JPS5835663B2 - マルトテトラオ−スを含むサイクロデキストリン水アメの製法 - Google Patents

マルトテトラオ−スを含むサイクロデキストリン水アメの製法

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JPS5835663B2
JPS5835663B2 JP56180575A JP18057581A JPS5835663B2 JP S5835663 B2 JPS5835663 B2 JP S5835663B2 JP 56180575 A JP56180575 A JP 56180575A JP 18057581 A JP18057581 A JP 18057581A JP S5835663 B2 JPS5835663 B2 JP S5835663B2
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JP
Japan
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starch
starch syrup
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cyclodextrin
producing
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JPS5881744A (ja
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圭二 貝沼
昭一 小林
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NORINSUISANSHO SHOKUHIN SOGO KENKYUSHOCHO
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NORINSUISANSHO SHOKUHIN SOGO KENKYUSHOCHO
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はマルトテトラオースを含むサイクロデキストリ
ン水アメの製法に関し、詳しくはでん粉、でん粉の組成
画分およびでん粉の分解反応生成物のうちの少なくとも
1種の物質にサイクロデキストリン(以下、CDという
)合成酵素とマルトテトラオース(以下、G4という。
)生産酵素を別々にあるいは一緒に作用させてG4を多
量に含むCD水アメを製造する方法に関する。
CD水アメにはグルコースが6個環状に結合したα−C
D、7個結合したβ−CD、8個結合したγ−CDおよ
びデキスl−IJンが含まれている。
CDは不安定物質、例えばビタミン、脂肪酸、各種医薬
などの安定化、油性物質の可溶化、揮散防止などに広く
用いられる。
したがって、このCD水アメは特に食品工業分野におい
て多用されつ\ある物質である。
しかし、このCD水アメは糖濃度20%以上となると白
濁、ゲル化して製品として好ましくない。
そこで本発明者らグルコース、マルトースなどの少糖類
を可君な限り含まず1.シかもα−1γ−CDなどの溶
解性の高いCDを含むCD水アメの製法について鋭意検
討した。
その過程でタカアミラーゼ、細菌液化型および糖化型α
−アミラーゼなどはβ−およびγ−CDを分解し、また
グルコアミラーゼの粗酵素、膵臓のα−アミラーゼなど
はr−CDを分解するけれどもG4生産酵素は粗酵素標
品であってもα−1β−およびγ−CDを全く分解せず
、しかもα−CDやγ−CDによってもその活性が阻害
されないことを見出し、かかる知見に基いて本発明を完
成するに至ったのである。
本発明において、でん粉としては馬れいしよ、甘しよ、
トウモロコシ、モチトウモロコシ、大麦。
小麦、タピオカなでの任意の原料から得られるものを使
用することができる。
でん粉の組成画分としては、例えばアミロース、アミロ
ペクチンなどがある。
さらに、でん粉の分解反応生成物としては例えば白色デ
キスl−IJン、黄色デキストリン、ブリティッシュガ
ムなどの焙焼デキストリン;酸化でん粉、低粘性変性(
酵素、酸、機械高速攪拌等の処理による)でん粉などの
化工でん粉;リン酸でん粉、酢酸でん粉などで代表され
るでん粉エーテル、でん粉エステルなどのでん粉誘導体
;放射線や中性子線を照射したり高周波処理あるいは湿
熱処理したでん粉などの物理的処理でん粉;α−でん粉
などを挙げることができる。
これらのでん粉類は単独もしくは2種以上を混合して使
用する。
CD合成酵素としては既知のものを任意に使用でき、例
えばバチルス・マセランスの生産する酵素(マセランス
酵素)が代表的なものとして知られている。
また、G4生産酵素についても同様に既知のものを任意
に使用でき、例えばシュードモナス・シュンツライの生
産する酵素などがある。
本発明では上記のでん粉類にCD合成酵素と04生産酵
素を作用させるにあたり、これら酵素は態別に用いても
よく、あるいは−緒に用いてもよい。
さらに、これら酵素は固定化酵素として使用することも
できる。
例えばアクリルアミドの放射線重合により調製したCD
合成酵素と04生産酵素を混合してまたは個別にカラム
に詰め、液化でん粉を流下することによって04を多量
に含むCD水アメが容易に得られた。
でん粉類にCD合成酵素を加えると、液化してCDが生
成する。
でん粉類の液化にはCD合成酵素のほかにでん粉分子を
大きく分解するα−アミラーゼ(液化型)、さらには酸
、アルカリなどを用いる物理的方法も適用できる。
CDの生成量は酵素濃度、反応時間等の影響を受けるの
で、目的に応じて適当な反応条件を選定すべきである。
また、G4生産酵素はデキストリンを04に選択的に分
解するものであり、この場合も目的に応じて適当な反応
条件を選定すべきである。
CD合成酵素はpH5,5〜8,5で70%以上の活性
を示し、基質濃度は低い程CD生成量は多いが15〜2
0%でもエタノールを15〜30 %濃度に加えて反応
すればCD生生成は50%以上になる。
反応温度は50℃以下が望ましいが、60℃以下であれ
ば反応は進行する。
一方、G4生産酵素はpH6,5〜10.5で80%以
上の活性を示し、最適pH範囲の巾は広い。
最適pHは8.0であり、pH7,0〜9.5まで95
%の活性を示す。
また、活性はpH4,5でも40%、5.5で70%を
示す。
反応温度は40℃以上では急激に活性は落ち、55℃で
殆んど失格する。
基質濃度15〜20%の反応によって04を多量に生成
するが、この濃度の範囲外であっても反応は進行する。
したがって、混合酵素系を用いる場合、基質濃度15〜
20%、pH6〜8、温度40℃以下、通常は30〜4
0℃で反応させることが望ましい。
また、各酵素を別々に作用させるときは、上記の条件を
考慮し各酵素の安定域内で行なえばよい。
本発明によりでん粉類にCD合成酵素と04生産酵素を
作用させて得られるCD水アメにはα−CDと04のほ
か少量であるがβ−CD、γ−CD、マルトース、マル
トトリオースが含まれている。
なお、β−CDは溶解度が低く沈でんするので1〜10
℃程度の低温で放置して可及的にβCDを晶出せしめて
分離、除去することができる。
その結果、CD水アメの性状が著しく改良され、低温で
も清澄な高濃度のCD水アメが得られる。
また、この改良CD水アメにはグルコースなどの甘味性
糖が非常に少なく、微生物の繁殖を押える上でも有利で
ある。
CD水アメ成分のうちα−CDとr−CDはCDの中で
は溶解性にすぐれたものであり、食品工業や化粧品、医
薬品工業などに広い用途が期待される。
α−CDのみを得たい場合には、本発明のCD水アメに
エタノールを15〜60%濃度に加えればよく、これに
よりα−CDが晶出するので単離することができる。
なお、エタノール濃度はCD水アメを濃縮しない場合は
比較的高濃度で使用し、濃縮液に加えるときは濃縮の程
度に応じ低濃度で加えればよい。
また、この場合、1〜10℃の低温で放置すればα−C
Dが効率よく分離、除去できる。
α−CDを除去した母液にはG4が主成分として含まれ
るので、これはG4の製造原料として有用である。
すなわち本発明の方法で得られるマルトオリゴ糖のうち
で04は80%以上であるから精製は極めて容易である
このG4はアミラーゼの検出に有用であり、高価な診断
用試薬としての用途が期待される。
上記したG4生産酵素のほかにマルトトリオースG3、
マルトペンタオースG6、マルトヘキサオース06等の
マルトオリゴ糖生産酵素が知られているが、本発明の方
法によって各々のオリゴ糖を含むCD水アメが生産され
る可能性がある。
次に、本発明の方法を実施例により詳しく説明する。
なお、実施例で用いたG4生産酵素はシュードモナス・
シュランライNRRL B−3389をロビットとアン
カーマンの方法にしたがって培養し、培養液を10倍に
濃縮してエタノールを60%濃度に加えて生じた沈でん
を集め、デシケータ−中で風乾して粗酵素としたもので
あり、活性は160 IUAfである。
実施例 1 馬れいしよでん粉40?に細菌の液化型α−アミラーゼ
100IUと水200mAを加え、沸騰水浴中で攪拌、
液化し、直ちに120℃で15分間オートクレーブし、
放冷した後、IMのリン酸緩衝液(pH7,0)を2r
d加え、さらlこマセランスのCD合或酵素400TH
U(チルデン・ハドソン単位)とG4生産酵素16IU
を添加して42℃で2日間反応せしめた。
反応終了後、煮沸して失活させ、次いで遠心分離によっ
て不溶物を除去してCD水アメを得た。
この水アメの組成はα−CDI 5%、0428%、β
−CD32%、r−CD5%であり、グルコース単位1
〜8以上のオリゴ糖であり、高分子デキストリンは検出
されなかった。
実施例 2 モチトウモロコシでん粉40ノにエタノールを15%濃
度に加えたものを原料としたこと以外は実施例1と同様
にして処理し、α−CD29%、0431%、β−CD
15%、γ−CD5%の組成の水アメを得た。
なお、この水アメ中の高分子デキストリンは3.5%で
あった。
実施例 3 馬れいしよでん粉40?に水170m1を加えたものを
マセランス酵素200THUで液化した後、放冷し、次
いでエタノール30m1とマセランス酵素400THU
を添加して40℃で24時間反応させた。
煮沸して失活処理したのもI M IJン酸緩衝液2r
fllと04生産酵素16IUを加えて40℃で24時
間反応させた。
反応終了後、煮沸して失活させ、次いで遠心分離を行な
って不溶物を除去してCD水アメを得た。
得られた清澄液の組成は図−1の高速液体クロマトグラ
フィー(以下、HPLCという。
)溶出曲線に示した如くα−CD35%、0424%、
β−CD28%を含み、γ−CDも全く分解されずに6
%含まれていた。
また、高分子デキストリン8%以下であった。
なお、HPLCの分析条件は次の通りである。
使用株二日本分光製トライローター カラム:前カラム4.6間(直径)×5CrfL分析カ
ラム4.6mmX25cIrL (Fine SIL NH2,) 溶出液:65%アセトニトリル 流速:2m11分 検出RI 実施例 4 実施例3において、さらにプルラナーゼ(材厚製、粗酵
素2000U/7)を500m9加え、以下同様にして
反応、処理した。
その結果、得られたCD水アメは図−2の如きHPLC
の溶出曲線を示した。
この水アメではG4はむしろ減少してマルトースとマル
トトリオースの生成量が増大するが、高分子デキストリ
ン含量は5%以下となった。
実施例 5 実施例3で得た清澄液を2倍に濃縮して2日間低温(4
℃)で放置してβ−CDを晶出させた。
このβ−CDを傾しゃ除去した上澄液の組成は図−3に
示した如くであり、α−CDと04が主成分である。
この上澄液は糖濃度40%にしても室温で清澄であり、
甘味は強くない。
実施例 6 実施例5の上澄液を2倍に濃溶したものにエタノールを
20%濃度に加え、2日間低温(4℃)放置してα−C
Dを晶出、除去した。
得られた糖液は図−4に示す組成を有していた。
この糖液の主成分はG4であるが α−1βおよびγ−
CDも残存している。
これらのCDはアセトンを6770濃度に添加すること
によって除去することができる。
沈でんは7−CD調製用として、上澄液はG4調製用と
してそれぞれ利用される。
実施例 7 罵れいしよでん粉40ノに水200TLlを加えたもの
をマセランス酵素200THUで液化し、放冷後、新た
にマセランス酵素400THUを添加して40℃で2時
間反応させた。
次に、ドデシル硫酸ナトリウム4f?とG4生産酵素1
6IUを加えて40℃で24時間反応させた。
反応液の組成はcl−CD60%、 G414%、β−
CD12%、 γ−CD5%であった。
【図面の簡単な説明】
図1〜4は実施例で得た糖液をHPLCにより分析した
曲線である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 でん粉、でん粉の組成画分およびでん粉の分解反応
    生成物のうちの少なくとも1種の物質にサイクロデキス
    トリン合成酵素とマルトテトラオース生産酵素を別々に
    あるいは一緒に作用させることを特徴とするマルトテト
    ラオースを含むサイクロデキストリン水アメの製法。 2 でん粉、でん粉の組成画分およびでん粉の分解反応
    生成物のうちの少なくとも1種の物質にサイクロデキス
    トリン合成酵素とマルトテトラオース生産酵素を別々に
    あるいは一緒に作用させた後、生成物からβ−サイクロ
    デキストリンを分離、除去することを特徴とするマルト
    テトラオースを含むサイクロデキストリン水アメの製法
    。 3 でん粉、でん粉の組成画分およびでん粉の分解反応
    生成物のうちの少なくとも1種の物質にサイクロデキス
    トリン合成酵素とマルトテトラオース生産酵素を別々に
    あるいは一緒に作用させた後、生成物からβ−サイクロ
    デキストリンを分離、除去し、次いでエタノールを加え
    てα−サイクロデキストリンを沈でん、除去することを
    特徴とするマルトテトラオースを含むサイクロデキスト
    リン水アメの製法。
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