JPS5839997Y2 - 舶用針路方向表示器警報装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は船舶に着装される自船の旋回状態を他船に表
示するための針路方向表示装置の警報装置に関する。

近年急増している各種船舶の数と、その高性能化とは衝
突事故や、それに伴う環境汚染も考えると危険の頻度は
増大し、その被害の程度も甚大である。

混雑水域における船舶の安全航行と、多量の交通量の確
保とを両立させなければならない現状にかいては、操船
者が行合う相手船の行動を意志と動作の面から探知する
方法が従来にも増して必要となっている。

現在は内海を航行する船であれ外洋を航行する船であれ
、はとんどが港湾域や狭水路等の交通量の多い所では、
必ずレーダを使用して、他船の監視が行なわれている。

しかし相手船が至近距離に近づいてきたとき、訃互い相
手船がどちらの方向に針路を変えるつもりであるかを知
るには、相手船の翻刻の動きをレーダ画像で又は肉眼で
観察するのが一番確実な方法とされている。

法令に規定された規則に従って相手船が操船されるであ
ろうという予測は操船者が意識として持っているが、相
手船が同時に複数隻現われた場合や、地理的制約や潮流
等のため予測と異なった動作がとられる場合も１１あり
、操船者の心理的な負担は大きい。

このような不安を軽減するため、お互いに相手船の働き
を確実に認識できるように各船舶力咄船の動きを表示す
る針路方向表示装置を新らたに設置することが有効で、
関係各方面からその必要性が提唱されつつある。

しかしこのように安全航行上期待される針路方向表示装
置も操船者がうつかりして使用を忘れたり、又は装置の
故障で針路方向表示の発令がなされなかったリすると重
大な事故を引き起こす原因となり折角のこの危険防止の
妙案は全（効果のないものとなる。

このような状態のときに警報を発して針路方向表示を速
やかに発令したり、又は針路方向表示を相手船に示した
つもりで旋回動作に移りかけたとき装置の故障を発見し
て処置をとるなど警報の発信は絶対に必要なもので針路
方向表示装置はこれによって絶大な信頼をうけるもので
ある。

この考案の目的は上記のように操船者の心理的負担を軽
減する針路方向表示装置が何時、いかなる場合にも絶対
に信頼できるように、操船者の意志と動作が不一致とな
ったときは警報を発して針路方向表示装置を正常に戻す
ための警報装置を提供することにある。

以下この考案について図面にもとづき詳述する。

第１図はこの考案の１実施例のブロック線図である。

第１図において針路方向表示の発令スイッチ１を例えば
ＯＦＦの位置から右旋回りの位置にすると、切替スイッ
チ１１も連動してＬの位置になり信号Ｓ１が出力され、
左旋回表示の状態がラッチ回路４に記憶される。

したがってラッチ回路４の出力信号Ｓ２は今は左旋回の
針路方向表示を発令中であることを意味する信号となる
。

信号Ｓ２はロジック回路５を経て表示灯６を点滅させる
。

ロジック回路５は表示灯６の点滅のさせ方で旋回方向の
判別をするためにその方式にそった信号を発生させる回
路で、すなわち左旋回の針路方向表示信号Ｓ２が入力さ
れている期間だけ左旋回を意味する電力信号Ｓ３を出力
する。

一方船がある程度以上左旋回するとジャイロコンパス等
の航海計器２に内蔵されているタコメータから発信され
る船首の旋回角速度信号Φはコンパレータ回路３やフィ
ルタ７を経て、外乱による船首のヨーイングと区別され
た左旋回信号Ｓ４が得られる。

この場合に外乱とは波浪等によるものでコンパレータ回
路３は所定の旋回角度しきい値θの不感帯を持ちヨーイ
ングと旋回動作との判別をする。

コンパレータ回路３にフィルタ７が直列に挿入されると
この判別の効果が上がる。

このようにして操船者の左旋回の針路方向表示の意志を
示す信号Ｓ２と、船首の左旋回動作を表す信号Ｓ４をエ
ックスクルーシブオア回路８すなわち排他的論理和回路
を通じて警報信号Ｓ５となし、ブザー９を駆動させる。

すなわち自船が左旋回している時には信号Ｓ４が出て耘
り、その時に針路方向表示信号Ｓ２が発令されていなけ
れば警報信号Ｓ５が発生し、ブザー９を作動して警報が
発生られる。

又左旋回していないときに誤１つて針路方向表示の発令
スイッチ１をＬの位置にしたり、左旋回が終了したのに
発令スイッチ１をＯＦＦの位置にしなかったりしたとき
も警報を出して操船者に注意を与えることが出来る。

発令スイッチ１をＯＦＦの位置からＲの位置にして右旋
回の針路方向表示信号８１′がラッチ回路１０に記憶さ
れ、船が右旋回を始めると、左旋回の場合の信号に対応
して、Ｓ′２．Ｓ′３ｇＳ′４．Ｓ′５なる信号を生じ
、その作用は全く同様であるので癌略する。

な１第１図に耘いて発令スイッチ１自身がスイッチの位
置で発令状態を記憶できるタイプのものである場合は、
図中に破線にて示したように信号Ｓ１を直接にロジック
回路５とエックスクルージイブオア回路８に入れても同
様の結果が得られ、その場合はラッチ回路４と１０は不
要となる。

以上説明したようにこの考案は混雑水域に訃いて船舶の
操線者の心理的負担を軽減するとともに安全航行を容易
にする針路方向表示装置の信頼性を甚だしく増大するも
のでその実用的効果は太きい。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案を説明するためのフロック線図である
。 １・・・・・・発令スイッチ、２・・・・・・航海計器
、３・・・・・・コンパレータ回路、４・・・・・・ラ
ッチ回路、５・・・・・・ロジック回路、５・・・・・
表示灯、Ｉ・・・・・・フィルタ、８・・・・・・エッ
クスクルーシブオア回路、９・・・・・・ブザー１０・
・・・・・ラッチ回路、１１・・・・・・切換スイッチ
、Φ・・・・・・旋回角度信号、θ・・・・・・所定の
旋回角度しきい値Ｏ

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 自船の旋回状態を他船に表示するための針路方向表示装
   置に於いて、 右又は左方向となる自船の旋回状態を表わす表示灯の点
   灯制御を指令する表示指令信号を出力する発令スイッチ
   と、 航海計器の旋回角速度信号に基づいて右又は左方向とな
   る自船の旋回状態を検出して出力する旋回方向検出手段
   と、 前記発令スイッチの表示指令信号と前記旋回方向検出手
   段の検出信号を入力し、両信号のいずれか一方の入力カ
   漸たれたときに出力する排他論理和回路と、 該排他論理和回路の出力により作動して警報する警報手
   段とを備えたことを特徴とする舶用針路方向表示器警報
   器。