JPS5833669Y2

JPS5833669Y2 - ツツガタヒ−タ

Info

Publication number: JPS5833669Y2
Application number: JP1975028147U
Authority: JP
Inventors: 実島田
Original assignee: 株式会社村田製作所
Priority date: 1975-02-28
Filing date: 1975-02-28
Publication date: 1983-07-27
Also published as: JPS51109444U

Description

【考案の詳細な説明】この考案は筒形ヒータに関する。

乾式のへアーアイロン等に用いられる筒形ヒータは、従
来は金属円筒内に嵌入した適宜形状の絶縁体にニクロム
線などのヒータを張設して、このヒータの熱により、金
属円筒を加熱するようになっていた。

この種の従来のものは、加熱時間が長くまたサーモスタ
ット等のスイッチのオン、オフにより温度制御を行なっ
ていたから、円筒面温度のバラツキが多かった。

この考案は２枚の電極板間に挟設した正特性サーミスタ
を筒体を加熱する加熱素子として用い、この加熱素子を
、少なくとも１個の絶縁スペーサに固定された２枚の電
極板間に挾持して加熱部を構成し、この加熱郡全体を絶
縁シートで包囲し、熱伝導板で挾持して筒体内に嵌入す
るようにして上述のごとき欠点を排除するとともに、前
記電極板に弾性的な舌片および突起を設け、この舌片お
よび突起により正特性サーミスタの変位を防止するよう
にした新規な、かつ構成の簡単な筒形ヒータを提供する
ことを目的とするものである。

以下にこの考案の一実施例を図面とともに説明する。

第１図において、１は一端が閉鎖されたアルミニウム等
の金属にてなる円筒、２は円筒１内に収納された加熱部
である。

加熱部２の詳細を第２図に示す。

加熱部２において、３，４．５はたとえば円板状の正特
性サーミスタ、６，７は正特性サーミスタ３．４．５の
両面にそれぞれ接触するように設けられた平板状電極板
、８はこの電極板６，７をハトメ等１９で固定するとと
もに、両電極板６，７の間隔を一定に保持する電気的絶
縁材にてなるスペーサである。

９はこのように構成された加熱部２の全体を包囲するよ
うに設けられた絶縁シートであって、シリコンゴムなど
の樹脂チューブやフィルムあるいはガラス繊維布等によ
って形成される。

１０−１、１０−２．１０−３、はそれぞれ電極板６
上の上記正特性サーミスタの数ならびに配置位置に対応
して設けられた舌片で、これら舌片１０−１．１０−２
゜１０−３は電極板６上の１部をコ字状に切欠き、第３
図に示すように内側にそれぞれ適宜角度に屈曲して舌状
に形成してなる。

なお図示しないが電極板７にも上記と同様の舌片が電極
板６の舌片１０−１゜１０−２．１０−３と逆向きに切
欠かれて形成されている。

そして、これら各舌片１０−１、１０−２．１０−３
、により、各正特性サーミスタ３，４．５は両電極板６
，７の間で弾力的に押圧され、支持され、各正特性サー
ミスタの変位が阻止されるとともに、各正特性サーミス
タの給電面は電極板６，７に電気的に確実に接続される
。

１１ａ、１１ｂ、１１Ｃ，１１ｄ、１２ａ、１
２ｂ、１２Ｃ，１３ｄ、・・・・・・はそれぞれ両
電極板６，７上の各正特性サーミスタ３，４．５の外周
近傍の適宜位置において、等間隔に切り起されて形成さ
れた、正特性サーミスタの移動阻止用の突起で、正特性
サーミスタが変位しようとするとこの突起１１ａ、
１１ｂ、１１Ｃ・・・・・・が正特性サーミスタ３
，４．５の外周面と当接して、これら各正特性サーミス
タの変位が阻止されることになる。

１４．１５は正特性サーミスタ３，４．５から生じる熱
を円筒１に伝導するように加熱部２を挾んで円筒１内に
収納された熱伝導板で゛ある。

熱伝導板１４．１５は中空半円状のアルミ板などで構成
され、かつ円弧部１４ａ、１５ａの中央頂点でス
リット１２により２つに分割されており、円弧部に弾力
性がもたされており、この円弧部１４ａ、１５ａ
は円筒１の内面に接している。

また上記熱伝導板１４．１５の平底面１４ｂ、１５ｂは
、絶縁シート９の平坦部に接している。

なお熱伝導板１４．１５にスリットがなくてもよく、ま
た適宜な熱伝導体を加熱部２と筒体１の内面の空間に装
填するようにしてもよい。

上記加熱部２、熱伝導板１４．１５は適宜な端部部材１
６により円筒１に封じ込まれている。

また電極板６，７の端部には圧着端子等により、リード
線１７．１８が接続され円筒外部に導出されている。

上述の構成において、電極板６，７に適宜な電圧を印加
すると、この電圧は各正特性サーミスタ３゜４．５に印
加される。

これにより各正特性サーミスタ３，４．５は発熱し、こ
の熱は電極板６，７、絶縁シート９を介して熱伝導板１
４．１５に伝えられ、円筒１は加熱される。

円筒１の温度が低いときは正特性サーミスタ３，４．５
の温度も低く、大きい電流が流れ、発熱量も大で、円管
１は急速に所定温度に上昇する。

円筒１が所定温度に達したのちは、正特性サーミスタの
自己温度制御機能により、一定温度に保たれる。

以上のように、この考案は筒形ヒータの加熱素子として
正特性サーミスタを用いているので、極めて急速に筒体
を所定温度に上昇でき、かつ筒体温度はバラツキのない
一定温度に保持できる。

また正特性サーミスタと電極板とは、その全体が絶縁シ
ートで包囲され、一体化されるので、筒体内への組み込
みがきわめて容易になること、電極板の左右両側の間隙
が絶縁体によって包囲されるから、正特性サーミスタが
電極板の間から万一外方へずれるようなことがあっても
、正特性サーミスタが導電体である筒体に接触するよう
な事故（短絡事故）が確実に防止できること、加熱部が
一体になっているから、たとえば筒体の内径が種々ある
ような場合でも、加熱部は同じもので、熱伝導板だけを
交換することによって組み立てることができる等、種々
の利点を有する。

さらに電極板に、各正特性サーミスタを弾力的に押圧す
る舌片および移動阻止用突起を設けているので、正特性
サーミスタの変位が良好に阻止されるとともに、正特性
サーミスタと電極板の舌片との間の電気的接触が確実に
保たれる。

さらに正特性サーミスタを用いることにより、温度制御
用の接点機構は不要となり、長寿命の筒形ヒータを提供
できる。

なおこの筒形ヒータは毛髪に巻きつけてヘアーアイロン
用として使用できるが、この筒形ヒータはその他、種々
の用途に利用できる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示す断面図、第２図は第
１図の実施例の加熱部を示す斜視図、第３図は第２図の
Ｉ−Ｉ断面図、第４図は第１図のＩＩ−ＩＩ断面図であ
る。１・・・・・・筒体、３，４．５・・・・・・正特性サ
ーミスタ、６゜７・・・・・・電極板、８・・・・・・
絶縁スペーサ、９・・・・・・絶縁シー）、１０−１．
１０−２．１０−３・・・・・・舌片、１１ａ、１
１ｂ、１１Ｃ，１１ｄ、１２ａ、１２ｂ
、１２Ｃ，１２ｄ・−・・・・突起、１４゜１５・
・・・・・熱伝導板。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】互いに対向した１対の平板状電極板の間に正特性サーミ
スタを挾んで構成した加熱部の両側に電気絶縁体を介し
て伝熱板を重畳して熱伝導性材にてなる筒体内に嵌入し
てなる筒形ヒータにおいて、加熱部２は、少なくとも１個の絶縁スペーサ８に固定さ
れた２枚の平板状電極板６，７と、この電極板６，７間
に挟持された１個以上の平板状正特性サーミスタ３，４
．５とからなり、前記電極板６，７は、正特性サーミスタ３，４．５との
対向位置に、正特性サーミスタ側に弾力的に突出する切
起し舌片１０が形成され、かつ正特性サーミスタ３．．
４．５の周囲に、正特性サーミスタの移動を阻止する突
起１１，１２．１３が形成されてなり、前記正特性サー
ミスタ３，４．５が電極板６，７で挾持された加熱部２
は、全体が絶縁シート９で包囲されるとともに、この絶
縁シート９を介して電極板６，７に対向する平板部と筒
体１の内面と弾力的に接触する半円状部とを有する熱伝
導板１０．１１で挟持されて筒体１内に嵌入されている
ことを特徴とする筒形ヒータ。