JPS5829622Y2 - バンドパスフイルタ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はテレビ共同受信機器或は通信機器等における
伝送線路に介設して、所望の帯域信号のみを通過させる
為に用いられるバンドパスフィルタに関するものである
。

従来より、バンドパスフィルタの阻止帯域減衰量を大き
くしてフィルタのきれ特性を良くする為には、フィルタ
要素である直列アーム及び並列アームを多段に接続して
いた。

この様に構成することにより上記減衰量を大きくするこ
とはできるが、素子の増加により通過帯域損失量も増加
してしまう欠点があった。

また素子部品点数の増加により小型化が困難になり、必
然経済性にも問題が生じていた。

更に上記のようなものは、コンパクトな所に非常に特性
の良いバンドパスフィルタを使用したいという需要者の
要望に対しても応えることができず、自ずと適用利用可
能な範囲は制限されていた。

従って上記のような問題がなく、良好な特性を有するも
のであっても簡易な構成で小型なバンドパスフィルタの
出現が従来より要望されていた。

そこで本考案は、上記の要望に応えようとするもので、
特性が非常に良好でしかも少ない部品点数で構成できて
小型化し得るようにしたバンドパスフィルタを提供しよ
うとするものである。

以下図面についてその実施例を説明する。

第１図において、Ａは本願実施例における主体部の説明
用のバンドパスフィルタ、Ｂ、Ｃは本願実施例ノハント
ハスフィルタを夫々示す。

バンドパスフィルタＡの両接続端のインピーダンスはそ
こに接続する線路のインピーダンスと一致するようにさ
れる。

（例えば７５Ω）バンドパスフィルタＢ。Ｃは主体部１
，３とその一方または両方の端部に接続したトランス２
． ４． ４’とから或っている。

この主体部１あるいは３としてはバンドパスフィルタＡ
と同様の構成のものが用いられているが、トランス２あ
るいは４，４との接続部のインピーダンスは、このフィ
ルタを用いようとする伝送線路のインピーダンス（°例
えば７５Ω）よりも低くしてあり（例えば５０Ω）、こ
の低いインピーダンスと線路のインピーダンスとをトラ
ンス２あるいは４．４′によって整合させるようにしで
ある。

次に上記バンドパスフィルタＡ、 Ｂ、 Ｃの夫々の回
路の一例を示す第３図について説明する。

バンドパスフィルタＡは夫々よく知られたシンボルで示
された部材により構成された３個の並列アーム５ａｙ
７ａｙ ８ａと４個の直列アーム９ａ。

１０ａ、１１ａ、１２ａとでもって総アーム数７個に構
成しである。

次にバンドパスフィルタＢ及びＣにおけるトランス２及
び４，４′の一例は、第４図に始されている。

第４図において、１３は筒状にしたコアを示し、ＱＭＯ
５１等のフェライト材を用いて形成されている。

１４は巻線を示す。この巻線にはポリウレタン線或はそ
の他任意のものが用いられ、巻き数及び巻き方はよく知
られたように、端子１５゜１７間がこれに接続されるべ
き線路のインピーダンスと、端子１６．１７間がフィル
タＢあるいはＣにおける主体部１，３と夫々整合するよ
うにされる。

尚これらのフィルタＢ、Ｃにおいて、機能上フィルタＡ
と同−又は均等構成と考えられる部材には、フィルタＡ
における対応する部材に付した符号の「ａ」をｒｂＪ、
ｒｃ」に代えた符号を付して重複する説明を省略した。

次に上記のような構成のフィルタＡ、 Ｂ、 Ｃにお
いて、例えばテレビ信号における第４チヤネル（周波数
１７０〜１７６ＭＨｚ）の帯域信号のみを通過させるよ
うに設計された場合の各部材の値の一例は次のようであ
る。

コンデンサＣ１，Ｃ２゜Ｃ６は０．５２５ＰＦ’、コン
デンサＣ３，Ｃ５，Ｃ８は１５．７ＰＦ、Ｃ４ｔ Ｃｇ
ｔ Ｃ１４は１２．５ＰＦ。

コンデンサＣ７＊Ｃ１□＋ＣＩ。

は０．５１４ＰＦ、コンデンサＣ１ｏ、Ｃ１３，Ｃ１５
は１５．８ＰＦ０コイルＬ１ｔ Ｌ２．Ｌ６は２９９ｍ
Ｈ，コイルＬ ３ ｓ Ｌ４ 。

Ｌ５ｔ ＬＢ＊ Ｌ（ｌ Ｌ１４は６２．５ｍＨ
，コイル（Ｊ７１Ｌｌｌｌ Ｌ１２は２５１ｍＨ、コイ
ルＬ１０ｔ Ｌ１３ｔＬ１５は６５− ＯｍＨａ また
トランス２，４．４においては、コア１３の径及び軸線
方向長は夫々的３．５ｍｍ及び約６ｔｒｒｍである。

このように設計された夫々のフィルタの特性の測定結果
は第２図に示される。

この図において、イ２ロ、へは夫々フィルタＡ。

Ｂ、 Ｃの特性曲線を示す。

図から明らかな如く、通過帯域特性１９については、フ
ィルタＢ或はＣの損失はフィルタＡのそれに比べ夫々僅
かに増加しているのみであるが、阻止帯域減衰量特性（
きれ特性とも称される）１８にあっては、フィルタＢは
フィルタＡに比べ減衰量が増加してきれが鋭くなってお
り、更にフィルタＣにあっては大巾に減衰量が増加し、
バンドパスフィルタとしての特性が良好なものになって
いる。

このようなバンドパスフィルタＢ、Ｃはテレビ信号関係
では例えば異なる周波数帯域のものを複数個用いて混合
器を構成する場合に用いられる外、一般あるいはアマチ
ュア無線の送信機、受信機等にも使用される。

例えば送信機においては、自体の出力端側とその空中線
（アンテナ）との間に介設して、送信機自体から発射さ
れる諸種の不必要な電波即ちスプリアス発射を防ぐよう
に用いられる。

以上のようにこの考案にあっては、直列アームと並列ア
ームとでもって主体部を構成すると共に、それらのアー
ムの数の和は奇数個にし、その上上記上体部の一方或は
両方の端部のインピーダンスを線路のインピーダンスよ
りも低くすると共に、低くした端部においてはフェライ
ト材を用いて構成したトランスを接続し、このトランス
によって線路と主体部とのインピーダンスの整合を図る
ようにしであるから、前述の説明から明らかな如く、通
過帯域損失をあまり増加させることなく、その阻止帯域
減衰量を大巾に大きくできる優れた特長があり、バンド
パスフィルタとしての特性を非常にシャープで良好なも
のにし得る画期的効果がある。

しかもその上、上記のように特性が非常に良好なもので
あるにも拘らず、その構成は、バンドパスフィルタの主
体部の一端若しくは両端にフェライト材を用いた小型の
トランスを接続したというだけであり、数少ない部品点
数でもって上記の効果が発揮できる特長がある。

このことはフィルタ自体を小型化することにも、また部
品点数の少なさによって調整を容易化することにも大き
な効果を発揮し、その上安価な提供をも可能にするとい
う経済性をも有する。

またこのように良好な特性を有ししかも小型化できると
いうことは、狭く限られた場所に非常に特性の良いバン
ドパスフィルタを用いたいという需要者の要求に対して
も応じることができ、自ずとこのフィルタの適用利用可
能な範囲が広（なるという利点もある。

【図面の簡単な説明】

図面は本願の実施例を示すもので、第１図はバンドパス
フィルタのブロック図、第２図はバンドパスフィルタの
特性の一例を示す図、第３図は第１図におけるバンドパ
スフィルタの回路の一例を示す図、第４図はトランスの
斜視図及びそのシンボル図。 Ａ、Ｂ、Ｃ・・・・・・バンドパスフィルタ、Ｌ３・°
。 ・・・主体部、２． ４． ４’・・・・・・トランス
。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 線路に介設させるようにしであるバンドパスフィルタに
   おいて、そのバンドパスフィルタの主体部は直列アーム
   と並列アームでもって構成し、しかもそれらの数は直列
   アームと並列アームの総和が奇数個になるように構成し
   、更に上記バンドパスフィルタの主体部における一方若
   しくは両方の端部のインピーダンスは、上記線路のイン
   ピーダンスよりも低い値に設定し、且つそのインピーダ
   ンスを低くした端部にはフェライト材を用いて構成され
   たトランスを接続し、しかもこのトランスは、このバン
   ドパスフィルタを線路に接続するときに、線路と上記主
   体部とのインピーダンスの整合が得られるように構成し
   であることを特徴とするバンドパスフィルタ。