JPS5839094B2 - 減速度応動液圧制御弁 - Google Patents

減速度応動液圧制御弁

Info

Publication number
JPS5839094B2
JPS5839094B2 JP8484379A JP8484379A JPS5839094B2 JP S5839094 B2 JPS5839094 B2 JP S5839094B2 JP 8484379 A JP8484379 A JP 8484379A JP 8484379 A JP8484379 A JP 8484379A JP S5839094 B2 JPS5839094 B2 JP S5839094B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
piston
chamber
pressure
deceleration
valve
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP8484379A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS568744A (en
Inventor
隆一 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nabco Ltd
Original Assignee
Nabco Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nabco Ltd filed Critical Nabco Ltd
Priority to JP8484379A priority Critical patent/JPS5839094B2/ja
Publication of JPS568744A publication Critical patent/JPS568744A/ja
Publication of JPS5839094B2 publication Critical patent/JPS5839094B2/ja
Expired legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Hydraulic Control Valves For Brake Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、車両等のブレーキ装置に配設される減速度応
動液圧制御弁に関するものである。
この種の減速度応動液圧制御弁として、シリンダ孔を穿
設された弁本体と、前記シリンダ孔に摺動自在に挿入し
て前記シリンダ孔の閉鎖端との間に出口室を画成する第
1ピストンと、前記シリンダ孔に摺動自在に挿入して前
記第1ピストンとの間に入口室を画成する第2ピストン
と、前記シリンダ孔の開口端を塞ぎ前記第2ピストンと
の間に背室を画成する蓋部材と、前記第1ピストンと前
記第2ピストンとの間に張設し、前記第1ピストンと前
記第2ピストンとが離反する方向に作用する第1の予負
荷ばねと、この第1の予負荷ばねの前記第1ピストンに
対する作用力を低減するように作用する第2の予負荷ば
ねと、前記出口室と前記入口室とを連通ずる第1通路と
、この第1通路内に配設し、前記第1ピストンの前後に
作用する付勢力に応じて開閉する弁と、前記入口室と前
記背室とを連通ずる第2通路と、この第2通路内に配設
し、車両の所定値以上の減速度に応動して閉弁する減速
度応動弁とを備えている減速度応動液圧制御弁を本出願
人は先に提案している。
ところが、このような減速度応動液圧制御弁は、車両の
積載状態に応じたブレーキ液制御開始圧力を、ブレーキ
動作開始後に車両に所定の減速度が発生した時のブレー
キ液圧の大きさにより決定されるため、同一積載状態で
あっても、運転手のブレーキペダルの踏み込み速度が早
い場合、特に急ブレーキをかけた場合には、所定の減速
度が発生するまでに第2通路を通過して背室に流入する
ブレーキ液の液量が、ゆっくりとブレーキをかけた場合
に比して多くなり、第2ピストンが必要以上に移動して
第1の予負荷ばねに必要以上の作用力を加え、上記ブレ
ーキ液制御開始圧力が必要以上に高い圧力となり、後輪
ロックの危険性を増大させる。
このため、第2通路内に絞りを設け、急ブレーキ時の背
室に対するブレーキ液の流入を絞るようにして、急ブレ
ーキ時にあっても制御開始圧力が必要以上に高くならな
いようにすることも本出願人によって提案されている。
しかしながら、第2通路内に絞りを設けた場合、常に絞
り効果が得られるようになるため、空積載時の急ブレー
キにおいては所定の制御開始圧力が得られるもの\、満
積載時の急ブレーキにおいては、絞りのために背室に流
入すべきブレーキ液の液量に不足を生じることになり、
上記の第2ピストンの移動量が満積載のために大きくな
ければならないのに、必要な量に達せず、結果としては
必要な高さの制御開始圧力が得られず、ブレーキ力不足
をもたらすという問題が生じる。
本発明は、上述の問題点に鑑みて成され、空積載時、満
積載時共に必要な制御開始圧力を得ることができ、安定
したブレーキ力を得ることができる減速度応動液圧制御
弁を提供することを目的とする。
以上の目的は本発明によれば、シリンダ孔を有する弁本
体と、前記シリンダ孔にそれぞれ摺動可能に挿入された
第1ピストン及び第2ピストンと、前記シリンダ孔にお
いて前記第1ピストンと第2ピストンとの間に形成され
る入口室と、前記シリンダ孔において前記第1ピストン
の前記入口室側とは反対側に形成される出口室と、前記
シリンダ孔において前記第2ピストンの前記入口室側と
は反対側に形成される背室と、前記第1ピストンと前記
第2ピストンとの間に張設され、これらピストンを離反
する方向に付勢する第1予負荷ばねと、この第1予負荷
ばねの前記第1ピストンに対する付勢力を低減する方向
に前記第1ピストンを付勢する第2予負荷ばねと、前記
出口室と前記入口室とを連通ずる第1通路と、この第1
通路内に設けられ前記第1ピストンの摺動に応じて前記
第1通路を開閉する弁手段と、前記入口室と前記背室と
を連通ずる第2通路と、この第2通路内に設けられ、前
記弁本体を取付けている車両の所定値以上の減速度に応
動して前記第2通路を閉じる減速度応動弁と、前記第2
通路を介する前記入口室と前記背室との連通の絞り量を
前記第2ピストンの摺動に応じて変える可変絞り手段と
から成る減速度応動液圧制御弁、によって達成される。
以下、図示の実施例により本発明の減速度応動液圧制御
弁を詳説する。
第1図は、本発明の一実施例である減速度応動液圧制御
弁の横断面図と共に、これと関連する他のブレーキ装置
の各部を略図で示し、第2図は第1図における第2ピス
トンの右側端面図を示す。
第1図において、1はタンデムマスクシリンダを示し、
このマスクシリンダーは、ブレーキペダル2により操作
され、内部に独立した2つの液圧発生室(図示せず)が
形成されている。
一方の液圧発生室は配管3を介して前輪ブレーキ装置の
ホイールシリンダ4,5に接続され、他方の液圧発生室
は配管6を介して全体を7で示される減速度応動液圧制
御弁に接続され、更に配管8を介して後輪ブレーキ装置
のホイールシリンダ9,10に接続されている。
減速度応動液圧制御弁7は、右端が開口したシリンダ孔
11を穿設した弁本体12を有し、シリンダ孔11は開
口端に向って順次大径となる孔部13.14,15,1
6,1 γ、18.19から戒り段付形状になっている
シリンダ孔11の孔部13には第1ピストン20の大径
部21が摺動自在に密嵌して出口室22を画成し、出口
室22は通路23を介して接続孔24に連通し、更に配
管8を介して後輪ブレーキ装置のホイールシリンダ9,
10に連通している。
また、孔部15には、第1ピストン20の小径部25が
摺動自在に密嵌する中心孔26を備えた環状部材27が
密嵌しており、孔部14内に大気圧室28を画成してい
る。
大気圧室28は、通路29及びフィルター30を介して
弁本体12の外部に連通している。
フィルター30は複数の小孔を有する押え板31によっ
て押えられ、この押え板31は抜は止めリング32によ
って弁本体12に対し固着される。
上述の環状部材27には、孔部16内に位置するフラン
ジ部33が設けられており このフランジ部33は後述
する如くばね受けとなり、孔部15と孔部16との間の
段部端面34に比接されている。
第1ピストン20には、軸方向に貫通して第1通路35
内には、弁ばね36により弁座37に着座するように付
勢された弁要素38が配置され、弁要素38はシリンダ
孔11の閉鎖端に当接可能になっている。
弁ばね36、弁座3γ、弁要素38は、第1通路35を
開閉する弁39を構成する。
シリンダ孔11の孔部17,1Bには、小径部40を孔
部11に、大径部41を孔部18にそれぞれ摺動自在に
密嵌した第2ピストン42が配設される。
第2ピストン42は、第1ピストン20及び環状部材2
7との間に入口室43を画成すると共に、孔部19に密
嵌した蓋部材44との間に背室45を画成する蓋部材・
44はシリンダ孔11の開口端部に設けた抜は止めリン
グ47によって抜は止めされる。
また第2ピストン42の小径部40と大径部41との間
には無圧室46が形成される。
第2ピストン42には、左端が開口している凹所48が
設けられており、この凹所48には、はぼコンブ形状を
呈する合成樹脂のボールガイド49が、その開口を凹所
48の閉鎖端に向けて嵌着されており、凹所48とボー
ルガイド49とにより画成された弁室50内には、ポー
ル形状の弁要素51が転勤可能に配置されている。
上記ボールガイド49には、その外周に軸方向に延びる
溝52が周方向に適当な間隔をもって形成され、ボール
ガイド49は凹所48の開口端に設けた抜は止め53に
よりばね受け54を介して支持されている。
また、第2ピストン42の右端中央部には、蓋部材44
の内側壁面に当接可能な突起55が設けられており、突
起55には、入口室43と背室45とを連通ずる孔56
が中心に設けられている。
また第2図に明示されるように、突起55の右端部には
孔56から半径方向に延びる絞り溝57゜58が設けら
れており、突起55と蓋部材44とが当接しているとき
は孔56と背室45との連通が前記絞り溝57.58を
介してのみ行なわれるようになっている。
このような突起55と蓋部材44と絞り溝5γ、58と
は、可変絞り装置59を構成する。
他方、孔56には、弁座部材60を前記弁要素51に対
向して支持する支持具61が圧入して嵌着されており、
車両に所定の減速度が発生したとき、前記弁要素51が
その慣性によりボールガイド49内を転動して弁座部材
60に着座できるようになっている。
こうした弁要素51及び弁座部材60は減速度応動弁6
2を構成し、この減速度応動弁62は、ボールガイド4
9の溝52、弁室50、支持具61の中心孔63、孔5
6から構成され、入口室43と背室45とを連通ずる第
2通路64の開閉を行なう。
第1ピストン20と第2ピストン42との間の入口室4
3には、孔部17の内周面に対して摺動可能なばね受は
体65が挿入されており、このばね受は体65は、はゾ
コツプ形状を呈する2つの部材66.67からなってい
る。
外側の部材66は、孔部17の内周面を摺動し、その内
外周面に適当な間隔をもって軸方向に溝を形成した筒部
68と、筒部68の右端において内方に向うフランジ部
69とを有し、他方、内側の部材67は、外側の部材6
6のフランジ部69に溶接等の手段で取付けるためのフ
ランジ部70と、このフランジ部10の内周端から外側
の部材66の筒部68との間に間隙を形成しつ\左方に
延在する筒部72と、筒部72の左端に形成され、第1
ピストン20の右端に当接する円錐状の凹所73を備え
中心孔74を穿設された底壁部75とを有している。
筒部72には孔71があけられている。以上のようなば
ね受は体66の底壁部75と、第2ピストン42の左端
に固着されているばね受け54との間に、所定の力で圧
縮された、即ち所定の予負荷を与えられた第1の予負荷
ばね16が配設される。
これにより第1ピストン20と第2ピストン42とは離
反する方向に付勢され、第1ピストン20の左端をシリ
ンダ孔11の閉鎖端に当接させると共に、第2ピストン
42の突起55を蓋部材44に当接させている。
また、ばね受は体66のフランジ部70と、環状部材2
7のフランジ部材33との間には、第1の予負荷ばね7
6の予負荷より小さい予負荷を与えられた第2の予負荷
ばね77が配設されており、環状部材27のフランジ部
33を段部端面34に当接させるとへもに、第1の予負
荷ばねγ6の第1ピストン20に対する付勢力を低減す
るよう作用している。
入口室43は、孔18及び接続口19を介し配管6に連
通し、ばね受け54の中心孔80と、上記ボールガイド
49の左端に穿設した小孔81とを介して第2ピストン
42内の弁室5oに連通している。
その他、第1図において、82は、配管系内の空気抜き
作業時に用いる通常よく知られているブリーダ装置を示
し、83.84は、弁本体を車体に取付けるための取付
は孔である。
aは密封部材である。
なお、弁本体12を車体に取付ける際、所定の減速度が
発生するまでは弁要素51が弁座部材60に着座しない
ようにするため、弁本体12を路面に対して傾斜して取
付け、弁要素51の移動は、路面に対して角度θの斜面
を登るようにして行なわれる。
例えば、上述の角度θは、車両の減速度が0.:l(,
9は重力加速度)に達したとき弁要素51がその慣性力
により右方に上昇移動して弁座部材60に着座するよう
な値に設定している。
車両の前進方向は、図の矢印Aの方向である。
なお、第1ピストン20、環状部材27及び第2ピスト
ン42はそれぞれシリンダ孔11に対して密封部材aに
より液密にシールされている。
上述の減速度応動液圧制御弁7の作用を以下に示す。
車両にブレーキをかけていないとき、各部材は図示の位
置、即ち、第1の予負荷ばね76の予負荷により、第1
ピストン20は、シリンダ孔11端面に当接し、弁39
を開いた位置にあり、他方、第2ピストン42は、蓋部
材44に当接し、かつ弁要素51は、ボールガイド49
の閉鎖端に当接して減速度応動弁62を開いている位置
にあり、入口室43と出口室22とは第1通路35によ
り連通し、背室45と入口室43とは第2通路64によ
り連通している。
今、車両にブレーキをかけるため、運転手がブレーキペ
ダル2を踏み込むと、マスクシリンダ1内のそれぞれの
液圧発生室にブレーキ液圧が発生する。
一方の液圧発生室で発生したブレーキ液圧は、配管3を
介してホイールシリンダ4,5に伝達され、前輪にブレ
ーキがか\る。
また、他方の液圧発生室で発生したブレーキ液圧は、配
管6を通って減速度応動液圧制御弁7の接続口γ9から
入口室43に伝達される。
この入口室43に伝達されたブレーキ液圧は、第1通路
35、出口室22を介してホイールシリンダ9,10に
伝達されて後輪にブレーキがか\る。
これと同時に第2通路64を介して入口室43内のブレ
ーキ液圧が背室45に伝達される。
背室45に圧力が伝達されることにより、第2ピストン
42は、背室側の受圧面積が入口室側の受圧面積より大
きいため、左方に押す力を受ける。
しかし、第1の予負荷ばね76の予負荷に打勝までは移
動しない。
即ち、入口室43内のブレーキ液圧をPmとし、第2ピ
ストン42の小径部40の断面積をA1、大径部41の
断面積をA2、第1の予負荷ばね76の予負荷をFIO
とすると(ただし、A1〈A2)第2ピストン42が左
方に移動するためには、Flo〈(A2−A1)・Pm
となるまで入口室43内の圧力Pmが上昇しなければな
らない。
これと同時に、第1ピストン20にも、左右の受圧面積
が異なることにより右方に押す作用力が生じるが、第1
の予負荷ばね76の予負荷から第2の予負荷ばね77の
予負荷を差引いた分の付勢力に打勝たなければ第1ピス
トン20は移動しない。
即ち、第1ピストン20の大径部21の断面積をA3、
小径部25の断面積をA4とし、第2の予負荷ばね77
の予負荷をF20とすると(たゾし、A3〉A4)、第
1ピストン20は”10 F20< (A3 A4
)・Pmとなるまで入口室43内の圧力Pmが上昇し
なければ移動しない。
第1ピストン20と第2ピストン42との入口室43に
おけるブレーキ液圧との関係においては、第2ピストン
42が移動し始める圧力をPm0、第1ピストン20が
移動し始める圧力をPrn 2とすると、Pm1<Pm
2とし、P rn 1は、車両の積載状態が空のときに
、車両に所定の減速度を発生させるブレーキ液圧にはソ
等しくしである。
従って、車両の積載状態が全積載であるとき、入口室4
3内の圧力Pmが緩やかに上昇してくると、後輪及び前
輪にブレーキがか\つで車両に減速度が発生し、この減
速度が所定の減速度に達すると弁要素51が傾斜角θに
抗してボールガイド49内を転動して弁座部材60に着
座し、減速度応動弁62が閉じるため、第2ピストン4
2は、入口室43内の圧力PmがPrn 1まで上昇し
ても、背室45内にブレーキ液が流入できなくなること
により移動しない。
また、車両が積載状態であるときは、車両に所定の減速
度を発生させるブレーキ液圧が、積載量に比例して増大
するため、入口室43内の圧力がPm4まで上昇しても
所定の減速度が発生せず減速度応動弁62が開いた状態
で、第2ピストン42が図において左方に第1の予負荷
ばね76の予負荷に抗して移動する。
この移動の際、入口室43内の圧力が緩やかに上昇して
いるので、可変絞り装置59を介してブレーキ液が背室
45に流入するとき、その絞り効果はほとんどない状態
である。
次いで、入口室43内の圧力Pmが、積載量に対して車
両に所定の減速度を発生させる圧力まで増大すると、弁
要素51がボールガイド49内を転動して減速度応動弁
62を閉じ、背室45内にブレーキ液が流入するのが阻
止され、第2ピストン42は停止する。
この際、減速度応動弁62が閉じたときの背室45内の
圧力をPgとすると、第1の予負荷ばね76は第2ピス
トン42の移動により圧縮され、〔(A2−A1)・P
g−F1o〕だけ作用力が増加している。
こうした第2ピストン42へのブレーキ液圧の働らきに
より、第1の予負荷ばね76の作用力は、車両が空積載
のときには、予負荷F、oに等しく、車両が積載のとき
には、積載量に比例して増大する圧力Pgに比例した(
A2 Al)・Pgなる値に変化している。
以上により、第1ピストン20は、車両が空積載のとき
には、予負荷ばね76.77によりFIOF20なる作
用力を受け、車両が積載のときには、(A2 AI
) ” P g F20なる作用力を受けることにな
る。
この結果として、出口室22内の圧力Prは、車両が空
積載のときには、 となるように弁39を開閉して、出口室22内の圧力を
所定の圧力以上では入口室43内の圧力に比して小さく
制御する。
即ち、第1ピストン20は、第1ピストン20を左方に
押圧する力と、第1ピストン20を右方に押圧する力と
が均合うように、弁39の開閉動作を行なって、入口室
43内の圧力Pmと出口室22内の圧力Prとを上述の
式で示される関係で、換言すれば、所定の圧力以上で後
輪のホイールシリンダ9,10側の圧力をマスクシリン
ダ側の圧力に比して小さく制御するものであり、第1ピ
ストン20を右方に移動させようとする力は、出口室2
2内の圧力Prが第1ピストン20の大径部21に作用
して生じる力であり、また、第1ピストン20を左方に
移動させようとする力は、入口室43内の圧力Pmが第
1ピストン20の小径部25に作用して生じる力と、第
1の予負荷ばね76の付勢力から第2の予負荷ばね77
の付勢力を差引いた分の力との和である。
通常、出口室22内の圧力Prを入口室43内の圧力P
m1に比して小さく制御し始める制御開始圧力は、折曲
り圧力、ニーポイント等々と称されているが、上述の如
く、制御開始圧力は、空積載のときには、(FIOF2
0 ) / (A3 A4 )であり、積載のときに
は、((A2 AI ) Pg F20:)/(A
3−A4)であるため、積載のときには、制御開始圧力
が背室45内の圧力Pgにより決定され、この圧力Pg
は、入口室43内の圧力が、ある積載量の車両に所定の
減速度を発生させ、減速度応動弁62が閉じたときの圧
力であり、かつまた、圧力Pgは積載量に比例して犬と
なることから、上記制御開始圧力は、積載量の増減と比
例して増減する。
上述の場合は、運転手がブレーキペダル2を緩やかに踏
み込んだ場合を示しているが、以下に、運転手がブレー
キペダル2を急激に踏み込んだ場合、特に、上述の場合
と異なる点を説明する。
運転手がブレーキペダル2を急激に踏み込むと、入口室
43内の圧力Pmは急激に上昇し、この圧力Pmが第1
通路35を介して後輪のホイールシリンダ9,10に伝
達され、前輪のホイールシリンダ4,5にも圧力が急激
に伝達されていることと相俟って、車両に急ブレーキが
かSり減速度が発生し始める。
これと同時に、入口室43内の圧力Pmが急激に上昇す
ることにより、背室45内の圧力も急激に上昇しようと
するが、第2ピストン42の突起55が蓋部材44に当
接して、入口室43と背室45との第2通路64を介す
る連通を、絞り溝57.58により絞っているため、背
室45内の圧力上昇及び背室45へのブレーキ液の流入
が制限され、入口室43内の圧力が、前述した第2ピス
トン42が移動し始める圧力Pm1に達しても、第2ピ
ストン42は移動しない。
その後、入口室43内の圧力Pmが更に上昇するととも
に、背室45内の圧力も徐々に上昇して、第2ピストン
42を左方向に移動させようとする力が右方向に移動さ
せようとする力に打勝ち、第2ピストン42が徐々に左
方に移動して、第2ピストン42の突起55と蓋部材4
4との間に隙間が生じ、背室45内の圧力上昇及び背室
45へのブレーキ液の流入の制限が無くなり、換言すれ
ば、可変絞り装置59の絞り効果が無くなり、第2ピス
トン42は充分に入口室43のブレーキ液圧に応答して
移動できるようになる。
以上のようにして、車両の積載状態が空であるときには
、所定の減速度が車両に発生して減速度応動弁62が閉
じる以前に第2ピストン42が移動するのを防ぐことが
できる。
即ち、第2ピストン42が移動する以前に、もしくは移
動しようとするときに減速度応動弁62が閉じ、従って
第1の予負荷ばね76の付勢力をFloより増加させる
ことなく、空積載に対応したブレーキ液制御開始圧力を
得ることができる。
他方、車両が積載しているときには、空積載の場合に比
して車両に所定の減速度が発生するまでに要するブレー
キ開始時からの時間が長くなり、車両に所定の減速度が
発生したときには、すでに第2ピストン42が移動して
可変絞り装置59の絞り効果が無くなっている。
即ち、第2ピストン42が移動し始めてから、絞り効果
がなくなるので背室45内の圧力が入口室43内の圧力
に急速に等しくなろうとするため、背室45内の圧力は
積載量に比例した充分な圧力にまで上昇する。
従って、第2ピストン42は充分に移動し、積載量に応
じて第1の予負荷ばね76を圧縮する。
所定の減速度が得られて減速度応動弁が閉じたとき、背
室45内に封じ込められるブレーキ液圧力Pgは、積載
量に比例して大きくなり、結局、第1の予負荷ばね76
の付勢力が積載量に比例して増加し、従って積載量に比
例して制御開始圧力を大きくすることができる。
以上述べたことからも明らかな如く、上述の実施例では
、可変絞り装置59を設けているため、運転手のブレー
キのかけかたによらず、換言すれば、入口室43内の圧
力上昇が緩やかでも急激であっても、車両が空積載のと
きには、第2ピストン42が移動せず、また、車両が積
載のときには、積載量に比例した圧力Pgを背室45内
に伝達して第2ピストン42を移動させることができ、
積載量に応じて第1の予負荷ばね76の付勢力を増加さ
せる。
従って、制御開始圧力、換言すれば、後輪ブレーキ装置
のホイールシリンダ9,10側圧力をマスクシリンダ1
側圧力に比して小さく制御を開始する圧力を車両の積載
量に応じて増大させることができるのであり、積載量及
び圧力上昇率が変化しても安定したブレーキをかけるこ
とができるのである。
また、上述の実施例では、可変絞り装置59を、第2ピ
ストン42の突起55、この突起55に形成した絞り溝
57.58、蓋部材44より構成しているため、可変絞
り装置59自体の構造も簡単であり、かつまた、減速度
応動液圧制御弁7の内部構造をそのために複雑にしたり
、大型化することがなく、非常に有用な効果を得ている
なお、絞り溝57.58は、減速度応動液圧制御弁Tが
装着される車両の型式、或は、減速度応動弁62が閉じ
るときの所定の減速度の設計値等等の要素により、種々
変更されるものであるが、以下の条件を満足させるよう
にして決定する。
即ち、空積載であるときに、入口室43内の圧力Pmが
急激に上昇したとすると、所定の減速度が発生するまで
第2ピストン42が移動せず、かつ、第1の予負荷ばね
76の付勢力を増加させないためには、そのときの背室
45内の圧力をPcとすると、Prn ’ A 1≧P
C−A2であればよく、絞1 り溝57.58の通路面積は、Pm・−≧Pcと2 なる絞り効果をもたらせるものであればよい。
また、絞り溝57.58の絞り効果を大きくし過ぎると
、積載量が犬であるときに背室45内の圧力が必要圧力
よりも低圧になるため、できるだけ上式の等号が成立す
るような絞り効果をもたせるのが好ましい。
以上、本発明の1実施例について説明したが、本発明は
これに限定されることなく種々の変形が可能である。
例えば、以上の実施例では可変絞り装置59は第2ピス
トン42の突起55の端面に設けた溝57.58と蓋部
材44の内壁面によって形成されているが、これに代え
て、突起55には溝5758を設けず、蓋部材44の内
壁面に溝57゜58に相当する溝を設けてもよい。
これによっても、上述の実施例と同じ可変絞り効果を得
ることができる。
また、上述の実施例における可変絞り装置59は第2ピ
ストン42の突起55が蓋部材44に当接した状態での
み絞り効果を有するものと説明したが、第2ピストン4
2の移動開始直後では、即ち突起55が蓋部材44の内
壁面かられずか離れた状態では、小さくなるけれどもな
お絞り効果があり、入口室43における急激なブレーキ
液圧上昇に対して背室45におけるブレーキ液圧上昇は
適度に緩和される。
なお、上述の実施例における可変絞り装置59に、蓋部
材44の内壁面に同心的に固定された円筒部材を加えて
もよい。
この場合、円筒部材の内径は突起55の外径にはゾ等し
くシ、その突起55に対向する端部近くは第1図におい
て右方に向って内径が漸減するようにテーパ加工されて
いて、このテーパ面と突起55の側面との間の液通過有
効面積が、第2ピストン42の左方向への移動と共に減
小するように可変絞り装置59を変形してもよい。
このように構成することによって、絞り効果を第2ピス
トン42の移動開始後連続的に減少するように変えるこ
とができる。
しかし、車両の積載量の範囲によっては、上述の実施例
の構成による可変絞り装置59で充分である。
以上述べたように本発明の減速度応動液圧制御弁によれ
ば、第2通路を介する入口室と背室との連通を絞る可変
絞り装置を設けであるため、ブレーキ液圧の上昇率の大
小にか\わらず、積載量に応じた制御開始圧力を得るこ
とができ、安定したブレーキ力を得ることができるもの
である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例である減速度応動液圧制御
弁の横断面図をブレーキ装置の他の構成要素の略図と共
に示し、第2図は、第1図における第2ピストンの端面
図である。 なお、図において、7・・−・・・減速度応動液圧制御
弁、11・・・・・・シリンダ孔、12・・・・・・弁
本体、20・・・・・・第1ピストン、22・・・・・
・出口室、35・・・・・・第1通路、39・・・・・
・弁、42・・・・・・第2ピストン、43・・・・・
・入口室、44・・・・・・蓋部材、45・・・・・・
背室、59・・・・・・可変絞り装置、62・・・・・
・減速度応動弁、64・・・・・・第2通路、γ6・・
・・・・第1の予負荷ばね、77・・・・・・第2の予
負荷ば幌

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 シリンダ孔を有する弁本体と、前記シリンダ孔にそ
    れぞれ摺動可能に挿入された第1ピストン及び第2ピス
    トンと、前記シリンダ孔において前記第1ピストンと第
    2ピストンとの間に形成される入口室と、前記シリンダ
    孔において前記第1ピストンの前記入口室側とは反対側
    に形成される出口室と、前記シリンダ孔において前記第
    2ピストンの前記入口室側とは反対側に形成される背室
    と、前記第1ピストンと前記第2ピストンとの間に張設
    され、これらピストンを離反する方向に付勢する第1予
    負荷ばねと、この第1予負荷ばねの前記第1ピストンに
    対する付勢力を低減する方向に前記第1ピストンを付勢
    する第2予負荷ばねと、前記出口室と前記入口室とを連
    通ずる第1通路と、この第1通路内に設けられ前記第1
    ピストンの摺動に応じて前記第1通路を開閉する弁手段
    と、前記入口室と前記背室とを連通ずる第2通路と、こ
    の第2通路内に設けられ、前記弁本体を取付けている車
    両の所定値以上の減速度に応動して前記第2通路を閉じ
    る減速度応動弁と、前記第2通路を介する前記入口室と
    前記背室との連通の絞り量を前記第2ピストンの摺動に
    応じて変える可変絞り手段とから戒る減速度応動液圧制
    御弁。
JP8484379A 1979-07-04 1979-07-04 減速度応動液圧制御弁 Expired JPS5839094B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8484379A JPS5839094B2 (ja) 1979-07-04 1979-07-04 減速度応動液圧制御弁

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8484379A JPS5839094B2 (ja) 1979-07-04 1979-07-04 減速度応動液圧制御弁

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS568744A JPS568744A (en) 1981-01-29
JPS5839094B2 true JPS5839094B2 (ja) 1983-08-27

Family

ID=13842070

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8484379A Expired JPS5839094B2 (ja) 1979-07-04 1979-07-04 減速度応動液圧制御弁

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS5839094B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0624683B2 (ja) * 1987-03-10 1994-04-06 株式会社菊川鉄工所 ワイドベルトサンダ

Also Published As

Publication number Publication date
JPS568744A (en) 1981-01-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0134814B2 (ja)
US3944292A (en) Load responsive pressure modulating valve device for use in a brake system of a vehicle
US4397506A (en) Deceleration sensing valve assembly for vehicle brake
US4012079A (en) Brake control apparatus actuated by sensing the deceleration of a vehicle
US3526437A (en) Hold-off valve
JPH064404B2 (ja) 配分弁装置
US4080006A (en) Braking pressure control valve unit
GB1574780A (en) Vehicular hydraulic brake apparatus
JPS5838341B2 (ja) 減速度応動液圧制御弁
US3980343A (en) Load responsive proportioning valve
JPS5839094B2 (ja) 減速度応動液圧制御弁
US4102551A (en) Fluid pressure control valve for vehicle braking systems
JPS6033697B2 (ja) ブレ−キ力修正装置
US4413861A (en) Fluid pressure control valve unit of the inertia-controlled type
JPH0234813B2 (ja)
JPS6122055Y2 (ja)
JPS62120252A (ja) 減圧弁装置
JPS59277Y2 (ja) 制動油圧制御装置
US4254996A (en) Fluid pressure control device for vehicle braking systems
US4561699A (en) Brake pressure control device for vehicle braking systems
JPS593293B2 (ja) 減速度感知式制動油圧制御装置
JPS5837715Y2 (ja) 車両用制動液圧制御装置
US3966268A (en) Inertia load sensing brake valve
JPS5836611Y2 (ja) 減速度応動液圧制御弁
JPH0147338B2 (ja)