JPS5836559Y2 - ヘツド及びサイドノツク式シヤ−プペンシル - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ヘッド及びサイドノック式シャープペンシル
に関する。

従来のヘッドノック式シャープペンシルは次の二つの欠
点がある。

（イ）口金の先端に細いガイドパイプを一体に有しかつ
常時外筒軸より露出しているので誤って落下させてしま
った場合、ガイドパイプが曲ったりもしくは折れたりし
て使用不可能とな°す、またガイドパイプにより器物を
損傷することがあり、さらに携帯時に人体に刺さる危険
がある。

（ロ）筆記中に芯を繰出す操作をする場合、シャープペ
ンシルを持変えてノックしなければならない煩わしさが
ある。

欠点（イ）のみについて改良したものとして既にダブル
ノック式シャープペンシルすなわち筆記時には口金ごと
にガイドパイプを突出させ、非筆記時にはガイドパイプ
を外筒輪切に引退させるように構成されたシャープペン
シルがある。

また、欠点（イ）のみについて改良するものとして既に
サイドノック式シャープペンシルすなわち外筒軸の把持
指頭付近に設けた窓孔より外方に突出するように設けた
ノック釦をノックすることにより芯を繰出すように構成
されたシャープペンシルがある。

しかしながら、未だ上記二つの欠点（イ）（ロ）を同時
に改良したシャープペンシルは提供されていない。

本考案は、ヘッドノック式であると共にサイドノック式
でもあり、非筆記時には口金ごとガイドパイプが外筒軸
内に引退するように改良したヘッド及びサイトノック式
シャープペンシルを提供するものである。

以下、本考案のヘッド及びサイドノック式シャープペン
シルの実施例を図面を参照して説明する。

第１図において、外筒軸１の上部−側にクリップ２が設
けられ、外筒軸１内に口金３を下端に備えており外筒軸
１よりも短尺な内筒４が収容されている。

上記口金３は下端（先端）にガイドパイプ５を一体に備
えまた内側に保持チャック６を備えている。

上記外筒軸１の把持指頭付近に細長な外窓孔７が開設さ
れ、また外筒軸１にはクリップ２の内側に２個の係止用
孔８，９が開設されている。

この場合、下側の係止用孔８はクリップ２の内側下部に
設けた突起２ａが入り込むように位置し、突起２ａの撓
みを保障する為に内筒４の上部厚肉部には二条のすり割
を入れて舌片が形成され、上記突起２ａはこの舌片の上
端に設けられている。

上記内筒１の上部は外筒軸１との隙間が僅少であるよう
に厚肉に形成されまた外筒軸１の内径は外窓孔７の上縁
に至る僅か上側の段部に至るまで約２／３上半部が大径
に形成され、内筒４の外面の段部から外筒軸１の内面の
段部に至る隙間に内部機構戻しばね１０が取付けられて
いる。

内筒４上部の外面−側に設けられた係止用突起１１はガ
イドパイプ５が外筒軸１より突出する状態にある時下側
の係止用孔８に係合する関係に設けられている。

クリップ２の突部２ａは内筒４の突起１１と係止用孔８
との係合を解除する為に設けられている。

上記コイルばね１０は係止用孔８と突起１１との係合が
解除された時内筒４を持ち上げるように戊っており、内
筒４の突起１１は再び外筒軸１の上側の係止用孔９に係
合し、この時ガイドパイプ５が外筒軸１内に引退するよ
うに或っている。

内筒４の上記外窓孔７に対応する部分には外窓孔７より
もやや長目に内窓孔１２が開設されている。

内筒４内には芯ケース１３、中継パイプ１４、及び三割
チャック１５が一体にして貫通状態に収容され、芯ケー
ス１３の−Ｌ端は外筒軸１の上端より突出され、芯ケー
ス１３と外筒軸１の隙間に入り込むようにノックカバー
１６が芯ケース１３の上端に被嵌されている。

内筒４内には外窓孔７の下縁にほぼ位置して摺動子１７
が三割チャック１５の上端に強制被嵌され、内筒４の下
端内面段部と摺動子１７の間に芯繰出しばね１８が設け
られ、摺動子１７は軸の回りに廻ることがないようにそ
の一側１７ ａが内筒４に明けたガイド用長孔１８に係
合されている。

また、摺動子１７の上端は外窓孔７に面して所要の傾斜
面１７ｂとされ、外窓孔７には傾斜面１７ｂを下方に押
す為のサイドノック釦１９が設けられ、こノサイドノツ
ク釦１９は軸方向に対する直交断面か゛コ字形に形成さ
れ、及びその両側部１９ａの上端が外窓孔７の上端に外
側より当接し、かつまた上記両側部１９ ａの外縁四ケ
所に設けた突条部１９ｂが外窓孔７の左右両端に臨む外
筒軸１内面に係止され、従ってサイドノック釦１９は上
端が支点となり下端が押込まれ可能となっている。

上記サイドノック釦１９は両側部１９ａ、１９ａを互い
に接近するように強制的に撓ませて外窓孔７に組付ける
ものである。

次に上述のヘッド及びサイドフック式シャープペンシル
の作用を説明する。

先ず、第４図に示す非筆記状態、すなわちガイドパイプ
５が外筒軸１内に引退している状態から第１図に示す筆
記可能状態すなわちガイドパイプ５か゛突出した状態と
するには、ノックカバー１６を最大に押込めば良い。

すると、内筒４は内部機構戻しばね１０の弾性に抗して
押込まれ、ガイドパイプ５が外筒軸１より突出されるこ
とになる。

また同時に、内筒４が押込まれると内筒４の係止用突起
１１が外筒軸１の下端の係止用孔８に係合し、しかる後
、ノックカバー１６の押込みを解除しても三割チャック
１５が口金３に対して移動できる分だけ芯繰出しばね１
８の作用によりノックカバー１６か゛復帰し、内筒４は
復帰しない。

次いで、芯繰出しを行うにはノックカバー１６及びサイ
ドノック釦１９のいずれをノックしても良い。

筆記中にシャープペンシルを持変えることは煩わしいの
で芯繰出しを行うには第５図に示す如く把持指頭でサイ
ドノック釦１９の押込みを繰返せば良い。

するとサイドノック釦１９はその上端部を支点にして下
端部が摺動子１７の傾斜面１７ｂを押し下げ、また押込
み力を解除すると芯繰出しばね１８の作用で復帰するこ
とになるので三割チャック１５と保持チャック６の協働
作用により芯繰出しが行われることになる。

なお、三割チャック１５と保持チャック６の協働作用は
自明であるから説明しない。

筆記が済んでシャープペンシルを仕舞つには、クリップ
２の下部を押して内筒４の係止用突部１１を外筒１の下
側の係止用孔８から外すだけで良い。

すると、第４図に示す如く内部機構戻しばね１０の弾発
力により内筒４はその係止用突部１１が上側の係止用孔
９に係合するまで持上げられ復帰し、従ってガイドパイ
プ５も外筒軸１内に引退することになり、ノックカバー
１６は完全復帰することになる。

以上説明したように、本考案のヘッド及びサイドノック
式シャープペンシルは、従来のダブルノック式の構成と
サイドノック式の構成とを結合した構成としたので筆記
時には持変えずに芯繰出しの為のノック操作が行えてし
かも非筆記時にはガイドパイプを口金ごとに外筒軸内に
引退させることができ所期の目的を達成できる。

【図面の簡単な説明】 図面は本考案の実施例のヘッド及びサイドノック式シャ
ープペンシルに係り、第１図は全体縦断面図、第２図は
同上における■■−Ｉ■断面図、第３図は内部機構の斜
視図、第４図は非筆記時における全体縦断面図、第５図
は芯繰出し時の要部断面図である。 １・・・・・・外筒軸、３・・・・・・口金、４・・・
・・・内筒、５・・・・・・ガイドパイプ、７・・・・
・・外窓孔、２ ａ 、８，９．１１・・・・・・係止
手段、１０・・・・・・内部機構戻しばね、１２・・・
・・・内窓孔、１３・・・・・・芯ケース、１６・・・
・・・ノックカバー、１７・・・・・・摺動子、１９・
・・・・・サイドノック釦。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外筒軸内に、口金を下端に備えており外筒軸より短尺な
   内筒を移動可能に収容し、上記口金を外筒軸の下端より
   突出し及び引退させる役目を果す内部機構戻しばね及び
   適宜の係止手段を設け、上記外筒軸の把持指頭附近に外
   窓孔及び上記内筒の外窓孔に対応する部分に内窓孔をそ
   れぞれ設け、上記内筒内に芯ケースと中継パイプと三割
   チャックとが一体になるように収容し、上記内筒内より
   突出した三割チャックの外側でかつ口金の内側に締め具
   を設け、上記内筒内に三割チャックを芯先き方向に移動
   させ得かつばねにより復帰する摺動子を設け、上記外窓
   孔内に摺動子の上端傾斜面を下方に押し得るサイドフッ
   ク釦及び上記芯ケースの上端に三割チャックを芯先き方
   向に押し得るノックカバーをそれぞれ設けたことを特徴
   とするヘッド及びサイドノック式シャープペンシル。