JPS5837061Y2 - 天井式ｘ線撮影装置用バランス装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は天井式Ｘ線撮影装置用バランス装置に関する
ものである。

公知のこの種の装置は、バランスカムを懸吊物の昇降に
よって回転されるようにし、ワイヤロープをバランスカ
ムとばね受けとに連結して、バランスカムを懸吊物が回
転させるトルクとコイルばねのスプリング力とをつり合
わせて、懸吊物を任意の高さで停止させられるようにな
っている。

このような装置では、ワイヤロープの角度がバランスカ
ムの半径変化により変るためにコイルばねの変形や座屈
を生じやすく、またワイヤロープ自身もばね受けとの連
結部分で曲げをうけやすい欠点がある。

本考案の目的は、このような欠点を除去できる天井式Ｘ
線撮影装置用バランス装置を提供することにある。

以下本考案のバランス装置の一実施例を添付図面にした
がって説明する。

図面において、符号１１はフレームを示している。

このフレームは平行に配置された二枚の側板１１ ａと
側板に直交してこれに接続された端板１１ｂとを有して
いる。

軸１２は側板１１ ａをブリッジするように配置されて
いると共に、側板にある軸受に保持されている。

バランスカム１３は軸１２にかん合されかつキーによっ
て軸１２に止められている。

他方フレーム端板１１ ｂにはばね受け１４が固定され
ている。

この固定ばね受けには支持棒１５が延びている。

各支持棒は、たがいに平行に配置され、その端部にある
ねじ部が固定ばね受けにかん合されかつナツト１６をね
じ込まれることによって固定ばね受けに接続されている
。

これらの支持棒の反対端にもねじ部があり、ここに支持
板１７がかん合されナツト１８がねじ込まれている。

さらにガイド棒２１がばね受けと支持板との間に配置さ
れている。

ガイド棒は軸１２と直交するように配置され、一端かば
ね受けにねし止めされた支持体２２にかん合されると共
にこれに止ねじ２３によって保持され、そして他端が支
持板にかん合された支持体２４に圧入されている。

可動ばね受け２５が支持棒およびガイド棒にかん合され
ている。

可動ばね受けはスライドガイド２６が固定されていて、
このスライドガイドを介してガイド棒にかん合させられ
ている。

コイルばね２７はこれらの可動ばね受けと固定ばね受け
との間に配設されていて、可動ばね受けの移動によって
その軸方向にまっすぐに圧縮される。

可動ばね受けの移動はバランスカム１２に止具２８によ
って固定されたロープブ３１によってなされるのである
が、このロープは可動ばね受げにあるロープ固定台３２
にロープ調整ナツト３３によって止められている。

このロープ固定台はその両端にころがり軸受からなるロ
ーラ３４が取り付けである。

そして固定台はこれらのローラがは゛ね受け２５に当接
するように配置され、ロープ調整ナツト３３を回転させ
てロープ長を変化させることによってばね受けに圧接さ
れている。

なお、固定台の回転中心軸は軸１２と平行に配置されて
いる。

このバランス装置は天井式Ｘ線撮影装置における走行台
、すなわち天井に敷かれたレールにそって移動する台に
、Ｘ線源を保持する伸縮支柱を吊るロープの巻胴および
その駆動装置と共に設置される。

そして、フレーム１１および支持板１７が走行台に固定
され、バランスカムの軸１２はそれ自身公知の仕方で伸
縮支柱の伸縮あるいは巻胴の回転と共に回転されるよう
になっている。

バランスカムの回転は、たとえば、軸１２にＸ線源を保
持する伸縮支柱の吊ロープの巻胴を同軸に設けることに
よって、また軸１２と巻胴とをロープおよび滑車によっ
て連動させるなどして行なう。

巻胴が回転されＸ線源が昇降されると、軸１２が回転さ
れ、バランスカム１２が回転され、ロープ３１がカムと
共に移動して、可動ばね受け２５がガイド棒２１にそっ
て直線移動されてコイルばね２７を圧縮あるいは反撥さ
せる。

伸縮支柱の吊ロープの巻胴が停止されると、軸１２およ
びバランスカム１２も停止され、ロープ３１にコイルば
ね２７によって附与された張力と懸吊物か゛軸１２を回
転させようとするトルクとがつり合って、巻胴の回転が
止められた位置でＸ線源を停止させることができる。

本考案によるバランス装置では、このようなコイルばね
の伸縮に際して、可動ばね受け２５がガイド棒２１に拘
束されて直線移動のみをなして、コイルばね２７をまっ
すぐに伸縮させることができるので、コイルばねが座屈
や変形することを防止できる。

そして、ロープ３１はバランスカムの回転にともなって
水平面にたいする角度θが変化するが、ロープ固定具が
ローラ３３にたいして自由に回転しあるいはローラ３３
がばね受け２５にたいして回転して、ロープをつねに真
直ぐに維持させることができるので、ロープが曲け゛を
うけるのを防ぐことができる。

以上述べた実施例はコイルばねがバランスカムの回転に
ともなって圧縮されるようにしているが、コイルは゛ね
を引張させるようにしてもよいことはさらに詳しく述べ
るまでもなく明らかであろつ。

本考案のバランス装置は、以上述べた実施例にもあるよ
うに、可動ばね受けがコイルばねの中心軸方向に直線移
動されるように案内され、しかもワイヤロープが回転可
能なロープ固定台に接続されているので、コイルばねの
変形や座屈およびロープブが曲け゛をうけることを防ぐ
ことがで゛き、その結果長期にわたって初期性能を維持
でき、信頼性および安全性が大きく改善されうるもので
ある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の天井式Ｘ線撮影装置用バランス装置の一
実施例を示していて、第１図は一部を断面にした平面図
、第２図は第１図ＩＩ −ＩＩ線にそう断面図で゛ある
。 １３・・・・・・バランスカム、１４・・・・・・可動
ばね受け、２１・・・・・・ガイド棒、２５・・・・・
・可動ばね受け、２７・・・・・・コイルばね、３１・
・・・・・ワイヤロープ、３４・・・・・・固定棒。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 懸吊物の昇降により回転されるバランスカムと、単一の
   コイルばねと、コイルばねの両端に配置された可動ばね
   受けおよび固定ばね受けと、一端をバランスカムに固定
   されていると共に他端を可動ばね受けに連結されている
   複数のワイヤロープとを有する天井式Ｘ線撮影装置用バ
   ランス装置において、前記可動ばね受けがコイルばねの
   中心軸方向に直線移動されるようにガイド棒に案内され
   、前記ワイヤロープの他端が可動ばね受けに回動可能に
   保持された固定棒に連結されてなることを特徴としてい
   る天井式Ｘ線撮影装置用バランス装置。