JPS5833455B2 - 空気調和機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は空気調和機に関するもので、その目的とすると
ころは、液体（たとえば蒸発器あるいは冷却器となる熱
交換器から生じたドレン水）を、凝縮器あるいは放熱器
となる熱交換器に噴霧して、蒸発させたのち、排出する
ようにして凝縮器等の伝熱性能を著しく向上させると共
に空気調和機の周辺を汚濁したり、水滴が外部に飛散す
ることのない空気調和機を提供するにある。

一般に、蒸発器あるいは冷却器によって、空気を冷却す
ると、空気中の湿気が凝縮してドレン水が生じる。

従来、こめようにして空気調和機に生じたドレン水は、
建物の壁を貫通して設けられた排水管を通して排出処理
されていたが、高層の建物に設置した場合には壁面を汚
したり、下の通行人に降りかかったりする不都合があっ
た。

渣た、上記欠点を解消するため、ドレン水を室外側に導
びき室外ファンに設けられたスリングリングなどで凝縮
器あるいは放熱器に降りかけて処理することが、考案さ
れている。

しかしながら、このような方法は、凝縮器あるいは放熱
器に降りかけられる水滴の粒子が大きい上に、この水滴
の蒸発量とは無関係に降りかけられるため、蒸発しきれ
ない水滴が外部に飛散するため、やはり、壁面を汚した
り、下の通行人に降りかかったりする欠点を有していた
。

本発明は上記のような欠点を解消したもので、以下、本
発明の一実施例を図面を用いて詳細に説明する。

第１図は本発明の空気調和機である。１は室内側熱交換
器で、蒸発器として作用する。

２は室内送風機であり室外送風機３と同一の電動機４に
より駆動される。

５は室外側熱交換器で、凝縮器として作用する。

尚、６はドレン水受であり、７はドレン水を室外側熱交
換器に噴霧する超音波霧化器である。

また、８は制御器で、室外側熱交換器５の内部流体であ
る冷媒の圧力を検出して、超音波霧化器７の入力電圧を
制御するものである。

次にその作用を説明する。

第１図において、室内側熱交換器１の表面に、室内空気
中の湿気が凝縮して生じたドレン水は、ドレン水受６で
収集され、超音波霧化器７により、室外側熱交換器５に
噴霧される。

この時、噴霧されたドレン水は、室外送風機３により流
動される室外空気より吸熱し蒸発すると共に、室外熱交
換器５に当たって、冷媒より吸熱して蒸発したのち、外
部へ排出される。

しかしながら、室外熱交換器５の冷媒圧力が低い場合に
は、噴霧されたドレン水の蒸発量は第２図に示すように
少なくなる。

したがって、このような場合、本実施例にかいては制御
器８により冷媒圧力を検出して、超音波霧化器７の入力
電圧を下げて噴霧量を減少させる。

筐た逆に冷媒圧力が高くなり、蒸発量が増加した場合に
は、制御器８により超音波霧化器７の入力電圧を上げて
、噴霧量を増加させる。

第３図にこの超音波霧化器７の入力電圧と噴霧量の関係
を示した。

ｌた、上記実施例においては、超音波霧化器７の入力電
圧を冷媒圧力を検出する制御器８により部側したが、本
発明はこれに限らず、第１図に破線で示したように、噴
霧されたドレン水の蒸発量に影響する空気の湿度を検出
する制御器９を用いても良いことは明らかである。

また、その場合の空気湿度と蒸発量の関係を第４図に示
した。

すなわち、空気の相対湿度が高い場合には蒸発量が少な
いため、噴霧量も減少させ、逆に相対湿度が低い場合に
は蒸発量が多くなるため、噴霧量を増加させる。

ただし、第２図、第３図、第４図に示した緒特性は、本
実施例の場合にのみ適用可能で、熱交換器、超音波霧化
器などの仕様が変われば適用できないが、その傾向は十
分に示しているものである。

また、上記の実施例においては、室内側熱交換器に生じ
たドレン水のみを噴霧したが、他に水タンクを設けて、
凝縮器あるいは放熱器に噴霧することにより、伝熱性能
を向上させた空気調和機として適用できることは明らか
である。

さらに、液体の噴霧化の方法として、上記の実施例にお
いては超音波霧化器を採用したが、これに限らず、他の
噴霧量調節可能な霧化器であれば良く、たとえば遠心式
霧化器を採用して、その回転数を制御しても良い。

上記のように、本発明はドレン水などの液体を凝縮器あ
るいは放熱器に噴霧して、蒸発させたのち、排出するよ
うにすると共に、噴霧された液体の蒸発量に応じて、上
記液体の噴霧量を制御することを特徴とする空気調和機
であるから、空気調和機を高層の建物に設置した場合に
も、特別にドレン水などの液体を排出するための排水管
を設けることなく、壁面を汚したり、下の通行人に水滴
が降りかかったりすることを防止できる。

さらに液体の噴霧量はその液体の蒸発量に応じて制御さ
れるため、蒸発しきれない水滴が外部に飛散して壁面を
汚したり、通行人に迷惑をかけることもない。

さらに、噴霧された液体は凝縮器、あるいは放熱器から
も吸熱して蒸発するため、熱交換器の伝熱性能を著しく
向上させる。

また、本発明は凝縮器あるいは放熱器の内部流体の温度
あるいは圧力を検出して、噴霧量を制御するものである
から、内部流体の温度あるいは圧力が高いときに、噴霧
量を増加させることにより、液体の蒸発量が増しその蒸
発潜熱により、凝縮器あるいは放熱器の性能向上がはか
れるそめ、内部流体の圧力や温度の異常上昇が防止でき
、常に適正圧力、温度のもとて空気調和機を運転できる
ものである。

さらに本発明は、噴霧された液体の蒸発量に影響する空
気温度あるいは湿度を検出して、上記液体の噴霧量を制
御するものであるから、たとえば暖房運転時の室内ユニ
ットに本発明を用いた場合、この種の空気調和機の欠点
であった加湿ができないという点を解決できると共に、
室内の湿度を適正に調節することができる。

また、本発明を水の蒸発潜熱を利用して、伝熱性能を向
上させた、いわゆる蒸発式熱交換器を用いた空気調和機
に適用した場合、噴霧された液体の蒸発量に応じて、上
記液体の噴霧量を部側するため、必要最少限の噴霧量で
、蒸発式熱交換器の性能を最大限に発揮させることがで
きる。

以上のように、本発明はドレン水の排出処理、内部流体
の温度、圧力制御、暖房運転時の室内湿度の調節、さら
に蒸発式熱交換器の性能向上などの点に卦いて、多大な
効果を発揮する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の空気調和機の一実施例を示す断面図、
第２図は冷媒体力と蒸発量の関係図、第３図は入力電圧
と噴霧量の関係図、第４図は相対湿度と蒸発量の関係図 １．５・・・熱交換器、７・・・超音波霧化器、８，９
・・・制御器。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 凝縮器あるいは放熱器となる熱交換器に対して液体
   を噴霧して蒸発させたのち空気調和機から排出するよう
   にすると共に噴霧された液体の蒸発量に応じて上記液体
   の噴霧量を制御することを特徴とする空気調和機。 ２ 蒸発させて排出する液体の噴霧量の制御として、蒸
   発量に影響を及ぼす凝縮器あるいは放熱器となった熱交
   換器の内部流体の温度あるいは圧力を検出する制御器を
   設けた特許請求の範囲第１項記載の空気調和機。 ３ 蒸発させて排出する液体の噴霧量の制御として蒸発
   量に影響を及ぼす空気温度あるいは湿度を検出する制御
   器を設けた特許請求の範囲第１項記載の空気調和機。