JPS583029B2 - テイゴウキンコウジクザイ - Google Patents

テイゴウキンコウジクザイ

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JPS583029B2
JPS583029B2 JP49148733A JP14873374A JPS583029B2 JP S583029 B2 JPS583029 B2 JP S583029B2 JP 49148733 A JP49148733 A JP 49148733A JP 14873374 A JP14873374 A JP 14873374A JP S583029 B2 JPS583029 B2 JP S583029B2
Authority
JP
Japan
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steel
temperature
toughness
strength
less
Prior art date
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Expired
Application number
JP49148733A
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JPS5175613A (ja
Inventor
玉村建雄
小泉正博
中川雄策
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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  • Turbine Rotor Nozzle Sealing (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は新規な低合金鋼に係り、特に蒸気タービン用高
低圧ロータシャフト材に使用する低合金鋼に関する。
従来、蒸気タービンの高圧ロータシャフト材としては重
量でC0.23〜0.27%、Si0.15〜0.25
%、Mn 0.45 〜0.75%、Cr0.9〜1.
2%、Mo1.1〜1.5%、V0.2 〜0.3%、
Ni0.60%以下を含む1Cr−1Mo−1/4V鋼
が用いられている。
この材料は高温のクリープ破断強度はすぐれているが,
低温切欠靭性の低いことが欠点である。
これは使用目的が高温用のため靭性はそれほど重要でな
かったためである。
しかし蒸気タービンの原価低減を目的としたシングルフ
ロータイプでは低圧最終段に長翼のブレードを使用する
ため出口側の蒸気温度がかなり低くなるので高靭性すな
わち具体的にはできるだけ低い破面遷移温度を有する材
料が必要となる。
また電力調整に伴う起動停止の繰返しが生ずるので低温
靭性を高くしてタービンの運転能率を高めて機能向上経
済性向上を計ることが当然重要になってくる。
本発明の目的は従来の1%Cr−1%、Mo−1/4%
V鋼の靭性改善を図り、蒸気タービン用高低圧兼用のタ
ービンロータ材として十分使用できる材質を提供するに
ある。
本発明は高温のクリープ強度を低下させずに1Cr−1
Mo−1/4V鋼の靭性を改善するものである。
すなわち、ロータシャフトは質量が大きいので焼入れす
る場合の冷却速度がかなり遅くなるが,特に高靭性を必
要とする軸の中心部は標準の焼入温度から水噴霧冷却を
行なっても平均冷却速度は約100℃/h程度であるた
め組織が不均一になり易い。
靭性を確保するためには熱処理後の組織がフエライトな
どが析出していない均一なベイナイト組織となっている
ことが必要である。
標準の1Cr−1Mo−1/4V鋼においては100℃
/hで冷却すると、冷却曲線がこの材料のCCT曲線の
フエライトノーズを切るため、770℃付近で初析のフ
エライトを析出し、室温においては面積率で約10〜2
0%のフエライトが存在するようになる。
このため焼もどし後の2mmVノツチシャルビー衝撃値
は普通たかだか0.8kg−m/cm2以下である。
このため組織の均一化を目的として高温強度の低下をき
たさない範囲でNiを0.6%以下添加することにより
初析フエライト量の面積率は数パーセントに低下し,V
ノツチ衝撃値は0.9〜1. 2Kg−m/cm2に上
昇し,被面遷移温度は約100℃程度に向上する。
しかしNiを更に増加すると高温のクリープ破断強度が
著しく低下してしまう。
本発明は高温強度を低下させることなく低温靭性を向上
させるために,標準の1Cr−1Mo−1/4V鋼に対
しNiを0.61〜0.85%Mnを0.45〜0.6
4%含有させ,かつその両者の総和が1.2〜1.3%
であることを特徴とするものである。
本発明によれば、焼入冷却速度100℃においても均一
なベイナイト組織が得られ、Vノツチシャルビ衝撃値も
安定して1. 6Kg−m/cm2以上と、従来の約2
倍以上の値が得られ、破面遷移温度も94℃以下に安定
し、しかもクリープ破断強度は従来と同程度の強度を保
持できることが明らかになった。
以下成分限定理由を説明する。
Cは、本発明鋼を蒸気タービン高圧ロータ材として用い
る場合高温におけるクリープ強度を高めるために添加す
るもので,0.23%未満では強度が不足である。
逆に、0.28%を越えると低圧ロータ材として用いる
場合,翼の大型化が必要であるため,切欠靭性が不足す
る。
従って、Cの含有量は0.23〜0.28%でなければ
ならない。
Siは通常脱酸剤として添加するものであり,Siを0
.15%未満の歩留りにするように添加すると十分な脱
酸効果がなく,逆に、0.25%を越えると常温におけ
る靭性を低下させる。
従って,Siの含有量は0.15〜0.25%としなけ
ればならない。
Pは不純物として鋼中に必ず含まれるものであり、出来
るだけ少ない方が鋼材の靭性を改善する。
しかし,P含有量が0.010%以下であれば鋼材の性
質に及ぼす影響はほとんどない。
Sは不純物として鋼中に必ず含まれるものであり,出来
るだけ少ない方が鋼材の靭性が優れている。
しかし、Sを皆無にするのは非常に困難である。
そこでSの含有量が0.015%以下であればほとんど
鋼材の性質に影響を及ぼさない。
蒸気タービンロータは高温の蒸気にさらされるので、耐
食性の優れたものでなければならない。
Crは強度、耐食性を高めるために加えるものであり、
0.9%未満では耐食性が劣る。
また,1.2%を越えると,高温に長時間さらされた場
合、CrはCとの親和力が強いので、Cr炭化物を形成
し鋼材の切欠強度、クリープ強度を低下させる。
従って,耐食性及び強度が十分得られる0.9〜1.2
%としなければならない。
蒸気タービンロータのように大型の鋼材は焼入れ焼もど
し後急冷するのは非常にむずかしく、徐冷するとNCr
、Ni、V等を含む鋼はもろくなり切欠靭性が低下する
その焼もどし脆性を防止するためMoを添加する。
Moの含有量は1.1%未満では焼もどし脆性を防止す
る効果が少なく、1.5%を越えて含有させてもそれ以
上焼もどし脆性を防止する効果は小さいので、Moの含
有量は1.1〜1.5%としなければならない。
Vは高温におけるクリープ強度を向上させるために含有
するもので0.2%未満では効果が小さい。
またVはCとの親和力が強く,多量含まれると炭化物を
形成しクリープ破断強度を低める。
そこでVの含有量は0.2〜0.3%としなければなら
ない。
本発明において従来の1Cr−1Mo−1/4V鋼に対
し含有するNiおよびMnのそれぞれの量はNi O.
61〜0.85%、Mn 0.45〜0.64%の範囲
で更にその総和が1.2〜1.5%でなければならない
この総和が1.2%未満になると靭性が低<,1.3%
を越えると高温クリープ破断強度が低下する。
またNiおよびMnを各々0.61%及び0.45%未
満又は各々0.85%及び0.64%より多量添加して
も高いクリープ破断強度が得られなくなる。
MnよりもNiの方が破面遷移温度の降下およびクリー
プ破断強度に対して有効であるが、Niのみを多量添加
しても満足するクリープ破断強度は得られない。
本発明の軸材は溶解原料の一例として、鉄にダライ粉,
電解鉄を用い,添加元素としてCに白銑、Crに電解C
r又はフエロクローム,Niに電解Ni又Uフエロニッ
ケル、Vにフエロパナジウム,Moに電解Mo,Si及
びMnに各々フエロシリコン、フエロマンガンを用い、
これらを配合し、大気中にて溶解・鋳造又は大気中にて
溶解し、減圧鋳造され、インゴットが形成される。
その後、プレス等により所定の形状に高温で塑性加工さ
れる。
加工後、所定の温度で加熱後急冷する焼入れ後,所定温
度で加熱保持する焼戻しが施され、更に機械加工によっ
て所定形状の軸が形成される。
以下実施例によって説明する。
第1表は実験に使用した試料の化学成分(重量%)を示
す。
No1〜3、6は比較鋼であり、No4および5は本発
明鋼である。
これらはいずれも減圧中溶解によって溶製されガス分析
の値は窒素23〜30、酸素60〜74、水素0.5〜
0.9ppmであり、非金属介在物は0.052〜0.
060%である。
鋳塊(17Kg)は熱間鍛伸後、調質を行ってから焼入
温度960℃実体軸材の中心の冷却速度に合わせて平均
100℃/hの遅い速度で冷却した。
その後660℃で20時間保持の焼もどしを2回繰返し
て行ない、機械的性質を調べた。
第2表は機械的性質を示す。
引張試験は20℃で行なった。
表中FATTは破面遷移温度である。比較鋼のNo.1
〜3,6の引張強さは83.1〜83.5kg/mm2
であるのに対し、本発明鋼のNo.4および5は84.
9および84.0kg/mm2ですぐれていることが認
められる。
20℃におけるVノツチシャルビ衝撃値に着目すると比
較鋼のNo.1が0.9kg−mであるのに対し、Mn
とNiの総和が1.2%以上のNo.4およびNo.5
はすべてこれを上廻っている。
特に総和が1.6%以上のNo.3は2.5kg−mと
いう極めて良好な値を示すことがわかった。
No.2はMnとNiの総和が1.01%と低いにもか
かわらずNo.1よりすぐれているのはSiの影響であ
る。
以上のことからMnとNiの総和を1.24%としSi
を低くすることによりVノッチシャルピ衝撃値は1.6
Kg−m以上、被面遷移温度は84℃以下のすぐれた靭
性を示すことが確認された。
第1図は第1表に示す合金のうちNi+Mn量が1.2
2〜1.30%の範囲にある合金についてMn量とFA
TTとの関係を示す線図である。
図中のNo.は第1表に示す合金のNo.を示し、(
)内の数値はNi+Mn量を示すものである。
図に示す如く,本発明のMn量0.45〜0.64%に
おいて破面遷移温度FATTが約87℃以下であるすぐ
れた靭性を有することが認められる。
第3表は649℃で応力16.2kg/mm2での高温
クリープ破断試験結果を示す。
比較鋼のNo.1〜3,6においてMnとNiの総和を
増加させるとともに急激にクリープ破断時間が短くなっ
ている。
MnとNiの総和を1.01%と小さくしたNo.2は
No.1と同等のクリープ破断強度を示した。
しかしMnとNiの総和を1.24及び1.3%とした
No.4および5の本発明鋼はNo.1と同程度で,す
ぐれた強度を示すこが確認された。
第2図は同じく第1表に示す合金について求めたNi+
Mn量とクリープ破断時間及び破面遷移温度FATTと
の関係を示す線図である。
図に示す如く、本発明のNi+Mn量1.2〜1.3%
では破断時間が長く,かつFATTが低い所に位置して
いることが認められる。
図中のNo.は第1表に示す合金のNo.を示すもので
ある。
以上の結果からMnおよびNiの添加量を限定して組織
を改善すれば靭性を向上しクリープ破断強度も従来材と
同等の改良された高靭性タービン軸材を提供できること
が明らかとなった。
【図面の簡単な説明】
第1図はMn量とFATTとの関係を示す線図及び第2
図はNi+Mn量と破断時間及びFATTとの関係を示
す線図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 重量でC0.23〜0.28%、Si0.15〜0
    .25%、Mn 0.4 5〜0.64%、P0.01
    0%以下、S0.015%以下、Cr0.9〜1.2%
    、Mo1.1〜1.5%、V0.2 〜0.3%、Ni
    0.61〜0.85%を含み,かつNiとMnの和が1
    .2 〜1.3%で残部が鉄からなることを特徴とする
    低合金鋼軸材。
JP49148733A 1974-12-27 1974-12-27 テイゴウキンコウジクザイ Expired JPS583029B2 (ja)

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JPS56112443A (en) * 1980-02-12 1981-09-04 Nippon Chiyuutankou Kk Alloy for high pressure turbine rotor
JP4256311B2 (ja) 2004-07-06 2009-04-22 株式会社日立製作所 蒸気タービン用ロータシャフト及び蒸気タービン並びに蒸気タービン発電プラント

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4885414A (ja) * 1971-12-30 1973-11-13

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