JPS5830383Y2 - 超音波セラミックマイクロホン - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は低価格で小型の超音波セラミックマイクロホン
を提供しようとするものである。

従来のこの種のマイクロホンについて、第１図とともに
説明する。

第１図において１は円錐状共振子で、圧電磁器振動子２
を２枚貼り合せたバイモルフ振動子の中央部に前記円錐
状共振子１の頂点を固定して複合型バイモルフを構威し
、端子板３上に前記複合型バイモルフを弾性接着剤５で
固定し、ケース４に前記端子板３．複合型バイモルフを
収納してなる超音波セラミックマイクロホンで、部品点
数が多く、製造コストが高い。

さらに、円錐状共振子の底辺が開放のため、円錐状共振
子の固有共振周波数以外の高次共振を生じやすく、振動
エネルギが分散し、主振動の減衰が生じて、出力レベル
が押えられる傾向があった。

また、指向特性上にも影響し、サイドローブが強調され
やすいものであった。

本考案は上記従来例の欠点を解消し、小型、低価格のマ
イクロホンを提供するもので、本考案の一実施例を第２
図及び第３図とともに説明する。

１１は金属または樹脂製の円錐状共振子で、底辺部に貼
り合せ面２を有し、圧電磁器振動子１３を前記貼り合せ
面１２に貼り合せて複合バイモルフをつくっている。

上記貼り合せ面１２と圧電磁器振動子１３とを貼り合せ
た複合型バイモルフによって電気−タワミ振動の変換を
行い、空気の固有音響インピーダンスとのマツチングを
容易にするために前記円錐状共振子１１に振動を伝え変
換効率を高めたものである。

１４は金属製の筒状ケースで一端に開孔部を有するもの
で、このケース１４の底面内部に前記複合バイモルフを
、導電性の弾性接着剤１５を介して取付けて一方の電極
面を一ケース１４と導通させシールド効果をもたせてい
る。

さらに、外部入出力用端子１６．１６’を前記圧電磁器
振動子１３の両電極面に接続して電気信号を人出し、電
気−超音波の変換を行う超音波セラミックマイクロホン
である。

本考案によれば、圧電磁器振動子に円錐状共振子を貼り
合せることによりバイモルフを型威し、さらに前記バイ
モルフの振動を受けて円錐状共振子が圧電磁器振動子の
平面と垂直方向に振動する。

この円錐状共振子はその頂点及び底辺部分が閉口してい
るため、特定の周波数しか共振せず、その他の一周波数
ではほとんど出力を取出せない。

したがって、円錐状共振子での振動もれがなく、選択性
のよい感度−周波数特性を得ることができる。

また、円錐状共振子が従来構造では頂点部をバイモルフ
の中央部に固定しホーン効果をもたせて出力を高くとれ
るようにしていたが、この場合超音波領域でよく現われ
る指向特性上のサイドローブが強調され、指向性が一増
な減衰を示さなかったが、本考案で示す円錐状共振子は
頂点部が振動伝遠方向を向き、振動源が頂点部に近くな
るにつれて小さくなるため、点音源に近似する指向性を
示す。

この場合音響出力が従来例に比べ少し低下するが、筒状
ケースに収納することにより、空気の定在波共振を行わ
せて出力を高めている。

したがって、本考案の円錐状共振子はサイドローブの小
さく広い指向性をもち、感度−周波数特性の安定したも
のを提供することができ、また、本考案の実施例で示す
ようにケースと複合共振子の２つの部分によって構成し
た簡易構造であるため低価格化を可能とし、さらに円錐
状共振子の貼り合せ面を内側に曲げて構成すれば外径を
小さく構成できるため、従来構造より小型化ができる超
音波セラミックマイクロホンを提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来における超音波セラミックマイクロホンの
概略断面構成図、第２図は本考案に係る超音波セラミッ
クマイクロホンの概略断面構成図、第３図は同分解斜視
図である。 １１・・・・・・円錐状共振子、１２・・・・・・貼り
合せ面、１３・・・・・・圧電磁器振動子、１４・・・
・・・筒状ケース、１５・・・・・・弾性接着剤、１６
．１６’・・・・・・外部入出力用端子。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 底辺周辺部に圧電磁器振動子を貼り合せる面を有する金
   属または樹脂製の円錐状共振子に上記圧電磁器振動子を
   貼り合せ、複合型のバイモルフとし、一端が開孔した筒
   状ケースの底面内部に前記複合型バイモルフを弾性接着
   剤を介して固定し、前記筒状ケース底面に外部入出力用
   端子を設けてなる超音波セラミックマイクロホン。