JPS5831259B2 - 鋳物砂の温度調節装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は、流動槽内で送風機により供給する圧力空気に
より鋳物砂、たとえは有機鋳物砂等を処理する鋳物砂処
理装置における鋳物砂の温度調節装置に関するものであ
る。

〔従来技術〕

従来のこの種の鋳物砂処理装置を第１図にて説明する。

従来のものは、流動槽１の上部に鋳物砂投入口２および
空気排出口８を設け、側壁部には処理後の鋳物砂排口３
を設けており、また、下方側壁部には空気人口４を設け
、底部内の上記空気人口４の開口部よりやや上部には空
気抵抗体５を取付け、更に上記空気抵抗体５の上部空間
には冷水、あるいは温水を流通させる調温管７を流動槽
１内に蛇行して設けてその端部を該流動槽１の外部に突
出し、外部の冷温水供給装置と接続し冷温水を供給する
ようにしていた。

上記流動槽において処理を行なうときは、先ず鋳物砂投
入口２から鋳物砂６を投入した後、空気人口４からは送
風機によって外気を給気室１０内に送風する。

該圧力空気は空気抵抗体５を通って鋳物砂６を吹」二げ
るようにして鋳物砂６を流動させた後空気排出口８から
排出される。

この間に調温管７には冷水、あるいは温水が外部に設け
である冷温水供給装置から供給されるので、鋳物砂６は
冷された調温管、あるいは暖められた調温管と接触し、
適宜時間流動している間に鋳物砂は所望の目的温度に処
理される。

処理が終ると次に新たな未処理の鋳物砂が投入口２から
投入され、その投入量に相当する処理済の鋳物砂が排出
口３が排出され利用に供される。

また、第２図に示すように、第１図で説明した調温管７
の換りに電気ヒータ９を鋳物砂と接触するように配設し
たものもある。

上記の従来のものは、流動する鋳物砂と調温管あるいは
電気ヒータが直接接触しているので、調温管あるいは電
気ヒータの摩耗による損傷が著しい。

また、高温の未処理砂と低温の未処理砂が断続的に投入
されるような場合には、流動処理に長時間を要し、なか
なか短時間で目的の処理温度にすることか困難であった
。

したがって、短時間で目的温度に処理するためには出来
るだけ処理前の鋳物砂の温度を限定して調温管７、ある
いは電気ヒータ９の制御温度を大幅に変えないようにす
る必要があった。

〔発明の目的〕

本発明は上記の点に鑑みて、調温手段の摩耗損傷がなく
、短時間で、流動処理ができる鋳物砂の温度調節装置を
提供することを目的とするものである。

〔発明の概要〕

本発明は、上記の目的を達成するために、流動槽内に送
風機により圧力空気を供給して鋳物砂を流動処理する鋳
物砂処理装置において、上記送風機の空気吸込側通風路
に空気を加熱する電気加熱器と冷凍サイクルを構成する
空気冷却用蒸発器を直列に配列し、上記送風機の吐出側
通風路に上記電気加熱器と冷凍サイクルの両方を制御す
る測温体を設け、上記流動槽の鋳物砂投入ホッパ内には
上記冷凍サイクルのみを運転制御する測温体を設けて、
予め冷却、あるいは加熱して調温した空気を流動槽内に
吸込むようにすると共に、吹込む圧力空気の温度を送風
機の吐出空気と鋳物砂の投入時の砂の温度によって迅速
に制御するようにしたので、従来のような調温管あるい
は空気ヒータそのものが流動する鋳物砂と直接接触して
摩耗損傷を起すこともなく−１また、投入する鋳物砂の
温度が高温あるいは低温のものであっても流動処理が短
時間にできる。

〔発明の実施例〕

以下、本発明を第３図に示す一実施例により詳細に説明
する。

１１は流動槽で、上部の一方側にはダンパーを有する鋳
物砂投入口１２が設けられており、該投入口１２にはホ
ッパ１３が取付けられている。

また、上記流動槽１１の上部の他方側には空気排出口１
４が開口して設けられており、側壁部には鋳物砂排出口
１５が設けられている。

１６は空気抵抗体で、上記流動槽１１内の底部に給気室
１７の空間を有して取付けられている。

１８は圧力空気入口通路で上記給気室１７に開口してい
る。

１９は送風機で、吐出側を上記圧力空気入口通路１８に
接続開口し、吸込側には空気吸込通路２０が接続されて
いる。

２１は電気加熱器で、上記空気吸込通路２０の通風路に
配設されている。

２２は蒸発器で、上記電気加熱器２１と直列に配設され
ていると共に、冷却器機２４内に収納されている圧縮機
３１．凝縮器３２、膨張弁３３等と配管により直列に接
続され矢印方向に冷媒を循環させる冷凍サイクルを形成
している。

また、上記蒸発器２２は多数の熱交換フィンと冷媒配管
の組合せからなり、空気は多数の熱交換フィンに接触し
ながら流れ、冷媒配管を通じて冷媒と熱交換作用を行な
い冷却される。

２３はフィルターである。

２５は測温体で、上記送風機１９の吐出側の圧力空気入
口通路１８内に挿入して空気温度を検知するように取付
けられており、この測温により上記電気加熱器２１０オ
ン・オフ制御と冷凍サイクルの制御ができるように、例
えばサーモスタット等の測温体を介して上記電気加熱器
２１のと冷凍サイクルの電源回路を接続している。

２６は流動槽１１内に投入した鋳物砂である。

３０は他の測温体で、ホッパ１３内に挿入して鋳物砂の
温度を検知するように取付けられており、この測温によ
り鋳物砂の温度が高いときは冷凍サイクルの圧縮機３１
を運転するように、例えばサーモスタット等の測温体を
介して上記圧縮機３１の電源回路に接続している。

次にその作用を説明する。

先ず、ホッパ１３内に入れである未処理の鋳物砂を投入
口１２に設けであるダンパーを開いて適宜量流動槽１１
内に投入し、送風機１９の運転により圧力空気を流動槽
１１内の下方から鋳物砂２６内に吹込み空気と鋳物砂を
接触させて熱交換させる。

排出口１５から排出させる処理後の鋳物砂の温度を例え
ば２５±５℃の範囲に調節したいときは、圧力空気の供
給温度を２５℃に調節して供給することが必要である。

そのために、測温体２５により圧力空気入口通路１８内
の圧力空気の温度を検知し、該圧力空気の温度が２５℃
より低いときは、上記測温体２５の指示により上記電気
加熱器２１に通電して発熱させて空気を加熱し、また、
空気温度が上昇し過ぎれば通電を遮断して電気加熱器２
１の発熱を停止する。

この制御方法は、一般に用いられているオン・オフ制御
の他に比例制御等でもよい。

また、圧力空気の温度が２５℃より更に高いときは、上
記測温体２５の指示により上記冷却器機２４の冷凍サイ
クルを運転して蒸発器２２により、フィルタ２３を通し
て吸引した大気を冷却し、冷却された空気を送風機１９
により吸引し圧力空気として吐出する。

また、上記冷却器機２４の冷凍サイクルは、上記ホッパ
１３内に設けた測温体３０により検知された鋳物砂の温
度が２５℃より高いときでも冷却運転する。

このように適温に調整された圧力空気は、送風機１９に
よって給気室１７内に送風され、更に空気抵抗体１６を
通って鋳物砂２６内に吹込まれ砂を流動させて温度調節
する。

鋳物砂２６内を吹抜けた空気は空気排出口１４から外気
中に排出される。

このようにして、上記の送風機１９によって送風される
圧力空気は、電気加熱器２１と冷却器機２４によって常
に安定した空気温度に調節されているから、たとえ、ホ
ッパ１３内に高温の鋳物砂あるいは低温の鋳物砂が交互
に投入されても迅速に測温体２５，３０の指示により電
気加熱器２１、あるいは冷却器機２４′を運転制御する
ことができるから、鋳物砂を目的温度に短時間に処理す
ることができる。

上記のようにして流動槽１１内の鋳物砂２６は送風機１
９によって供給される圧力空気とほぼ同一の温度に調節
されていることを流動槽１１内に設置した図示してない
別の測温体などで検知すれば、投入口１２のダンパーを
開いて新たに未処理の鋳物砂を投入し、この投入した砂
の量に等しい量の処理砂が排出口１５から押し出され排
出され利用に供される。

発明の効果 本発明は上記の如き構成にしたので、調温手段の摩耗損
傷がなく、短時間で安定した鋳物砂温度を得ることがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は従来の鋳物砂処理装置の断面図、第３
図は本発明の鋳物砂処理装置の温度調節装置図である。 １１・・・流動槽、１２・・・投入口、１３・・・ホッ
パ１４・・・空気排出口、１５・・・鋳物砂排出口、１
６・・・空気抵抗体、１７・・・給気室、１８・・・圧
力空気入口通路、１９・・・送風機、２０・・・空気吸
込通路、２１・・・電気加熱器、２２・・・蒸発器、２
３・・・フィルター２４・・・冷却器機、２５・・・測
温体、２６・・・鋳物砂、３０・・・測温体、３１・・
・圧縮機、３２・・・凝縮器、３３・・・膨張弁。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 流動槽内に送風機により圧力空気を供給して鋳物砂
   を流動処理する鋳物砂処理装置において、上記送風機の
   空気吸込側通風路に空気を加熱する電気加熱器と冷凍サ
   イクルを構成する空気冷却用蒸発器を直列に配列し、上
   記送風機の吐出側通風路に上記電気加熱器と冷凍サイク
   ルの両方を制御する測温体を設け、上記流動槽の鋳物砂
   投入ホッパ内には上記冷凍サイクルのみを運転制御する
   測温体を設けたことを特徴とする鋳物砂の温度調節装置
   。