JPS5838127Y2 - 南京錠 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は南京錠に関するもので、その目的とするとこ
ろは、錠ボデーにシリンダーを着脱可能に設け、シリン
ダーの取換えが可能な南京錠を提供しようとするもので
ある。

従来のシリンダーを装着した南京錠は、錠ボテ゛−とシ
リンダーの外筒とが兼用されており、シリンダー内筒と
錠ボテ゛−との接合面がシリンダーピンのシェアーライ
ンになっているため、錠ボデーに装着した後はシリンダ
ーの取外しが不可能であった。

そこで、この考案は、錠ボデーに装着したシリンダーを
、外筒と内筒からなる独立した構成とし、この外筒と錠
ボデーに互いに連通状態となる大小のピン孔を形成し、
外筒側の大径のピン孔に没入可能な有頭ピンを突出方向
のスプリング力を付与して両ピン孔に渡って挿着し、且
つ施錠用フックの嵌入するフック孔から錠ボデー側のピ
ン孔に連通ずるピン操作孔を形成したもので、このピン
操作孔を利用して曲杆で有頭ピンをシリンダー外筒のピ
ン孔に没入させることによって、シリンダーの取外しを
可能としたものである。

以下、一実施例として示した図面に従って説明する。

１は施錠用フックで、基部２が施錠部３より長寸の逆Ｕ
字状に形成され、基部２を錠ボデー４に設けたフック孔
５にフックスプリング６で突出方向へ附勢して嵌入し、
フック抜止め子７を基部２に設けた凹段部８に遊係合さ
せて錠ボデー４よりの脱落を防止し、施錠時には施錠部
３が他方のフック孔９に嵌合し、解錠時にはこのフック
孔９より外れるように設けられている。

１０．１０’は施錠用のボールで、フック孔５，９に連
通ずるボール穴１１に挿入され、施錠時には、施錠用フ
ック１の基部２と施錠部３に設けたボール溝１２．１３
に嵌合するようになっている。

１４はシリンダーで、外筒１５内にキーによって回動す
る内筒１６を設けて構成され、ボール穴１１に連通する
錠ボデー４のシリンダー装着用凹部１７内に装着されて
いる。

シリンダー１４の内筒１６の端部には、切欠部１８を有
する連動部材としてのカム１９が内筒１６の解錠方向へ
連動するように設けられ、内筒１６は単独復帰が可能に
なっている。

このカム１９はボール穴１１内に位置しており、施錠時
にその周面においてボール１０゜１０’を押圧し、施錠
用フック１０ボール溝１２．１３に嵌合させて施錠状態
を保持させ、解錠時にはその切欠部１８にボール１０．
１０’を対向させて、ボール溝１２．１３より退出可能
としており、一方のボール１０は施錠用フック１の基部
２に押圧されて切欠部１８に嵌合するようになっている
。

又カム１９と内筒１６の端部との間にはカム復帰用スプ
リング２０が装着されている。

シリンダー装着用凹部１７内に装着したシリンダー１４
の外筒１５には大径のピン孔２１が形成され、錠ボデー
４には上記ピン孔２１と連通ずる小径のピン孔２２が形
成され、外筒１５のピン孔２１に没入可能な有頭ピン２
３を突出方向へスプリング２４で附勢して設け、この有
頭ピン２３を両ピン孔２１．２２に渡って装着し、シリ
ンダー１４をシリンダー装着用凹部１７内に保持してい
る。

又錠ボテ゛−４には、フック孔９の底部からピン孔２２
に連通ずるピン操作孔２５が設けられ、このピン操作孔
２５に曲杆を挿入して有頭ピン２３を外筒１５のピン孔
２１に没入させると、シリンダー１４の取外しが可能と
なる。

尚、錠ボテ゛−４のピン孔２２は、外側よりシリンダー
装着用凹部１７へ貫通させて形成されるが、ピン操作孔
２５にガードネジ２６をねじ込んでピン孔２２を横切っ
た状態とし、このガードネジ２６から外側のピン孔２２
を錠ボデー４と同材質の栓２７で閉鎖し、ピン孔２２か
らの棒材等の挿入による不正な有頭ピンの没入操作を防
止している。

第１図および第２図は施錠状態を示しており、この状態
において、キーを内筒１６に挿入して回動させると、同
時にカム１９が回動し、カム１９の切欠部１８とボール
１０．１０’が対応してボール１０．１０’が移動可能
な状態になると、施錠用フック１がフックスプリング６
の弾発力でボール１０．１０’を切欠部１８へ押圧して
摺動し、施錠部３がフック孔９より外れ、第３図および
第４図の状態となって施錠される。

上述の実施例から明らかなように、この考案は、錠ボテ
゛−のシリンダー装着用凹部に装着したシリンダーを、
外筒材の独立部材とし、この外筒と錠ボデーに、連通状
態となる大小のピン孔を形成し、外筒側の大径のピン孔
に没入可能な有頭ピンを突出方向のスプリング力を付与
して両ピン孔に渡って挿着し、錠ボデーには施錠用フッ
クのフック孔の底部から上記ピン孔に連通ずるピン操作
孔を設けたので、施錠用フックの施錠部がフック孔より
外れた解錠状態において、曲杆をフック孔よりピン操作
孔を経てピン孔に挿入し、有頭ピンをシリンダーの外筒
のピン孔に没入させると、錠ボデーとシリンダーとの保
合状態が解かれ、内筒にキーを挿入して引出すとシリン
ダーを簡単に取出すことができるものである。

尚、ピン操作孔にガードネジをねじ込んでいるので、ま
ずこのガードネジを取外した後に曲杆を挿入するのは無
論である。

又再度シリンダーを装着する場合には外筒側のピン孔に
スプリングを介して有頭ピンを挿入し、シリンダーのシ
リンダー装着用凹部への装着時にこの有頭ピンをスプリ
ング力で錠ボデーのピン孔に挿着すればよい。

このようにシリンダーの装着が容易であるため、シリン
ダーが故障した場合、シリンダーを交換することができ
るもので、極めて実用的価値に富んだ南京錠を提供し得
たものである。

なお、ピン操作孔にガードネジをねじ込み、外側から貫
通させて錠ボテ゛−に形成したピン孔を横切らせ、かつ
また、このガードネジから外側のピン孔は錠ボデーと同
材質の栓で閉鎖しているので、ピン孔ないし有頭ピンの
位置が外側から予測しがたく、また仮にピン孔の位置に
おいてドリル等により不正に有頭ピンを没入させようと
しても、ガードネジの存在によって完全に阻止し得る利
点を有している。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係る南京錠の一実施例を示す施錠状
態の縦断面図、第２図は第１図のＩＩ −ＩＩ線断面図
、第３図は解錠状態の縦断面図、第４図は第３図のＩＶ
−ＩＶ線断面図である。 １・・・・・・施錠用フック、４・・・・・・錠ボデー
、５・・・・・・フック孔、９・・・・・・フック孔、
１２・・・・・・ボール溝、１３・・・・・・ボール溝
、１４・・・・・・シリンダー、１５・・・・・・外筒
、１６・・・・・・内筒、１９・・・・・・カム、２１
・・・・・・ピン孔、２２・・・・・・ピン孔、２３・
・・・・・有頭ピン、２４・・・・・・スプリング、２
５・・・・・・ピン操作孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 錠ボデーに装着したシリンダー操作に連動する連動部材
   によって施錠用フックのボール溝にボールを保合・離脱
   させて施解錠を行なう南京錠において、上記シリンダー
   を外部性の部材とし、この外筒に形成した大径のピン孔
   と錠ボデーに外側より貫通して形成した小径のピン孔と
   を互いに連通状態とし、外筒側の大径のピン孔に没入可
   能な有頭ピンを突出方向のスプリング力を付与して両ピ
   ン孔に渡って装着し、施錠用フックのフック孔から錠ボ
   テ゛−のピン孔に連通ずるピン操作孔を形成するととも
   に錠ボテ゛−のピン孔を横切るガードネジをピン操作孔
   よりねじ込み、このガードネジから外側のピン孔を錠ボ
   デーと同材質の栓で閉鎖してなる南京錠。