JPS5838379B2 - 防水セメント組成物 - Google Patents

防水セメント組成物

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JPS5838379B2
JPS5838379B2 JP14304481A JP14304481A JPS5838379B2 JP S5838379 B2 JPS5838379 B2 JP S5838379B2 JP 14304481 A JP14304481 A JP 14304481A JP 14304481 A JP14304481 A JP 14304481A JP S5838379 B2 JPS5838379 B2 JP S5838379B2
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powder
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JP14304481A
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講二 坂根
琢郎 森本
紀八郎 西内
憲一 和田
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Seisan Kaihatsu Kagaku Kenkyusho
Original Assignee
Seisan Kaihatsu Kagaku Kenkyusho
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B14/00Use of inorganic materials as fillers, e.g. pigments, for mortars, concrete or artificial stone; Treatment of inorganic materials specially adapted to enhance their filling properties in mortars, concrete or artificial stone
    • C04B14/38Fibrous materials; Whiskers
    • C04B14/46Rock wool ; Ceramic or silicate fibres
    • C04B14/4681Titanates

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Civil Engineering (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はセメント構造物の塗膜防水工法に適用し得る耐
火断熱性、保温・保冷性、抗結露性、遮音性、及び抗亀
裂性の優れた防水セメント組成物に関するものであり、
その主なる目的は、本発明の防水セメント組成物と水と
の混合物を、下地コンクリート面に刷毛塗り、スプレー
吹付等により塗装して防水塗膜層を形成させることによ
り、すぐれた浸透性防水効果、表面防水効果、耐火断熱
効果、保温・保冷効果、結露防止効果、遮音効果を発揮
させるとともに亀裂発生を抑制することにある。
従来、セメント構造物の塗膜防水工法としては、モルタ
ル質防水、アスファルト防水、エマルジョン型防水及び
溶剤型ゴム系防水がある。
その内、モルタル質防水は、セメント、砂および水のほ
か防水性を付与するセメント混和剤として、水ガラス、
塩化カルシウム、ホウ素系の粉末、粘土鉱物等の無機質
混和剤及び金属石鹸、パラフィン粉末、高分子樹脂粉末
等の有機質混和剤を添加したものが用いられ、これらの
混和剤によりモルタル層を緻密な構造として防水性を発
揮させることを目的とするものであるが、このうち、無
機質の混和剤を用いたものは、セメント構造物と比熱が
近似しており、防水モルタル層と外気雰囲気との比熱の
相違により、防水モルタル層とこれと接触する外気雰囲
気の界面で温度差が生じやすく、また、有機質の混和剤
を用いたものは撲水性を示し、従って防水モルタル層の
表面が疎水性となり、これら従来の無機質又は有機質の
混和剤を用いたものはいずれも防水モルタル層表面で結
露しやすい欠点があった。
他方、アスファルト防水、エマルジョン防水及び溶剤型
ゴム系等の高分子素材を用いた有機質防水はいずれも表
面が疎水性を呈し、結露しやすい欠点があるとともに、
これらは一般に可燃性素材から構成され、火災時、類焼
の原因となりやすいばかりでなく、地下構築部分や、屋
内で換気が不充分な部分の防水工事にあっては、塗膜形
成時に時には火災の危険を伴う有毒ガスが発生したり、
著しく乾燥が遅れ、工期の長期化、更には、防水塗膜の
形成が不充分で設計通りの防水性能が得られないことが
ある。
然るに、当業界にあっては近年屋内防水工事例が多くな
りつつあり、従って、防水性、抗結露性とともに、不燃
性更には耐火断熱ともに優れた防水剤の開発が望まれて
いた。
尚、不燃性、抗結露性の防水剤として、ガラス中空体、
雲母質粉末等とセメント、珪砂等を混入する試みが為さ
れてはいるが、これらの方法では防水効果の低減、コン
クリート下地の接着力の低下又は防水塗膜層の強度が低
下したり、コンクリート下地の亀裂に追従したクラツク
に対する抵抗性が低下する欠点があった。
本発明者等は、斯る防水材料の欠点を改善すべく種々検
討の結果本発明に到達したもので、無機質セメント、骨
材、および防水性を付与する無機質のセメント混和剤か
らなる防水モルタル配合物とチタン酸カリ、必要に応じ
水分散性高分子粉末及び水溶性高分子粉末の単独又は混
合物を添加した配合物が屋内防水、屋外防水、地下防水
、陰道防水いずれにも適用出来、しかも工事現場にて簡
単に調合して刷毛塗り、スプレー吹付等で防水被覆層を
形成させることにより、伺ら後加工も施さずとも、抗結
露性、耐火断熱効果、保温・保冷効果、遮音効果、亀裂
発生の抑制効果が優れ、併せて防水効果を発揮し得るこ
とを見い出し本発明を完成するに至った。
尚、本発明において、防水性を付与する無機質のセメン
ト混和剤として粘土鉱物粉末及びS i02XAl20
3(但しXは6以下の正の実数を表す)の単独又は混合
物を用いた防水モルタル配合物を用い、これに一般式K
2 0 ・nT t 02 ・rnl{20 (但しn
は8以下の正の実数、nはO〜4の実数を表す)で示さ
れるチタン酸カリおよび水分散性高分子粉末及び水溶性
高分子粉末の単独または混合物を配合すると前者の粘土
鉱物粉末及びSiO2XAl203(Xは前述と同じ)
は浸透性防水効果を付与し、水分散性高分子粉末及び水
溶性高分子粉末の単独又は混合物は表面防水効果を付与
し、且つK20−nTiO2・mH20(n1mは前述
と同じ)による断熱効果、遮音効果、補強効果により、
本発明に係る防水被覆層の表面雰囲気の急激な温度変化
でも結露せず、又、コンクリート下地の内外面に発生す
る振動音の反対面への伝達を抑制する遮音効果、本発明
の防水被覆層側で発生した火災等の事故に対してもコン
クリート下地に対し優れた耐火断熱効果を示し、火災の
被害を最少限にとどめることができる。
尚、本発明の一般式K20−nTiO2・mH20(n
1mは前述と同じ)で示されるチタン酸カリの添加は、
塗工時の作業性を著しく向上し、作業ムラ、、作業ミス
によるクレームの低減を図ることができた。
更に本発明に於で、蛇紋岩と燐鉱石の固溶体粉末を骨材
として用いると、耐火断熱性が向上するとともに、作業
性の向上にも有効に作用した。
以下に本発明の構成について詳述する。
本発明は、無機質セメント、骨材および防水性を付与す
る無機質のセメント混和剤からなる防水モルタル配合物
100重量物に対して、一般弐K20−nTi02−m
H20 (但しnは8以下の正の実数、mは0〜4の実
数を表わす)で示されるチタン酸力IJ0.1〜30重
量部を均質に混合してなる防水セメント組成物、および
上記の防水性セメント組成物に被膜性防水剤として水分
散性高分子粉末および水溶性高分子粉末の単独または混
合物0.1〜20重量部を添加し、均質に混合してなる
防水セメント組成物に係るものである。
本発明に用いるセメントは、ボルトランドセメント、ア
ルミナセメント、水硬セメント、混合セメント等を挙げ
ることができ、それらの単独または混合物が用いられる
セメントと配合される骨材は、一般に常用されている骨
材、即ち、シリカを主成分とする珪石、砕石類であり、
特に耐火、断熱性の優れた防水組成物を提供するには、
比重3以上、屈折率1.6以上の骨材が好適であり、そ
の例としては、珪灰石(ウオラストナイトcasios
)、ジルコン砂(ZrSi03)等の珪酸塩や燐灰石〔
アパタイト、Ca(FCA)Ca4(PO4)3)等の
燐酸塩が工業的に安価に入手できる。
尚、本発明における骨材は天然に産する鉱物の砕石、砂
粒等の単独又は混合物をそのま\用いるだけでもよいが
、特に肥料工業において熔燐として生産されている蛇紋
岩と燐灰石の固溶体は比重35以上、屈折率1.64以
上であって、任意の形状に加工でき、アルカリ性にも強
く、耐火断熱防水組成物の骨材として好適である。
この固溶体は、蛇紋岩と燐灰石の砕粉を混合し、平炉等
で1,300℃に加熱、溶融後急冷することにより、ガ
ラス状の固溶体粉末として得られ、肥料工業において、
燐肥料(熔燐と略す)として用いられているものである
が、本発明者はか\る熔燐の特性に注目し、急冷前の固
溶体を熔融下高圧気流で噴射急冷して球状としたものを
本発明の骨材として用いるとセメントに対して水比が低
減できた。
特にその粒径が0.3〜3朋のものが本発明の防水セメ
ント組戒物として好適で、この骨材を用いたところ緻密
、強靭で耐火、断熱性、抗結露性及び抗亀裂性の優れた
防水セメント組成物が得られた。
本発明に用いられる骨材の粒径は3.0間以下のものが
適しており粒度を調整することによって防水性を向上さ
せることができ、特に1.0mmを中心に0.3〜2.
0mmのものを配合したものが好適であった。
本発明においてセメント及び骨材に配合される防水性を
付与する無機質のセメント混和剤とは、(1) スメ
クタイト群(モンモリナイト、サポナイト等)バーミキ
ュライト群及びハロイサイト群及び非品質アロフエン等
の親水性で水を吸収し、水により膨潤性を有する水膨潤
性の粘土鉱物。
(2)塩化カルシウム、塩化マグネシウム、炭酸カルシ
ウム、炭酸マグネシウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナ
トリウム、炭酸水素カリウl1等のアルカリ又はアルカ
リ類金属の塩化物や炭酸水素化合物。
(3)珪酸ソーダ、珪酸カリウム、珪酸マグネシウム、
珪酸アルミニューム、ポゾラン等、水に可溶又は分散性
の珪酸塩等の単独又は混合物であって、セメントの水利
を促進させ、モルタル組織を緻密構造とするもの。
(4)水に可溶性、又はコロイド状の珪酸塩でセメント
の水利によって生成する可溶性の水酸化カルシウムと化
合して不溶性のカルシウムシリケートをつくり、これが
充填剤となって緻密な組織を形成するもの。
等である。
尚、本発明の防水性を付与するセメント混和剤において
、 一般式SiO2・XAl203・YH20(X−Yは前
述と同じ)で示される珪酸アルミニューム化合物は、セ
メントの水利によって生成する可溶性の水酸化カルシウ
ムと緩やかに反応して、水不溶性の微細結晶体となって
セメント凝結体の空隙に折出するので、本発明の防水モ
ルタル組成物が凝結後も、漏水等により浸入した水分と
再接触した時、本発明の防水モルタル組成物の凝結体自
身及び、下地コンクリートの空隙に水不溶性の微結晶体
が沈着し防水モルタル組成物の凝結体自身及び下地コン
クリートを緻密化し防水性能の向上に有効に作用する。
本発明においては、セメント、骨材、及び防水性を付与
する無機質セメント混和剤の配合割合は周知の配合割合
を採ればよいが、通常、セメント14 Cと骨材Sを重量比C/Sが一〜一の割合で、好適には
C/Sが上〜2の割合朶配よしたもの7041 〜99重量部に対し、防水性を付与する無機質セメント
混和剤を30〜1重量部好適には3〜15重量部の範囲
で合計100重量部になるように配合することが好まし
い。
また、本発明において、セメント、骨材及び防水性を付
与する無機質セメント混和剤に配合されるチタン酸カリ
とは、 一般式K20−nTiO2・mH20(但し、n,mは
前述と同じ)で示される無機質化合物で、K20・4T
iO2、K20−・6TiO,,、K20・8 T i
02及びこれらの水和物等を挙げることが出来、それら
の単独又は混合物が用いられる。
尚、本発明の防水セメント組成物において、特に抗結露
効果、耐火断熱効果、保温・保冷性、遮音効果及び亀裂
発生の抑制効果を高めるのに適したものとしては、一般
式K20・6TiO2・mH20(mは前述と同じ)で
示される6チタン酸カリ又は6チタン酸カリの水和物が
挙げられる。
本発明におけるチタン酸カリは、一般に微結晶体で提供
されており、その微結晶体の形状は粉末又は短繊維のも
のがある。
そして、本発明におけるチタン酸カリは、耐火性、断熱
性、遮音性に富んでおり、セメント凝結体を緻密化し、
防水性を高めるとともに衝撃強度の向上並びに抗亀裂性
の向上に有効に作用する。
チタン酸カリの形状の相違による抗結露性、耐火、断熱
性、保温・保冷性、遮音性への影響は考慮しなくても良
いが強度及び抗亀裂性の増大には繊維長5μm以上、ア
スペクト比20以上のものが良く、特に繊維長20〜3
0μm1アスペクト比50〜200のものが好適である
尚、本発明のチタン酸カリをモルタル組成物に配合する
と、驚くべきことに使用時の刷け塗り性、コテ塗り性が
非常に容易となり作業性が著しく向上した。
本発明におけるチタン酸カリの使用量はセメント、骨材
および防水性を付与する無機質のセメント混和剤からな
る防水モルタル配合物100重量部に対し、0.1〜3
0重量部、好適には1〜15重量部であり、チタン酸カ
リの使用量があまり少なすぎると、断熱、保温・保冷、
遮音効果、抗結露性が乏しくなり、逆に多すぎると結合
剤としてのセメント質が不足し強度の低下の原因となり
やすい。
また、本発明において、セメント、骨材、防水性を付与
する無機質セメント混和剤及びチタン酸カリに配合され
る被膜防水剤は、水分散性高分子粉末及び水溶性高分子
粉末であり、水分散性高分子粉末としては、水分散性ポ
リエチレン微粉末、水分散性ポリ酢酸ビニル微粉末、水
分散性酢酸ビニル共重合体、水分散性アクリル酸共重合
体を挙げることができ、また、水溶性高分子粉末として
は、メチルセルローズ、メチル・ヒドロキシプロビルセ
ルローズ、ヒドロキシエチルセルローズ、ヒドロキシプ
ロビルセルローズ、カルボキシメチルセルローズの如き
セルローズ誘導体、アルファ化澱粉、エーテル化澱粉、
カチオン澱粉の如き澱粉誘導体、ポリビニルアルコール
、ポリエチレングリコール、エチレングリコール・プロ
ピレングリコール共重合体、ポリアクリル酸塩、ポリア
クリルアミド、ポリビニルピロリドン、メチルビニルエ
ーテルー無水マレイン酸共重合体の如き水溶性高分子等
の各粉末を挙げることができ、それらの単独または混合
物を、セメント、骨材及び防水性を付与する無機質セメ
ント混和剤からなる防水モルタル配合物100重量部に
対し0.1〜20重量部、好適には1〜10重量部添加
する。
これらの形状はいずれも固体粉末であって、水分散性高
分子粉末は水との混合により水中に粒子状に分散する粉
末であり、また、水溶性高分子粉末は、水との混合によ
り、水中に溶解する粉末である。
上記の水分散性高分子粉末と水溶性高分子粉末とは、夫
々単独で配合することも、また併用して配合することも
できるが、例えば、特にすぐれた耐水塗膜の形成を要す
る場合には、水に不溶の水分散性高分子粉末単独を配合
することが好ましく、また例えば、水との混合に際して
特に粘度調整を要する場合には増粘作用を有する水溶性
高分子粉末単独を配合することが好ましい。
また、例えば、水との混合に際して特に粘度調整を要し
、且つ、耐水性の優れた塗膜の形成を要する場合には両
者を併用することが好ましい。
又、本発明の防水セメント組成物に、従来用いられてい
る界面活性剤、硬化促進剤、硬化遅延剤、補強剤、着色
剤、その他の混和剤を添加、併用することもできる。
本発明は抗結露性、耐火断熱性、保温・保冷性、遮音性
、抗亀裂性等の各種機能を発揮する機能性防水セメント
組成物に関するものであり、セメントに配合される骨材
、防水性を付与するセメント混和剤は常用されているも
のを任意に用いることが出来るが、特に耐火・断熱機能
が要求される場合には骨材として比重3以上、屈折率1
.6以上の骨材を用いると、抗結露性、保温・保冷性、
遮音性、抗亀裂性に加え、耐火・断熱性等の優れた機能
を有する防水セメント組成物が提供できる。
又、本発明に用いる防水性を付与する無機質セメント混
和剤として、一般式S i02・XAl203YH,0
(X1Yは前述と同じ)で示される親水性で水を吸収し
、水により膨潤性を有する水膨潤性の粘土鉱物及び合成
珪酸アルミニューム等の珪酸アルミニューム化合物を用
いるとコンクリート下地及び本発明の防水セメント組成
物の凝結体からなる防水セメント層(以下本発明の防水
塗膜層とする)を緻密強化し、長期防水性能を保持する
ので効果的であるが、更に本発明の水分散性高分子樹脂
粉末及び水溶性樹脂粉末の単独又は混合物を併用すると
防水性能は更に向上する。
但し、本発明ではチタン酸カリにより防水性、抗亀裂性
強度等が向上され、特にチタン酸カリとしてK20・6
TiO2・mH20で示される6チタン酸カリ、又は6
チタン酸カリの水和物で繊維長20〜30ltmアスペ
クト比50〜200のものを用いると本発明の防水塗膜
層を緻密化するとともに強度を発揮、抗亀裂性も優れて
いるので、上述の水分散性高分子樹脂粉末及び水溶性樹
脂粉末は防水性能のみを考慮して配合すべきであり、本
発明の防水セメント層の亀裂防止、強度向上を図る程度
に多く用いると逆に、SiO2・XAl203YH20
で示される無機質セメント混和剤の作用効果を低減し長
期防水性能を低下せしめることがある。
従って、本発明において、上述にて選択した骨材、防水
性を付与する無機質セメント混和剤、チタン酸カリ、又
はこれらに水分散性高分子樹脂粉末及び水溶性樹脂粉末
の単独又はこれらの混合物を用い、均質に混合して成る
防水セメント組成物は、抗結露性、耐火・断熱性、保温
・保冷性、遮音性、抗亀裂性等の優れた機能を有し{且
つ長期防水性能を保持した機能性の防水セメント組成物
を得る。
本発明の防水セメント組成物は、これら防水セメント組
成物の原料を適量配合して、粉末混合機にて均質に混合
し、防水セメント組成物を得る。
また、この混合物を粉砕機にて更に粉砕して細かい粒度
の防水セメント組成物を得ることもできる。
尚、本発明において、防水モルタル配合物、チタン酸カ
リ及び被膜性防水剤の配合量を限定したのはそれらの添
加量の範囲以下では、各種の機能、効果を示す防水セメ
ント組成物が得がたく、また、その範囲以上では、防水
塗膜層の強度を低下させるおそれがあるからである。
特にチタン酸カリ及び被膜性防水剤の配合量は重要であ
り、セメント、骨材および防水性無機質のセメント混和
剤からなるモルタル配合物100重量部に対し、チタン
酸力IJ0.1〜30重量部、並びに被膜性防水剤0.
1〜20重量部を配合することに限定する必要がある。
次に本発明に係る防水セメント組成物の使用態様につい
て説明すると、本発明の防水セメント組成物に適量の水
を添加し、よく混練して塗装に適した粘度の塗装用ペー
ストを得、これを刷毛塗り、スプレー吹付け等によって
対象とする下地コンクリート面に塗布すればよいのであ
る。
尚、乾燥条件は常温乾燥でよいが、すぐれた塗膜の形成
を得るには多湿状態での乾燥が好ましい。
次に本発明の防水セメント組成物の効果について列挙す
る。
(1)本発明の防水セメント組成物を用いれば、膜厚1
〜3間の塗膜層の形成により、すぐれた浸透性防水効果
、表面防水効果、結露防止効果、亀裂防止効果を発揮す
ることができる。
(2)特に耐火・断熱、保温・保冷効果、遮音効果が必
要な時は膜厚5〜3Qmmの塗膜層の形成により、3時
間耐火・断熱に適合した防水塗膜層をも得ることができ
る。
(3)本発明によれば防水セメント組成物と水との混合
物を下地コンクリート面に刷毛塗り、スプレー吹付け等
にて塗装することにより、永続的な抗結露性、耐火・断
熱性、保温・保冷性、遮音性等の各種の機能性を示す防
水塗膜層を得ることができる。
(4)本発明によれば、防水セメント組成物と水との混
合物を、下地コンクリート面に刷毛塗り、スプレー吹付
け等にて塗装することにより防水塗膜層を形成すること
ができ、且つ極めて塗装作業性が良好である。
(5)屋外防水、屋内防水、地下防水、除道防水いずれ
にも適用出来、しかも塗装ペーストを工事現場にて簡単
に調合することができる。
(6)本発明の防水セメント組成物において、セメント
、骨材、無機質のセメント混和剤、チタン酸カリ、被膜
性防水剤の種類、配合量等を適当に選択することにより
、塗装特性、塗膜強度、浸透性防水効果、表面防水効果
、結露防止効果、耐火・断熱効果、保温・保冷効果、遮
音効果、亀裂防止効果等の機能性を各々任意に向上させ
ることができる。
以上示した特徴からも明らかな通り、本発明は極めて高
度の産業利用性を有する防水セメント組成物である。
次に本発明を実施例によって説明する。
実施例 1 普通ボルトランドセメント40重量部(以下重量部を部
と略す)、珪砂(粒径0.2m711以下)50部及び
防水性を付与する無機質のセメント混和剤としてハロイ
サイト(東北地方産)8部、珪酸ソーダ2部の合計10
0部に対して、チタン酸カリ短繊維(大塚化学薬品(株
)、テイスモD1K20・6Ti02、繊維長25μm
1アスベクト比100)5部を添加し、粉末混合機にて
均質に混合して防水セメント組成物1を得た。
次に、得られた防水セメント組或物100部に対して水
30部を添加し、混合攪拌器にて良く混練して塗装用ペ
ーストを得た。
次いでJIS−A−1404 「建築用セメント防水剤
の試験法」に準拠して作成したモルタル供試体の片面に
上記の塗装用ペーストを刷毛塗りにより塗装して平滑に
仕上げ、静置して硬化させた。
初期硬化させた後、20℃にて相対湿度80%以上の恒
温室で21日間養生し、更に80℃にて一定重量になる
まで乾燥させて膜厚1.6間の防水塗膜層を形成した試
料を得た0この試料について透水試験機にて1. 5
ky/cr4または、3.0k9/cniの水圧をかけ
て60分後の透水度を測定し、それにより防水性を試験
した。
更に、前述のJIS−A−1404 「建築用セメント
防水剤の試験方法」のモルタル供試体の試験方法を参考
にして、厚みを5cmとし、内面のたて、横、高さの各
辺が30cmであり、上面が欠除した立方容器及び厚み
5crn1たて、横の各辺が40anの前記立方容器の
上ぶた、この立方容器及び上ぶたの外面に、防水性を評
価した試験方法と同じ方法で、上記の塗装用ペーストを
塗装、乾燥させて防水塗膜を形成した試験体を得た。
この防水塗膜が外面に形成されている立方容器内に氷水
(砕氷と水が重量比で50対50になるよう混合したも
のを使用)を底部から20cmの深さまで入れ、防水塗
膜が外面になるよう前記上ぶたをして抗結露性試験用の
試料を調整した。
上記、抗結露性試験用の試料を30℃.湿度80%の恒
温室に放置して、抗結露性試験用試料の外面におけるろ
過、水もれ、湿潤模様の発生の有無を観察し防水性及び
抗結露性を評価した。
抗亀裂性試験は、内径91朋、厚み5間、幅50間の鋼
管にエポキシ系接着剤を塗布、次いで外径71間の内枠
を用いJIS−A−1 1 3 2 「コンクリートの
強度試験用供試体の作り方」に準拠してコンクリートを
打込み、鋼管の内面に厚み10mmのコンクリート層を
ライニング後、20℃、相対湿度80%以上にて21日
間養生を行った後、防水性を評価した試験方法と同じ方
法で上記塗装用ペーストを塗装、乾燥させて防水塗膜を
形成した抗亀裂性試験用の試験体を得た。
この試験体の鋼管外面(円周部分)から円筒の中心に外
力が働くよう、ゴンノ・10トンプレス試験機で加圧し
防水塗膜層表面に亀裂が発生する迄の円筒の内径変化量
の大小で抗亀裂性を評価した。
上述の防水性試験結果を表1に、抗結露試験結果を表2
に、又抗亀裂性試験結果を表3に示した。
実施例 2 普通ボルトランドセメント45部熔燐1(注1)(日2
出化学工業(株)、粒径0.3 〜3.0mm) 5
0部、非晶質アロフエン(中国地方産)5部の合計10
0部に対しチタン酸カリ(大塚化学薬品@))1 テイスモLK20・6 T 102 2 H2 0 )
1 5部、被膜性防水剤として水分散性エチレンー酢
酸ビニル共重合体微粉末5部を添加し、粉末混合機にて
均質に混合した防水セメント組成物2を得た。
次に得られた防水セメント組成物100部に対し水35
部を添加し、混合攪拌機にて良く混練して塗装用ペース
トを得た。
次いで、この塗装用ペーストを用いて実施例1.と同様
にしてモルタル供試体の片面に膜厚2.5山の防水塗膜
層を形成した試料を得た。
この試料について防水試験、抗結露試験及び抗亀裂試験
を行い、それぞれ前記表1〜表3に比較的に示した。
実施例 3 実施例1,に示した抗結露試験用に用いた容器の上ぶた
の外面に、実施例2.と同じ防水セメント組成物2から
なる塗装用ペーストを用い、防水性を評価した試験方法
と同じ方法で塗装、乾燥させ、厚み30間になるよう防
水塗膜を形成させて、耐火・断熱性試験用の試料を得た
上記試料を用い、防水塗膜面を加熱源と接触させる方法
で、J IS−A−13 0 4の耐火試験に準拠した
試験において耐火2時間に合格する試験結果を得た。
実施例 4 各種の条件を代えて実施例1.と同法にて表4に示すセ
メント組成物3〜5を、また実施例2と同法にて表4に
示すセメント組成物6〜12を得た。
これらのセメン組成物を用い、実施例1.と同法にて行
った防水性試験結果を前記表1に、抗結露試験結果を前
記表2に、抗亀裂試験結果を前記表3にそれぞれ比較的
に示すと共に、実施例3.と同法にて行った耐火・断熱
試験結果を表5に示した。
比較例 実施例4.においてチタン酸カリを全く使用せず他はす
べて表4と同じ配合比の比較のためのセメント組成物y
4:l’s:11およびチタン酸カリに代えて100〜
200メッシュの雲母粉末を同量用い、他はすべて表4
と同じ配合比の比較のためのセメント組成物5″、6′
、9′、10′1、12゛を得た。
これらのセメント組成物を用い、実施例1.と同法にて
行った防水性試験結果、抗結露性試験結果および抗亀裂
性試験結果をそれぞれ前記表1、表2および表3に比較
的に示し、・実施例3と同法にて行った耐火・断熱試験
結果を表5に比較的に示しね

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 無機質セメント、骨材および防水性を付与する無機
    質のセメント混和剤からなる防水モルタル配合物100
    重量部に対して、一般弐K20・nT t 02ml2
    0(但しnは8以下の正の実数、mはO〜4の実数を表
    わす)で示されるチタン酸力IJ0.1〜30重量部を
    均質に混合してなる防水セメント組成物。 2 骨材が蛇紋岩と燐鉱石の固溶体粉末である特許請求
    の範囲第1項記載の防水セメント組成物。 3 防水性を付与する無機質のセメント混和剤が粘土鉱
    物粉末である特許請求の範囲第1項記載の防水セメント
    組成物。 4 防水性を付与する無機質のセメント混和剤が、一般
    式M203・XSiO2・YH20(但し、Xは6以下
    の正の実数、YはO〜4の実数を表わす)で示される珪
    酸アルミニューム化合物粉末である特許請求の範囲第1
    項記載の防水セメント組成物。 5 無機質セメント、骨材および防水性を付与する無機
    質のセメント混和剤からなる防水モルタル配合物100
    重量部に対して、一般弐K2()nTi02rn H2
    0 (但しnは8以下の正の実数、mはO〜4の実数
    を表わす)で示されるチタン酸力IJ0.1〜30重量
    部ならびに被膜性防水剤として水分散性高分子粉末およ
    び水溶性高分子粉末の単独または混合物0.1〜20重
    量部を添加し、均質に混合してなる防水セメント組成物
    。 6 骨材が蛇紋岩と燐鉱石の固溶体粉末である特許請求
    の範囲第5項記載の防水セメント組成物。 7 防水性を付与する無機質のセメント混和剤が粘土鉱
    物粉末である特許請求の範囲第5項記載の防水セメント
    組成物。 8 防水性を付与する無機質のセメント混和剤が、一般
    式Al203・XS t 02・YH20(但し、Xは
    6以下の正の実数、YはO〜4の実数を表わす)で示さ
    れる珪酸アルミニューム化合物粉末である特許請求の範
    囲第5項記載の防水セメント組成物。
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