JPS5831316B2 - スタンプ及びカツタ−装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、長尺紙葉にスタンプ印刷を施し、かつこの紙
葉を切断するスタンプ及びカッター装置に係り、特に、
簡単な構成で前記紙葉にミシン目をつけること、又はス
タンプ印刷を不能にすることができるようにした改良に
関するものである。

例えばキャッシュレジスタに組込まれたプリンタには、
レシート用紙に店名等を印刷するスタンプ装置と、レシ
ート用紙を切断するカッターとが設けられる。

ところが、用途に応じてスタンプ印刷を施す必要のない
場合もあり、また、用紙を完全に切断せず、ミシン目を
つけるだけでよい場合もある。

そこで、適当な切換手段を設けて切断とスタンプ印刷と
を行なうが、ミシン目の形成とスタンプ印刷とを行なう
力入あるいはミシン目のみ形成してスタンプ印刷が行な
われないようにするかを適宜選択できるようにすること
が望まれる。

しかしながら、このように動作形態を種々選択できるよ
うにすると構成が極めて複雑なものになり、動作精度も
悪くなって例えばミシン目の切込量が一定せず破断のし
易さ加減が変化してしまうなどの不具合も生ずる。

本発明は、このような事情に基いてなされたもので、そ
の目的は、長尺紙葉にスタンプ印刷を施し、かつこの紙
葉を切断するスタンプ及びカッター装置において、簡単
な構成により動作形態を切換えることができるようにす
ると同時に、動作精度の向上をも図ることにある。

以下、本発明の構成を、図示実施例に基いて説明する。

第１図はスタンプ及びカッター装置の平面図、第２図は
同装置を一部断面にて示す正面図、第３図は同装置を一
部断面にて示す左側面図であって、第２図に示す如く基
板１の上面にはフレーム２が取付けられ、そのフレーム
２の左右側板には、歯車３を取付けた回転軸４が回転自
在かつ軸方向へ進退自在に支持されている。

上記軸４には、フレーム２の左右側板間において回転カ
ム５が取付けである。

この回転カム５は、はぼ半円筒状をなす大駆動カム部６
と小駆動カム部７とを軸方向に並設し、更に一端部外周
には環状溝８を有している。

また、回転カム５の一端と一方の側板内面との間には圧
縮コイルスプリング９が介挿され、このスプリング９に
より回転軸４及び回転カム５が一体に矢印Ａ方向へ付勢
されている。

なお、回転軸４の外周には、この軸のＡ方向への移動量
を規制するフランジ４ａが突設されている。

図中１０は切換レバーで、このレバー１０は一端を前記
基板１に回動自在に枢支され、他端（回動端）を回転カ
ム５の環状溝８内に係合させている。

基板１の上面には、更に動作切換手段としての電磁プラ
ンジャ１１が取付けてあり、このプランジャ１１の可動
鉄心１１ａには引掛は部材１２が支持されている。

引掛は部材１２は、先端鉤部を前記切換レバー１０に、
スプリング９と反対側より引掛けて、プランジャ１１に
引かれて矢印Ｂ方向（矢印Ａと反対の方向）へ移動し、
前記回転軸４及び回転カム５をスプリング９に抗して軸
方向へ移動させる。

一方、第３図に示す如く基板１の上面には可動部材１３
の一端が回動自在に枢支されている。

この可動部材１３の回動中心軸は前記切換レバー１０の
回動中心軸に対し直交し、可動部材１３と基板１との間
には引張コイルスプリング１４が掛渡され、可動部材１
３はこのスプリング１４により常時、回転カム５の大駆
動カム部６又は小駆動カム部Ｉに圧接している。

すなわち、前記電磁プランジャ１１が非励磁のときは大
駆動カム部６が可動部材１３に接触し、前記プランジャ
１１が励磁されると回転カム５が引掛は部材１２に引か
れて矢印Ｂ方向へ移動して小駆動カム部７が可動部材１
３に接触するようになる。

前記可動部材１３には板はね１５が重ね合せられており
、この板ばね１５は、第２図に示す如く可動部材１３の
左右に張出し、更にその左右張出し部を上方向へ立上げ
て、両立上り端１５ａ、１５ｂを可動部材１３の上端１
３ａ左右に位置させている。

前記フレーム２の上面側には、この上面との間に適当な
隙間をあけてガイド板１６が固定され、フレーム２の上
面とガイド板１６との間には板状のスタンプホルダー１
７と第１図に示すような鋸歯状可動刃１８とが重ね合せ
た状態で、かつ矢印Ｃ方向へスライド自在に介挿されて
いる。

第１図はガイド板１６を取除いた状態を示すが、同図に
示す如くスタンプホルダー１７及び可動刃１８には可動
部材１３の上端１３ａと、板はね１５の左右立上り端１
５ａ、１５ｂとを挿通させる角孔１９及び２０ａ、２０
ｂが設けられている。

なお、可動刃１８はその鋸歯状の刃先を進行方向へ向け
ている。

またスタンプホルダー１７は中央部分を下方向へ折曲げ
て、その折曲げ端にてスタンプ体２１を保持し、そのス
タンプ体２１のスタンプ面２１ａを可動刃１Ｂの刃先と
同様に進行方向へ向けている・。

第３図中２２は印字装置の印台、２３は紙葉保持部とし
ての紙ガイドである。

紙ガイド２３は第１図に示す如く水平方向へ長く、その
左半部の前記スタンプ体２１に対向する面にはスタンプ
台２４が取付けである。

そして、このスタンプ台２４の上端縁が、第３図に示す
如く固定刃２５となっていて、この固定刃２５は可動刃
１８に対向させである。

次に、このスタンプ及びカッター装置の動作を説明する
。

まず静止状態では第３図に示す如く大駆動カム部６の低
部が可動部材１３に対向あるいは接触しており、可動部
材１３に係合する可動刃１８と、板ばね１５に係合する
スタンプホルダー１７に保持されたスタンプ体２１は、
紙ガイド２３から離れた位置に保持されている。

そこで、印台２２において所定の金額を印字されたレシ
ート用紙２６を上方向（矢印Ｅ方向）へ紙送りし、印字
された部分を固定刃２５の上方に位置させた状態で歯車
３を駆動する。

この歯車３の駆動は、例えばこれに噛合う歯車（図示せ
ず）と印字装置を駆動するモータ（図示せず）との間に
クラッチ（図示せず）を介挿しておき、このクラッチを
連結することにより行なう。

このようにして歯車３を駆動すると、これと一体に回転
軸４及び回転カム５が第３図の矢印り方向へ回転し、大
駆動カム部６の高所で可動部材１３及び板ばね１５をス
プリング１４に抗して第３図に仮想線で示す位置まで回
動させる。

この間にスタンプホルダー１７及び可動刃１８は矢印Ｃ
方向へスライドし、スタンプホルダー１７に保持された
スタンプ体２１がレシート用紙２６に圧接して紙面２６
に店名その他所穴の事項をスタンプ印刷する。

そしてスタンプ体２１が紙面に圧接した後も大駆動カム
部６は可動部材１３を押し続け、この可動部材１３を介
して可動刃１８を矢印Ｃ方向へ移動するが、スタンプ体
２１に対する回転カム５の過剰押圧動作はばね１５のた
わみにより吸収される。

そして、前記可動刃１８は第３図に仮想線で示す位置ま
で直進し、その途中、固定刃２５との間でレシート用紙
２６を切断する。

従って、この切断位置は金額が印字されている部分とス
タンプ印刷が施された部分との間であり、切断された上
方部分は客に手渡される。

回転カム５は１回転して静止するが、その間に可動部材
１３及び板ばね１５は元の位置へ復帰し、これに伴ない
スタンプ体２１及び可動刃１８も元の位置へ復帰する。

また、レシート用紙２６にはそのままの位置で再び印字
装置において印字がなされ、紙送り装置が作動して同様
の動作が繰返される。

次に、レシート用紙２６にミシン目をつけるだけでよい
場合には電磁プランジャ１１を励磁して同様の動作を行
なう。

すなわち、電磁プランジャ１１を励磁すると回転カム５
の小駆動カム部７が可動部材１３に対向するようになり
、その状態で回転カム５を回転駆動すると、可動部材１
３及び板ばね１５の回動量が少ないため、スタンプホル
ダー１７及び可動刃１８の往動量が制限されることにな
る。

そしてこの場合は、可動刃１８が第４図に示す如くレシ
ート用紙２６に対する突込み深さが鋸歯状刃先の谷の深
さよりも浅く、このためレシート用紙２６にはミシン目
が形成される。

また、このときスタンプ体２１の往動量も同時に制限さ
れるのであるが、可動刃１８の刃先とスタンプ体２１の
スタンプ面２１ａとの位置関係を適当に設定することに
より、レシート用紙２６にミシン目を形成するときもス
タンプ印刷がなされるようにすることができ、スタンプ
体２１に対する回転カム５の動作量の過不足は板ばね１
５により吸収されることになる。

勿論、可動部材１３を小駆動カム部７で駆動するときス
タンプ印刷がなされないようにすることも可能である。

更に、可動刃１８とスタンプ体２１の位置関係を調節で
きるようにしておけば、レシート用紙２６にミシン目を
つけるときスタンプ印刷がなされるようにしたり、ある
いはスタンプ印刷がなされないようにしたり、適宜選択
することが可能となる。

また、図示実施例では回転カム５とスタンプホルダー１
７との間に板はね１５を介挿するものとしたが、スタン
プホルダ−１７自体を板ばね等のばね部材にて形成する
ようにしてもよく、この場合は同一可動部材１３にて可
動刃１８とスタンプホルダー１７を駆動することができ
る。

以上、図示実施例に基いて説明したように、本発明によ
れば、レシート用紙等の長尺用紙にスタンプ印刷を施し
、かつこの紙葉を切断するスタンプ及びカッター装置に
おいて、鋸歯状可動刃とスタンプホルダーとを回転カム
にて駆動するようにし、かつこの回転カムを動作切換手
段にて軸方向の位置選択を行なうことにより回転カムの
回転動作に伴なう可動刃の往動量を制限して紙葉にミシ
ン目を形成することができるようにしたので、簡単な構
成により所期の目的を達成することができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示すもので、第１図はスタン
プ及びカッター装置の平面図、第２図は同装置を一部断
面にて示す正面図、第３図は同装置を一部断面にて示す
左側面図、第４図は同装置でミシン目を形成する場合の
可動刃と紙葉との関係を示す平面図である。 ５・・・回転カム、１１・・・電磁プランジャ（動作切
換手段）、１３・・・可動部材、１５・・・板ばね、１
７・・・スタンプホルダー １８・・・鋸歯状可動刃、
２１・・・スタンプ体、２３・・・紙ガイド（紙葉保持
部）、２６・・・レシート用紙（長尺紙葉）。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 長尺紙葉にスタンプ印刷を施し、かつこの紙葉を切
   断するスタンプ及びカッター装置において、前記紙葉を
   保持する紙葉保持部と、往復動自在に設けられ、往動し
   て前記保持部に保持された紙葉を切断する鋸歯状可動刃
   と、スタンプ体を保持して往復動自在に設けられ、往動
   して前記保持部に保持された紙葉に前記スタンプ体を押
   付けるスタンプホルダーと、回転動作して前記可動刃及
   びスタンプホルダーを駆動し、かつ回転軸方向の位置を
   変化して回転動作に伴なう前記可動刃及びスタンプホル
   ダーの動作量を変化させる回転カムと、この回転カムを
   回転軸方向へ移動する動作切換手段とを具備し、前記回
   転カムの回転軸方向の位置を選択することにより、回転
   カムの回転動作に伴なう前記可動刃の往動量を制限して
   紙葉にミシン目を形成することができるようにしたスタ
   ンプ及びカッター装置。 ２ 前記スタンプホルダーをばね部材にて形成し、又は
   スタンプホルダーと回転カムとの間にばね部材を介挿し
   て、前記可動刃が往動量を制限されているときも前記ス
   タンプ体が長尺紙葉にスタンプ印刷を行ない、前記可動
   刃が長尺紙葉を切断するときは回転カムの過剰動作を前
   記はね部材にて吸収するようにしたことを特徴とする特
   許請求の範囲第１項記載のスタンプ及びカッター装置。 ３ 前記可動刃が紙葉にミシン目を形成するときは前記
   スタンプ体のスタンプ面が紙葉に接触しないようにした
   ことを特徴とする特許請求の範囲第１項記載のスタンプ
   及びカッター装置。