JPS5829146Y2 - 多槽形醗酵槽用撹拌機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、高速堆肥化に使用される多槽形醗酵槽用攪拌
機に関するものである。

ｌ、′堆肥化装置における醗酵槽は、選別された廚芥類
、家畜糞などの堆肥原料を溜めてこれに空気を送り込む
と共に攪拌機によって定期的に堆肥原料をきりかえして
強制的に満遍なく空気に接触させて醗酵条件を良好にし
自然醗酵による場合よりも短期間で一次醗酵を終了させ
るためのものである。

醗酵槽の形式には、円筒槽の上部より堆肥原料を投入し
、醗酵させつつ下方へ移動させて堆肥として排出する形
式のもの、又長方形槽あるいは回転式傾斜円筒槽の一端
より堆肥原料を投入し、槽の長手方向へ移動させつつ醗
酵させて堆肥とし、他端より排出する形式のものがある
。

長方形の醗酵槽においては、堆肥の種類、１日当りの処
理量・立地条件等の如何により複数個の醗酵槽を必要と
する場合には、従来、各槽毎に攪拌機を設けるか、ある
いは撹拌機移動専用台車を別に設け、槽外に搬出した攪
拌機をこの台車に乗せて次の槽の槽端へ移動し”た後に
槽上に載置し、攪拌機と槽の芯とを手動で合せてから攪
拌機の運転を行っていた。

各槽毎に攪拌機を設けた場合は、攪拌機の１日の作動時
間は２回攪拌するとして２時間程度であり攪拌機の遊び
時間が長く、攪拌機の有効利用上問題があり、又攪拌機
を種間移動するために移動専用台車を使用する場合は、
手数を要し非能率であった。

本考案は、長方形醗酵槽における上記の欠点を除去する
ために、多槽形醗酵槽の全ての槽を１台で自動的に攪拌
できる攪拌機を提供するものである。

本考案の１実施例として、２槽形醗酵槽について図面を
参照しつつ説明する。

醗酵槽１は長手方向の３個の壁３’、４’、５’で区画
され、壁３’、４’、５’の上面にそれぞれ攪拌機走行
用のレール３，４．５が敷設されている。

走行用架台７は中央部に多槽金山に渡る切り欠ぎ部７ａ
を有する枠体よりなり、レール３，４．５に攪拌機の走
行用架台７の駆動輪８．従軸８′が乗っている。

走行用モータ９は、チェーン等を介して走行用駆動軸１
６を駆動し、更に図示せさ゛る、チェーン等の通常の手
段により駆動輪８を駆動する。

なお、後記するスクレーパ１３の巻揚げ横行に支障を生
じないよう、レール４上の駆動輪８は、レール３，５上
の駆動輪８よりも図において左方に突出して設けられて
おり、必ずしも駆動しなくてもよい。

攪拌機の横行用架台１０は、走行用架台７に乗る横行用
コロ１１で支持されて走行用架台７の内側に切り欠ぎ部
７ａに懸吊されている。

横行用架台１０には、スクレーパ１３が横行用架台１０
に設けられた支軸２２で１端を支持され、他の適所にス
クレーパ昇降用ワイヤー１４の１端を固定し、このワイ
ヤー１４をスクレーパ昇降用モータ１５によって巻揚げ
５巻戻しすることにより昇降できるように載置されてい
る。

また、横行用架台１０には、横行用モータ１２が載置さ
れており、これで横行用駆動チェーンによって横行用駆
動軸１７を駆動して横行用コロ１１で走行用架台７上を
切り欠ぎ部７ａの範囲内で゛横行する。

また、醗酵槽１のＡ槽１８とＢ槽１９との間の排出側２
１の壁４′には、スクレーパ１３を巻揚げ状態で横行用
架台１０をＡ槽１８からＢ槽１９側に移動させるために
切り欠ぎ部６を設けてあり、従ってレール４は他の２本
のレール３，５に比較して短い。

また、２は堆肥原料又は堆肥を示し、スクレーパ１３は
、作動時にはスクレーパ昇降用ワイヤー１４で懸吊され
て槽底から適当な間隔を保持して、図示しない駆動装置
によって図の矢印の方向に回転する。

次に、攪拌機の作動について述べる。

Ａ槽１８の排出側２１の上方に位置する攪拌機は、走行
用モータ９が走行用駆動軸１６を介して駆動輪８を駆動
することによって、投入側２０の方向に移動する。

また、スクレーパ１３は、その間回転しており、堆肥原
料又は堆肥２は、かき揚げられては攪拌機の進行方向と
反対側に落下させられる。

攪拌機が投入側２０に到達すると、スクレーパ１３は、
スクレーパ昇降用モータ１５の作動によりスクレーパ昇
降用ワイヤー１４を巻き揚げることにより、はぼ水平の
状態に保持されて、攪拌機は排出側２１へと後退する。

なお、後退時には攪拌作業がないため前進する速度より
早い速度で移動する。

Ａ槽１．８の排出側２１へと後退した攪拌機の横行用架
台１０をＢ槽１９へ移動させるのは、スクレーパ１３を
ほぼ水平の状態に保持したままで、横行用モータ１２を
作動させ横行用コロ１１を駆動して横行用架台１０を走
行用架台７上を横行させて行う。

その際にスクレーパ１３は醗酵槽１の切り欠ぎ部６を通
過する。

そして、横行用架台１０を正規の位置に停止させた後に
スクレーパ１３を降下し、回転させ、走行用架台７を走
行させてＢ槽１９の攪拌作業が行われる。

以上、２槽形醗酵槽について説明したが、３槽、４槽と
多槽形醗酵槽においても、各槽壁上に敷設されたレール
上を走行する１台の走行用架台を使用し、昇降可能なス
クレーパを取付けた横行用架台を走行用架台上を横行さ
せ、必要に応じ各検量壁にスクレーパの通過できる切り
欠ぎを設けておけばよい。

以上の説明から容易に理解できるように、本考案による
と長方形の多槽形醗酵槽において槽毎に攪拌機を設置し
たり、又撹拌機移動専用台車を設けることなく１台の攪
拌機で各種を自動的に攪拌することができる。

本考案の効果を具体的に述べると次の通りである。

（イ）攪拌機の遊び時間が少くなり、攪拌機を有効に利
用できる。

（ロ）攪拌機走行用架台を案内として攪拌機横行用架台
が横行するので各種と攪拌機横行用架台に取付けである
スクレーパとの芯合せ作業が容易となり堆肥化プラント
としての運転の自動化が容易となる。

（ハ）攪拌機走行用架台が各検量壁上のレールで支持さ
れているので広いスパンの攪拌機の製作が可能となった
。

（ニ）攪拌機を各槽毎に設置する場合に必要な検量のス
ペースが不要となり敷地の有効利用ができる。

（ホ）また、本考案により多槽形醗酵槽の使用が容易と
なり、各種に堆肥原料を質的、量的に平均化して投入で
き、製品としての堆肥の品質が均一化できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案になる攪拌機を備えた２槽形醗酵槽の１
部省略平面図、第２図は第１図のＡ−Ａ断面図である。 １・・・・・・醗酵槽、２・・・・・・堆肥原料又は堆
肥、７・・・・・・走行用架台、７ａ・・・・・・切り
欠ぎ部、１０・・・・・・横行用架台、１３・・・・・
・スクレーパ、１４・・・・・・スクレーパ昇降用ワイ
ヤー

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 多槽形醗酵槽の槽壁上に敷設されたレール上を走行し中
   央部には多槽金山に渡る切り欠ぎ部を有する走行用架台
   と、走行用架台上において前記切り欠ぎ部の範囲内で横
   行する横行用架台と、横行用架台に昇降可能に設けたス
   クレーパとよりなることを特徴とする多槽形醗酵槽用攪
   拌機。