JPS583443Y2 - 移植機の欠株検出警報装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、紙筒集合体にて育苗された作物苗を順次１
株毎分離して苗落下管を介して所定間隔て本圃に植付け
る如くした移植機における欠株警報装置に関するもので
ある。

近時、移植機は次第に大型化し、トラクター等の牽引装
置に移植装置を多数連結して作業する方式が採られ、こ
のため、トラクター等の移植機の作業者が常に苗台上の
移植苗を監視、補給することはできず、苗台に載置しで
ある所定量以下あるいは苗台の所定位置に達すると次の
移植苗を供給する様苗台に苗供給検出装置を設け、苗台
に移植苗が空となるのを防止している。

しかしながら、苗台上の移植苗量については、側板ある
いは底板等の所定位置に検出装置を設けることにより容
易にその量を検出できるが、本圃への移植が欠株なしに
行なわれたかどうかの検出は移植杆の作動が停止しない
限りそれを感知することは不可能であり、移植機による
移植に際し発生した欠株は移植後に本圃に検分して補植
しているのが実情である。

また、連続引出可能とした紙筒集合体を順次側々の紙筒
苗に分離して苗落下管を介し、移植する移植機にあって
は個々に分離する分離ローラ等の駆動部が回動停止とな
って植付不能となる以外、作業者は直接圃場を監視しな
い限り欠株の発見は不可能であり、特に集合体を順次連
続的に引出しつけ植付ける機構において、連続苗に切断
があり、引出不能となっていたり、苗落下管が詰り、本
圃への落下移植が行なわれず欠株を生じた場合、そのま
ま運転を続行すると長区間植付けられず欠株となり、そ
の後の補植作業に多大の労力を要することになる。

この考案者は上記欠点を是正すべく研究した結果、紙筒
集合体を順次連続的に引出しつつ個々に分離して後落下
管を介して本圃に落下植付ける移植機について、移植す
る紙筒苗が苗台上であるいは落下管内等でトラブルが発
生し、本圃への落下植付が行なわれなくなって欠株を生
じた場合、直ちにこれを検知する機構として苗落下管下
部に紙筒苗の通過を確認する検出装置を設け、規則的な
苗の通過が所定時間断絶した時、警報装置に連動作動せ
しめ、作業者に知らしめる如くした欠株検出警報装置を
設けることにより解決できたものである。

この欠株検出装置は、落下管下部に設けた紙筒苗の通過
の確認を検知する検出装置と、この検出装置と電気的に
連結して作動するトラクター等の作業者運転席に設けた
警報装置よりなり、検出装置は所定間隔で落下する紙筒
苗を確認するための光電管、レバー等の検知具にマイク
ロスイッチを連接して検出装置を構威し、一定時間紙粉
苗の通過が中断した場合、マイクロスイッチ等により警
報装置を作動する如くするものであり、運転席に設ける
警報装置はブザーでもランプでも作業者が確認できるも
のであればよく、きわめて容易に欠株の発生を知ること
ができるものである。

以下図面により実施態様を説明する。

１は移植機械枠、２は機枠１に固設した苗台であり、苗
台２は平ベルトコンベアなどで構成され上面に載置した
紙筒集合体３を一定速度で矢印方向へ搬送する。

４は苗移送装置、５は苗分離ローラで、共に上下方向姿
勢で機枠１に回動自在に設けである。

苗台２の前端に設けた苗移送装置４は、２ケのローラを
直列に配し、ベルト４′を張設し、これと同じ構成とし
たベルト張設ロールを所定間隔設は並列させ一対となし
、ベルト４′間にて紙筒集合体３を順次列状に引出すと
共に、一対としである苗分離ローラ５に供給するもので
ある。

この際苗分離ローラ５の回動線速度１よ苗移送装置４の
回動線速度より速くしであるので、帯状とした紙筒苗列
より順次１個宛の紙筒苗３ａが分離されるものである。

６は苗落下管であり、上部開口を苗分離ローラ５に対向
さすと共に下方を機体の進行方向に湾曲させその下端を
溝切刃７後方に対応する如く機枠１に固設し、苗分離ロ
ーラ５により何個に分離された紙筒苗３ａを溝切刃７に
より作られた本圃中の溝中に順次落下させ移植させてい
くものである。

８は駆動輪であり鎖９，１０，１１．１２を介して苗台
２のコンベア及び苗移送装置４及び苗分離ロール５を回
動する如くしである。

１３は苗検出装置であり、苗落下管６下端に設けたマイ
クロスイッチ１４と落下管６、排出口６′に延出する如
く設けたマイクロスイッチ１４を作動さす検知レバー１
５よりなる。

マイクロスイッチ１４は検知レバー１５が負荷時及び無
負荷時に夫々動作するもので、例えば分離した紙筒苗３
ａが未通過で検知レバー１５が押されていない場合には
スイッチ内部のａ側の接点がオンでｂ側の接点がオフと
なり、紙筒苗３ａの通過で検知レバー１５が押されると
ａ側接点がオフ、ｂ側接点がオンとなるものである。

１６は警報装置で運転者が容易に感知できるようにトラ
クター等の運転席に設けである。

警報装置１６はマイクロスイッチ１４が異常動作となっ
た場合にこれに接続するタイヤ−Ｔ １． Ｔ ２を動
作させ、タイマーＴ、、Ｔ２の信号を警報接点ＴＩ−ａ
、Ｔ２−ａに与えてブザー或は点滅ランプを動作する如
くしである。

第２図はその配線図の一例で、その動作例を説明する。

図例は紙筒苗３ａの通過がなく検知レバー１５が無負荷
で、マイクロスイッチ１４のピンプランジャーが押され
ていない状態でスイッチ内のａ側接点がオン、ｂ側接点
がオフとなっている。

若し、検知レバー１５に負荷がかかり、ピンプランジャ
ーが押されると、これが反対となりａ側接点がオフ、ｂ
側接点がオンとなる。

ａ側及びｂ側接点には夫々タイマーＴ１及びＴ２が接続
する。

この場合、タイマーＴ１及びＴ２は夫々正常運転により
紙筒苗３ａが連続的に苗落下管６を通過する時間長さに
対応した所定の時間に整定する。

即ちタイマーＴ１は紙筒苗３ａが検知レバー１５に接触
しないときに動作するから、連続的に通過する紙筒苗３
ａの最先の苗が検知レバー１５を離れてから、続く苗が
検知レバー１５に接触する間の時間長さ以上の成る時間
に整定し、一方タイマーＴ２は検知レバー１５に紙筒苗
３ａが接触するときに動作するから、連続的に苗落下管
６を通過する紙筒苗３ａが検知レバー１５に接触してい
る時間長さ以上の成る時間に整定する。

又、警報接点Ｔ□−９，Ｔ２−ａは夫々タイマーＴ□及
びＴ２の限時接点に接続し、タイマーＴ１及びＴ２が夫
々整定時間を経過し限時接点をオンしたときに動作し、
ブザー或は点滅ランプ等の警報器１６を動作する如くな
っている。

従って正常に移植作業が行われる間、紙筒苗３ａは苗落
下管６の下部湾曲効果により必ず検出レバー１５を断続
的に押すが押しと、押さずの時間はいずれもタイマーＴ
１．Ｔ２の整定時間内となるからタイマーＴ １． Ｔ
２は動作するが、すぐにリセットされて復元し限時接
点をオンすることは、なく警報は発せられない。

一方、作業に異常が発生し、紙筒苗３ａの通過がタイマ
ーＴ１の整定時間以上に中断すると、限時接点がオンと
なり警報を発する。

又、・苗落下管６内を紙筒苗３ａが閉塞し検知レバー１
５の押された状態がタイマーＴ２の整定時間以上継続す
ると限時接点がオンとなり、やはり警報を発する。

この考案は以上の如く構成しであるので紙筒苗３ａの規
則的な落下を植付ける直前で感知し、その異常を警報す
る如くしであるので苗列が切れたり、苗が詰まった場合
いづれの場合でも簡単な検出機構で警報ブザーが鳴り、
作業者は欠株の生じた事に知ることが出来るものである
。

即ち、通常苗は２ポット／秒程度で落下管に供給される
ので、タイマーを１秒にセットとしておくことにより１
秒間の長さ、苗の通過がなければ警報が発せられるので
作業者は直ちに欠株の原因を除去することが出来るので
殆んど欠株のない移植を行うことが出来る。

この様にこの考案の検出警報装置はトラブルにより欠株
を生ヒたよ・作業することなく、極めて安定した移植作
業を可能ならしめたものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は移植機の側面図、第２図は本考案に使用する配
線図の１例である。 １・・・・・・移植機械枠、２・・・・・・苗台、３・
・・・・・紙筒集合体、５・・・・・・苗分離ローラ、
６・・・・・・落下管、１４・・・・・・マイクロスイ
ッチ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 集合紙筒苗を゛順次１株ごとに分離し、苗落下管を介し
   て植付ける移植機において苗落下管下部に紙筒苗の落下
   を感知する検出装置を配設すると共に苗の落下が所定時
   間断絶すると警報を発するごとく前記検出装置と電気回
   路で連絡された警報装置を設けであることを特徴とする
   移植機の欠株検出警報装置。