ラ
ビリンス・シール等の非接触型のシール装置は回転軸の
高速回転中は液体洩れを防止する効果もあり摺動抵抗は
存在しないが低速回転時または回転軸の停止時に液体洩
れは防止できない。
、クランク室内部は潤滑油の飛沫が充満されており、か
つ機関運転中のクランク室内圧が外気圧より若干高いよ
うな部分においては、通常の接触密閉型のシール装置は
回転軸の回転が停止または低速回転中は液体洩れを防止
する効果は大きいが高速回転中は摺動抵抗が大きく、ラ
ビリンス・シール等の非接触型のシール装置は回転軸の
高速回転中は液体洩れを防止する効果もあり摺動抵抗は
存在しないが低速回転時または回転軸の停止時に液体洩
れは防止できない。
本考案は以上の点に鑑み、シール部材の自由端周縁を弾
性材料の薄板により固定部材のシール面に圧接せしめ、
回転部材の停止時または低速回転時には前記シール部材
の圧接により液体洩れを防止する接触型のシール装置を
構成し、回転部材の中高速回転時にはその回転により発
生する遠心力の作用で圧接力を弱め、さらには前記シー
ル部材を固定部材のシール面から離して抵抗を減らし、
かつ非接触型のシール装置によって液体洩れを防止する
ようにしたものである。
性材料の薄板により固定部材のシール面に圧接せしめ、
回転部材の停止時または低速回転時には前記シール部材
の圧接により液体洩れを防止する接触型のシール装置を
構成し、回転部材の中高速回転時にはその回転により発
生する遠心力の作用で圧接力を弱め、さらには前記シー
ル部材を固定部材のシール面から離して抵抗を減らし、
かつ非接触型のシール装置によって液体洩れを防止する
ようにしたものである。
即ち本考案は、固定部材には回転部材の回転中心軸を中
心とする円筒面と、該回転中心軸に垂直な面とが形成せ
られ、回転部材にはその回転中心軸を中心とし、かつ前
記固定部材の円筒面と僅かの間隙を隔てて対向する円筒
面が形成されるとともに、ゴム、合成ゴム等のシート状
のシール材よりなりその主体部を截頭円錐面形状に形成
したシール部材の一側端周縁が固定せられ、該シール部
材の主体部には、ばね鋼などの弾性体材料の薄板より成
り、その一側縁はシール部材とともに回転部材に固定さ
れ、前記回転部材の回転中心軸に関し半径方向に固定部
材に向って突出する細幅の突条片が適宜間隔を隔てて複
数個配列され、該突条片の自由端に重錘を固着して成る
環状の弾性部材を、該突条片が前記固定端より自由端に
移行するに従い該固定端において前記回転中心軸に立て
た垂直面から離間するように傾斜せしめて添設されてお
り、前記シール部材主体部の自由端周縁に一体に形成さ
れたシールリップ部は前記弾性部材の自由端により該弾
性部材の弾力によって前記固定部材の垂直面に圧接せし
められており、前記固定部材および回転部材の相対向す
る円筒面の倒れか一方もしくは両方にラビリンス溝が形
成されていることを特徴とするものである。
心とする円筒面と、該回転中心軸に垂直な面とが形成せ
られ、回転部材にはその回転中心軸を中心とし、かつ前
記固定部材の円筒面と僅かの間隙を隔てて対向する円筒
面が形成されるとともに、ゴム、合成ゴム等のシート状
のシール材よりなりその主体部を截頭円錐面形状に形成
したシール部材の一側端周縁が固定せられ、該シール部
材の主体部には、ばね鋼などの弾性体材料の薄板より成
り、その一側縁はシール部材とともに回転部材に固定さ
れ、前記回転部材の回転中心軸に関し半径方向に固定部
材に向って突出する細幅の突条片が適宜間隔を隔てて複
数個配列され、該突条片の自由端に重錘を固着して成る
環状の弾性部材を、該突条片が前記固定端より自由端に
移行するに従い該固定端において前記回転中心軸に立て
た垂直面から離間するように傾斜せしめて添設されてお
り、前記シール部材主体部の自由端周縁に一体に形成さ
れたシールリップ部は前記弾性部材の自由端により該弾
性部材の弾力によって前記固定部材の垂直面に圧接せし
められており、前記固定部材および回転部材の相対向す
る円筒面の倒れか一方もしくは両方にラビリンス溝が形
成されていることを特徴とするものである。
以下本考案を図面に示す実施例に基いて説明する。
第1図および第2図は本考案の一実施例を示すものであ
って、例えば内燃機関のクランクケースの如き固定部材
1と、クランクシャフト軸部のごとき回転部材2との間
において、クランク室のように液滴が飛散充満する室3
から外気4へ液体が洩れるのを封止するものに本考案を
実施したものである。
って、例えば内燃機関のクランクケースの如き固定部材
1と、クランクシャフト軸部のごとき回転部材2との間
において、クランク室のように液滴が飛散充満する室3
から外気4へ液体が洩れるのを封止するものに本考案を
実施したものである。
そして第1図の回転部材2の回転中心軸O−0より上半
部は回転部材の停止中を、該軸O−〇より下半部は回転
部材の高速回転中を、夫々断面図で示したものである。
部は回転部材の停止中を、該軸O−〇より下半部は回転
部材の高速回転中を、夫々断面図で示したものである。
第1図において、固定部材1側には回転中心軸O−Oを
中心軸とする円筒面5と、室3に面する面を回転中心軸
O−Oに垂直な面6とした閉塞部材7を、その外周縁に
より固定部材1の内面に嵌着固定せしめられている。
中心軸とする円筒面5と、室3に面する面を回転中心軸
O−Oに垂直な面6とした閉塞部材7を、その外周縁に
より固定部材1の内面に嵌着固定せしめられている。
回転部材2には、その回転中心軸O−Oを中心とする円
筒面8を、前記閉塞部材7の円筒面5と直径方向に僅か
の間隙を隔てて相対向するように形成するとともに、該
円筒面8上に前記閉塞部材7の垂直面6より室3側にお
いて、ニトリルゴムのようなシール材料よりなりその主
体部9を截頭円錐面形状のシート条に形成したシール部
材10を、その内側端周縁部に主体部9を一体に形成し
た円筒状部11を嵌合させ、環状止め金具12.13を
該円筒状部11に嵌めることにより前記回転部材2の円
筒状部8に密嵌固着せしめる。
筒面8を、前記閉塞部材7の円筒面5と直径方向に僅か
の間隙を隔てて相対向するように形成するとともに、該
円筒面8上に前記閉塞部材7の垂直面6より室3側にお
いて、ニトリルゴムのようなシール材料よりなりその主
体部9を截頭円錐面形状のシート条に形成したシール部
材10を、その内側端周縁部に主体部9を一体に形成し
た円筒状部11を嵌合させ、環状止め金具12.13を
該円筒状部11に嵌めることにより前記回転部材2の円
筒状部8に密嵌固着せしめる。
前記シール部材10の主体部9の前記閉塞部材5に面す
る一側面に沿って弾性部材14が添設される。
る一側面に沿って弾性部材14が添設される。
該弾性部材14はばね鋼の薄板を環状に打抜成形したも
ので、その形状は第2図左半部に示すように環状をなす
基部15から半径方向外方に等間隔に幅の狭い突条片1
6を複数個突出形成せしめ、かつ、その全体を基部15
側を小型に、突条片16の先端部側を大径に截頭円錐面
をなすように成形せしめ(第1図参照)、突条片16の
先端自由端に重錘17を夫々固定せしめた構造のもので
ある。
ので、その形状は第2図左半部に示すように環状をなす
基部15から半径方向外方に等間隔に幅の狭い突条片1
6を複数個突出形成せしめ、かつ、その全体を基部15
側を小型に、突条片16の先端部側を大径に截頭円錐面
をなすように成形せしめ(第1図参照)、突条片16の
先端自由端に重錘17を夫々固定せしめた構造のもので
ある。
第1図において、シール部材10の外側端周縁部には、
主体部9に連接して内側方向への折曲部18とその自由
側端縁にシールリップ部19とが一体に形成されており
、前記弾性部材14はその基部15が止め金具12,1
3に挾持され、その突条片16の自由端に固着された重
錘17がシール部材10の折曲部18に当接せしめられ
、かつシールリップ部19と主体部9とで挾着されて、
その主体部9に沿って添設される。
主体部9に連接して内側方向への折曲部18とその自由
側端縁にシールリップ部19とが一体に形成されており
、前記弾性部材14はその基部15が止め金具12,1
3に挾持され、その突条片16の自由端に固着された重
錘17がシール部材10の折曲部18に当接せしめられ
、かつシールリップ部19と主体部9とで挾着されて、
その主体部9に沿って添設される。
かくてリップ部19は弾性部材14の突条片16の弾性
により前記閉塞部材5の垂直面7に圧接せしめられる。
により前記閉塞部材5の垂直面7に圧接せしめられる。
なお組付けにあたっては、型成形されたシール部材10
の円筒部11に止め金具13を嵌め、弾性部材14の基
部15を止め金具13,12に挾持せしめた後、重錘1
7をリップ部19と主体部9との間に挾着せしめ、この
状態で回転部材2の円筒部8に密嵌せしめ、リップ部1
9を閉塞部材5の垂直面に圧接せしめるように回転部材
2を固定部材に組み込むものである。
の円筒部11に止め金具13を嵌め、弾性部材14の基
部15を止め金具13,12に挾持せしめた後、重錘1
7をリップ部19と主体部9との間に挾着せしめ、この
状態で回転部材2の円筒部8に密嵌せしめ、リップ部1
9を閉塞部材5の垂直面に圧接せしめるように回転部材
2を固定部材に組み込むものである。
第2図右手部はシール部材10に弾性部材14を組み込
んだ裏面図である。
んだ裏面図である。
:5.、。ま
た前記閉塞部材5の円筒面部6には螺旋状のラビリンス
溝20が刻設されている。
た前記閉塞部材5の円筒面部6には螺旋状のラビリンス
溝20が刻設されている。
以上のように構成されたシール装置は、回転部付会の停
止中においてはシール部材10のリップ部19がそのリ
ップ21により閉塞部材5の垂直面に接触し、弾性部材
14の突条片16の弾力によって圧接され、接触型のシ
ール装置を構成して、リップ部19と閉塞部材の垂直面
7との間から液体を外気4へ漏洩せしめることはない。
止中においてはシール部材10のリップ部19がそのリ
ップ21により閉塞部材5の垂直面に接触し、弾性部材
14の突条片16の弾力によって圧接され、接触型のシ
ール装置を構成して、リップ部19と閉塞部材の垂直面
7との間から液体を外気4へ漏洩せしめることはない。
回転部材2が回転せしめられると、弾性部材14の突条
片16はその基部15を通る回転軸O−〇に関する垂直
面よりその自由端側か離れる方向に傾斜しているので、
該突条片16の先端に固着した重錘17に作用する遠心
力は該突条片16の自由端部をその基部15を通る前記
垂直面に近づけるように作用し、その結果シール部材1
0のリップ部19を前記閉塞部材5に圧接せしめる弾力
が回転部材2の回転速度の自乗に反比例して低減する。
片16はその基部15を通る回転軸O−〇に関する垂直
面よりその自由端側か離れる方向に傾斜しているので、
該突条片16の先端に固着した重錘17に作用する遠心
力は該突条片16の自由端部をその基部15を通る前記
垂直面に近づけるように作用し、その結果シール部材1
0のリップ部19を前記閉塞部材5に圧接せしめる弾力
が回転部材2の回転速度の自乗に反比例して低減する。
このため回転部材2の回転速度が低い間はリップ部19
の閉塞部材5に対する接触は保たれるが、突条片16の
弾力で定まるある所定の回転速度に達するとリップ部1
9を閉塞部材5に圧接する力は急速に弱まり、遂にリッ
プ部19のリップ21は閉塞部材5の垂直面から離間す
るに至る。
の閉塞部材5に対する接触は保たれるが、突条片16の
弾力で定まるある所定の回転速度に達するとリップ部1
9を閉塞部材5に圧接する力は急速に弱まり、遂にリッ
プ部19のリップ21は閉塞部材5の垂直面から離間す
るに至る。
しかしながらこの回転速度以上の回転部材2の回転に関
しては、閉塞部材5の円筒面6に刻設した螺旋状のラビ
リンス溝20が回転部材2の円筒面8と関連してラビリ
ンスシールを構成し、非接触型のシール装置として機能
し、回転部材2および閉塞部材5にそれぞれ形成した相
対向する円筒面6,8間からの液体洩れを防止するとと
もに、螺旋状のラビリンス溝20は回転部材2の回転方
向と関連して周円筒面6,8間の液体を室3の方向に返
戻せしめるように刻設される。
しては、閉塞部材5の円筒面6に刻設した螺旋状のラビ
リンス溝20が回転部材2の円筒面8と関連してラビリ
ンスシールを構成し、非接触型のシール装置として機能
し、回転部材2および閉塞部材5にそれぞれ形成した相
対向する円筒面6,8間からの液体洩れを防止するとと
もに、螺旋状のラビリンス溝20は回転部材2の回転方
向と関連して周円筒面6,8間の液体を室3の方向に返
戻せしめるように刻設される。
上記実施例において、弾性部材14の突条片16にはそ
のほぼ中央部に長孔22を第2図々示のように穿設する
ときは、突条片16の遠心力による変形作用に一層敏感
になるので、突条片16の半径方向長さを充分にとれな
いシール装置の場合に有効であり、また該突条片16に
穿設する長孔22の寸法を変えることにより、同一形状
の突条片を使用しても、リップ部19が閉塞部材5から
離間する回転速度の大きさを変更することが可能である
。
のほぼ中央部に長孔22を第2図々示のように穿設する
ときは、突条片16の遠心力による変形作用に一層敏感
になるので、突条片16の半径方向長さを充分にとれな
いシール装置の場合に有効であり、また該突条片16に
穿設する長孔22の寸法を変えることにより、同一形状
の突条片を使用しても、リップ部19が閉塞部材5から
離間する回転速度の大きさを変更することが可能である
。
また弾性部材14は全体を截頭円錐面形状に形成するこ
とを要せず、基部15を回転中心軸O−0に垂直な平面
とし、突条片16のみを該垂直面から傾斜せしめて形成
してもよい。
とを要せず、基部15を回転中心軸O−0に垂直な平面
とし、突条片16のみを該垂直面から傾斜せしめて形成
してもよい。
その他該長孔22を穿設することにより、重錘17を該
長孔22の部分において一体化させることにより取付金
具を要せずして重錘17を突条片16に回着できる効果
をも秦する。
長孔22の部分において一体化させることにより取付金
具を要せずして重錘17を突条片16に回着できる効果
をも秦する。
またラビリンス溝20は螺旋状であることは必要でなく
、複数の環状溝でも充分シール効果を有し、閉塞部材5
に限らず、回転部材2の円筒面8に刻設してもよい。
、複数の環状溝でも充分シール効果を有し、閉塞部材5
に限らず、回転部材2の円筒面8に刻設してもよい。
第3図は本考案の他の実施例を示す。
この実施例は前記実施例とは弾性部材の形状と該弾性部
材をシール部材に一体に接着せしめた点においてのみ相
違し、他の構成は相違していない。
材をシール部材に一体に接着せしめた点においてのみ相
違し、他の構成は相違していない。
従って図において前記実施例と同一部分は同一符号を付
記し、説明は省略する。
記し、説明は省略する。
第4図はその左半部に本実施例の弾性部材24を示すも
のであって、弾性部材はばね鋼等の弾性体材料の薄板か
らほぼ環状に打抜かれ、その内周縁を基部25とし、そ
の外周から半径方向に刻設された溝によって突条片26
を等間隔に並列させ、その先端に重錘27を固着したも
のである。
のであって、弾性部材はばね鋼等の弾性体材料の薄板か
らほぼ環状に打抜かれ、その内周縁を基部25とし、そ
の外周から半径方向に刻設された溝によって突条片26
を等間隔に並列させ、その先端に重錘27を固着したも
のである。
なお前記実施例の長孔22に相当するものとして、本実
施例の弾性部材には、突条片26の幅方向のほぼ中央部
に基部25から長溝28を穿設したものとした。
施例の弾性部材には、突条片26の幅方向のほぼ中央部
に基部25から長溝28を穿設したものとした。
かかる弾性部材25はシール部材10の主体部9に沿っ
て接着され、またシール部材10の折曲部18およびリ
ップ部19は重錘27の側面に沿って接着されて一体化
せしめられ、あるいはシール部材10の型成形にあたっ
て型内に挿置されてシール部材10の底形とともに該シ
ール部材10の体内に埋設せしめられる。
て接着され、またシール部材10の折曲部18およびリ
ップ部19は重錘27の側面に沿って接着されて一体化
せしめられ、あるいはシール部材10の型成形にあたっ
て型内に挿置されてシール部材10の底形とともに該シ
ール部材10の体内に埋設せしめられる。
本実施例においては弾性部材25は遠心力の作用を受け
た際シール部材10と一体となって変形をするが、その
作用効果は前記実施例と同一である。
た際シール部材10と一体となって変形をするが、その
作用効果は前記実施例と同一である。
以上のように、本考案は、回転部材にその一例端周縁で
固定された主体部を截頭円錐面形状のシート状に形成し
たシール部材に、ばね鋼などの弾性体材料の薄板によっ
て作られその一側端周縁はシール部材とともに回転部材
に固定され、回転部材の回転中心軸に関し半径方向にか
つ回転中心軸に垂直な面に関し傾斜して突出する細幅の
突条片を添設し、該突条片の自由端に重錘を固着すると
ともに、シール部材の自由端周縁に一体に形成されたシ
ールリップ部は該突条片の弾力によって固定部材に圧接
せしめられているため、回転部材の停止中あるいは低速
回転中には前記シールリップ部の閉塞部材への圧接およ
び摺動接触によって接触型シール装置を提供し、回転部
材と固定部材との間の液体洩れを確実に阻止するほか、
前記弾性部材の突条片は回転部材に固定される基部から
その自由端部に至るに従い、前記固定部材の垂直面(回
転部材の回転中心軸に垂直な面)に関し次第に接近また
は離間するように傾斜しており、回転部材の回転速度が
犬になるに従い重錘により該突条片に作用する遠心力は
該突条片の自由端を固定部材の垂直面から遠ざけるよう
に作用し、固定部材へシール部材のシールリップ部を圧
接する弾力を低減せしめ、固定部材とシール部材との摺
動摩擦を次第に減するとともに、弾性部材の弾性と突条
片の寸法、重錘の重量で定まるある一定の回転速度に達
すると、シール部材のシールリップ部は固定部材の表面
から完全に離れ、摺動抵抗を皆無とするに至る。
固定された主体部を截頭円錐面形状のシート状に形成し
たシール部材に、ばね鋼などの弾性体材料の薄板によっ
て作られその一側端周縁はシール部材とともに回転部材
に固定され、回転部材の回転中心軸に関し半径方向にか
つ回転中心軸に垂直な面に関し傾斜して突出する細幅の
突条片を添設し、該突条片の自由端に重錘を固着すると
ともに、シール部材の自由端周縁に一体に形成されたシ
ールリップ部は該突条片の弾力によって固定部材に圧接
せしめられているため、回転部材の停止中あるいは低速
回転中には前記シールリップ部の閉塞部材への圧接およ
び摺動接触によって接触型シール装置を提供し、回転部
材と固定部材との間の液体洩れを確実に阻止するほか、
前記弾性部材の突条片は回転部材に固定される基部から
その自由端部に至るに従い、前記固定部材の垂直面(回
転部材の回転中心軸に垂直な面)に関し次第に接近また
は離間するように傾斜しており、回転部材の回転速度が
犬になるに従い重錘により該突条片に作用する遠心力は
該突条片の自由端を固定部材の垂直面から遠ざけるよう
に作用し、固定部材へシール部材のシールリップ部を圧
接する弾力を低減せしめ、固定部材とシール部材との摺
動摩擦を次第に減するとともに、弾性部材の弾性と突条
片の寸法、重錘の重量で定まるある一定の回転速度に達
すると、シール部材のシールリップ部は固定部材の表面
から完全に離れ、摺動抵抗を皆無とするに至る。
この効果を確認する実験として、第1図に示す実施例の
構成のものと、重錘を設けずに弾性部材のみをシール部
材に添設した構成のものとを比較運転し、回転部材を駆
動するトルクを対比して示したのが第5図である。
構成のものと、重錘を設けずに弾性部材のみをシール部
材に添設した構成のものとを比較運転し、回転部材を駆
動するトルクを対比して示したのが第5図である。
図から明らかなように、本考案の実施例のものは線Aに
示すように、回転部材の回転速度Nが低速回転の間は回
転部材を駆動すべきトルクTは比較的高いが、ある速度
に達すると駆動に要するトルクは急速に低下しはじめて
シール部材と固定部材との間の摺動抵抗が急速に減少す
る傾向がみられ、遠心力の作用で突条片がシール部材の
リップ部を固定部材へ圧接する弾力が次第に減じている
傾向が明らかに示されている。
示すように、回転部材の回転速度Nが低速回転の間は回
転部材を駆動すべきトルクTは比較的高いが、ある速度
に達すると駆動に要するトルクは急速に低下しはじめて
シール部材と固定部材との間の摺動抵抗が急速に減少す
る傾向がみられ、遠心力の作用で突条片がシール部材の
リップ部を固定部材へ圧接する弾力が次第に減じている
傾向が明らかに示されている。
そしてこの回転速度範囲を超える大きな回転速度におい
ては、回転部材を駆動するに要するトルクはほぼ一定と
なるところから、所定の回転速度以上ではシール部材の
リップ部と固定部材との間の摺動抵抗が完全になくなっ
たことを示している。
ては、回転部材を駆動するに要するトルクはほぼ一定と
なるところから、所定の回転速度以上ではシール部材の
リップ部と固定部材との間の摺動抵抗が完全になくなっ
たことを示している。
これに対し重錘を設けないでシール部材に弾性部材を添
設した構成のものにおいては、線Bに示されるように回
転部材を駆動するに要するトルクは全速度範囲において
ほぼ一様に低下しているのみであり、大きな回転速度に
おいても依然として大きなトルクを示しているところか
ら、突条片のみの重量ではシール部材のリップ部を固定
部材に圧接する圧接力を消去するほどの遠心力が得られ
ないことを示している。
設した構成のものにおいては、線Bに示されるように回
転部材を駆動するに要するトルクは全速度範囲において
ほぼ一様に低下しているのみであり、大きな回転速度に
おいても依然として大きなトルクを示しているところか
ら、突条片のみの重量ではシール部材のリップ部を固定
部材に圧接する圧接力を消去するほどの遠心力が得られ
ないことを示している。
このように回転部材の回転速度が大きいときにシール部
材と固定部材との間の摺動抵抗を無くし、回転部材の駆
動に要する動力の節減効果は著大であり、しかも回転部
材の高速回転の間は、回転部材と固定部材との対向面に
僅かの間隙を隔てて形成した円筒面間と、該円筒面の何
れか一方もしくは両方に形成したラビリンス溝によって
構成されるラビリンスシールによって、回転部材と固定
部材との間の液体洩れが防止されるものである。
材と固定部材との間の摺動抵抗を無くし、回転部材の駆
動に要する動力の節減効果は著大であり、しかも回転部
材の高速回転の間は、回転部材と固定部材との対向面に
僅かの間隙を隔てて形成した円筒面間と、該円筒面の何
れか一方もしくは両方に形成したラビリンス溝によって
構成されるラビリンスシールによって、回転部材と固定
部材との間の液体洩れが防止されるものである。
よって本考案は接触型シール装置の停止時および低速回
転時にシール効果が犬なる特性と、非接触型シール装置
の回転速度が犬なる時にシール効果が犬なる特性とを併
せて有することを特徴とするものであって、その産業上
に寄与する効果は大なるものということができる。
転時にシール効果が犬なる特性と、非接触型シール装置
の回転速度が犬なる時にシール効果が犬なる特性とを併
せて有することを特徴とするものであって、その産業上
に寄与する効果は大なるものということができる。
なお本考案においてシール部材のシールリップ部に四弗
化樹脂PTFEのような低摩擦低摩耗の物質のコーティ
ングを施すと一層耐久性を増すことができ、回転部材お
よび固定部材に形成した対向する円筒面は、両者間に均
等の間隙を形成する限り、円錐面状に形成することも可
能である。
化樹脂PTFEのような低摩擦低摩耗の物質のコーティ
ングを施すと一層耐久性を増すことができ、回転部材お
よび固定部材に形成した対向する円筒面は、両者間に均
等の間隙を形成する限り、円錐面状に形成することも可
能である。
なお本考案は次のような態様で実施される。
(1)回転部材は固定部材中に回転自在に支承せられ、
シール部材はその外周縁にシールリップ部を具備し、弾
性部材は基部より半径方向外方に向け、かつその自由端
が前記固定部材に形成した垂直面に近接するように傾斜
せしめて突条片を突設して、その先端に重錘を固着した
自由端部によりシールリップ部を前記垂直面に圧接すべ
くなした実用新案登録請求の範囲に記載のシール装置。
シール部材はその外周縁にシールリップ部を具備し、弾
性部材は基部より半径方向外方に向け、かつその自由端
が前記固定部材に形成した垂直面に近接するように傾斜
せしめて突条片を突設して、その先端に重錘を固着した
自由端部によりシールリップ部を前記垂直面に圧接すべ
くなした実用新案登録請求の範囲に記載のシール装置。
(2)回転部材は固定部材上に回転自在に支承せられ、
シール部材はその内周縁にシールリップ部を具備し、弾
性部材は基部より半径方向内方に向け、かつその自由端
が前記固定部材に形成した垂直面より離間する方向に傾
斜せしめて突条片を突設して、その先端に重錘を固着し
た自由端部によりシールリップ部を前記垂直面に圧接す
べくなした実用新案登録請求の範囲に記載のシール装置
。
シール部材はその内周縁にシールリップ部を具備し、弾
性部材は基部より半径方向内方に向け、かつその自由端
が前記固定部材に形成した垂直面より離間する方向に傾
斜せしめて突条片を突設して、その先端に重錘を固着し
た自由端部によりシールリップ部を前記垂直面に圧接す
べくなした実用新案登録請求の範囲に記載のシール装置
。
(3)弾性部材はその一側端周縁がシール部材の回転部
材側固定端に固定せられ、シール部材の主体部に沿って
添設され、その自由端部に固着した重錘はシール部材の
シールリップ部と主体部とに挟着されている実用新案登
録請求の範囲に記載のシール装置。
材側固定端に固定せられ、シール部材の主体部に沿って
添設され、その自由端部に固着した重錘はシール部材の
シールリップ部と主体部とに挟着されている実用新案登
録請求の範囲に記載のシール装置。
(4)弾性部材はシール部材の一面に接着されている実
用新案登録請求の範囲に記載のシール装置。
用新案登録請求の範囲に記載のシール装置。
(5)弾性部材はシール部材中に埋設されている実用新
案登録請求の範囲に記載のシール装置。
案登録請求の範囲に記載のシール装置。
(6)回転部材および固定部材に形成した対向する円筒
面のいずれか一方もしくは両方に刻設されたラビリンス
溝はスパイラル溝である実用新案登録請求の範囲に記載
のシール装置。
面のいずれか一方もしくは両方に刻設されたラビリンス
溝はスパイラル溝である実用新案登録請求の範囲に記載
のシール装置。
第1図は本考案の一実施例を示す断面側面図で、その上
半部は回転部材の停止中、その下半部は回転部材の回転
中を示す。 第2図はそのシール部材と弾性部材を組み合せた裏面図
であって、図の左半部は弾性部材のみを示す。 第3図は本考案の他の実施例を示す断面側面図で、その
上半部は回転部材の停止中、その下半部は回転部材の回
転中を示す。 第4図はそのシール部材の裏面図であって、その左半部
はシール部材を除去して示す弾性部材の裏面図である。 第5図は本考案のシール装置を回転速度を変えて運転し
た際の活動抵抗の変化を示す線図である。 なお図中、1は固定部材、2は回転部材、3は液体粒子
の充満する室、5は閉塞部材、6,8は円筒面、7は垂
直面、10はシール部材、9はその主体部、19はその
シールリップ*L14,24は弾性部材、16,26は
その突条片、17,27は重錘、20はラビリンス溝を
夫々示すものである。
半部は回転部材の停止中、その下半部は回転部材の回転
中を示す。 第2図はそのシール部材と弾性部材を組み合せた裏面図
であって、図の左半部は弾性部材のみを示す。 第3図は本考案の他の実施例を示す断面側面図で、その
上半部は回転部材の停止中、その下半部は回転部材の回
転中を示す。 第4図はそのシール部材の裏面図であって、その左半部
はシール部材を除去して示す弾性部材の裏面図である。 第5図は本考案のシール装置を回転速度を変えて運転し
た際の活動抵抗の変化を示す線図である。 なお図中、1は固定部材、2は回転部材、3は液体粒子
の充満する室、5は閉塞部材、6,8は円筒面、7は垂
直面、10はシール部材、9はその主体部、19はその
シールリップ*L14,24は弾性部材、16,26は
その突条片、17,27は重錘、20はラビリンス溝を
夫々示すものである。
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 回転部材と、該回転部材に対向する固定部材との間の液
体洩れを封止する装置において、固定部材には、回転部
材の回転中心軸を中心とする円筒面と、該回転中心軸に
垂直な面とを具備し、 回転部材には、その回転中心軸を中心としかつ前記固定
部材の円筒面と僅かの間隙を隔てて対向する円筒面が形
成されるとともに、ゴム・合成ゴム等のシート状のシー
ル材より成りその主体部を截頭円錐面形状に形成したシ
ール部材の一側端周縁が固定せられ、 ばね鋼などの弾性体材料の薄板より放り、その一側の周
縁は前記シール部材とともに回転部材に固定され、前記
回転中心軸に関し半径方向に固定部材に向い、かつ前記
回転中心軸を含む面内において該回転中心軸に対し傾斜
せしめた細幅の突条片が適宜間隔を隔てて複数個配列さ
れ、該突条片の自由端に電離を固着してなるほぼ環状に
形成した弾性部材を、前記シール部材に添設せしめ、前
記シール部材の自由端周縁に一体に形成されたシールリ
ップ部は前記弾性部材の突条片の自由端により該弾性部
材の弾力によって前記固定部材の垂直面に圧接せしめら
れており、 前記固定部材および回転部材の相対向する円筒面の倒れ
か一方もしくは両方に、ラビリンス溝が形成され、 前記シール部材のシールリップ部は、回転部材が回転す
ることにより、前記弾性部材が電離に作用する遠心力に
よって前記固定部材の垂直面への圧接を低減せしめるこ
とを特徴とするシール部材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1979135331U JPS5840388Y2 (ja) | 1979-09-28 | 1979-09-28 | シ−ル装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1979135331U JPS5840388Y2 (ja) | 1979-09-28 | 1979-09-28 | シ−ル装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5650858U JPS5650858U (ja) | 1981-05-06 |
JPS5840388Y2 true JPS5840388Y2 (ja) | 1983-09-10 |
Family
ID=29366879
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1979135331U Expired JPS5840388Y2 (ja) | 1979-09-28 | 1979-09-28 | シ−ル装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5840388Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
AU2004248094B2 (en) * | 2003-06-16 | 2010-09-16 | Huhnseal Ab | Pressure resistant static and dynamic expeller shaft sealing |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS549161U (ja) * | 1977-06-21 | 1979-01-22 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5552136Y2 (ja) * | 1974-03-22 | 1980-12-03 |
-
1979
- 1979-09-28 JP JP1979135331U patent/JPS5840388Y2/ja not_active Expired
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS549161U (ja) * | 1977-06-21 | 1979-01-22 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5650858U (ja) | 1981-05-06 |
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