JPS5838307Y2 - ガスバ−ナ− - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は圧電式点火装置を備えたガスバーナーに関し、更
に詳しくは簡単な構成で点火プラグの放電方向のバラツ
キを吸収し、かつ煮汁の付着による点火不良を防止して
、常に良好な点火が得られるガスバーナーを提供するこ
とを目的とする。

従来、圧電素子を用いた自動着火装置を有するガスコン
ロでは、ガスバーナーに形成された口火用の細長のガス
噴出スリットに向けて圧電素子から導かれるリード線の
他端に取付けられた点火プラグの先端電極より火花を放
電して口火用のガス噴出口に点火するものであった。

この場合、点火プラグの先端電極を細長のガス噴出スリ
ットに対向させて設置することは、位置ずれしないよう
に慎重な作業を必要とし、そのため作業性が悪くまた点
火プラグの電極から放電する火花は一般に多方向にバラ
ツクため点火の確実性が低いものであった。

また、実公昭４４−６８６７号に示されるガスバーナー
のように口火用噴出口が筒状のバーナーの頂壁から側壁
に連続して形成され、その側部に先端電極を折曲した点
火プラグを配置しているものでは、煮炊時の煮汁が吹き
こぼれた場合、煮汁を堰き止めるものがないのでバーナ
ーの頂部より直接口火用ガス噴出スリットに進入して目
づまりを行したり点火プラグの電極に付着したりするか
ら点火不良の原因となる虞れか゛あった。

本願はこれ等に鑑み考案したものであって、その一実施
例を添付の簡易コンロと呼ばれる液化ガスボンベ装填式
コンロの図面を参照して説明する。

片側にガスボンベ室１３を有するコンロ本体Ａのケーシ
ング１２の略中央に、上端に外向きの鍔部１１を有する
円筒状の側壁５にガス混合管１６を連通させたバーナ一
本体１と、該バーナ一本体１の上部に載置されるバーナ
ーヘッド１４がら成るガスバーナーが設けられている。

該バーナーヘッド１４は、バーナ一本体１の上端鍔部１
１と略同径を有しておりかつバーナ一本体１に載置され
たとき燃焼口１５・・・・・・となる切欠きが設けられ
ている。

また、前記バーナ一本体１の上端鍔部１１には細長のガ
ス噴出スリット４を側壁５に到るまで刻設し、更に該ガ
ス噴出スリット４より大径のガス噴出孔３を前記鍔部１
１の外周縁２の内側にあるガス噴出スリット４上に形成
してなる口火用ガス噴出口６を設けている。

また、圧電素子（図示せず）より導びがれるり−ド線９
の他端に設けた点火プラグの先端電極１０を、前記鍔部
１１の下方でかつ内側に配置すると共に前記ガス噴出孔
３に対向させている。

このように構成されるバーナ一本体１は、第４図から第
６図に示したようにダイカスト成形の際にガスバーナ一
本体１とガス噴出孔３用のガイド凹所７とガス噴出スリ
ット４用のガイド溝８を一体に成形しておき、成形後ガ
イド凹所７とガイド溝８に沿ってドリル等の使用により
それぞれガス噴出孔３とガス噴出スリット４を切削加工
する。

次に、図示の簡易コンロの点火及び燃焼機構を説明する
。

ガスボンベに充填されている可燃ガスは、図示しないガ
ス圧調整器を経てガス供給管１６を通りバーナ一本体１
に供給される。

この供給ガスはバーナ一本体１の口火用ガス噴出口６の
ガス噴出スリット４下部と更にこれと連続する比較的大
径のガス噴出孔３の個所で広がり拡大されたガス雰囲気
を形成する。

この時ガス噴出孔３に対向させた点火プラグの先端電極
１０より火花を放電すると、たとえば火花の飛火する方
向にバラツキがあってもガス雰囲気が拡大されているの
で確実に点火し更に燃焼口１５・・・・・・から噴射す
るガスに着火して燃焼する。

この状態で煮炊するのであるが、この煮炊時たとえ煮汁
が吹きこぼれてもバーナ一本体１の鍔部１１と略同径の
バーナーヘッド１４が、ガス噴出孔３を有する前記鍔部
１１を覆っているので、煮汁の流れは、その大部分を高
温に熱せられたバーナーヘッド１４上で堰き止められる
からバーナ一本体１の外周縁２より内側にあるガス噴出
孔３まで進入することはほとんどないし、たとえ煮汁が
バーナーヘッド１４より溢れて下方に滴下しても点火プ
ラグの先端電極１０は鍔部１１の下方かつ内側に配置し
ているからこの部分に煮汁が付着することはない。

本考案によれば、口火用ガス噴出口を側壁に致るガス噴
出スリットと該ガス噴出スリットより大径のガス噴出孔
とより形成する一方、点火プラグの先端電極を前記ガス
噴出孔に対向させたので、点火プラグの電極から放電す
る火花は、たとえ放電ごとに異なる方向に飛火しても可
燃ガスが、ガス噴出スリットとこれと連続するガス噴出
孔で広いガス雰囲気を形成しているから、接触する度合
が大きくなりそれだけ点火の確実性が向上する。

また、ガス噴出孔は比較的大径だから、点火プラグを前
記ガス噴出孔に対向させて設置させるに際し、従来のよ
うに細長のガス噴出スリットのように慎重な作業を必要
としないから作業性が良い。

更に、ガス噴出孔を、上部にバーナ一本体の鍔部と略同
径のバーナーヘッドを受載したバーナ一本体の外向きの
鍔部の外周縁の内側に形成し、点火プラグの先端電極を
該鍔部の下方かつ内側に配置したので、煮炊時たとえば
煮汁が吹きこぼれてもガス噴出孔を覆うバーナーヘッド
により煮汁の大部分は堰き止められてガス噴出孔に進入
することはほとんどないし、たとえバーナーヘッドより
溢れて下方に滴下しても点火プラグの電極に付着するこ
とはないから煮汁がガス噴出孔に目づまりすることや電
極に付着することによって起こる点火不良を防ぐことが
できる等の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は簡易コンロ全体の平面図、第２図はバーナーの
側面図、第３図はガスバーナーの平面図、第４図はガス
バーナーの一部断面した側面図、第５図及び第６図は加
工前及び加工後の要部断面図である。 １・・・・・・バーナ一本体、２・・・・・・外周縁、
３・・・・・・ガス噴出孔、４・・・・・・ガス噴出ス
リット、５・・・・・・側壁、６・・・・・・口火用ガ
ス噴出口、１０・・・・・・点火プラグの電極、１１・
・・・・・鍔部、１５・・・・・・ガス燃焼口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 側壁５の上端に外向きの鍔部１１を有するバーナ一本体
   １と、該バーナ一本体１に受載され、かつ前記鍔部１１
   と略同径のバーナーヘッド１４間でガス燃焼口１５・・
   ・・・・を形成したガスバーナーであって、前記鍔部１
   １には、側壁５に到るガス噴出スリット４と該ガス噴出
   スリット４より大径のガス噴出孔３を外周縁２の内側に
   あるガス噴出スリット４上に形成した口火用ガス噴出口
   ６を設ける一方点火プラグの先端電極１０を前記鍔部１
   １の下方かつ内側に配置すると共に前記ガス噴出孔３に
   対向させたガスバーナー