JPS5835339Y2 - 振動ふるい機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は振動ふるい機の改良に関するもので、その目的
は、ふるい本体にふるい室を上下複数段形成すると共に
、ふるい室に被処理物を投入するための通路を形成する
ことによって、各ふるい室で独立的に且つ並行してふる
い処理を行うことができて、単位時間当りのふるい処理
量を増大させることができる振動ふるい機を提供するに
ある。

以下本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。

１は基体２上にスプリング３を介して弾性支持されたふ
るい本体で、この外底部には振動発生装置４が固定され
ている。

この振動発生装置４は偏心重錘５が取着された回転軸６
を、基体２内に取付けられたモータ７によりスプリング
８を介して回転駆動することによってふるい本体１に振
動を付与する周知のものである。

前記ふるい本体１は、有底円筒状の底部基枠９上に短円
筒状の枠体１０を例えば三段に積み重ねると共に、最上
段の基枠１０上に蓋体１１を配設固定して、全体として
略円筒状をなすように構成したものである。

１２は各枠体１０に略水平に取付けた仕切板で、これに
よってふるい本体１内を上下凹室に区画している。

そしてこれら凹室のうち最上段の室を、蓋体１１の中央
に形成された開口部を投入口１３とする第１のふるい室
１４とし、その下方の三基を第２のふるい室１５として
いる。

１６は胴体で、これは第２図に示すように下面を開放し
、断面が略コ字状に形成されていると共に、一端から他
端に向かって円弧状をなすように曲成されている。

斯る胴体１６は各第２のふるい室１５に被処理物を搬入
するための搬入路を構成するもので、一端部を枠体１０
の周側部に開口形成された入口１７に連結し、他端部を
仕切板１２の中央部に開口形成された出口１８に連結す
るようにして各仕切板１２上に伏せる如く配設固定され
ている。

１９は前記蓋体１１に略水平方向に張設された第１のふ
るい室１４のふるい網、２０は前記各枠体１０に、仕切
板１２の下方に位置して略水平に張設された第２のふる
い室１５のふるい網である。

２１は各枠体１０の周側部及び前記底部基枠９の周側部
に夫々形成された搬出口で、これは各ふるい室１４．１
５のふるい網１９．２０によりふるわれて各ふるい室１
４．１５の底部たる仕切板１２、底部基枠９に落下した
被処理物を各ふるい室１４．１５から排出するためのも
のである。

尚、２２は前記各入口１７に連結した投入口体、２３は
前記各搬出口２１に連結した搬出口体である。

次に上記構成の作用を説明する。

モータ７を起動させて振動発生装置４によってふるい本
体１を振動させる。

この状態で投入口１３及び各投入口体２２に粒子状の被
処理物を連続的に投入する。

投入口１３から投入された被処理物はそのまま第１のふ
るい室１４のふるい網１９の中央部分に落下し、一方各
投入口体２２に投入された被処理物は入口１７から搬入
路即ち胴体１６内に流入し、胴体１６に案内されて出口
１８から各第２のふるい室１５のふるい網２０の中央部
分に落下する。

このようにして各ふるい網１９．２０上に落下した被処
理物はふるい本体１に付与される振動によって、ふるい
網１９゜２０上をその中央部から第３図に矢印Ａで示す
ような弧を描きながら外周方向に流動しその流動過程で
細かい粒子はふるい網１９．２０からふるい落とされて
各ふるい室１４．１５の底部たる仕切板１２及び底部基
枠９上に落下する。

そして仕切板１２、底部基枠９に落下した被処理物は、
上記したと同様の弧を描きつつ外周方向に流動し、搬出
口２１及び搬出口体２３を介して外部に排出される。

尚、各ふるい網１９．２０上に残った粗い粒子は図示し
ない排出口から外部に排出される。

このように本実施例によればふるい本体内に上下四段に
ふるい室１４．１５を形成して、被処理物を各ふるい室
１４．１５で独立的に且つ並行して行うことができるの
で、単位時間当りのふるい処理量を増大することができ
る。

ところで被処理物はふるい本体１に付与される振動によ
ってふるい網１９．２０上を外周方向に流動し、その流
動過程でふるい分けられることを考慮すると、上記のよ
うに各ふるい室１４．１５でふるい処理を独立的に並行
して行うためには、被処理物を各ふるい室１４．１５に
対してその中央部から投入し得るように構成する必要が
あるが、第２のふるい室１５に関しては、その上方に別
のふるい室が存在することにより一般的に困難であった
。

しかるに本実施例によれば、基枠１０の周側部に入口１
７を形成すると共に仕切板１２の中央部に出口１８を形
成して両者を胴体１６により連通し、もって被処理物の
搬入路を構成するようにしたから、第２のふるい室１５
に対しても被処理物をその中央部がら投入でき、これに
より各ふるい室１４．１５で独立的に並行してふるい処
理を行うことが可能になるものである。

また、ふるい本体１に付与される振動によって被処理物
は外周方向に流動するという性質を考慮すると、一般に
は搬入路の底部を傾斜させて被処理物を入口から出口に
向かって強制的に流動させざるをえないが、このように
すると、搬入路の入口と出口の落差分だけふるい本体１
が高くなり、大形化するという欠点を生ずる。

この点に関し本実施例では、搬入路を構成する胴体１６
を円弧状に曲成したので、胴体１６内に搬入された被処
理物が第３図に矢印Ｂで示すように弧を描きつつ入口１
７方向に逆流しても胴体１６の円弧状側面に当接すると
、出口１８方向に向かう分力が生じ、これにより胴体１
６の側面に案内されて出口１８方向に流動するようにな
る。

従って胴体１６を水平に取付けられた仕切板１２上に伏
設しても、被処理物を入口１７から出口１８に向かって
流動させることができ、ふるい本体１を高さ方向に小形
化できるものである。

本考案は以上説明したように、ふるい本体の最上段に中
央部に投入口を有する第１のふるい室を形成すると共に
、その下方に一段または複数段に第２のふるい室を形成
し、そしてふるい本体の周側部に入口を有すると共に第
２のふるい室に出口を有する搬入路を各第２のふるい室
に対応して設ける構成としたことにより、各ふるい室で
独立的に並行してふるい処理を行うことができて、単位
時間当りの処理量が増大する振動ふるい機を提供し得る
ものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は全体の縦断面
図、第２図は第１図中ＩＩ −ＩＩ線に沿う横断面図、
第３図は搬入路の横断面図である。 図面中、１はふるい本体、４は振動発生装置、１２は仕
切板、１３は投入口、１４は第１のふるい室、１５は第
２のふるい室、１６は胴体（搬入路）、１７は人口、１
８は出口、１９．２０はふるい網、２１は搬出口で・あ
る。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 振動発生装置によって振動を付与されるふるい本体と、
   このふるい本体の最上段に形成され中央部に投入口を有
   する第１のふるい室と、この第１のふるい室の下方に一
   段または複数段形成された第２のふるい室と、各第２の
   ふるい室に対応して設けられ前記ふるい本体の周側部に
   入口を有すると共に第２のふるい室の中央部に出口を有
   する搬入路とを具備してなる振動ふるい機。