JPS5832574B2 - 乳蛋白質人工肉の製造方法 - Google Patents

乳蛋白質人工肉の製造方法

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JPS5832574B2
JPS5832574B2 JP4615976A JP4615976A JPS5832574B2 JP S5832574 B2 JPS5832574 B2 JP S5832574B2 JP 4615976 A JP4615976 A JP 4615976A JP 4615976 A JP4615976 A JP 4615976A JP S5832574 B2 JPS5832574 B2 JP S5832574B2
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artificial
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勇 稲村
光永 金
通裕 石黒
収治 川井
修三 大薮
直樹 八木
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KURARE KK
MINAMINIPPON RAKUNO KYODO KK
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KURARE KK
MINAMINIPPON RAKUNO KYODO KK
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、乳蛋白質からのゲルに好ましくは剪断応力を
与えつつ熱処理することによって人工肉を製造する方法
に関するものである。
近時、新しい蛋白質食品の研究が整んに行われ、現在す
でに数多くの可食蛋白質食品いわゆる人工肉が製造され
実用の段階に入りつつある。
例えば、大豆蛋白あるいは小麦蛋白などから人工肉を製
造する方法は比較的古くから広範に研究されているが、
その方法は大別して熱処理して内軟の外観を与える場合
と、一旦アルカリ液に溶解させてから酸凝固浴中に柱入
し、微細な繊維状の蛋白質を得てこれを内軟に仕上げる
場合とがある。
乳蛋白質についても、現在、既にそのミセル化物を種々
の方法でゲル化させ、そのゲル化物に応力を加えて配向
した繊維状ゲル化物にしたのち酸や塩で固定し人工肉を
製造する方法が知られている。
ところが、このようにして得られた乳蛋白質人工肉は、
含まれるカゼインが熱変性しにくく、例えば100℃の
水系で煮た場合に熱変性を起さず触感的に問題がある。
また、該人工肉は特定の酸を用いない限り耐熱性が悪く
、加熱調理した時に形が崩れ、組織が完全に無くなって
しまう場合が多い。
さらに、酸、塩によって化学的に固定する場合には、酸
、塩がゲル化物の内部に浸透して行く必要があり、人工
肉の厚みをあまり大きく出来ないなど形状に制限があり
、また当然酸、塩などの化学物質は製品の中部に残存す
ることになり、栄養学的な面でも問題が生ずる可能性が
ある。
さらに、このような方法では中和、水洗工程あるいは排
水処理など作業が比較的煩雑でもある。
ところが、一方、熱処理によって人工肉を得る方法につ
いても、乳蛋白質の場合、その主成分であるカゼインが
一般に普通の方法では熱変性しにくいと考えられている
ためかあまり研究されておらず、たとえ研究されていた
としても非常に柔かい製品しか得られておらず、人工肉
として供するには強度、組織の面であまりにも天然肉に
比して劣っているのが現状である。
本発明者らは、乳蛋白質から強度が高くかつ組織が良く
発達した耐熱性の良好な人工肉を得るために、乳蛋白質
あるいはそれと他の非繊維状動植物蛋白質との混合物の
ミセル化物から得られるゲルを、好ましくは展延、圧搾
、素練りなどの操作を加えた後、さらに好ましくは剪断
応力を与えつつ、60°C〜170℃にて実質的に水分
が蒸発しないようにして熱処理することが有効であるこ
とを見出し本発明を完成した。
以下に本発明をさらに詳細に説明する。
原料の乳蛋白質としては牛乳をそのまま用いてもよいし
、あるいは脱脂粉乳カゼイン、ホエー蛋白質に加工した
ものを用いてもよい。
それらを単独でもあるいは他の非繊維状動植物蛋白質と
の混合物にして適当な方法でミセル化し、さらにゲル化
を行う。
例えば、ミセル化にはCa2+2Mg2+イオンのよう
な金属多価イオンを用いる方法、そしてゲル化には蛋白
質分解酵素、あるいは還元剤を用いる方法、などが考案
されているが、いずれの方法を採用しても本発明の適用
は可能である。
そして、得られたフィブリル化能を有するゲル化物を好
ましくは展延、圧搾、素練りなどの操作を加えて繊維構
造をより強固にした後に水を添加あるいは添加しないで
オートクレーブに仕込み、60〜170℃で好ましくは
100〜130℃で数分間〜数時間、好ましくは剪断応
力を与えつつ熱処理を行う。
この場合、ゲル化物に剪断応力を与える方法は攪拌、素
練り、圧搾等によって行えばよく、それらの操作に適し
た装置をオートクレーブに取付ければよい。
剪断応力をかけつつ熱処理することによって、剪断応力
の方向に高度に配向した組織を保たせたまま熱固定する
ことができ、強度、組織が共に良く発達した人工肉製品
を得ることが可能であり、またゲル化の方法を自由に選
ぶことによって、強度、組織などにおいて製品に種々の
バラエティ−を持たすことも可能である。
さらに強度を増すために、適当な結合剤、好ましくは熱
凝固性を有する卵白などをゲルに添加してよく、混合す
ると同時に展延、圧搾、素練りなどの操作を加えたのち
剪断応力を与えつつ熱処理することも有益である。
ゲル化物をオートクレーブに仕込む際に水を添加しても
可能であるが、むしろ添加しない方が強度向上のため好
ましかった。
また、ゲル化を蛋白質分解酵素を用いて行った場合にも
、熱処理工程で酵素の失活と同時に蛋白質の熱変性を行
うことが可能であり、本発明の方法で首尾よく人工肉を
製造することが出来る。
特に、蛋白質分解酵素で得たゲル化物は、還元剤を用い
るなどの方法で得たゲル化物に比して、繊維構造を有す
る組織が良く発達しており、従って熱処理後に得られる
人工肉製品も組織が非常によく発達しており、耐熱性も
優れており、しかも製品収率が他の場合の2〜3倍もあ
り、特に本発明に採用するのに有利である。
このようにして得られる乳蛋白質人工肉は既に熱変性し
ており、剪断応力を与えた方向に高度に配向した組織が
存在し、噛むと肉様の噛み応えがあり、外観、触感、歯
触り共に天然肉に極めて類似している。
また、加熱調理しても、例えば煮る。炒める、焼くなど
しても組織は全く崩れず、そのままの形態を保持し、従
来の酸固定の方法による乳蛋白質人工肉より数段耐熱性
が向上している。
さらに本発明で得た人工肉は既に熱変性を起しており、
酸固定して得た人工肉のように水系で煮沸しても熱変性
を起こさず、煮た効果が現われないという不都合は生じ
ない。
また本発明では、全製造プロセスが極めて簡略であり、
用いる試薬も少なく、従って製造した人工肉の栄養学的
な問題も少ないと考えられる。
このような本発明で得られた乳蛋白質人工肉に適当な色
素、調味料およびフレーバー等を添加混合すると、外観
、触感、味覚において鳥獣魚貝類の天然肉に極めて類似
した人工肉食品が得られる3以下、実施例によって本発
明を説明する。
実施例 1 カゼイン1oo9を55℃の温水400rulに懸濁し
25φアンモニア水7.5 ml加えて完全に溶解し、
次いでCaC410gを加えて攪拌して蛋白質ミセルを
形成させた。
次に、パパイン末0,3gを予め少量の水に溶かしてか
ら添加し、攪拌混合する。
その温度でしばらく放置しておくと、離水を伴ったゲル
化が起り繊維状ゲル化物が得られた。
該繊維状ゲル化物に展延、圧搾、素練りの操作を加えて
繊維構造を配向させると同時により強固にしておき、オ
ートクレーブに水を添加しないでそのまま仕込み、完全
密閉系で120℃で45分間熱処理を行った。
このような熱処理によって、切断最大応力(注1)が1
.2kgの強固な乳蛋白質人工肉を仕込みゲル化物とほ
ぼ同量(約240g)得ることが出来た。
このものは熱処理前にゲルに存在していた配向した繊維
構造の方向に組織が存在しており、噛むと肉様の噛み応
えがあり、外観触感、歯触りとも天然肉に類似していた
また、このものは既に熱変性を起しており、耐熱性は充
分にあり、保水性も極めてよいものであった。
しかもこの場合、酵素は熱で完全に失活しており、空気
中に放置しておいても数日後に腐敗するまでは軟化した
り乾燥したりすることはなかった。
(注1)幅10mm、高さ12mrn1厚さ5山で先端
角度1000のステンレス製擬似歯に よる乳蛋白質人工肉の圧縮試験の結果で あり、牛肉を用いての試験結果では3.8kgである。
実施例 2 熱処理を行うに際し、約40Or−p−mで攪拌翼を回
転させてゲル化物に剪断応力を与えつつ行ったこと以外
は実施例1と全く同様の方法で乳蛋白質人工肉を得た。
該人工肉は切断最大応力は3.5kgで強固なものであ
り、熱処理時に与えられた剪断応力の方向に高度に配向
した組織が発達しており、噛むと肉様の噛み応えがあり
、外観、触感、歯触りとも天然肉に極めて類似していた
実施例 3 繊維状ゲル化物に生卵白58gを加えて、よく混合する
と同時に展延、圧搾、素練りなどの操作を加えて繊維構
造を配向させると同時により強固にしておき、オートク
レーブに仕込むこと以外は実施例2と全く同様の方法で
乳蛋白質人工肉を得た。
該人工肉は切断最大応力が4.5 kgの強固なもので
、熱処理時に与えられた剪断応力の方向に高度に配向し
た組織を有していた。
実施例 4 カゼイン14gとグルテン6gを約55℃の温水80m
1に懸濁し、25饅アンモニア水1.5mlを加えて攪
拌溶解した。
これにパパイン末0.06,9を予め少量の水に溶かし
てから添加し、よく混合したのちCaCl21gを加え
ると、白色のミセル状を経て繊維状ゲル化物が得られた
該繊維状ゲル化物に展延、圧搾、素練りの操作を加えて
繊維構造を配向させると同時により強固にしておき、オ
ートクレーブに水を添加せずにそのまま仕込み、完全密
閉系で120℃で45分間、熱処理を行った。
このようにして、含水率62.4%、切断最大応力1.
25kgの弾力性に富んだ乳蛋白質人工肉を約30g得
ることが出来た。
実施例 5 カゼイン50gを約60’C(7)水950 TLl(
r)水に懸濁させ、これに25饅アンモニア水3mlを
加えて完全に溶解した。
次にその溶液を95℃で4分間加熱してから、Ca C
1325,5gを水20m1に溶解したものを添加攪拌
して、pHを6.2にした。
このものを空気中で放冷するとゲルが生じた。
このゲル化物に展延、圧搾、素練りの操作を加えた後、
水を添加しないでオートクレーブに仕込み、約40Or
、p−mで攪拌翼を回申させてゲル化物に剪断応力を与
えつつ120℃で45分間、熱処理を行った。
このようにして、切断最大応力3.8kgの乳蛋白質人
工肉を仕込みゲル化物とほぼ同量(約67.5 g)得
ることができた。
このものもやはり熱処理時に与えられた剪断応力の方向
に配向した組織が発達しており、噛むと肉様の触感があ
った。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 乳蛋白質またはそれと他の非繊維状動植物蛋白質と
    の混合物のミセル化物から得られるゲルを、60〜17
    0℃で実質的に水分が蒸発しないようにして熱処理する
    ことを特徴とする乳蛋白質人工肉の製造方法。 2、特許請求の範囲1において、ミセル化物に蛋白質分
    解酵素を添加して得られるゲルを使用することを特徴と
    する乳蛋白質人工肉の製造方法。
JP4615976A 1976-04-21 1976-04-21 乳蛋白質人工肉の製造方法 Expired JPS5832574B2 (ja)

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JP4615976A JPS5832574B2 (ja) 1976-04-21 1976-04-21 乳蛋白質人工肉の製造方法

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JPS52130946A JPS52130946A (en) 1977-11-02
JPS5832574B2 true JPS5832574B2 (ja) 1983-07-14

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62166571U (ja) * 1986-04-07 1987-10-22

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS62166571U (ja) * 1986-04-07 1987-10-22

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JPS52130946A (en) 1977-11-02

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