JPS5835567B2 - 低水素鋼の製造方法 - Google Patents
低水素鋼の製造方法Info
- Publication number
- JPS5835567B2 JPS5835567B2 JP53161977A JP16197778A JPS5835567B2 JP S5835567 B2 JPS5835567 B2 JP S5835567B2 JP 53161977 A JP53161977 A JP 53161977A JP 16197778 A JP16197778 A JP 16197778A JP S5835567 B2 JPS5835567 B2 JP S5835567B2
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- JP
- Japan
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- slag
- refining
- steel
- furnace
- steelmaking
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明は低水素鋼を従来よりも合理的に且つ確実に製造
する方法に関する。
する方法に関する。
一般に鋼材特に高級鋼(高合金鋼)においては、材質の
健全さを確保するため、鋼材中の含有水素量は極力低い
値、例えば2.0mm以下塵になるよう管理されている
。
健全さを確保するため、鋼材中の含有水素量は極力低い
値、例えば2.0mm以下塵になるよう管理されている
。
鋼中含有水素量が高いと成品における微細な内部割れ、
低温における誘起割れの原因となり極めて好ましくない
元素である。
低温における誘起割れの原因となり極めて好ましくない
元素である。
鋼材中の含有水素量が高くなる経路としては、精錬に際
して溶融スラグ中に溶解していた水素が溶鋼中に入りこ
んで来ることによる。
して溶融スラグ中に溶解していた水素が溶鋼中に入りこ
んで来ることによる。
ちなみにスラグ中の水素溶解量は塩基度(Oao/Si
O,)に依存し、塩基性スラグの水素溶解量は酸性スラ
グの2〜5倍にも達する。
O,)に依存し、塩基性スラグの水素溶解量は酸性スラ
グの2〜5倍にも達する。
又精錬雰囲気にも大きく支配され、雰囲気中の水蒸気分
圧が高くなると溶鋼中の水素含有量は高くなってくる。
圧が高くなると溶鋼中の水素含有量は高くなってくる。
従って精錬過程で投入する副原料が吸湿していると当然
スラグ中の水素溶解量も大きくなる。
スラグ中の水素溶解量も大きくなる。
そこでこれらの防止対策として従来からとられて来た方
法としては、 ■、吸湿しやすい副原料例えば生石灰、焼成ドロマイト
などの吸湿を防止し、かつその使用前によく乾燥脱湿し
ておくこと。
法としては、 ■、吸湿しやすい副原料例えば生石灰、焼成ドロマイト
などの吸湿を防止し、かつその使用前によく乾燥脱湿し
ておくこと。
2、溶鋼精錬後の後工程として真空脱水素処理を行なう
こと。
こと。
3、鋼塊又は生成品の状態で脱水素焼鈍もしくは徐冷却
処理を施すこと等がある。
処理を施すこと等がある。
しかしこれらの方法は倒れもはん雑な工程であり、合理
的でないばかりか、経済的にも決して好ましい方法でな
い。
的でないばかりか、経済的にも決して好ましい方法でな
い。
本発明は以上の点に鑑みなされたものでその方法は溶融
製鋼用銑鉄をアルカリ金属化合物を主成分とする造滓剤
を用いて酸化精錬し、ついでこの溶融銑鉄を極めて少な
いスラグのもとで酸素製鋼法により精錬するものである
。
製鋼用銑鉄をアルカリ金属化合物を主成分とする造滓剤
を用いて酸化精錬し、ついでこの溶融銑鉄を極めて少な
いスラグのもとで酸素製鋼法により精錬するものである
。
即ち、溶銑段階において、酸素製鋼炉で水素源となる生
石灰、焼成ドロマイトなどを使用しなくてもよい程度に
まで事前に脱P、脱S、脱Si精錬し、これを酸素製鋼
炉ではスラグなしのまま脱C反応のみを短時間で行なう
ことによって溶製することにある。
石灰、焼成ドロマイトなどを使用しなくてもよい程度に
まで事前に脱P、脱S、脱Si精錬し、これを酸素製鋼
炉ではスラグなしのまま脱C反応のみを短時間で行なう
ことによって溶製することにある。
ここでアルカリ金属化合物としてはアルカリ金属の炭酸
塩、水酸化物、酸化物、塩化物、硝酸塩、硫酸塩などを
指すが、Na2CO3がコスト、資源的に最も有利であ
る。
塩、水酸化物、酸化物、塩化物、硝酸塩、硫酸塩などを
指すが、Na2CO3がコスト、資源的に最も有利であ
る。
次に本発明を更に詳しく説明する。
本発明の第1の特徴は予備酸化精錬である。
予備酸化精錬はアルカリ金属化合物を主成分とする造滓
剤のもとに(酸化鉄を一部投入する場合もある。
剤のもとに(酸化鉄を一部投入する場合もある。
)酸素を上吹き或は底吹き等により吹込む。
アルカリ金属化合物は溶銑T当り10〜70にノ望まし
くは15〜30に2の工業用炭酸ソーダを用いる。
くは15〜30に2の工業用炭酸ソーダを用いる。
この造滓剤は単体もしくはスラグ中でも揮発しやすいの
で極力低温で精錬するのが望ましい。
で極力低温で精錬するのが望ましい。
例えば浴温は1500℃以下に保持する。
かくして同時に脱P。脱Sが進行する。
GP、脱Sされた溶銑は引き続いて実施する酸素製鋼炉
におけるスラグなし精錬を可能ならしめる。
におけるスラグなし精錬を可能ならしめる。
なお造滓剤としてはこのアルカリ金属化合物を用いる酸
化精錬工程で得られるスラグ、及び集塵ダストをそのま
まもしくは適当な加工工程を加えてアルカリ金属化合物
を回収し再循環使用することも可能である。
化精錬工程で得られるスラグ、及び集塵ダストをそのま
まもしくは適当な加工工程を加えてアルカリ金属化合物
を回収し再循環使用することも可能である。
従って精錬炉体は炉内で発生したアルカリ金属化合物を
含む排ガスを捕集しやすいようにした密閉型容器又は連
続精錬炉が好ましい。
含む排ガスを捕集しやすいようにした密閉型容器又は連
続精錬炉が好ましい。
かくして脱P、脱Sされ且つ脱水素された溶銑は例えば
〔C″J=:=4.0%。
〔C″J=:=4.0%。
[Si)≦0.08%、[P]≦0,03%、〔S〕≦
0.010%の成分となり〔P〕〔S〕は製鋼炉におけ
る吹止め含有量に相当した量になっている。
0.010%の成分となり〔P〕〔S〕は製鋼炉におけ
る吹止め含有量に相当した量になっている。
次に本発明の第2の特徴は酸素製鋼炉におけるスラグな
し精錬である。
し精錬である。
前記の如く脱P、脱S。脱Hされた溶銑は次いで上吹き
又は底吹き等の酸素製鋼炉で脱C精錬される。
又は底吹き等の酸素製鋼炉で脱C精錬される。
この精錬では既に溶銑中のP、Sは吹止成分になってい
るので生石灰、焼成ドロマイトなど一般に知られている
造滓剤を投入する必要はない。
るので生石灰、焼成ドロマイトなど一般に知られている
造滓剤を投入する必要はない。
唯酸素製鋼炉の内張耐火物を保護するため、少量例えば
20KfI/T 、 HM以以下型しくは10 K?/
T 、 HM以下の副原料を添加する。
20KfI/T 、 HM以以下型しくは10 K?/
T 、 HM以下の副原料を添加する。
従って従来のような生石灰、焼成ドロマイトなどから溶
鋼中に〔H〕が含有されることは全くない。
鋼中に〔H〕が含有されることは全くない。
かくして酸素製鋼炉では純酸素を吹付けもしくは吹込ん
で短時間の脱C反応のみが行われる。
で短時間の脱C反応のみが行われる。
次に本発明の実施例を述べる。
第1図に示す横型状密閉式精錬炉1に705/hの速度
で製鋼用溶銑2を連続的に供給し、造滓剤として工業用
炭酸ソーダ(N a 2 C!Os ) 3を同炉天井
部2ケ所から2.5Ky/Hの割合で供給した。
で製鋼用溶銑2を連続的に供給し、造滓剤として工業用
炭酸ソーダ(N a 2 C!Os ) 3を同炉天井
部2ケ所から2.5Ky/Hの割合で供給した。
酸素は精錬炉の天井部に設置したランス4から浴に吹付
けた。
けた。
ランスは炉の長手方向に直列4本配置し酸素供給量は1
ONm8/’!であった。
ONm8/’!であった。
この予備精錬により頭初04.35 % 、 Si O
,48% 、Mn 0.43%、Po、105%、80
.035%であった溶銑組成2′はC3,95% 、
Si 0.06%、Mn 0.15%、 Po、015
%、80.006%の溶銑組成2“になった。
,48% 、Mn 0.43%、Po、105%、80
.035%であった溶銑組成2′はC3,95% 、
Si 0.06%、Mn 0.15%、 Po、015
%、80.006%の溶銑組成2“になった。
この溶銑45Tを上吹転炉に装入しCa05KgL/T
。
。
HM(この量は(Si]o、o6φから生成するS r
02を中和するに必要な量である。
02を中和するに必要な量である。
)を添加し、脱C精錬した。
送酸速度は9000 Nm8/ hでスクラップは全く
装入しなかった。
装入しなかった。
かくして鋼中の[H)含有量は1.6pFであった。
この量は予備精錬して得た溶銑中の(H1含有量と略同
−水準であった。
−水準であった。
なお第2図は本発明によって得られた鋼材Aと比較材(
従来法)Bにおける(H]含有量の分布割合を示す。
従来法)Bにおける(H]含有量の分布割合を示す。
このグラフから分るように本発明の鋼材の〔H〕含含量
量平均1.651)Inであるのに対し比較材のそれは
2.6317fMlであって格段に本発明のものが優れ
ていることが分る。
量平均1.651)Inであるのに対し比較材のそれは
2.6317fMlであって格段に本発明のものが優れ
ていることが分る。
第1図は本発明法による予備酸化精錬炉の概略図、第2
図は本発明の低水素鋼と比較材(従来法による)を示す
グラフ。 1・・・・・・横型状密閉式精錬炉、2.2’、2“・
・・・・・溶□銑、3・・・・・・Na2CO,,4・
・・・・・ランス、5・・・・・・スラグ、6・・・・
・・排滓口。
図は本発明の低水素鋼と比較材(従来法による)を示す
グラフ。 1・・・・・・横型状密閉式精錬炉、2.2’、2“・
・・・・・溶□銑、3・・・・・・Na2CO,,4・
・・・・・ランス、5・・・・・・スラグ、6・・・・
・・排滓口。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 溶融製鋼用銑鉄をアルカリ金属化合物を主成分とす
る造滓剤を用いてあらかじめ酸化精錬して水素含有量を
低減し、ついでこの溶融銑鉄を酸素製鋼法により生石灰
、焼成ドロマイトなどの副原料を20KP/T、HM以
下望ましくはl0KP/T。 HM以下使用して精錬することを特徴とする低水素鋼の
製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP53161977A JPS5835567B2 (ja) | 1978-12-29 | 1978-12-29 | 低水素鋼の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP53161977A JPS5835567B2 (ja) | 1978-12-29 | 1978-12-29 | 低水素鋼の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5591921A JPS5591921A (en) | 1980-07-11 |
JPS5835567B2 true JPS5835567B2 (ja) | 1983-08-03 |
Family
ID=15745671
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP53161977A Expired JPS5835567B2 (ja) | 1978-12-29 | 1978-12-29 | 低水素鋼の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5835567B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6652614B2 (en) | 2000-12-04 | 2003-11-25 | Donaldson Company, Inc. | Filter system; element configuration; and methods |
DE602005026002D1 (de) | 2005-08-16 | 2011-03-03 | Donaldson Co Inc | Luftreiniger mit verdrehsicherer Anordnung und Verfahren |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5228418A (en) * | 1975-08-29 | 1977-03-03 | Nippon Steel Corp | Oxygen steel making process using low p and s pig iron as raw material |
JPS5244715A (en) * | 1975-10-07 | 1977-04-08 | Nippon Steel Corp | Continuous method of refining molten iron alloy by using alkali metal compoun |
-
1978
- 1978-12-29 JP JP53161977A patent/JPS5835567B2/ja not_active Expired
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5228418A (en) * | 1975-08-29 | 1977-03-03 | Nippon Steel Corp | Oxygen steel making process using low p and s pig iron as raw material |
JPS5244715A (en) * | 1975-10-07 | 1977-04-08 | Nippon Steel Corp | Continuous method of refining molten iron alloy by using alkali metal compoun |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5591921A (en) | 1980-07-11 |
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