JPS5832058Y2 - バキユ−ム電磁弁 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、内燃機関等に使用するバキューム電磁弁に係
るものである。

従来のバキューム電磁弁は第３図に示す如くケーシング
３′内に固定コア４′と移動コア５′が内蔵されており
、該移動コアの両端部に２個の弾性体７′を備え、この
移動コアの移動軸方向の両端部に設けた第１弁室Ａ′の
弁座Ｃ′と第２弁室Ｂ′に臨む固定コア中心部の弁口部
を交互に開閉するのが一般的構造であり、この機構によ
れば移動コア５′の外周に第４図の如き流通溝Ｈが設け
られている。

そしてこの従来品においては各弁口部が本体の上。

下および側部に張り出しており、よって取付配管時には
各々の両端からの接続が必要となり取付場所が限定され
ると共に、移動コアの両端部に弁口部がある為に該移動
コア外周部に流通路を形成する必要があり、流量が制限
される上、流通路のための溝加工が困難であった。

又、これ等の構造では外部より手動にて弁の開閉を試み
ることは不可能であった。

本考案はこの様な問題を解決すべく、弁口部のすべてを
同一方向側に形成すると共に、移動コアの動きに合わせ
、バキュームの力により弁口部を開閉する為の弁棒を設
け、外部から手動にて弁の開閉を可能にしたバキューム
電磁弁を提供するものである。

即ち、本考案は例えば内燃機関等のインチクイマニホー
ルドの負圧を利用してバキュームダイヤフラム等を作用
させ、エンジン制御等をする場合に使用するバキューム
電磁弁に関するもので第１弁室Ａおよび第２弁室Ｂに連
通孔Ｇを穿設し、この連通孔Ｇに連通ずる流入通路Ｅお
よび第１弁室Ａに連通ずる流出通路Ｆを形成したバルブ
ボテ゛−■の該連通孔Ｇに、弁棒８を挿入し、非通電時
は移動コア５をスプリング６で第１弁座Ｃに押圧し、流
入通路Ｅと流出通路Ｆとを遮断するとともに、流出通路
Ｆを大気開放とし、通電時は移動コア５の作動により流
通孔Ｇと流入通路Ｆを連通ずると同時に負圧により弁棒
８が第２弁座りに吸着して大気とを遮断し、流入通路Ｅ
と流出通路Ｆを連通ずるようにすると共に各通路を同一
側に設けたことを特徴とするものである。

以下、本考案の１実施例を図面に基き説明する。

図中１は、バルブボテ゛−で第１弁室Ａと第２弁室Ｂと
を連通ずる連通孔Ｇが穿設され、この連通孔Ｇの両端に
は第１弁座Ｃと第２弁座りが、又、連通孔Ｇの途中には
Ｆなる流出通路が形成されている。

第１弁座Ｃを含む第１弁室Ａは筒状のケーシング３にて
包囲されており、この弁室Ａには流入通路Ｅが開口され
ている。

又、前記連通孔Ｇにはケーシング内の移動コア５の動き
により進退する弁棒８が挿入され、この弁棒の頭部は第
２弁室Ｂに位置して頭部下面には第２弁座りに接離開閉
する弁パツキン９を装着している。

筒状のケーシング３の内部下端には、固定コア４が設け
られ、この上部には圧縮コイルばね６を介して中央部に
弁シートとなる弾性体７を備えた移動コア５が設けられ
、常時は、この移動コア上面が第１弁座Ｃの下面に圧接
している状態にある。

（第１図）そしてケーシング３の周囲にはコイル２が巻
装されており、このコイルへの電流の流通、停止により
移動コア５が上下し、弁座Ｃと接離開閉されるようにな
っている。

１０は第２弁室に設けられたフィルター、１３はキャッ
プ、１１．１２は第１弁室Ａの気密保持の為のＯノング
、である。

次に本考案の１実施例の作用効果について説明する。

インティクマニホールドの負圧を流入通路Ｅに導き、コ
イル２に通電し励磁させると、移動コア５がスプリング
６に抗して吸引され、第２図の如く第１弁座Ｃと移動コ
ア５とが離れ、流入通路Ｅと連通孔Ｇ及び流出通路Ｆと
が連通ずる。

この時移動コア５が吸引されると同時にインティクマニ
ホールドの負圧により、弁パツキン９を備えた弁棒８が
第２弁座りに吸着され、常時大気圧となっていた連通孔
Ｇ及び流出通路Ｆが負圧となり、バキュームダイヤフラ
ム等を作動させる。

またコイル２の通電が遮断されると、スプリング６によ
り、移動コア５が第２弁座りに吸着して大気圧との連通
遮断している弁パツキン９の吸着力に抗して弁棒８を外
方に移動させ、流出通路Ｆ及び連通孔Ｇを大気圧にする
と共に移動コア５により第１弁座Ｃを閉とし吸気通路Ｅ
と連通孔Ｇとの連通を遮断する。

この際流出通路Ｆの排気を容易に行う為に弁棒８の先端
から弁パツキン９端面迄の長さは第１弁座Ｃと第２弁座
りの両端迄の長さより長くなっている。

本考案によれば流入通路Ｅ・流出通路Ｆ及び第２弁室Ｂ
を同一方向側にまとめることが出来、例えば内燃機関等
に於ける取付・配管の際、同一方向側のみですみ、限定
されていた取付場所が拡大されると共にキャップ１３、
及びフィルター１０を取外せば、外部から手動により、
第２弁室Ｂに挿入されている弁棒８を進退させることに
より、移動コア５を動かし、第１弁座Ｃあるいは第２弁
座りの接離開閉によって、流入通路Ｅ・流出通路Ｆとを
連通又は遮断することが可能となり、バキュームダイヤ
フラム等を利用したアクチェーターの微調整を容易にす
ることが出来る。

又、本考案においては、従来の電磁弁において必要とし
た移動コア５′に流通溝Ｈを加工する必要がなく、流量
を多くとることが可能であり、且つ移動コア５′の両端
にて交互に弁座を開閉する形態でなく、それぞれの弁座
に当接する弁シート部が分れている為に特にバキューム
電磁弁の作動中、振動・衝撃による移動コア５の影響を
受けることが少なく、弁部からの流体洩れが非常に少な
いという大きな特長を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図、および゛第２図は、本考案によるバキューム電
磁弁の１実施例を示す縦断面図で、第１図は非通電時、
第２図は通電時の状態を示す。 又、第３図は従来の電磁弁の縦断面図を示し、第４図は
、従来の電磁弁の移動コアの拡大横断面図である。 １・・・・・・バルブボテ゛−１２・・・・・・コイル
、３・・・・・・ケーシング、４・・・・・・固定コア
、５，５′・・・・・・移動コア、６・・・・・・スプ
リング、７・・・・・・弾性パツキン、８・・・・・・
弁棒、９・・・・・・弁パツキン、１０・・・・・・フ
ィルター、１１．１２・・・・・・Ｏリング、１３・・
・・・・キャップ、Ａ・・・・・・第１弁室、Ｂ・・・
・・・第２弁室、Ｃ・・・・・・第１弁座、Ｄ・・・・
・・第２弁座、Ｅ・・・・・・流入通路、Ｆ・・・・・
・流出通路、Ｇ・・・・・・連通孔。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 電磁コイルを利用して弁体の開閉を行うバキューム弁に
   おいてバルブボテ゛−１の下部中心に筒状のケーシング
   ３を設けて第１弁室Ａを形成すると共に上端部に第２弁
   室Ｂを形成し、この両弁室Ａ。 Ｂを連通孔Ｇにて接続し、前記第１弁室Ａに第■弁座Ｃ
   を突出して形成すると共に、第２弁室Ｂには第２弁座り
   を突出して形成し、この連通孔からは更に側方に向けて
   、流出通路Ｆを設けると共に、第１弁室Ａからも側方に
   向けて流入通路Ｅを設け、前記連通孔Ｇ内には、頭部下
   面に弁パツキンを備えた弁棒８を、その先端が第１弁室
   Ａ内に少し臨む如く設け、前記ケーシング内下部には固
   定コア４を固定すると共にその上部に圧縮コイルばね６
   を介して移動コア５を設けてなるバキューム電磁弁。