JPS5839824Y2 - 分級装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は空気分級装置に関し、更に詳くは分級室の上
部にホイザーセパレーターを装備している分級装置に関
するものであってタルク、アルミナ等の微粒粉末から砕
石ダスト等の細粒子に至る広い範囲の各分級点において
高効率な分級ができる分級装置を提供するものである。

本考案は、分級室における気未混合気流の濃度或は金粒
密度をできるだけ均一に保持すると共に特にホイザーセ
パレーター直下の固体粒子の慣性による運動エネルギー
をできるだけ小さくすることによってホイザーセパレー
ターの分級効率を最高に発揮させようとするものである
。

上記目的のために、分級室の二次分級用邪魔板の下方の
ケーシング内壁に沿って旋回気流発生装置を設け、その
下方に気末混合原料の噴出口を上下位置調節自在に開口
せしめると共に、前記旋回気流発生装置の上方には表面
平滑な逆円錐状の分散コーンが上下位置調節可能に設置
されて構成されている。

分級室内の旋回気流はホイザーの回転によって二次的に
生成されるがこれは極めて弱いものであって、原料中の
被分級固体粒子に旋回運動力を付与してこれを分散させ
且つ均一濃度を保持して気末気流をホイザーに揚送する
如き作用は全くない。

ホイザーによる旋回気流を助長するため、分級室内の負
圧を利用して、ケーシングの底部周壁に空気吸入孔を設
けた装置（実公昭３４−１４４８８）も提案されている
が、このものは空気送入式でない上原料噴出口との位置
関係が本案装置とは反対であるた、め噴出原料気流に対
する旋回気流の作用は期待できない。

本案装置においては、ホイザーによる旋回気流より遥か
に強力な旋回気流を利用するものであって分級原料は噴
出口の上方部に形成されている強力な旋回気流によって
軽質なもの程旋回運動力を与えられ比較的重質なものは
逆円錐形の分散コーンによってその慣性力を弱められて
周囲に分散せしめられ同時に旋回力を付与されるので原
料中の各粒子は旋回気流中に均一に分散され分級室内に
周廻浮遊することになる。

而して分級室内においては、常時全体として上昇気流が
存在するので、これによって均一分散旋回気流はそのま
・ホイザーに達するのである。

なお、本案装置において原料噴出口の位置及び分散コー
ンの位置は夫々独立に調節可能であり、原料の性状と分
級点等に応じて任意に設定するものである。

以下に本案装置を図の実施例について説明する。

１は粉体貯留用のホッパー２，３はレベルインジケータ
である。

４は、スクリューフィーダの如き定量送給装置、５はこ
れに連設したエジェクタであって、メインファン６から
の空気流をジェット気流とすると同時に均一密度の気未
混合流体とし原料送入管７内に整流として供給する。

８は分級機本体のケーシング、９は胴部、１０は雄部で
ある。

１１は胴部下端の外周に固設した旋回気流生成装置であ
り、前置メインファン６から分岐した空気管１２からの
二次空気を胴部内壁に沿う旋回気流とするための気流案
内羽根又はノズル１３を具備している。

１４は二次空気による二次分級室である。

前記気送管７はケーシングの軸中心下方から雄部１０の
斜壁を貫通して装置内に突出しており、その先端開口部
１５は前記旋回気流発生装置の下方近傍であって軸方向
即ち上下方向に先端部面位置を調節出来るようにされて
いる。

１６はこの為のスノーブ、１７は調節装置である。

１８は前記旋回気流発生装置より上方であって且つ前記
気末原料噴出口の開口部に対面して設けられた逆円錐形
の気流衝突用分散コーンであって、取付軸１９により軸
受部２０に対して上下位置調節できるようにされている
。

２２はホイザーであって図の如く二段式のホイザーであ
って特に実願昭４８−７１１１８の如き構造を有するも
のが好ましい。

２３はブレード、２４は陣笠、２５は回転軸でありケー
シング上部の可変速モーターによって駆動される。

２６はケーシング頭部排出口、２８はサイクロン、３１
．３２，３４．３５はいずれも空気管、３６はバッグフ
ィルター３７はベントファン、３８は熱風発生炉である
。

次に上記のように構成された本発明装置の機能を粉体の
経路に従って説明する。

ホ゛ツバー内に一時的に貯えられた分級原料はスクリュ
ーフィーダーによってエジェクター内に送入される。

エジェクターではメインファンからの空気流をジェット
流となすと同時に粉体粒子を気流中に拡散し、気未混合
流体の整流として送入管７に送出する。

気末混合流体中の固体粒子は噴出口１５から強力な旋回
気流域内に放出され、一部は直ちに旋回気流と共に運動
し一部は旋回力を付与されつ・分散コーンの斜壁に案内
されて外周方向に拡散され上方向の運動エネルギーを減
殺されて更に旋回運動を付与される。

なお、原料中の粗大粒子は分散コーンに直接衝突してそ
の反力によって邪魔板下方の内壁９′に沿って落下する
。

旋回運動を付与された原料中の各粒子は分散室内におい
てほぼ均一な密度で空間に分布しており該室内の上昇旋
回気流に乗ってホイザーに揚送される。

ホイザーは分級点に応じた回転数で回転せしめられてお
り、これを通過しなかった粒子は、主に胴内壁９′に沿
って沈降落下し、環状邪魔板の斜壁によってその一部は
再度旋回浮揚して再びホイザーに導入され分級が繰り返
される。

本案においては環状邪魔板２１とホイザー２２の間にお
いて各粒子は噴出時の慣性力を消失して気流と共に周回
運動をしている上昇回気流中の粒子の密度はほぼ均一で
あってこの均一分散状体を維持しり・分級が繰り返して
行なわれるから各分級点において高い分級効率を得るこ
とができるのである。

なお、本案分級装置の排出口２６とメインファン６の吸
入側との間にはサイクロン２８が接続されて全体として
閉回路を構成していると共にメインファンの吐出側には
バッグフィルタ３６を介してベントファン３７が設けら
れ空気の循環回路内を常時負圧に維持して粉塵が外部に
洩出するのを防止しており更に回路内の風量のバランス
の調整を容易にしている。

またフィーダ４のスクリュー回転数は分級室上部の罐内
圧力を検知し、該圧力に応じて制御することによって原
料送入量を常に最適状態に保持すると共に装置の過負荷
運転も防止できるものである。

この他、旋回気流発生装置に供給する二次空気を、熱風
発生炉３８からの熱風によって加熱昇温することによっ
て含水粉末の乾燥と分級を同時に行なう他分級室内の空
気比重の減少によって分級精度が一層高められる利点が
ある。

これを要するに本案分級装置は、気未混合原料を強制旋
回気流の下方から該旋回気流中に放出せしめると共に該
旋回気流発生装置の上方に設けた分散コーンによって吐
出原料粒子の有する運動エネルギーを減殺すると同時に
旋回運動力を付与し気流中に均一に分散せしめこの均−
分散気未旋回気流をホイザーに導入するので分級点がシ
ャープになると共に高い分級効率が得られるのであって
、例えば１０μのタルク粉末を捕集する場合でも７５〜
８０％の効率で回収で゛きるもので゛ある。

更に本案装置は、原料噴出口の位置及び分散コーンの位
置を夫々調節設定できる他旋回気流用の二次空気の温度
並びに同量をも調節できるがら大容量装置においても粒
径３ｍｍから３μに至るまで広い分級範囲で使用できる
のである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明分級装置の使用例を示す概要図、第２図
は本発明装置の一部切欠縦断面図、第３図はＡ−Ａ断面
図である。 ５はエジェクター、７は気末原料送入管、１５は噴出口
、１１は旋回気流発生装置、１８は分散コーン、２１は
環状邪魔板、２２はホイザー

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上部にホイザーを備えた竪型風力分級装置において、分
   級室ケーシングの下部内壁に設けた環状邪魔板の下方に
   、外部から二次空気の供給を受けて、強力な旋回気流を
   発生する装置が前記ケーシング内壁に沿って設けられ、
   更に該旋回気流発生装置の下方に、上下位置調節自在の
   気未混合原料噴出口が設けられると共に該噴出口に対向
   し且つ前記旋回気流発生装置より上方に逆円錐形の分散
   コーンが上下位置調節可能に配設されてなる分級装置。