JPS5828744Y2

JPS5828744Y2 - 回転式円筒型チヤツク

Info

Publication number: JPS5828744Y2
Application number: JP6507478U
Authority: JP
Inventors: 秋五郎井上
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1978-05-17
Filing date: 1978-05-17
Publication date: 1983-06-23
Also published as: JPS54167486U

Description

【考案の詳細な説明】この考案は回転軸に嵌合した一対の固定リングとクラン
プリングの３部材を以て一組とし、その外周縁において
被挟持体の大きさに応じて随時挟持可能な回転式円筒型
チャックに係るものである。

従来におけるチャックにあっては回転軸に嵌合された台
盤の周縁に適宜形態の挟持機構を具え、この挾持機構に
被挾持体たとえばパイプ、カッター等を挾持するように
しているが、パイプの直径が変り、またカッターの大き
さを変更したときには、調節子の進退もしくは起伏また
は別個の保持片のような部材の挿入等により挟持機能を
補っているため、その所作に手間どり、また台盤に設定
されるべき挾持機構の数もその形状や大小により制限さ
れるため、一時に多数のしかも大きさの異なる物品を台
盤上に挾持することは極めて困難もしくは不可能な場合
もありよってチャックを介した物品加工の作業能率の向
上を期待することは困難である。

そこでこの考案は前述のような欠点を改良すべく、一本
のスプライン軸に夫々嵌合した一対の固定リングと之に
挾持されたクランプリングの部材を以て一組として円筒
を形成し、この円筒の適数組をスペーサーを介して並列
すると共に、これら円筒の外周縁において被挟持体の太
きさや形態に即応するように固定リングに対しクランプ
リングのスプライン軸への設定位置を適宜に調節可能な
回転式円筒型チャックを提供しようとするもので、スプ
ライン軸に遊合せるスペーサーを介し一対の通孔性の固
定リングと、これら固定リングの間に挾持させる調節孔
付のクランプリングとからなる円筒を適教組並列した回
転式円筒型チャックにおいて、スプライン軸に係合する
固定リングとスプライン軸に遊合するクランプリングの
夫夫外周縁の一部に適数個の歯を等間隔に突出・形成し
、これの歯の夫々が刻設されていない円弧部夫々の外周
縁内側に、円形の通孔と楕円形の調節孔をスプライン軸
の長手方向に沿って平行に穿設し、これら通孔と調節孔
の双方に挿通する固定ピンのネジ孔に直交下に螺合する
固定ボルトを、クランプリングに着脱自在に装着してな
るものである。

以下図面についてこの考案の一実施例を述べるに、第１
図に督いて外周縁にスプラインａが刻設された中間部１
０両側に之より稍々小径の縮径部２．２を夫々形威し、
その一部にネジｂ、ｂを刻設すると共に、左方の縮径部
２にさらに之より小径の端末部３を形成してスプライン
軸Ｓを構成しである。

しかして前記ネジｂ、ｂの夫々に抜止めナラ）ｎ、ｎを
螺合し、この抜止めナラ）ｎ、ｎの内側にカラー４
，４を夫々並列・嵌合し、これらカラー４，４の外周縁
に後述の環状のスペーサーＤ１．Ｄ５を夫々嵌合する一
方、前記中間部１の外周縁に固定リングＦ、クランプリ
ングＲおよび固定リングＦの３部材を一組として円筒Ｚ
１を形成し、この円筒Ｚ１と同構成な円筒Ｚ２ｓＺ
３ｓｚ４の適数組（ここでは４組）を環状のスペーサ
ーＤ２．Ｄ３．Ｄ４を介して嵌合・密接してあり、また
クランプリングＲの夫々とスペーサ＝Ｄ２゜Ｄ３．Ｄ４
の夫々には同一内径のカラー５，６の夫々をスプライン
軸Ｓに遊合させである。

次にスペーサーＤ１〜Ｄ５、固定リングＦおよびクラン
プリングＲの夫々の構成を述べるに、まづスペーサーに
係る第３図、第４固転よび第５図において、夫々が略半
環状の接合体ｌＬ１２の上方に夫々ネジ孔Ｃ，ｅを穿設
し、これらネジ孔ｃ、ｅは接合体１１，１２０接触縁ｇ
、ｈの密着時に一本のネジ（図示しない）を挿入・螺合
可能とする一方、下方に夫々穿設された通孔ｉ、ｌにピ
ン１３を挿通し、このピン１３を支点として第３図にお
いて左右方向に開閉自在とし、なお接合体１１のネジ孔
Ｃ外側を切欠しである。

次に固定リングＦに係る第６図、第７図に釦いて、環状
体の内周縁にスプライン１５を刻設してスプライン軸Ｓ
ＶＣ＠合させる一方、外周縁にａ５ｆ−ｆの範囲に亘り
等間隔に凹溝ｒｎ９ｍ・・・・・・等を適数個（ここ
では１５個）穿設して歯Ｐを突出・形成すると共に歯Ｐ
の刻設されていない円弧部にの内側適所に後述のネジ孔
を付きの固定ピン１７が挿入される円形の通孔１６を貫
通しである。

最後に第８図、第９図に係るクランプリングＲにおいて
環状体１８の外周縁にａ５ｒｒの範囲に亘って等間隔に
凹溝Ｕ、、Ｕ、・・・・・・・・・等を適数個（ここで
は１５個）穿設して歯ｑを突出・形成する一方、歯ｑの
刻設されていない円弧部Ｗの内側適所に固定ピン１７が
挿入される楕円形の調節孔１９を貫通し、また円弧部Ｗ
の近傍に形成された切次段部２０に後述の固定ボルト２
３が挿入されるネジ孔２１を穿設し、このネジ孔２１を
前記調節孔１９に連通させると共に、切欠段部２０と円
弧部Ｗとの間に釦いてネジ孔２１に直交・連通したボル
ト制止孔２２に図示しないボルトを挿入し、固定ボルト
２３の縮径部ｊに当接させて固定ボルト２３をクランプ
リングＲの一定位置に制止可能としである。

以上３部材についての構成を述べたが、これらの外径お
よび厚さを全て同一に形成上でおけば製作時やその組付
時に至便であり、また前記スペーサーＤ１〜Ｄ５を予め
厚さを決定しておくことで前記３部材相互の密着を常時
保時可能としである。

図中２４は被挾持体、２５は座金、■は固定ボルト２３
のネジ部、αはクランプリングＲの固定リングＦに対す
る偏位角度である。

この考案は前述のような構成であるから、いまその使用
に際し、スプライン軸Ｓの右方の縮径部２に抜止めナツ
トｎを螺合し、ついでカラー４を嵌合した後、このカラ
−４外周縁に嵌合したスペーサーＤ１における接合体１
１，１２を接触縁ｇ。

ｈにより接触させ、ネジ孔ｃ、ｅにネジを挿入・螺合し
て一個の環状体に形成する。

次に中間部１のスプラインａに固定リングＦにおけるス
プライン１５を嵌合し、ついでカラー６をスプライン軸
Ｓに遊合してからクランプリングＲを嵌合した後、さら
に他の固定リングＦのスプライン１５をスプライン軸Ｓ
Ｋ［合して一組の円筒ｚ１を形成する。

しかして固定リングＦとクランプリングＲとの凹溝ｍ、
ｕにより挾持されるべきパイプ、カッターのような被挟
持体２４のたとえば外径に合致するようにクランプリン
グＲを固定リングＦに対して所定の偏位角度αだけスプ
ライン軸Ｓ上で回動・設定した後、固定リングＦ、Ｆの
夫々の通孔１６およびクランプリングＲの調節孔１９に
固定ピン１７を貫通させ、この固定ピン１７のネジ孔ｔ
をクランプリングＲの切欠段部２０に開口させ、ついで
固定ボルト２３の先端をネジ孔２１を介してネジ部Ｖを
固定ピン１７のネジ孔ｔに螺合する一方、ボルト制止孔
２２に螺合せるボルト先端を固定ボルト２３の縮径部ｊ
に当接させて固定ボルト２３をクランプリングＲに対し
一定位置に設定・保持する。

之により、一対の固定リングＦ、ＦとクランプリングＲ
とはスプライン軸Ｓと一体的な円筒Ｚ１に形成され、し
かして固定リングＦとクランプリングＲにおける夫々の
歯ｐ、ｑがたとえば第２図にみるような位置に設定され
るので、被挟持体２４は前記の歯ｐ、ｑの間に自動的に
挾持される。

かくて被挟持体２４は前記のような所作により円筒Ｚ１
の外周縁において所望個所が放射状に挾持されるので、
スプライン軸Ｓの回転で被挟持体２４の加工が可能とな
る。

以上第１組の円筒ｚ１だけについてのスプライン軸Ｓへ
の組付および被挾持体２４の挾持手段についての説明を
行なったが、第２．第３．第４各組の円筒ｚ２゜Ｚ３
、Ｚ４についても全く同様であるが、この場合スペ
ーサーＤ２．Ｄ３．Ｄ４０個所におけるカラー５の内径
が第１組の円筒Ｚ１の設定時におけるカラー４（左端の
カラーについても同じ）の夫れに比して太きいだけであ
る。

このようにしてスプライン軸Ｓにスペーサーを介して一
対の固定リングとそれに介装されたクランプリングとか
らなる円筒を並列することで同時に多数のしかもたとえ
ば外径の相違するパイプもしくはカッターを円筒の外周
縁に挟持でき、また固定ボルト２３と固定ピン１７との
締着状態を解除した後、クランプリングＲを固定リング
Ｆに対し新らな設定位置に定着することでたとえば外径
の相違する被挟持体２４を挟持できる。

この考案によれば一本のスプライン軸に、スペーサーを
介し一対の固定リングとこれらに介装されたクランプリ
ングとを、固定ピンと之に直交・螺合する固定ボルトと
の双方により強固に一体的に形成された円筒を所望組数
だけ回転可能に嵌合・並列できるので、各組の円筒にお
ける固定リングとクランプリングとの設定位置をスプラ
イン軸の長手方向に沿って平行に穿設された円形の通孔
と楕円形の調節孔を介して簡単かつ任意に選定すること
で外径や大きさの相違する被挟持体を各組の円筒で同時
に挟持できるからスプライン軸の回転で同時に多数のし
かも外径や大きさの相違するパイプやカッターのような
被挾持体への加工もしくは被挾持体による加工即ち異種
の加工作業ができるため、従来のチャックによる作業に
比しその能率を著しく向上でき、しかも形態の異なる都
度、調節子の介装や付設をチャックに施す必要がないの
で、チャックとしての構造の複雑化を招来しないと共に
、固定ピンと固定ボルトとの締着と弛緩とにより被挟持
体の形態に迅速かつ確実に対応できる上に、スペーサー
、固定リングおよびクランプリングの３者で円筒のスプ
ライン軸の長手方向にａ５長さをも調節でき、また、通
孔、調節孔の夫々は、固定リング、クランプリングにお
ける歯の刻設されていない円弧部外周縁の内側に穿設さ
れているため、固定リング、クランプリングの不測のう
ちにおける亀裂・損傷の惧れを未然に防止できる上に、
固定ピン、固定ボルトを挿通すべき個所を迅速かつ適格
に確認可能であるから利用者にとってはその取扱に至便
であり、かつ前記３つの部材の夫々の構造も簡単である
から、堅牢安価に製作でき、故障発生の惧れも少いので
永き使用によく耐えて経済的でもある等の実益を有する
ものである。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例にして第１図は使用時におけ
る一部切欠した縦断面図、第２図は第１図の■〜■線断
面図、第３図はスペーサーの右側面図、第４図は第３図
のＩＶ−０−ＯＩＶ線断面図、第５図は第３図の■−Ｖ
線矢視図、第６図は固定リングの右側面図、第１図は第
６図の■−〇−Ｏ−■線断面図第８図はクランプリング
の右側面図、第９図は第８図のｌＸ−０−０−ＩＸ線断
面図、第１０図は固定ピンの側面図、第１１図は固定ボ
ルトの側面図である。Ｄ、〜Ｄ５・・・スヘ−”ｊ−１Ｆ・・・固定リンク、
Ｒ・・・クランプリング、Ｓ・・・スプライン軸、Ｚ１
〜Ｚ４・・・円筒、ｇ、ｈ・・・接触縁、ｐ、ｑ・・・
歯、１１゜１２・・・接合体、１６・・・通孔、１７・
・・固定ピン、１９・・・調節孔、２０・・・切欠段部
、２３・・・固定ボルト。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

スプライン軸に遊合せるスペーサーを介し一対の通孔性
の固定リングと、これら固定リングの間に挾持された調
節孔付のクランプリングとからなる円筒な適数組並列し
た回転式円筒型チャックにおいて、スプライン軸に係合
する固定リングとスプライン軸に遊合するクランプリン
グの夫々外周縁の一部に適数個の歯を等間隔に突出・形
成し、これら歯の夫々が刻設されていない円弧部夫々の
外周縁内側に、円形の通孔と楕円形の調節孔をスプライ
ン軸の長手方向に沿って平行に穿設し、これら通孔と調
節孔の双方に挿通する固定ピンのネジ孔に直交下に螺合
する固定ボルトを、クランプリングに着脱自在に装着し
てなる回転式円筒型チャック。