JPS5837620Y2 - 積層成形品の製造装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 プラスチックフィルムの需要増大とともに二種類のプラ
スチックフィルムの積層あるいはあらかじめ接着剤を塗
布しであるアルミフォイルとプラスチックフィルムとの
積層が要求される用途も増大してきている。

本考案はあらかじめ接着剤を塗布したアルミフォイルと
プラスチックフィルムを熱により積層しこれを所定のサ
イズに打ち抜く装置において所定のサイズに打ち抜かれ
た最終製品の形態を均一に保つことを目的としたもので
ある。

フィルムの積層は通常アルミフォイルとプラスチックフ
ィルムは熱ロール及び圧着ロールにより積層され積層さ
れたフィルムは直ちに打ち抜き機により所定のサイズに
打ち抜かれ、打ち抜かれた製品はコンベアーに落下し、
自動的に運搬されるようになっている。

従来よりこのような設備において積層されたフィルムを
迅速に冷却するため圧着ロールには冷却水を循環させる
のが一般的である。

このような装置で打ち抜かれた製品は完全な平面状態に
なるケースは稀であり種々の方向にカールしているのが
普通である。

このように種々の方向にカールした製品は次の工程にお
けるハンドリングに大きな障害となり生産性を低下させ
ているのが実態である。

本考案は、このカール現象を矯正し一定の方向にカール
させるか或いはカールを無くすることを目的としたもの
で゛ある。

カール現象を種々検討した結果、カールする方向は積層
直後にどのような冷却のされ方をするかによって決定さ
れる事を見出した。

従来の冷却方式では、冷却のされ方に方向性を与えるこ
とは困難であり、本考案はこの問題を解決したものであ
る。

第１図は本考案によるカール矯正装置６を配設した積層
成形品の製造装置であり、即ち本考案はプラスチックフ
ィルム２と接着剤を塗布したアルミフォイル１とを加熱
積層するための熱ロール３及び圧着ロール４を有しカー
ル矯正装置６は加熱積層直後に設置されており、該カー
ル矯正装置６は積層成形品となるべき部分の中央部をア
ルミフォイル側から冷却するようになっている。

更に積層されたフォイル５を所定のサイズに打ち抜くた
めの打ち抜き機７を有しているものである。

本考案による装置を用いて積層成形品を製造する方法は
プラスチックフィルム２と接着剤を塗布したアルミフォ
イル１を熱ロール３と圧着ロール４により加熱積層され
、直ちに積層されたフィルム５の積層成形品８となる部
分の中央部をアルミフォイル側からカール矯正装置６に
より適度に冷却し、打ち抜き機７により所定のサイズに
打ち抜き積層成形品８が得られる。

その後該積層成形品はコンベアー９等に落下させて自動
的に運搬される。

このカール矯正装置は積層されたフィルムの冷却方向を
一定に保つことができ、カールする方向を一定にするこ
とができるか或いは冷却速度の調節によりカールが殆ん
どない状態を実現することができる。

第２図は本考案によるカール矯正装置の一例を詳細に示
した断面図であり圧縮空気がチューブ１０を通って、カ
ール矯正装置６′に入りカール矯正装置の先端から積層
された製品（１〜２）に吹きつけられるようになってい
る。

積層されたフィルムは矢印の方向に定常的に移動してお
り、カール矯正装置から吹き付けられる。

圧縮空気により一方の方向に冷却する事が出来るので製
品のカールの方向も一定に保つことが出来る。

なお圧縮空気を吹き付けるノズルの本数は打ち抜かれた
製品の巾方向の取り数と一致しておりノズルの先端は各
々の製品の巾方向中央部に吹き付けるようになっている
。

又圧縮空気の風量及び温度により冷却効果を変更するこ
とにより、カールを殆んどない状態にすることも可能で
ある。

第３図は本考案によるカール矯正装置の他の１例を示し
た断面図であり、第４図はその斜面図である。

チューブ１１から入った冷媒又は冷却水はカール矯正装
置６″を冷却した後、チューブから放出される。

冷却されたカール矯正装置は積層されたフィルムの移動
とともに回転し、フィルムと接触する先端１３によりフ
ィルムを冷却することが出来るようになっており、フィ
ルムと接触する先端１３の数は打ち抜かれた製品の巾方
向の取り数と一致しており、先端は各々の製品の巾方向
の中央部にあたるようになっている。

又、プラスチックフィルムはフィルムのよ・使用される
場合と圧空成形あるいは真空成形等により一定の形状に
成形され使用される場合と、なお且つ成形されたプラス
チックフィルムに物を充填し使用される場合があるが、
本考案によるカール矯正装置は、このいずれの場合にも
効果的であることはいうまでもない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案によるカール矯正装置を設置したフィル
ム積層成形品の製造装置の斜面図である。 第２図は本考案によるカール矯正装置の１例を示す断面
図である。 第３図は本考案によるカール矯正装置の１例を示す断面
図であり、第４図はその斜面図である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. １．プラスチックフィルム２と接着剤を塗布したアルミ
   フォイル１を熱により積層し、これを所定のサイズに打
   ち抜く積層成形品の製造装置において、加熱積層直後に
   配置され且つ積層成形品となるべき部分の中央部をアル
   ミフォイル側から冷却するカール矯正装置６を有してい
   ることを特徴とする積層成形品の製造装置。 ２、実用新案登録請求の範囲第１項記載の積層成形品の
   製造装置において、圧縮空気にて冷却するカール矯正装
   置６′を有するもの。 ３、実用新案登録請求の範囲第１項記載の積層成形品の
   製造装置において、冷媒又は冷却水にて冷却するカール
   矯正装置６″を有するもの。 ４、実用新案登録請求の範囲第３項記載の積層成形品の
   製造装置において、カール矯正装置が回転する機能を有
   し、且つ該フィルム５と接触する先端１３を有するもの
   。