JPS5832101Y2 - 冷暖房装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、冷暖房装置の低圧圧力低下時の運転補償に
関するものである。

従来の冷暖房装置に於ては、暖房サイクル運転中に除霜
運転に切替った時、一時的に高圧圧力が急激に低下し、
高圧側から低圧側への冷媒供給が適量確保できなくなる
。

これに伴って低圧圧力が低下し、低圧圧力開閉器の作動
により装置が異常停止するという欠点があった。

この考案は、このような実情に鑑みてなされたもので、
暖房サイクル時に高圧側の圧力が所定値よりも低下した
ときは低圧圧力開閉器の作動を無効化し、上記欠点を除
去しようとするものである。

以下、この考案の一実施例を図にもとづき説明する。

第１図は冷暖房サイクル図、第２図は電気回路図を示す
。

第１図に於て、１は圧縮機、２は四方切替弁装置、３は
プレートフィンチューブ式の熱源側熱交換器、４は送風
機、５は四方切替弁装置２による冷媒圧力の切替に連動
して冷媒通路を切替えるマニホールドチェック弁、６は
サクション熱交換器、７は熱交換器７ａ付のアキューム
レーター、８は過冷却調整弁、９は水と熱交換する利用
側熱交換器、１０は電磁弁、１１はキャピラリーチュー
ブで、電磁弁１０が開路すると過冷却調整弁８のバイパ
ス回路Ａを形成するとともに過冷却調整弁８の感温部８
ａを冷却し、強制的に過冷却調整弁８の開度を大きくす
る。

１２は通常の高圧圧力開閉器、１３は暖房サイクル時に
は高圧側、冷房サイクル時には低圧側となる回路に設け
られた高圧スイッチ、１４は低圧圧力開閉器、１５は低
圧スイッチ、１６は冷水用サーモスタット、１７は温水
用サーモスタット、１８は凍結防止用温度開閉器、１９
は外気温度と熱源側熱交換器３出口側の冷媒温度との温
度差により着霜状態を感知するデアイサーである。

尚、図中実線矢印方向は冷房時、破線矢印方向は暖房時
の冷媒の流れ方向を示す。

第２図に於て、ＳＷｌは装置の運転スイッチ、Ｘｌは運
転指令用リレーで、Ｘｌａ、Ｘｌｂは該リレーのａ接点
、ｂ接点である。

Ｘ２は自己保持用リレーで３、Ｘ２ａは該リレーのａ接
点、ＳＷ２は冷暖切替スイッチ、２３Ｗ１は冷水用サー
モスタット１６の接点、２３Ｗ２は温水用サーモスタッ
ト１７の接点、５２Ｃは圧縮機１の運転用電磁接触器で
、５２Ｃａは該接触器のａ接点、５２Ｆは送風機４の運
転用電磁接触器、２３Ｄはデアイサー１９の接点で、着
霜を感知すると開路する。

Ｓ■１は四方切替弁装置２の電磁コイルである。

５１ Ｃは圧縮機１の保護装置（図示せず）の接点、６
３ＰＨ１は高圧圧力開閉器１２の接点、６３ＰＬ１は低
圧圧力開閉器１４の接点、２３Ｗ３は凍結防止用温度開
閉器１８の接点である。

６３ＰＨ２は高圧スイッチ１３の接点で、当該圧力が所
定値よりも低下すると閉路する。

６３ ＰＬ ２は低圧スイッチ１５の接点で、作動圧力
は低圧圧力開閉器１４の作動圧力より高く、低圧圧力が
低下すると閉路する。

Ｘ３は高圧スイッチの接点６３ＰＨ２に連動する高圧ス
イッチ用リレーで、Ｘ３ａは該リレーのａ接点、Ｓｖ２
は、電磁弁１０の電磁コイルである。

次に作用について説明する。

まず、電源を通電すると運転指令用リレーＸ１のｂ接点
Ｘｌｂを経て自己保持用リレーＸ２が励磁され、該ａ接
点Ｘ２ａが閉路し自己保持される。

ついで、冷暖切替スイッチＳＷ２を暖房にセットし、運
転スイッチＳＷ１を閉路すると運転指令用リレーＸ１が
励磁されて圧縮機運転用電磁接触器５２Ｃが励磁され暖
房サイクル運転を開始する。

このとき、高圧圧力が低く、高圧スイッチ１３の接点６
３ ＰＨ２が閉路するので高圧スイッチ用リレーＸ３が
励磁され、低圧圧力開閉器１４の接点６３ ＰＬ １の
短絡回路を形成するとともに、低圧圧力が低下して低圧
スイッチ１５の接点６３ ＰＬ ２が閉路すると、電磁
弁１０の電磁コイルＳＶ２が励磁され、電磁弁１０が開
路し、過冷却調整弁８のバイパス回路Ａを形成する。

従って、過冷却調整弁８の感温部８ａを冷却し、強制的
に過冷却調整弁８を開き、低圧側への冷媒供給を適量に
し、低圧圧力の異常低下を防ぐ。

次に着霜し、テ゛アイサー１９の接点２３Ｄが開路する
と四方切替弁装置２の電磁コイルＳＶ１への通電を解除
され冷房サイクルに切替わり除霜運転となる。

このとき、高圧圧力は急激に低下し、これにともなって
低圧圧力も低下する。

ところが、高圧スイッチ１３の接点６３ＰＨ２は低圧圧
力を感知するため閉路し、高圧スイッチ用リレーＸ３を
励磁させ、高圧スイッチ用リレーのａ接点Ｘ３ａは閉路
し低圧圧力開閉器１４の接点６３ ＰＬ １を短絡する
とともに低圧スイッチ１５の接点６３ ＰＬ ２の閉路
により電磁弁１０の電磁コイルＳｖ２が励磁され、電磁
弁１０を開路する。

尚、冷房サイクル運転時は高圧スイッチ１３は低圧側と
なるため、高圧スイッチ１３の接点６３ＰＨ２は閉路し
ており高圧スイッチ用リレーのａ接点Ｘ３ａは常に閉路
しているため、電磁弁１０の電磁コイルＳＶ２は低圧ス
イッチ１５の接点６３ ＰＬ ２にのみ関係し、低圧圧
力開閉器１４の接点６３ ＰＬ １の短絡回路は、冷暖
切替スイッチＳＷ２が開路しているため、短絡回路を形
成しない。

第３図、および第４図は、この考案の他の実施例を示し
、第３図は冷暖房サイクル図、第４図は電気回路図であ
る。

尚、図中第１図、および゛第２図と同一符号は、同一ま
たは相当部分を示す。

すなわち、第３図に示すように高圧スイッチ１３を冷房
サイクル、および暖房サイクル共に高圧側となる回路に
設け、電気回路を第４図に示すように、暖房運転時に高
圧圧力が低下したときのみ、高圧スイッチ用リレーＸ３
を励磁するようにし、電磁弁１０の電磁コイルＳＶ２の
回路の高圧スイッチ用リレーのａ接点Ｘ３ａを冷房時は
冷暖切替スイッチＳＷ２により短絡するように構成する
と、暖房サイクル運転中は、前記実施例と同様の作用を
なす。

また、除霜運転になると、高圧圧力が急激に低下するた
め高圧スイッチ１３は高圧圧力の低下を感知して高圧ス
イッチ用リレーＸ３を励磁し、高圧スイッチ用リレーの
ａ接点Ｘ３ａの閉路により、低圧圧力開閉器１４の接点
６３ ＰＬ １の短絡回路を形成するとともに、低圧圧
力の低下により低圧スイッチ１５の接点６３ ＰＬ ２
の閉路により電磁弁１０の電磁コイルＳＶ２を励磁させ
る。

尚、冷房サイクル運転時は冷暖切替スイッチＳＷ２によ
り高圧スイッチ用リレーＸ３の回路への通電は遮断され
電磁弁１０の電磁コイルＳＶ２の回路の高圧スイッチ用
リレーのａ接点Ｘ３ａは短絡されるため、低圧圧力開閉
器１４の接点６３ ＰＬ １の短絡回路は形成せず、電
磁弁１０の電磁コイルＳＶ２は低圧スイッチの接点６３
ＰＬ ２にのみ関係する。

以上のようにこの考案では、高圧圧力が所定値よりも低
下したとき作動する高圧スイッチを設け、この高圧スイ
ッチによって暖房運転時高圧圧力が低下したとき低圧圧
力開閉器の作動を無効化するようにしたので、暖房サイ
クルにおいて、除霜運転に切替った時、高圧圧力急激低
下に伴う低圧圧力低下により低圧圧力開閉器が作動し装
置が異常停止するという問題を解消できる。

また、圧力検出により行なうので、その応答性も速く、
確実に異常停止を防止することができる。

さらに、除霜スイッチにより低圧圧力開閉器の作動を無
効化するようにした従来のものでは、四方切換弁装置の
電磁コイルが不良で、冷媒回路が除霜サイクル切換って
いなくとも低圧圧力開閉器の作動が無効化されることに
なる。

係る状態では異常故に低圧圧力開閉器により運転停止し
なければならないが、そのま・運転が継続されることに
なる。

しかし、この考案では圧力検出のため冷媒回路が除霜サ
イクルに９１１換った結果により低圧圧力開閉器の作動
を無効化するので、上述した問題は解消される。

また、暖房開始時、例えば水方式のものでは水温が低い
ため低圧圧力が低くなって低圧圧力開閉器により運転停
止することになるが、この考案では、この場合において
も低圧圧力開閉器の作動を無効化するので、暖房の立上
りを円滑に乗り切ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図はこの考案の一実施例を示す冷暖房
サイクル図、および電気回路図、第３図および第４図は
この考案の他の実施例を示す冷暖房サイクル図、および
電気回路図である。 尚、図中同一符号は同一または相当部分を示す。 図中、１は圧縮機、２は四方切替弁装置、３は熱源側熱
交換器、８は過冷却調整弁、９は利用側熱交換器、１３
は高圧スイッチ、１４は低圧圧力開閉器である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 冷媒の流通方向を切換えて冷房、あるいは暖房サイクル
   運転を行なわせる四方切替弁装置、上記両サイクルのそ
   れぞれの運転時に低圧側の異常圧力を検出してその運転
   を停止させる低圧圧力開閉器、および上記暖房サイクル
   時において高圧側圧力が所定値よりも低下したことを検
   出して上記低圧圧力開閉器の作動を無効化する高圧スイ
   ッチを備えた冷暖房装置。