JPS583564B2 - 絶縁性耐熱積層体及びその製造方法 - Google Patents

絶縁性耐熱積層体及びその製造方法

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JPS583564B2
JPS583564B2 JP14431076A JP14431076A JPS583564B2 JP S583564 B2 JPS583564 B2 JP S583564B2 JP 14431076 A JP14431076 A JP 14431076A JP 14431076 A JP14431076 A JP 14431076A JP S583564 B2 JPS583564 B2 JP S583564B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、耐熱性、不燃性を必要とする電気機器の絶縁
部材、例えば電弧遮蔽板、電気炉用絶縁スペーサー、ヒ
ータープレート、車両用制御器の絶縁仕切板などに適用
できる絶縁性耐熱積層体及びその製造方法に関する。
一般に無機質繊維ならびに雲母などで形成された無機質
絶縁基材としてガラスクロス、アスベストペーパ、マイ
カシートなどが知られており、これら基材を用いた積層
体として、各種樹脂系統(例えばエポキシ樹脂、メラミ
ン樹脂、フェノール樹脂など)を結合剤とした積層体か
絶縁部材として用いられている。
しかし絶縁材料としてみた場合、前記積層体は完全無欠
なものではなく、特に耐熱性、不燃性に欠陥を有するも
のである。
すなわち基材が400℃以上の耐熱性を具備しているに
もか〜わらず、樹脂系統の結合剤は200℃以上の温度
になるとほとんどの結合剤は分解、炭化をしはじめ、強
度ならびに電気絶縁性が急激に劣化し、絶縁材料として
の機械的、電気的特性を消失させていく。
さらにアークなど火花が発生する場所、ならびに機器の
故障などにより火花が発生する恐れがある場所の絶縁部
材として用いた場合には、結合剤とした樹脂が燃えるた
め、火災を誘発するなどの欠陥が考えられ、近年類似し
た火災事故も発生している実情である。
一方、C種以上の耐熱性、不燃性を必要とする絶縁部材
としては結合剤として樹脂系統を用いるのではなく、耐
熱性、不燃性に優れた無機質系の結合剤、例えばリン酸
系統、ガラス系統、ゾル系統などを用いた積層体が絶縁
部材として用いられている。
前記リン酸系統(リン酸、金属の第1リン酸塩など)の
結合剤を用いたものは、比較的低温、低加圧の成形で積
層体を得ることができ400〜500℃の耐熱性を有し
、不燃性に優れているが,耐水性、多湿雰囲気中の電気
絶縁性が劣るため高い絶縁性を必要としない用途に限定
されるという欠点がある。
またリン酸などは無機質繊維と反応性に富み、繊維構造
を破壊させるため基材の強度を消失させ易いことも問題
である。
一方、ガラス系統(例えば鉛ガラス、硼酸鉛系ガラスな
ど)の結合剤を用いた場合には、積層成形に必要な温度
がガラスの融点、少なくとも700℃前後の加熱を要す
るため、製造が複雑となり経費が高《、例えば基材にガ
ラス繊維、アスベスト繊維を用いた場合には、高温加熱
のため、それら基材が分解、溶着するため強度の優れた
ものを得難いという欠点がある。
さらに結合剤にゾル系統(例えばアルミナゾル、シリカ
ゾルなど)を用いた場合、低温領域の成形範囲では結着
力が劣り、強度ならびに電気絶縁性に乏しいため積層体
を先ず作成してから1000〜1200℃程度の高温処
理で焼結させて得るなど、ガラス系統の結合剤を用いた
場合と同様、マイカかそれ以上の耐熱性を有する基材に
限定され、また高温加熱を要すなど製造経費が高い。
本発明はかかる現状に鑑みて、なされたものであり安価
でかつすぐれた耐熱性、不燃性、電気絶縁性などの諸特
性を具備した充分に満足しうる絶縁性耐熱積層体及びそ
の製造方法を提供するものである。
すなわち本発明に係る絶縁性耐熱積層体は、電気絶縁性
を有する無機質絶縁基材(以下単に「基材」という)及
び硼酸と酸化亜鉛を用いた粉末状の結合剤の所定量を用
い、上記基材上に例えば線形、円形、角形など規則性を
有する配列形態で結合剤を均等に分散配置してなる基材
(以下「単板」という)を積み重ねた後、130〜25
0℃の温度で加圧せしめることにより得られるものであ
る。
ところで本発明を完成するに際し最も困難を要した点は
結合剤を基材に処理することにあった。
前記従来品の結合剤の処理方法は、例えば樹脂系統など
は液状(フェス)の樹脂を基材に含浸させ、絞りローラ
ーなどで含浸量を調整した後、乾燥装置などで溶剤を蒸
発させ、適当な寸法に切断して単板を作成する方法がと
られている。
また無機質結合剤として用いているリン酸系統、ゾル系
統もしかり、結合剤を水溶液状として用い、樹脂系統と
同様にして単板を作成する方法がとられている。
上記結合剤はいずれも、いわゆる含浸法といわれる方法
で基材に結合剤を処理している。
すなわち結合剤が液状もしくはゾル状を呈している場合
には、基材の繊維間、織目間などの空隙部分に浸透し、
含浸できるため比較的容易に処理を行うことができる。
しかし結合剤が粉末状を呈している場合には上記含浸法
は適当でなく例えば基材上に振動しているホツパーある
いは金網を介して全面に散布する散布法か、あるいは水
とかアルコールなどの溶媒を適量加えて結合剤を粉末状
から泥しよう状に変化させ、ハケとかスポンジ製のロー
ラーなどで基材面に塗布し、1部含浸させるいわゆる塗
布法による処理方法が用いられている。
但しこれら処理方法の場合、例えば散布法においては、
粉末状の結合剤が散布時、組成分離することなく、基材
上に載置させることができる結合剤であること、さらに
泥しよう状態にした場合においては、加える溶媒などに
より本質的に変成しない結合剤であることなどが必要で
ある。
ところで本発明に用いる結合剤は本発明者らが開発した
新しい結合剤、即ち前記従来品には使用されていない硼
酸と酸化亜鉛の混合組成物であり加熱加圧によりガラス
質状に溶融し強固な結着効果を発揮し、耐熱性に富み耐
水性、多湿雰囲気中の電気絶縁性の特に優れたものに変
成する。
変成物については明確ではないが、硼酸と酸化亜鉛の硼
酸化合物もし《はその固溶体を形成しているものと考え
られる。
また加熱加圧により一度変成した結合剤は、前記ガラス
系統の結合剤のごとき、500℃程度では溶融すること
なく、融点の高い変成物となっている。
したがって結合剤として硼酸と酸化亜鉛を同時に用いる
ことが本発明の場合必要であり、もし酸化亜鉛が介在し
ない場合には、特に耐水性、多湿雰囲気中の電気絶縁性
が劣り、所望の特性を有する絶縁性耐熱積層体が得られ
ない。
しかるに、この結合剤を前記粉末状結合剤の処理法、例
えば散布法でおこなった場合、基材に接する部分が酸化
亜鉛の含有比が大きい結合剤の層が形成され形成層の表
面部分は硼酸の含有比が大きい結合剤の層となり、これ
は双方の比重差すなわち酸化亜鉛の比重が5.47〜5
.78に対し硼酸が1.44と小さくその差により、あ
らわれたものと考えられるが、いずれにしても散布法に
よる処理法では硼酸と酸化亜鉛の混合組成比が散布後で
異なることになり、例えば混合組成比がかわらない処理
法で得られた積層体の特性に比べ、特に耐水性、多湿雰
囲気中の電気絶縁性が劣ることになり好まし《ない。
したがって従来の散布法による結合剤の処理法を用いる
場合には、結合剤がガラス粉末のごとき1種類でもちい
るか2種以上混合している場合には比重が同一か近似の
ものであることが必要であり、本発明の積層体に用いる
結合剤に適用することはできない。
さらに前記塗布法を本発明に用いる結合剤に用いた場合
、基材に結合剤を比較的容易に形成させることができる
しかし水が介在した場合、硼酸と酸化亜鉛が常態におい
ても水和反応を呈し、このようにして得た単板を加熱加
圧成形しても、結着効果を充分発揮しがたく、強度など
の特性が特に劣る積層体しか得られない。
またアルコールが介在する状態においても硼酸が一部エ
ステル化し、さらに酸化亜鉛と反応して、水の場合と同
様、結着効果を発揮し難いものに変成する。
また、水とかアルコール以外の溶媒の検討も多種検討し
たが、適当なものがなく、したがって前記塗布法も本発
明に係る結合剤を用いる場合には適当な方法ではない。
また塗布法は前記のごとく溶媒を乾燥させる工程が増し
、製造工程を複雑化させ好ましくない。
以上のごとく基材に結合剤を処理させる方法は、従来品
もしくは従来法から容易に推測される方法で解決するこ
とができず、新たな処理方法を見い出す必要にせまられ
た。
すなわち硼酸と酸化亜鉛の混合組成物の比重差等による
組成比の変化を生じることなく、粉末状のままで基材上
に処理する方法である。
しかるに本発明の方法は、実施例を第1図A〜Cに示す
ように基材1上に結合剤2を例えば円形(第1図A)、
角形(第1図B)、線形(第1図C)など一定の間隔を
保持して規則性を有する形態で均等に分散配置するもの
である。
基材上に配置する結合剤の高さは0.2〜3.0mmの
範囲が適しており0.2mm未満であれば、本結合剤の
粒度のバラツキにより、均一カサ密度を有するもの、ブ
定の形態を有したものが得られ難く、一方3.0mmを
越えると加熱加圧成形時、最初の形態と相似形の拡がり
をし難《、本発明の規則性を有する分散配置による効果
が得られ難い。
つぎに各々の形態の大きさであるが、径もしくは幅は5
〜50mmの範囲が適しその範囲から離脱する場合はい
ずれも均一カサ密度を有するもの、一定の形態を有した
ものが得られ難い。
また、隣接する結合剤同志の配置間隔はその最短距離が
最大10mmとしそれ以内に配置することが望ましい。
それ以上の間隔になると基材と結合剤の比率が一定の積
層体が得がたい。
つぎに結合剤の処理量は、基材100重量部に対して2
5〜400重量部の範囲が適している。
25重量部未満では緻密な積層体が得がたく、一方、4
00重量部を越えると基材の比率が小さいため強度特性
など充分発揮させ難く、いずれも好ましくない。
第2図は上記のようにして結合剤を基材上に均等に分散
配置することによって得た単板を積み重ねた状況を示す
正面図である。
前記単板を積層する場合、各単板上の結合剤の分散形態
は一般的には同一であることが好ましいが、必ずしも同
一である必要はない。
また、積層する方法は例えば第2図Aに示す如く隣接す
る単板上の結合剤が基材を介して重なり合う様にする方
法、第2図Bに示す如く隣接する一方の単板上に点在す
る結合剤の部分が他方の結合剤の空白部分の位置を埋め
るようにする方法、あるいは第2図Cに示す如く結合剤
を平行線状に分散配置した単板を平行線の方向が交互に
90°の角度をなすようにする方法など種々のものが考
えられ、いずれも好適に用いることができる。
第3図は上記したように結合剤を基材上に一定の間隔を
保持して均等に分散配置するに際し用いられる分散手段
の−例を示す斜視図であり、第3図Aは対向する二側端
部に側壁を有したプラスチックまたは金属などからなる
厚さ0.2〜3mmの分散板3に所定の大きさおよび間
隔を保持した任意の形状の複数の貫通孔4を設けるよう
にしたもの、第3図Bは分散ローラー5の表面に軸方向
に平行な複数の溝6を所定の巾および間隔を保持して設
けたものである。
第4図は前記第3図Aに示すような分散手段を用いて基
材1上に結合剤2を分散配置する方法を例示する説明図
であり、この場合には、先ず図示しない平滑な面を有す
る台の上に基材1と分散板3を順次図示の如く載置し、
この分散板3の上にさらに粉末状の結合剤2を任意に載
せる。
然る後拡散板7の側面を前記分散板30表面に当接する
ようにして一端部から他端部へ矢印の方向へ例えば10
0cm/min程度の移動速度で滑らせ、貫通孔4の中
へ結合剤2を落下充填する。
次に前記分散板3を取り除《ことにより第1図A(貫通
孔の形状により第1図Bもしくは他の任意の形状のもの
が得られる)に示すような単板を得ることができる。
第5図は前記第3図Bに示すような分散手段を用いて基
材1上に結合剤2を分散配置する方法を例示する説明図
であり、この場合には、図示しない駆動手段によって矢
印の方向に一定速度で駆動されるベルト8の上に長尺の
基材惜を載置して前記ベルト8と同一速度で移動させ、
一方、前記ベルト8の速度に等しい周速度で矢印の方向
に回転する分散ローラー5を前記基材1の上面近傍の所
定部に配置し、さらに前記分散ローラー5の周面に設け
られた溝6の内部に順次粉末状の結合剤2を補給するホ
ッパ−9と、前記分散ローラー5が回転することによっ
て前記溝6から結合剤が落下するのを防止する保持板1
0を配設し、前記溝6内に充填された結合剤が分散ロー
ラー5と基材1の最近接部で落下するようにすることに
よって第1図Cに示すような単板を連続的に得ることが
できる。
この場合、溝6内に残存付着した結合剤を除去するため
の回転するブラシ11、及び除去された結合剤を回集す
る収集容器13を付設しても良く、さらに所望の長さに
切断するカッター13を付設することによって連続的に
製造された単板を自動的に積層することも可能である。
以上詳述した実施例による方法によれば、基材上に、硼
酸と酸化亜鉛の混合粉末からなる結合剤を組成比を変動
させることなく、他の溶媒等により泥しよう状にする必
要もな《、基材上に高さなどが均一にかつ均等に分散配
置することを容易にできる。
次に本発明に係る絶縁性耐熱積層体に用いられる基材及
び結合剤、並びに本発明の方法に用いられる加熱加圧成
形について詳述する。
まず基材としては、例えばガラス繊維、アスベスト繊維
、セラミック繊維、石英繊維、ならびに雲母から構成さ
れたシート状の基材などがあるが、いずれも結合剤を前
記のごとく処理して単板を作成した後、加熱加圧成形す
ることにより、所望の特性を有する絶縁性耐熱積層体を
得ることができる。
なお、価格的には安価なガラス繊維、アスベスト繊維、
ならびに雲母で構成されたシート状の基材などが適して
いる。
一方、結合剤としては硼酸と酸化亜鉛の組成比が硼酸1
00重量部に対し5〜250重量部の範囲のものが適し
、酸化亜鉛が5重量部未満になると耐水性、多湿雰囲気
中の電気絶縁性が劣り好ましくなく、また250重量部
をこえても結合剤としての特性をさらに向上させること
はできないため増加させる意味がない。
つぎに加熱加圧成形方法であるが、加熱温度が130〜
250℃の範囲が適している。
130℃未満の温度では結合剤がガラス質状に溶融しな
いため結着効果を発揮せず本発明による絶縁性耐熱積層
体は得られない。
加熱温度が250℃を越えても、積層体を得ることがで
きるが、結合剤が急激に分解し、溶融反応を呈するため
、分解ガス(硼酸の分解による水分)が多量に発生し、
得られた積層体は多孔質状となり易く特に強度特性など
所望の特性を有するものが得られ難い。
加圧力は30〜300kg/cm2の低加圧力の範囲で
加圧することが好ましい。
sokg/cm2未満の場合は緻密な積層体を製造する
ことが出来ず、300kg/cm2を越える場合は前記
範囲と同等品が得られるため過剰の加圧を加えることに
なり、意味をなさない。
以上のごとく、基材、結合剤さらには新しい結合剤の基
材上への処理方法より単板を作成し加熱加圧成形をおこ
なうことにより、本発明になる絶縁性耐熱積層体が得ら
れるが以下実施例にもとづき本発明をさらに具体的に説
明する。
実施例1 基材として旭ファイバーKK製のガラスクロス(厚さ0
.18mm)を用い幅500mm、長さ1000mmに
切断したものを23枚準備した。
(1枚あたり101.5gである。
)結合剤として、正硼酸(試薬1級)100重量部に酸
化亜鉛43重量部調合したものを拙潰機により15分間
混合したものを結合剤とした。
この結合剤は粒度300メッシュ程度の白色を呈する微
粉末状である。
単板の作成は第3図Aに示す分散板3を用いた方式で、
分散板3として厚さ1mm、幅600mm,長さ110
0mmの形状を有するプラスチック製のもので幅500
mm、長さ1000mmの位置に5mmφの貫通孔4を
分散板3ioocm2あたり100個配したものを用い
た。
形成方法は前記のごとく第4図に示す方法に従った。
以上のようにして単板を22枚作成し、幅をそろえて積
層し、最後に結合剤を形成しない残り1枚の基材をのせ
、さらに積層した単板の上下に厚さ0.05mm,幅5
50mm、長さ1050mmのマイラーを配した。
尚、基材1枚あたりに分配配置した結合剤の量は65.
0〜67.5gの範囲を有していた。
このようにして積層した単板を170℃に昇温している
熱板の間に挿入し加圧力100kg/cm2で15分間
、加熱加圧成形し、厚さ2.95mm、幅500mm,
長さ1000mmの積層板を得た。
この積層板を常法通り180〜250℃で3〜5時間加
熱処理して絶縁性耐熱積層板を得た。
実施例2 分散板3として厚さ0.8mm、貫通孔4が5mm口の
ものを用いた他は実施例1と同様にして厚さ3mm、幅
500mm、長さ1000mmの絶縁性耐熱積層板を得
た。
(但し単板作成において基材1枚あたりに形成された結
合剤の量は68。
5〜70.2gの範囲を有していた。
実施例3 分散板3として厚さ0.3mm、貫通孔4が幅5mm、
長さ500mmの線形を幅500mm,長さ1000m
mの分散板面に幅方向と平行して等間隔で100列設け
たものを用いた他は実施例1と同様にして厚さ3,12
mm、幅500mm、長さ1000mmの絶縁性耐熱積
層板を得た。
(但し単板作成において基材1枚あたり98.5〜10
3.Ogの範囲で結合剤が形成されていた。
)実施例4 基材として実施例2と同じものであるが幅500mmで
長さllmのロールに巻きとったものを使用した。
結合剤は実施例2と同一のものである。単板の作成は第
3図Bに示す分散ローラー5を用いた方式で、分散ロー
ラー5として金属製のローラにテフロン加工を施したも
のを用いた。
外径207mmφ、長さ600mmを有し、ローラの面
に長さ方向と同一方向で深さ0.5mm、幅8mm、長
さ500mmの線状の溝6を等間隔に50列設けたもの
を用いた。
分散ローラー5の回転数は5r.p.mとし、基材上に
結合剤を平行線状に分散配置した。
但し分散ローラー5と基材の間隔は1mmとし、移動す
るベルト8の移動速度は325cm/minとした。
さらに結合剤を載置した基材を切断器13により長さ1
000mmに切断し22枚の単板を作成した。
結合剤の処理量は基材全重量1.1kgに対して1.3
2kg形成されていた。
結合剤を載置しない厚さ0.18mm、幅500mm,
長さ1000mmの基材1枚をのせ、以下実施例1と同
様にして厚さ3.18mm、幅500mm,長さ100
0mmの絶縁性耐熱積層板を得た。
実施例5 基材としてアスベスト繊維で抄造された厚さ0.4mm
,幅500mm,長さ9mmのロールに巻きとったアス
ベストペーパを使用した。
以下実施例4と同様にして長さ1000mmの単板を9
枚作成した。
結合剤の処理量は基材全重量2.7kgに対して1.3
5kg形成されていた。
結合剤を載置しない厚さ0.4mm,幅500mm,長
さ1000mmの基材を1枚のせ以下実施例1と同様に
して、厚さ3.12mm,幅500mm、長さ1000
mmの絶縁性耐熱積層板を得た。
実施例6 基材として厚さ0.1mm,幅500mm、長さ100
0mmのマイカシ一ト32枚を準備した。
1枚あたりの重量は80fである。
以下実施例2と同様にして31枚の単板を作成した。
基材1枚当りの結合剤の処理量は67.5〜70.Og
の範囲を有していた。
結合剤を載置しない残り1枚をのせ、以下実施例1と同
様にして厚さ3.05mm,幅500mm、長さ100
0mmの絶縁性耐熱積層板を得た。
上記実施例1〜実施例6の絶縁性耐熱積層板の特性を測
定した結果を第1表に比較例1〜比較例3と併記して示
す。
なお比較例1はガラスクロスと樹脂系統(エポキシ樹脂
)から構成された積層板、比較例2はアスベストペーパ
とリン酸系統(第1リン酸マグネシウム、第1リン酸ア
ルミニウム)から構成された積層板、比較例3は、マイ
カシ一トとリン酸系統(第1リン酸アルミニウム)から
構成された積層板を用いて試験した。
上記試験方法において吸水率、曲げ強さ、絶縁抵抗およ
び耐アーク性は、JISK6911の熱硬化性プラスチ
ツク一般試験法によりもとめた。
また、耐水性試験は、幅50mm、長さ50mmの寸法
に切断したものを試料とし150℃で4時間乾燥後重量
を測定した後20〜25℃の純水中に24時間浸漬した
24時間後とりだし、外観の肉眼的判断と、150℃で
乾燥後再度測定して溶解率をもとめた。
一方、耐トラッキング性は、幅25mm、長さ50mm
の寸法に切断したものを試料としデイツプ,トラック法
により測定した。
さらに、耐燃性は、幅182mm,長さ257mmの寸
法に切断したものを試料とし45°に傾斜させ、試料の
中心部に直径17.5mm、高さ7.1mmの容器にエ
チルアルコールを0.5CC入れ、容器と試料の間隔2
5.4mmで点火しアルコールが燃えつきるまで放置し
試料の耐燃性を調べた。
炎が着火するものを可燃性とし、発煙、着火などがない
ものを不燃性とした。
上記第1表で明らかなごとく本発明になる絶縁性耐熱積
層板は、他の無機質系結合剤を用いた比較例2、比較例
3に比べ、特に耐水性、多湿雰囲気中の絶縁抵抗に優れ
たものであり、また樹脂系統の結合剤を用いた比較例1
に比べ耐熱性、不燃性に優れているものである。
したがって本発明になる絶縁性耐熱積層体は、基材の種
類により前記耐熱性、不燃性を必要とする機器の絶縁部
材として、好適に使用でき、顕著な実用的価値を有する
ものである。
なお上記実施例ではいずれも厚さが約3mmの積層体を
得る場合について説明したが、これは効果の比較検討を
容易にするためであり、所望により厚くも薄くもできる
ことは言うまでもない。
例えば積層体の厚さを2mm以下にする場合には薄いプ
ラスチック板の如きフレキシブル性に富んだものとする
ことができ、例えば型抜きなどの加工性に富んだものを
得ることができる。
また通常板状の積層体が製造されるが、特に板状のもの
に限定されず、例えば棒状のものを得ることができる。
また本発明に用いられる上記結合剤と共に他の結合剤を
併用しても差し支えない。
例えば樹脂系統の粉末を結合剤として少量添加する場合
には耐熱性、不燃性を劣化させることなく耐水性、もし
くは多湿雰囲気下での電気絶縁性をさらに向上させるこ
ともできる。
さらに、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素、酸化マグネ
シウムなど金属の酸化物、もし《はその水酸化物などを
併用する場合には、耐アーク性、耐トラッキング性など
実用的特性をさらに向上させることも可能である。
この発明は以上説明した通り、無機質絶縁基材上に硼酸
と酸化亜鉛を用いた結合剤の所定量を一定の間隔を保持
して均等に分散配置することにより、結合剤の組成比の
変動を除き、得られた積層体の耐熱性と耐水性を共に改
良するという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の方法の一実施例として基材上に結合剤
を分散配置した単板を示す上面図でありこの第1図中、
Aは形態を円形として点在させたもの、Bは正方形状と
して点在させたもの、Cは平行線状に配置したものを示
し、第2図は上記単板を積層する場合の一例を示す正面
図でありこの1第2図中A,B及びCはそれぞれ上記第
1図A,B及びCに示した単板を積層したものを示し、
第3図は結合剤の分散位置に用いる分散手段の一例を示
す斜視図であり、この第3図中Aは板状としたもの、B
はローラー状としたものを示し、第4図は板状の分散手
段を用いて分散配置する方法を例示する説明図、第5図
はローラー状の分散手段を用いて分散配置する方法を例
示する説明図である。 図中1は基材、2は結合剤、3は分散板、4は貫通孔、
5は分散ローラー、6は溝を示す。 なお各図中同一符号は同一もしくは相当部分を示すもの
とする。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 複数の無機質絶縁基材を硼酸と酸化亜鉛を用いた結
    合剤によって積層固着してなる絶縁性耐熱積層体。 2 無機質絶縁基材がガラスクロスである特許請求の範
    囲第1項記載の絶縁性耐熱積層体。 3 無機質絶縁基材がアスベストペーパーである特許請
    求の範囲第1項記載の絶縁性耐熱積層体。 4 無機質絶縁基材がマイカシートである特許請求の範
    囲第1項記載の絶縁性耐熱積層体。 5 結合剤として硼酸と酸化亜鉛の混合物を用いるよう
    にした特許請求の範囲第1項ないし第4項のいずれかに
    記載の絶縁性耐熱積層体。 6 硼酸100重量部に対し酸化亜鉛を5〜250重量
    部用いるようにした特許請求の範囲第1項ないし第5項
    のいずれかに記載の絶縁性耐熱積層体。 7 無機質絶縁基材100重量部に対し結合剤を25〜
    400重量部用いるようにした特許請求の範囲第1項な
    いし第6項のいずれかに記載の絶縁性耐熱積層体。 8 無機質絶縁基材上に硼酸と酸化亜鉛を用いた結合剤
    の所定量を均等に分散配置する工程、この工程によって
    得られた無機質絶縁基材を積層する工程、前記積層物を
    加圧して一体化する工程を含んでなる絶縁性耐熱積層体
    の製造方法。 9 結合剤として硼酸と酸化亜鉛の混合粉末を用い、=
    定の間隔を保持して均等に分散配置するようにした特許
    請求の範囲第8項記載の絶縁性耐熱積層体の製造方法。 10 結合剤を分散配置するに際し、上記無機質絶縁基
    材の表面上に仮想格子を設け、前記格子の交点に相当す
    る部分に点在して結合剤を分散配置するようにした特許
    請求の範囲第8項または第9項記載の絶縁性耐熱積層体
    の製造方法。 11 結合剤を分散配置するに際し、隣接する結合剤同
    志の間隔の最短距離が10mm以下となるようにした特
    許請求の範囲第8項ないし第10項のいずれかに記載の
    絶縁性耐熱積層体の製造方法。 12 加圧に際し、30〜300kg/cm2の圧力を
    加えると共に130〜250℃に加熱するようにした特
    許請求の範囲第8項ないし第11項のいずれかに記載の
    絶縁性耐熱積層体の製造方法。
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