JPS5831500B2 - 緊張装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、付加される力を所定の値に制限するように
、ねじの作用によって緊張させるための装置に関する。

ねじによって伝達される力を、ねじを締め付けるために
動力レンチ又はスパナを使用することによって、制限す
ることが可能であることは良く知られている。

しかしながら、この種の手段はねじによって伝達される
力を考慮せず、ねじの頭部に作用するトルクを考慮して
いる。

ところが、摩擦部材の表面、例えばねじ山とねじ頭部の
支持面、の状態に起因するねじにより伝達される軸方向
の力とトルクとの比は一定の範囲に収まらず、広範囲に
ばらつくものである。

同じ効果を得るための他の装置も存在するが、これらの
装置も同様の欠点、即ち摩擦接触する部材の表面の状態
で定まる軸方向の力とトルクとの間の比が広範囲にばら
つくという欠点を有する。

更に、動力レンチの使用には、実施すべき作業に応じて
レンチを正確に取付けることが必要であり、さもなげれ
ば伝達される力は所望の力に一致しない。

作用する力を制御するための手段を組み込んだ装置も同
様に一般に知られているが、これらの手段は何れも通常
、ばね圧縮行程の測定部又を検査部を有しており、それ
故にこれらは操作者の視覚に依存している。

この発明の目的は、このような種々の欠点を克服するこ
とであり、固定支持体に対して動きうる又は調節可能で
ある部材に作用する緊張装置に組み込まれ、力を制限す
るための極く簡単な手段を提供することであり、前記緊
張装置は要求される力に達したときに自動的に解放され
るように配置されている。

この発明によって、固定支持体に対して動きうる又は調
節可能である部材に作用する緊張装置を提供し、この緊
張装置は、ねじとナツトと付加される力を限定するよう
に設けられた少なくとも一個の弾性的に変形可能な手段
とからなり、ナツトは固定支持体に固着された２個の接
合子間に配置され、ナツトと前記接合子の一方はそれら
の間の解放可能な連結を確実にするための補完的連結手
段を具備し一弾性的に変形可能な手段はナツトと他方の
接合子との間に配置される。

従って、他方の接合子は、ねじによって及ぼされ、かつ
ナツトと弾性的に変形可能な手段を介して伝達される力
に抵抗する。

前記の補完的連結手段は、好ましくは、ナツトと接合部
の相対向する面に形成された半径方向のノツチを具備し
、これらのノツチのフランク（斜面）は傾斜している。

他の利点は次の通りである。

即ち、作用する力を減小する方向にねじが回転されると
きに、ナツトがねじによって回転駆動されることを阻止
するように、爪機構がナツトと固定支持体との間に配置
される。

接合子の一方は、固定支持体に対して軸方向に調節可能
であり、ねじによって伝達される限定力を調節すること
ができる。

この発明の他の目的は、前記した型式の装置を具備する
ベルトのテンション調整装置を提供することである。

次に添付図面を参照して、この発明の実施例を詳細に記
載する。

第１図乃至第６図に示す装置は、軸Ｘ−Ｘを有する中空
円筒からなる固定支持体１を具備し、その端部は壁部２
により、他端部はねじ付き栓３により閉鎖される。

壁部２と栓３は同軸の孔２ａ。３ａを有する。

栓３と壁部２との間には、接合子を形成する座金４、ナ
ツト５、ベレビーレ（Ｂｅ１ｌｅｖｉｌｌｅ ）型式の
弾性的に変形可能な２個の座金６、座金６のための支持
と接合部として作用する平座金７がこの順序で配置され
る。

座金４は、ナツト５に面する側面に、半径方向のリブ８
を有し、このリブ８はナツト５の隣接面に形成された該
リブと補完的な形状の凹所又はノツチ９に係合する。

リブ８とノツチ９のフランク（斜面）は、好ましくは、
軸Ｘ−Ｘに平行な直線に対して角度αだげ傾斜し、その
正接（ｔａｎｇｅｎｔ ’。

は接触面の摩擦係数には文等しい。

これらのリフとノツチは係合子の半径方向に構成されて
おり、ナツトと座金４との間の解放可能な補完的連結部
分を形成する。

座金４は更に半径方向に外方に突出した２個の耳部１０
を有し、これらの耳部１０は本体１内の２個の縦方向に
延びる溝１０ａにそれぞれ係合する。

ナツト５はその円周面上に凹所又はノツチ１１を有し、
ノツチ１１ははｇ半径方向に延びる表面１２を有する。

ナツト５と固定支持体１との間に配置されるばね曲げ片
１３は、その一端部１３ａで表面１２に支持され、そし
て固定支持体１の溝１０ａを通過することによって固定
支持体１に保持される。

このために、曲げ片１３ははｇ半径方向に延びる２個の
部分１３ｂと１３ｃを有する。

溝１０ａは固定支持体１の端部に延びなくてもよく、こ
の代わりに個々に分離した穴を固定支持体１の壁部に形
成してもよいことが理解されよう。

しかしながら、図示した形状は製造及び組立が簡単にな
るのでこの形状が好ましい。

ねじ１６はナツト５と係合し、栓３と壁部２を通して延
びる。

壁部２はねじ付き口部１７を有しており、この装置をリ
ブ８上にナツト１９により固定することができる。

ねじとナツトとの間に大きな摩擦を生じさせるべく、合
成樹脂のようなリング２０がナツト５の内側でねじ１６
と接触するように配置される。

第５図及び第６図には、この発明に基づく装置をベルト
のテンション調整装置に適用した例を示す。

ベルトのテンション調整装置は、Ｖ字状溝を有する２個
のブーＩＪ２１，２２を保持する固定支持部１８を具備
し、Ｖ字状断面のベルト２３はプーリ２１，２２のまわ
りに懸けられ、更に第三のプーリ２４のまわりに懸けら
れる。

第三のプーリ２４は調節可能な可動素子２５に保持され
、この可動素子２５は固定支持部１８に関して穴２７を
通して延びるボルト２６によって静止状態に固定される
。

可動素子２５はタブ２８を有し、ねじ１６はタブ２８を
通して延び、頭部２９によってタブ２８に押圧される。

こΣに示した装置は、次のような様式で作動する。

ベルト２３を所望の張力にするために、先ずボルト２６
をゆるめて、可動素子２５を解放する。

そして、ねじ１６を適当なスパナによって締め付ける方
向に回動させる。

接合部４のリブ８に保持されるノツチ９によってナラ１
５０回動が阻止されており、締め付けが可能である。

ベルト２３を伸張させる力は、可動素子２５、ねじ１６
、ナツト５及び半径方向の弾性的に変形可能な座金６を
介して固定支持体１８に伝達される。

ある力以上になると、ベレビーレ型式の座金６は圧搾さ
れて、リブ８は漸次ノツチ９から解離する。

この解離が生じると直ちに、ナツト５は解放されねじと
共に回動を始めて、ベルトを引張り続けることはもはや
不可能となる。

リング２００機能は、ベレビーレ座金６と座金７の摩擦
によって回動に対する抵抗があるけれども、リブ８が解
離されるときにナツト５がねじ１６によって確実に回動
されるように充分な摩擦を生じさせることである。

ばね１３の端部１３ａが一つのノツチ１１から次のノツ
チに飛び越すときにばね１３によって発生されるカチカ
チという打撃音により、操作者は締め付けの終わりを感
じ取ることができることは注目に値する。

角度αで定められる好ましい値は、ノツチ９のリブ８に
働（反動に起因する振動力がベレビーレ座金６に伝達さ
れることを回避することを目的とする。

解放が生じるための力の調節は、固定支持体１の壁部２
と座金４との間の距離を調整するように、それによって
ベレビーレ座金の較正又は予加圧を変化させるように、
ねじ付き栓３の位置を調整することによって達成される
。

この解放力は、選定された較正の関数であり、摩擦接触
する部材の表面状態に依存しておらず、所望の結果が確
実なかつ効果的な様式で達成される。

ベルト２３を解放するためには、単にねじ１６をゆるめ
る方向に回動することを必要とするだけである。

そしてナツト５は、一つのノツチ１１の表面１２に抗し
て接触するばね１３によって静止状態に保持されている
ので、回転駆動されない。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この発明による装置の縦断面図であり、第２
図は、一部を断面にしたこの装置の分解図であり、第３
図は、接合子の詳細図であり、第４図は、第３図に示す
接合子の軸方向の断面図であり、第５図及び第６図は、
この発明の適用例を示し、それぞれその正面図及び側面
図である。 符号の説明、１・・・・・・固定支持体、２・・・・・
・壁部、３・・・・・・栓、４・・・・・・座金、５・
・・・・・ナツト、６・・・・・・ベレビーレ座金（弾
性的に変形可能な部材）、７・・・・・・平座金、８・
・・・・・リブ（補完的連結部分）、９・・・・・・ノ
ツチ（補完的連結部分）、１０・・・・・・耳部、１０
ａ・・・・・・溝、１１・・・・・・ノツチ、１３・・
・・・・ばね片、１６・・・・・・ねじ、１８・・・・
・・固定支持部、２０・・・・・・リング、２１ 、２
２・・・・・・プーリ、２３・・・・・・ベルト、２４
・・・・・・プーリ、２５・・・・・・可動素子。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ねじ１６；ナツト５；および該ナツトと固定支持体
   １の一部である第１接合子２との間に配設された、供給
   される力を決定するために適用される少くとも１個の弾
   性的に変形可能な部材６を備え； 前記ナツト５は、前記弾性的に変形可能な部材６と、固
   定支持体１に対して固定された第２接合子４との間に配
   設されており；前記ナツト５と前記第２接合子４とは、
   両者間の係脱可能な連結を確保するための補完的連結部
   分８，９をそれぞれ具備しており；前記ねじ１６と前記
   ナツト５との間に十分な摩擦が保持され；前記第２接合
   子４と前記ナツト５との間の前記補完的連結部分８，９
   による連結の離脱後、前記ナツト５がねじ１６によって
   回転されるようになることを特徴とする；前記固定支持
   体１に対して可動もしくは調整可能な可動素子２５に力
   を作用させる緊張装置。 ２ 前記補完的連結部分８，９が、前記ナツト５および
   第２接合子４０対向面上に形成された半径方向のかみ合
   いクラッチであることを特徴とする特許請求の範囲第１
   項記載の装置。 ３ 前記かみ合いクラッチのフランク（斜面）が、装置
   の（、Ｘ−Ｘ）軸線に平行な直線に対して傾斜しており
   、その傾斜角αの正接（タンジェント）が前記ナツト５
   と前記第２接合子４との接触面の摩擦係数と同程度であ
   ることを特徴とする特許請求の範囲第２項記載の装置。 ４ 前記ねじによって伝達される制限された力を調節す
   るために、前記接合子のひとつ４が前記固定された支持
   体１に対する位置を任意に調節される前記特許請求の範
   囲第１項乃至第３項の何れかに記載の装置。 ５ 前記固定支持体１が、軸線方向の通路２ａを有する
   壁２と、軸線方向の通路３ａを有するねじ付きの栓３と
   によって、両端をそれぞれ閉鎖された中空円筒体であり
   ；該中空円筒体が前記２つの接合子２，４、前記ナツト
   ５および弾性的に変形可能な部材６を内包していること
   を特徴とする特許 載の装置。 ６ 前記ねじ１６とナツト５との間に、ブレーキ２０が
   設けられていることを特徴とする前記特許請求の範囲第
   １項乃至第５項の何れかに記載の装置。 ７ ねじ１６；ナット５；および該ナラｌ・と固定支持
   体１の一部である第１接合子２との間に配設された、供
   給される力を決定するために適用される少くとも１個の
   弾性的に変形可能な部材６を備え： 前記ナツト５は、前記弾性的に変形可能な部材６と、固
   定支持体１に対して固定された第２接合子４との間に配
   設されており；前記ナツト５と前記第２接合子４とは、
   両者間の係脱可能な連結を確保するための補完的連結部
   分８，９をそれぞれ具備しており：前記ねじ１６と前記
   ナツト５との間に十分な摩擦が保持され：前記第２接合
   子４と前記ナツト５との間の前記補完的連結部分８，９
   による連結の離脱後、前記ナツト５がねじ１６によって
   回転されるようになり：爪機構１３が、該爪機構１３と
   係合可能なノツチ１１と固定支持体１と固定されるべき
   部分とを有する前記ナツト５と固定支持体１との間に介
   挿されており、前記ねじ１６が、力を減小させる方向に
   回転される時、該ねじ１６によって前記ナツト５が回転
   、駆動されるのを阻止することを特徴とする； 前記固定支持体１に対して可動もしくは調整可能な可動
   素子２５に力を作用させる緊張装置。 ８ 前記ねじによって伝達される制限された力を調節す
   るために、前記接合子のひとつ４が前記固定された支持
   体１に対する位置を任意に調節される前記特許請求の範
   囲第７項記載の装置。 ９ 前記固定支持体１が、軸線方向の通路２ａを有する
   壁２と、軸線方向の通路３ａを有するねじ付きの栓３と
   によって、両端をそれぞれ閉鎖された中空円筒体であり
   ；該中空円筒体が前記２つの接合子２，４、前記ナツト
   ５および弾性的に変形可能な部材６を内包していること
   を特徴とする特許 １０ 前記中空円筒体は少くとも１つの空洞、溝１０
   ａまたはその類似物を有し；その中に第２接合子を構成
   する座金４によって担持されている少くとも１つの半径
   方向の耳部１０が受入れられていることを特徴とする特
   許請求の範囲第９項記載の装置。 １１ 前記ねじ１６とナツト５との間に、ブレーキ２
   ０が設けられていることを特徴とする前記特許請求の範
   囲第７項乃至第１０項の何れかに記載の装置。