JPS5828353B2 - 金属帯の洗浄処理方法及びその装置 - Google Patents

金属帯の洗浄処理方法及びその装置

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JPS5828353B2
JPS5828353B2 JP2171381A JP2171381A JPS5828353B2 JP S5828353 B2 JPS5828353 B2 JP S5828353B2 JP 2171381 A JP2171381 A JP 2171381A JP 2171381 A JP2171381 A JP 2171381A JP S5828353 B2 JPS5828353 B2 JP S5828353B2
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cleaning
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chamber
outside air
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幸夫 亀山
広 松田
良樹 中村
勇 藤岡
貞二郎 藤坂
秀治 馬場
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Kobe Steel Ltd
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Tokuyama Corp
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Kobe Steel Ltd
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Tokuyama Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は金属帯の洗浄処理方法及びその装置に関し、特
に圧延金属帯の表面に付着した?′晰旨頃を有機溶剤に
よって脱脂洗浄するに当り、処理効率を高めると共に、
溶剤消費量の低減及び溶剤の系外漏出に伴なう公害を防
止する様にした方法及び装置に関するものである。
圧延して得た金属帯を2次加工したり或はそのまま製品
化する際には、圧延工程で付着した油脂類を除去する必
要があり、その為の脱脂洗浄法としては従来アルカリ洗
浄法が大勢を占めていた。
しかしながらこの方法では、アルカリ洗浄液の中和工程
及び水洗工程が不可欠であり、洗浄処理ラインが長くな
るという欠点があった。
しかも洗浄処理の高速化という最近の要請に答える為に
は洗浄ラインを更に長くする必要があるが、それに伴な
って設備占有面積の拡大、消費薬剤量の増大、生成スラ
ッジの増加(それに付随するスラッジ処理設備費の増大
やスラッジ付着による表面疵の発生)等の問題が生じ、
実用的な方法とは言い難い。
また他の洗浄方法として、有機溶剤による洗浄法が知ら
れている。
この方法は、比較的低沸点の有機溶剤を使用して脱脂洗
浄する方法であり、■洗浄装置内に加熱蒸気を充満させ
ておき、冷却した金属帯を通過させることによってその
表面に溶剤蒸気を凝縮付着させて洗浄する方法(溶剤蒸
気法)、■走行する金属帯に溶剤を吹き付けて洗浄する
方法(溶剤スプレー法)、■溶剤浴中に金属帯を浸漬走
行させる方法(溶剤浸漬法)等で脱脂洗浄した後、金属
帯の表面に付着した溶剤を乾燥除去する方法が代表例と
して挙げられる。
しかしこれらの方法では、乾燥時間短縮の為比較的低沸
点の有機溶剤を使用するから、気化した溶剤が系外に蒸
散され易くロスが生じる他、作業員への健康傷害や大気
汚染の問題もある。
この様な問題に対処する為に、■蒸発した溶剤蒸気を水
冷噴射により液化して捕集した後水分を分離して溶剤を
回収する方法(特公昭40−9724号等)や、■洗浄
室内の溶剤蒸気を吸引捕集した後冷却凝縮して回収する
方法(実公昭55−24136号等)などが提案されて
いるが、溶剤蒸気の漏洩防止及び回収効率の面からする
と尚不十分である。
特に洗浄室と乾燥室を連通させた装置を用いて高速処理
を行なうと、乾燥室の金属帯出口から金属帯と共に大量
の溶剤蒸気が持ち出され、前述の問題は更に大きくなる
本発明は、前述の様な状況のもとて溶剤蒸気の蒸散防止
に主眼をおいて鋭意研究の結果完成されたものであって
、洗浄室と乾燥室を直列に連結させた洗浄処理装置を使
用し、金属帯を該装置内へ連続的に導入走行させ、洗浄
室では溶剤による洗浄を行なった後乾燥室で乾燥するに
当り、洗浄室の走行金属帯入口及び乾燥室の走行金属帯
出口が操業時において実質的に外気と通じる開口部の各
面積を6・Ad以下(但し金属帯の幅をAcrILとす
る)とし、該洗浄室及び乾燥室の室内ガスを吸引して両
室内を外気に対して負圧に保持すると共に、該洗浄室の
走行金属帯入口における外気流入速度を(Kl ) m
/秒、乾燥室の走行金属帯出口における外気流入速度
を(K2)m7秒としたとき、〔K1〕及び〔K2〕が
0.05〜10m/秒、K2 /K 1が0.05〜2
0の各条件を夫々満足する様に各外気流入速度を調整す
るところに要旨が存在する。
また本発明に係る洗浄処理装置とは上記洗浄処理方法の
実施に好適な装置に関するものであって、カスケードタ
イプの洗浄室に乾燥室を直結連通させ、金属帯を洗浄室
に導入走行させつつ溶剤による洗浄を行ない、次いで乾
燥室で乾燥を行なう様にした金属帯の洗浄処理装置であ
って、洗浄室に設けたカスケードタンク群の最下流タン
クの下方に補助タンクを配置すると共に、該最下流タン
クと補助タンクは溶剤降下通路によって連結し、補助タ
ンクは抜出し管路によって溶剤再生装置に接続したとこ
ろに要旨が存在する。
以下実施例を示す図面に基づいて本発明の構成及び作用
効果を説明する。
第1図はカスケード方式を採用した公知の金属帯洗浄装
置を示す概略説明図で、主として酸洗脱スケール処理や
アルカリ脱脂洗浄の後の水洗に使用されている。
即ちこの水洗装置は、洗浄水槽1を複数の堰板2で仕切
って複数の洗浄水タンク3a、3b、3cを形成すると
共に、堰板2を図面左側寄りのものほど低くして洗浄水
がタンク3c→タンク3b→タンク3a方向へ順次越流
して移動する様に構成し、最後尾のタンク3aには越流
排出口4を形成しているので洗浄水は順次排出される。
そして各洗浄水タンク3a、3b。3cの上方には洗浄
水噴射ノズル5a 、 5b 、 5c及びリンガロー
ル5a 、5b 、5c等を配置すると共に、各噴射ノ
ズル5 a +・・・にはその下方の洗浄水タンク3a
t・・・からポンプ7a、・・・によって洗浄水を循環
供給する。
従って金属帯8を、各噴射ノズル5 a +・・・及び
リンガロール6 a p・・・の間へ連続走行させるこ
とにより、効率良く水洗することができる。
9は洗浄水の飛散を防止する為のカバー、10は洗浄水
の補給ポンプを示す。
この様なカスケード水洗法であれば、金属帯8は走行ラ
インで繰り返し水洗を受けるから洗浄効率が高く、且つ
洗浄水は繰り返し洗浄に供されるから消費量を低減でき
、更には新たな洗浄水の供給動力を少なくできる等の利
点がある。
ところがこの種のカスケード方式は水洗装置に適用され
ているのみで、溶剤洗浄装置に応用した例は殆んど存在
しない。
その主な理由は、比較的低沸点の溶剤を使用した場合は
蒸発によるロスが極めて犬きく、シかもその蒸気はカバ
ー9の金属帯入口及び金属帯出口から系外に漏出し雰囲
気汚染を生じるからである。
しかしながらカスケード方式で得られる洗浄効率は極め
て高いから、この方式を溶剤洗浄装置として実用可能に
することは極めて有意義なことである。
本発明はこれらの知見を基に、低沸点溶剤の使用に伴な
う上記欠点を解消しカスケード方式による溶剤洗浄法を
確立しようとしてなされたものである。
第2図は本発明の実施例を示す概略工程説明図であり、
この装置は第1図で説明した様なカスケードタイプの溶
剤洗浄室11と乾燥室12を直列に連結すると共に、カ
バー9によって全体を外気から隔離し、該装置に対する
金属帯入口19aと金属帯出口19bは処理室内から溶
剤蒸気が漏れ出すのを防止する為に、案内ローラ等で極
力気密的に保持する。
溶剤洗浄室11は、第1図の水洗装置と同様カスケード
タイプで構成し、堰板12で仕切られた各溶剤タンク1
3a、・・・の上方には溶剤噴射ノズル15a、・・・
及びリンガロール16a。
・・・を配置すると共に、脱脂洗浄効果を高める為に必
要に応じてブラッシングロール14a、・・・ヲ装置し
、各溶剤噴射ノズル15a、・・・には、対応溶剤タン
ク13a、・・・から循環ポンプ17a、・・・によっ
て溶剤を供給する。
また溶剤洗浄室11内の溶剤は堰板12から越流して溶
剤タンク13bから溶剤タンク13a方向へ移動し、溶
剤タンク13aに設けた排出口14から順次抜き出され
た後溶剤回収精製装置18で精製し、回収溶剤タンク1
9に貯留する。
そして回収溶剤は、ポンプ17Xによって洗浄室11に
おける金属帯走行ラインの最後尾側に配置した溶剤噴射
ノズル15xに送り、洗浄用として再使用し、脱脂油分
を含む残液は下部の廃液タンク18′に送る。
また乾燥室12は洗浄工程で金属帯8の表面に付着した
溶剤を揮発除去する部分であり、直接若しくは間接加熱
によって室内全体を昇温できる様にしたものでもよいが
、図示した様に室内ガスの一部を抜き出して加熱装置2
0で加熱し、ファン21で熱風噴射ノズル22に送って
金属帯8に吹き付ける様にすれば2溶剤の揮発除去効果
は一層確実になる。
ところでこの様な装置を操業すると、洗浄室11及び乾
燥室12で揮発する溶剤蒸気によって室内圧が外気圧よ
りも高くなり、金属帯入口19a及び金属帯出口19b
から溶剤蒸気が漏れ出して前述の様な問題を起こす恐れ
がある。
この様なガス漏れ防止対策としては、フェルト等で金属
帯の入口19a1出口19bを封鎖することも考えられ
るが、金属帯8の出入を阻害しない為にはある程度の隙
間を設けることが不可欠であり、溶剤蒸気の漏洩を完全
に防ぐことはできない。
そこで本発明者等は、処理室内全体を外気圧に対して負
圧に保持することを思いついた。
即ち第2図に示す如く、洗浄室11、乾燥室12′、金
属帯入口19a及び出口19bの近辺に抽気管23を接
続し、ブロアー24で吸引することによって室内を負圧
に保持すると、金属帯の出入口19a 、19bに形成
される隙間からは外気が常時室内に流入するから、室外
への溶剤蒸気の漏れ出しは完全に防止することができる
負圧の程度は、後述する溶剤蒸気の回収率を考慮して一
50m1Aqよりも低くならない様にするのがよく、よ
り好ましいのは10mmAq以上である。
即ちブロアー24によって吸引される抽気ガス中には多
量の溶剤蒸気が含まれており、これをそのまま大気中に
放出すると大気汚染の問題が発生すると共に溶剤のロス
にもつながるから、凝縮回収装置25等で溶剤の回収を
行なうが、上記負圧が一50imAqよりも低くなると
外気の流入量が増加しすぎる為に溶剤蒸気の回収率が低
下する。
負圧の調整法としては、ブロアー24の回転速度を調整
する方法、抽気管23の適所にダンパーを設けて開度調
整する方法等が例示され、これらの調整は洗浄室11や
乾燥室12′に設けた圧力計(図示しない)に連動して
作動する自動制御機構によって自動制御することもでき
る。
尚抽気口を設ける位置は特に限定されないが、乾燥室1
2′に設けるのが最も好ましい。
しかして洗浄室11内には、金属帯8に噴射したときに
発生ずる溶剤ミストが多量存在しているから、この部分
から抽気した場合は凝縮回収装置25における溶剤回収
量が多くなり処理能力を高める必要があるのに対し、乾
燥室12′から抽気した場合は前述の様なミストが抽気
ガス中に殆んど混入せず、処理能力の小さい回収装置2
5でも容易に目的を達成し得るからである。
回収装置25で回収した溶剤は回収溶剤タンク19或は
補給用新液貯留タンク26に送って再利用されるから、
抽気による溶剤のロスも殆んど皆無である。
この様に本発明では洗浄室11及び乾燥室12′を外気
圧に対して負圧に保持することによって、金属帯入口1
9a及び金属帯出口19bからの溶剤蒸気の漏れ出しが
防止される様になったが、溶剤蒸気の回収を含めて更に
検討を行なったところ、操業時における金属帯入口19
a及び出口19bの開口部面積と、該出入口における外
気流入速度が極めて重要であることが分った。
即ち操業中の金属帯出入口の開口部面積(実質的に外気
と連通ずる隙間)が大きくなる程、室内の溶剤蒸気は漏
れ出し易くなるが、該開口面積が6・Ad以下(但しこ
のときの金属帯8の幅をAcrILとする)に設定すれ
ば、室内を適度の負圧に保持することが容易になると共
に溶剤蒸気の漏れ出しを確実に防止することができ、し
かも室内への外気流入量が最小限に抑えられる為、回収
装置25による溶剤蒸気の回収効率を高めることができ
る。
しかし開口部面積が6・Adを越えると、上記と全く逆
の傾向がみられ、適正な負圧を維持する為の抽気エネル
ギーが増大すると共に、溶剤蒸気が室外に漏れ出したり
(特に装置内圧を余り低くしていない場合)、或は外気
流入量の増大(特に装置内圧を低くしすぎた場合)によ
って抽気ガス中の溶剤蒸気濃度が変動し、回収装置25
による溶剤回収効率が不規則になる。
開口部面積を6・Ad以下にする為の具体的な方策は特
に限定されないが、一般的な方法としては、■金属帯の
幅に応じて入口19a及び出口19bの開口部面積を調
整する方法、■出入口に金属帯を挾む様なシールロール
を配置しその間隔によってコントロールする方法、■出
入口の上・下面に板状の弾性シール材を配置して開口部
面積を狭める方法等が例示される。
次に金属帯の出入口における外気流入速度に関しては、
金属帯入口t9alこおける外気流入速度(K1)m/
秒、金属帯出口19bにおける外気流入速度を(K2)
m/秒としたとき、(K、)及び〔K2〕が次式を同
時に満たす様にしなければならない。
0.05m/秒≦〔K1〕及び〔K2〕≦Ion/秒0
.05 ≦(K2)/(K1) ≦20即ち〔K1
〕及び〔K2〕が0.05m/秒未満であると、外気流
入速度が遅すぎる為溶剤の蒸気圧が一時的に高まった様
な場合に蒸気が室外に漏洩することがあると共に、特に
高速処理を行なった場合に金属帯出口19bから金属帯
8に巻き込まれる様にして溶剤蒸気が室外に漏れ出す恐
れがでてくる。
一方Ion/秒を越えると、単位時間当りの外気流入量
が増加し、前述の如く回収装置25による回収効率が低
下する。
〔K、〕及び〔K2〕の好ましい範囲は0.2m/秒〜
2.Om/秒である。
また〔K2〕/〔K1〕比が前記範囲を外れると、やは
り室内の溶剤蒸気が外部に漏れ出す恐れが生じるが、前
記範囲内であれば蒸気漏れを起こすこともなく、また溶
剤蒸気の回収率を最大限に高めることができる。
(K2) / (K、 )のより好ましい範囲は0.5
〜3.0の範囲であるが、この中でも特に好ましいのは
1.0超3.0以下の範囲である。
即ち前述の如く洗浄室11側には多量の溶剤ミストが存
在しており、この部分からの抽気ガス量が増加する程回
収装置25における溶剤回収量は増加するが、(K2)
が〔K1〕よりも大きくなる様に外気流入速度を調整す
ると、処理室内において溶剤蒸気は洗浄室11から乾燥
室方向に流れ、抽気ガス中の溶剤ミスト量の低減によっ
て回収装置25にかかる負荷を抑えることができるから
である。
〔K1〕及び〔K2〕の制御は、ブロアー24の回転数
やダンパの開度調整、金属帯出入口の開口部面積の調整
等によって容易に行なうことができる。
また(K2)/(K、)比の調整は、金属帯出入口の開
口面積比の調整(各開口面積自体の調整或は前記シール
ロールの間隔調整や弾性シール材による実質開口面積の
調整を含む)、或は洗浄室11と乾燥室12′の間に設
けた隔壁の隙間調整等によって行なえばよい。
尚(K2)/(K、)の制御を行なう場合、外気圧と室
内圧の差が大きいときは圧力差の計測によって間接的に
制御することができるが(例えば〔K2〕が約10m/
秒のときの圧力差は約6xiAqとなり計測可能)、〔
K1〕、〔K2〕及び(K21) / (Kl )比を
小さくする場合は、圧力差によって制御することは困難
である(例えば〔K1〕を約0.05m/秒に設定した
ときの最小圧力差は約0.0002m1Aqとなり、圧
力差の計測は実質的に不能)、従ってこの様な場合は金
属帯出入口における外気流入速度を実測しつつコントロ
ールする必要がある。
この様に本発明の洗浄処理方法は、第2図に示す如き装
置を使用し、洗浄室11及び乾燥室12′の内圧を外気
圧に対して負圧に保持すると共に、該装置における外気
と連通した部分即ち金属帯出入口の実質開口面積及び外
気流入速度(K、) 。
〔K2〕を適正に調整することによって、系外への溶剤
蒸気の漏出を防止すると共に揮発溶剤のロスを最小限に
抑制し得ることになった。
次に本発明に係る洗浄処理装置の構成を、実施例を示す
第3図に基づいて説明する。
第3図に示す洗浄処理装置の大部分は第2図の例と殆ん
ど同じであるが、本例では、カスケード型洗浄室におけ
る溶剤の最下流側溶剤タンク13aの下方に補助タンク
27を設け、溶剤の循環再利用の工程管理を容易にした
点に最大の特徴がある。
即ち第3における補助タンク27並びにこれに関連する
付帯機器及び配管を除く部分の各符号は第2図と同じ意
味であり、それらの各機能も第2図と同様に理解すれば
よい。
本例では、前述の如く最下流側溶剤タンク13aの下方
に補助タンク21を配置すると共に、両タンクf3aと
27を溶剤降下通路28によって接続し、溶剤タンク1
3a内の汚染した溶剤を一旦貯留した後、ポンプ29に
よって一定量ずつ溶剤回収精製装置18に送る様にして
いる。
即ち第2図の如く、最下流側溶剤タンク13aから越流
排出されてきた汚染溶剤を直接回収精製装置18に供給
する方法では、金属帯8の処理速度の変更等によって汚
染溶剤の排出量が変動した場合に、回収精製装置18に
かかる負荷が変動して処理効率を一定に維持することが
困難になり、或は溶剤タンク13aからの汚染溶剤の排
出が一時的に停止して洗浄効果が低下する恐れがある。
しかしながら第3図の様に補助タンク27を設けておけ
ば、この部分で汚染溶剤排出量の変動を吸収できるから
、ポンプ29による汚染溶剤送給量を一定に維持するこ
とによって、溶剤回収精製装置18にかかる負荷を一定
に維持して回収精製効率を最大限に高めることができ、
しかも溶剤タンク13aからの汚染溶剤の排出が停止す
る様な恐れもないから、洗浄効果が低下する恐れもない
また補助タンク21を設けておけば、溶剤タンク13a
に生じた液漏れの点検補修等を行なうとき、内部の溶剤
を管路30等によって補助タンク27に送り一旦貯留し
ておくことができるという利点もある。
上記の説明からも明らかな様に、補助タンク27は溶剤
タンク13aから越流する汚染溶剤を受は入れ得る様に
溶剤タンク13aよりも下方に位置しておればよいが、
図例の様に溶剤タンク13aの直下に設ければ装置全体
の占有面積を小さくできるので好都合である。
本発明の主たる構成は以上の通りであるが、付帯設備、
更には具体的設計に当って好ましい態様や可能な設計変
更の例等を簡単に説明する。
まず第2,3図の例では2個の溶剤タンク13a。
13bを設けたカスケード型洗浄装置を示したが、溶剤
タンクを3個以上直列に配置して洗浄の繰り返し数を増
加したり、或は各溶剤タンクの上部に設ける溶剤噴射ノ
ズルやブラッシング陥−ル等の数を増加し、洗浄効率及
び処理速度を更に高めることも可能である。
また図示した如く洗浄室11と乾燥室12′の間にリン
ガロール16yを配置し、金属帯8に付着した溶剤の最
終払拭を行なうことによって乾燥ラインの短縮を図るこ
ともでき、払拭除去した溶剤は配管31を通して補助タ
ンク27に戻せばよい。
洗浄室11における溶剤噴射ノズル15a、・・・等か
らの噴射圧は潤滑油の種類や付着状態によって任意に調
整すればよいが、確認実験の結果では0、5 k!9/
d程度の噴射圧で確実に脱脂し得ることが分った。
また洗浄室の最後尾ノズルを金属帯走行方向の上流側に
傾斜して指向させておけば、乾燥室12′への溶剤の持
込み量を少なくできるので好ましい。
乾燥室12′における吹き付は熱風温度は、溶剤の沸点
よりも10〜60℃高い温度が最も好ましい。
即ち溶剤沸点プラス10℃以上(例えばトリクロルエチ
レンでは約100℃以上、パークロルエチレンでは約1
30℃以上、メチレンクロライドでは約50℃以上、等
)の熱風を吹き付けることにより、短時間で完全に蒸気
除去することができる。
但し熱風温度が高すぎると金属帯8に熱影響を及ぼす恐
れがでてくる(特にA1合金では120℃程度の温度で
熱歪や熱変質を起こす)ので、実操業に当っては溶剤沸
点プラス60℃程度を上限のめやすとするのがよい。
また噴射ノズル22の向きは特に限定されないが、確認
実験の結果では最も洗浄室寄りのノズルについては走行
金属帯に対して斜め後方(進行方向に沿って)側に指向
させ、他のノズルは走行金属帯に対して斜め上流側に指
向させることにより、乾燥速度を高めると共に金属帯出
口19bからの溶剤蒸気の漏出を一層確実に防止し得る
ことが分った。
更に図示した如く乾燥室内のガスを循環させる方法を採
用すれば、外気を加熱して導入する方法に比べて乾燥室
内の負圧を一定に維持し易いと共に溶剤蒸気の希釈がな
いので回収装置25による回収効率を低下させる恐れも
ない。
この様な熱風噴射乾燥法は、乾燥効率が高いこともさる
ことながら、噴射圧や噴射ガス温度を調整することによ
って金属帯の走行速度に応じた乾燥能力を確保できると
いう利点もある。
尚第3図においてファン24の手前から分岐させたライ
ン23′に設けたファン32は、洗蒸室11や乾燥室1
2′を点検若しくは清掃するとき、室内の残留蒸気を吸
引除去するときに使用するもので、吸引ガスは、その中
に含まれる微量の溶剤蒸気を回収装置(或は吸引装置)
33で除去した後大気中に放出される。
この様な排気ラインを設けておけば室内の点検・清掃作
業等を安全に行なえるので好都合である。
本発明で使用する有機溶剤としては、炭化水素系溶剤、
塩化炭化水素系溶剤、塩化弗化炭化水素系溶剤等のうち
比較的低沸点のものがすべて使用できるが、最も一般的
なものはトリクロルメタン、パークロルエチレン、メチ
レンクロライド等の塩化炭化水素系溶剤である。
また処理される金属帯の材質も何ら限定されず、銅、鉄
、鋼、ニッケル、アルミニウム或はそれらの合金等の他
工業材料として使用されるあらゆる金属帯を適用するこ
とができる。
本発明は概略以上の様に構成されており、溶剤を用いた
カスケード洗浄法における溶剤の漏れ出しを防止するこ
とによって、溶剤を用いた金属帯の高速・連続洗浄を実
用化し得ることになった。
しかも溶剤漏れ出しに伴なう雰囲気汚染の問題を起こす
恐れもなく、また溶剤ロスも極めて少ないから溶剤の消
費量も低減できる。
更に補助タンクの設置によって処理作業の工程管理が容
易になる等、多くの利点を享受できる。
次に本発明の実施例を示すが、本発明はもとより下記の
実施例に拘束されるものではなく、前記の趣旨に適合し
得る範囲で適当に設計を変更することも可能であり、そ
れらはすべて本発明の範囲に含まれる。
尚実施例において、外気流入速度〔K1〕、〔K2〕の
測定は、定温度型風速計アネモマスター24−611(
日本科学工業株式会社製)を用いて行なった。
実施例 1 第3図に示した洗浄処理装置を使用し、表面に約25m
9/cr71ノ鉱油が付着したl帯(厚さ0.3間×幅
300im)を下記の条件で脱脂洗浄した。
〔脱脂条件〕
Al帯の走行速度:約250m/分 溶剤:メチレンクロライド 洗浄用噴射ノズルからの噴射圧:約1kg/C!を乾燥
室の温度:約80℃ 洗浄室及び乾燥室の負圧度:外圧−10mmAq以上に
保持 金属帯入口の開口部面積: 2 o、i(0,67XA (3007+11り )金
属帯出口の開口部面積: 20cr1(0,67xA (300mm) )金属帯
入口の外気流入速度(K1) :約0.1 m/f);
金属帯出口の外気流入速度〔K2〕:約0.15m/$
〔K2〕/〔K1〕:約1.5 この結果、乾燥室から出たA[帯表面に残留している鉱
油は0.3〜0.6 yny/ctl (鉱油除去率は
約98%以上)で高い洗浄効果が得られた。
また操業工程中に、装置外への溶剤蒸気の漏れ出しは全
く認められなかった。
実施例 2 第1表に示す如<l’帯出入口の開口部面積、外気流入
速度〔K1〕、〔K2〕及び(K2) / CK1,1
比を種々変更した他は実施例1と同様にしてAA帯の脱
脂洗浄を行なった。
伺ブロアー24(第3図)によって抽気したガスは回収
装置25で一10℃に冷却し、メチレンクロライドを凝
縮させて回収した。
☆☆ このと
きの溶剤蒸気の漏れ出し状況及び溶剤回収率を調べ、第
1表に併記する結果を得た。
尚溶滓回収率とは、ブロアー24によって吸引された抽
気ガス中の溶剤のうち、回収装置25によって回収され
る溶剤の割合を示し、回収前・後のガス中の溶剤濃度を
ガスクロマトグラフにより測定して求めた。
またAll衣表面らの鉱油除去率は何れも98%以上で
あった。
第1表より次の様に考察することができる。
(1)符号5及び12は、外気流入速度〔K1〕又は〔
K2〕が規定範囲よるも小さい比較例で、室外への溶剤
蒸気の漏れ出しが起こり、雰囲気汚染及び溶剤ロスが著
しい。
(2)符号6は外気流入速度〔K2〕が規定範囲よりも
太きすぎる比較例で、外気による溶剤蒸気の希釈が著し
く、抽気ガスからの溶剤の回収が不可能である。
(3)符号7及び11は、(K2)/(K、、l比が規
定範囲を外れる比較例で、抽気ガスからの溶剤の回収率
が極めて低く或は不可能になり、目的を達成できない。
(4)符号15は、金属帯出入口の開ロ部面積力伏きす
ぎる比較例で、外気の流入量が多すぎる為に溶剤蒸気が
希釈され、抽気ガスからの溶剤の回収率が極めて低くな
る。
(5)これらに対し符号1〜4,8,9,10゜13及
び14は何れも本発明に規定する全ての要件を満たす実
施例で、処理室外への溶剤蒸気の漏れ出しは全く起こら
ず、しかも抽気ガスから高い収率で溶剤を回収すること
ができる。
特に〔K、〕、〔K2〕の各位及び〔K2〕/〔K1〕
比を最も好ましい範囲に設定した場合(符号2゜3.8
,9及び14、中でも特に好ましいのは符号2)には、
65%以上(特に好ましい例では90%以上)の高収率
で溶剤を回収することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、公知のカスケードタイプの水洗法を示す概略
説明図、第2図は本発明の実施例を示す概略説明図、第
3図は本発明装置の実施例を示す概略説明図である。 8・・・・・・金属帯、11・・・・・・溶剤洗浄室、
12・・・・・・乾燥室、13a、13b・・・・・・
溶剤タンク、14a。 14b・・・・・・ブラッシングロール、15a、15
b・・・・・・溶剤噴射ノズル、’16a、16b・・
・・・・リンガロール、17a−17b・・・・・・循
環ポンプ、18・・・・・・溶剤回収精製装置、19・
・・・・・回収溶剤タンク、23・・・・・・抽気管、
24・・・・・・ブロアー、25・・・・・・回収装置
、27・・・・・・補助タンク。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 洗浄室と乾燥室を直列に連結した洗浄処理装置を使
    用し、金属帯を該装置内へ連続的に導入走行させ、洗浄
    室では溶剤による洗浄を行なった後乾燥室で乾燥するに
    当り、洗浄室の走行金属帯入口及び乾燥室の走行金属帯
    出口が操業時において実質的に外気と通じる開口部の各
    面積を6Ad以下(但し金属帯の幅をACIrLとする
    )とし、該洗浄室及び乾燥室の室内ガスを吸引して両室
    内を外気に対して負圧に保持すると共に、該洗浄室の走
    行金属帯入口における外気速度を(Kl ) m /秒
    、乾燥室の走行金属帯出口における外気流入速度を(K
    2)m7秒としたとき、〔K、〕及び〔K2〕が0.0
    .5〜10 m1秒、K2/に1が0.05〜20を夫
    々満足する様に各外気流入速度を調整することを特徴と
    する金属帯の洗浄処理方法。 2 洗浄室における金属帯の洗浄をカスケード方式で行
    なう特許請求の範囲第1項記載の金属帯の洗浄処理方法
    。 3 乾燥室では、金属帯表面に付着した溶剤の蒸発温度
    よりも10〜60℃高い温度の乾燥ガスを吹き付ける特
    許請求の範囲第1又は2項記載の金属帯の洗浄処理方法
    。 4 金属帯がAl又はA[合金帯であり、洗浄では、金
    属帯にメチレンクロライド液を0.5kg/Cr1以上
    のスプレー圧で吹き付けて洗浄を行なう特許請求の範囲
    第1〜3項のいずれかに記載の金属帯の洗浄処理方法。 5 カスケードタイプの洗浄室に乾燥室を直結連通させ
    、金属帯を洗浄室に導入走行させつつ溶剤による洗浄を
    行ない、次いで乾燥室で乾燥を行なう様にした金属帯の
    洗浄処理装置であって、洗浄室に設けたカスケードタン
    ク群の最下流タンクの下方に補助タンクを配置すると共
    に、該最下流タンクと補助タンクは溶剤降下通路によっ
    て連結し、補助タンクを抜出し管路によって溶剤再生装
    置に接続してなることを特徴とする金属帯の洗浄処理装
    置。
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