JPS5827838B2 - 動力伝達装置用潤滑油 - Google Patents

動力伝達装置用潤滑油

Info

Publication number
JPS5827838B2
JPS5827838B2 JP1899181A JP1899181A JPS5827838B2 JP S5827838 B2 JPS5827838 B2 JP S5827838B2 JP 1899181 A JP1899181 A JP 1899181A JP 1899181 A JP1899181 A JP 1899181A JP S5827838 B2 JPS5827838 B2 JP S5827838B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hydrogenated
lubricating oil
biphenyl
power transmission
benzyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP1899181A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS57172993A (en
Inventor
善治 堀田
研一 藤本
道男 星野
哲夫 滝藤
正芳 村木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eneos Corp
Original Assignee
Mitsubishi Oil Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Oil Co Ltd filed Critical Mitsubishi Oil Co Ltd
Priority to JP1899181A priority Critical patent/JPS5827838B2/ja
Priority to DE19813127970 priority patent/DE3127970A1/de
Priority to SE8104373A priority patent/SE456742B/sv
Priority to NLAANVRAGE8103378,A priority patent/NL184069C/xx
Priority to US06/283,967 priority patent/US4371726A/en
Priority to CH4688/81A priority patent/CH648588A5/de
Priority to CA000381961A priority patent/CA1143722A/en
Priority to GB8122089A priority patent/GB2081301B/en
Priority to KR1019810002608A priority patent/KR840000680B1/ko
Priority to FR8114111A priority patent/FR2486959B1/fr
Publication of JPS57172993A publication Critical patent/JPS57172993A/ja
Publication of JPS5827838B2 publication Critical patent/JPS5827838B2/ja
Expired legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Lubricants (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、動力伝達装置用潤滑油に関するものである。
詳しく述べると、特にトラクションドライブに供される
潤滑油に関するものである。
動力の伝達ないし変速には、従来より歯車装置や油圧装
置が用いられているが、トラクションドライブ(転がり
摩擦、駆動装置)といわれる回転剛体間の点接触あるい
は線接触の駆動方式も知られ、歯車のかみ合い等を伴な
わずに運転中の振動も少なく、また、動力伝達効率の高
いことから一部産業機械にも実用化され始めている。
この場合、前記装置の接触部分に介在する油には、機能
上から最も適した潤滑油を選定しなければならない。
すなわち、接触部分に介在する油には、高圧下で可逆的
にガラス転移を生じて粘度−L昇することにより回転接
触面における動力伝達効果が大きく、接触面を離れると
直ちに流動状態に戻る性質を有し、かつ金属物体間の直
接接触を防ぎ、焼付き、摩耗および疲労損傷を防t)−
L、また、一般潤滑油と同様な防錆、冷却等の重要な作
用をも有しなければならない。
動力伝達用の摩擦またはトラクションドライブ装置は、
多くの先行する技術文献に記載されており、例えば米国
特許第3,394,603号明細書、同第3,411,
369号明細書、ジャーナル・オブ・ケミカル・アンド
・エンジニアリング・データ第5巻g4号第499〜5
07頁、ヒューコ等のローリング接触現象に関するシン
ポジウム議事録第157〜185頁にルセビア出版社(
アムステルダム)第1962年〕に詳しい。
また1ヘラクシヨンドライブ用潤滑油としては、鉱油(
特公昭39−24,635号)、ジアルキル芳香族炭化
水素とジアリルアルカンの混合油(特公昭47−40,
525号)、ポリメチルメタクリレート(!#公昭48
−31,828号)、ピパリン酸モノエステル(特公昭
49−11..309号)、ハロゲン化アルキルナフク
レン(4?公昭4916.900号)、アダマンタン類
(特公昭48−42.067号および同48−42,0
68号)ポリオレフィン(特開昭46−4,766号お
よび同472.229号)、アルキルナフタレン(米国
% IA’第2,549,377号)等多数が提案され
ている。
また、水素化された環を有するナフテン系油に関する提
案も多い。
このようなナフテン系油としては、ジシクロヘキシルエ
タン(特公昭48−29.715号)、シミクロヘキシ
ルプロパン(特公昭53−36,105号)、水素化縮
合環化合物(米国特許第3,411,369号)、1個
以上の飽和の炭素含有環状リングを有するナフテン(米
国特許第3,440,894号)、2個以上の飽和の炭
素含有環状リングを有するナフテン(米国特許第3.9
25,217号)、ナフテンとパラフィンの混合油(米
国特許第3,595,796号および同第3.595,
797号)等がある。
また、特開昭55−43,108号は、これらの先行技
術を要領よくまとめて紹介したうえで、キシレンおよび
/またはトルエンとスチレンのアルキル化反応生成物を
水素化して得られるもの(主として水素化1,1ジアリ
ル工タン系化合物)がナフテン系油の中でも優れている
としている。
しかしながら、前記米国特許第3,440,894号お
よび同第3,925,217号は広範なナフテン系化合
物を含み、かつ多数のナフテン類を例示してはいるが、
その多くは1〜2個の水素化された環を有する化合物で
あり、3個以上の水素化された環を有する化合物として
は、1,2,3−t−IJシクロヘキシルプロパン、ト
リシクロヘキシルメタン等を開示しているにすぎない。
水素化された環を有するナフテン系油は、これらの先行
技術文献から潤滑油、特に1〜ラクシヨンドライブ用潤
滑油として一般に優れた性質を有するものであることが
わかる。
しかしながら、はとんど重複するような類似の特許が何
件も出願され、しかもそれぞれが特許されているという
事実は、ナフテン系油が−・般に有効であるとしても、
その種類によってトラクションドライブ用潤滑油として
の性能が変化し、予測できないような性能を示す化合物
が多分に見出されたということであろう。
したがって、本発明の目的は、新規な動力伝達装置用潤
滑油を提供することにある。
本発明の他の目的は、トラクショ7特性ならびに酸化安
定性、耐腐食性等の諸性能が優れているだけでなく、工
業的に安価な原料を用いて容易に合成できる動力伝達装
置用潤滑油を提供することにある。
これらの諸目的は、一般式I (ただし、式中 R1は炭素数1〜3のアルキレン基、
R3、R4およびR5は炭素数1〜4のアルキル基であ
り、またl+mおよびnは0〜3の整数である。
)で表わされる少なくとも1種の水素化された炭素六員
環を3個有するナフテン系炭化水素化合物を主成分とす
る動力伝達装置用潤滑油により遠戚される。
すなわち、水素化された3個の炭素六員環がその1個は
直接、また他の1一個はアルキレン基を介して線状に結
合した骨格を有するナフテン系炭化水素油が、その分子
構造から、本発明の目的に対して特異的に有効であるこ
とが見出されたのである。
本発明による動力伝達装置用潤滑油の主成分である水素
化された炭素六員環を3個有するナフテン系炭化水素化
合物は、前記一般式■で表わされ、式中のR1は炭素数
1〜3、好ましくは1〜2のアルキレン基、R3,R4
およびR5は炭素数1〜4、好ましくは1〜2のアルギ
ル基であり、また6+mおよびnはO〜4好ましくはO
〜3、より好ましくはO〜2の整数である。
上記一般式Iで表わされる化合物としては、例えは水素
化ベンジルビフェニル、水素化ベンジルモノメチルビフ
ェニル、水素化ベンジルジノチルビフェニル、水素化ベ
ンジル1−リメチルビフェニル、水素化ベンジルモノエ
チルビフェニル、水素化ベンジルジエチルビフェニル、
水素化ペンジルトリエチルビフエニル、水素化ビフェニ
リルトリルメタン、水素化(メチルビフェニリル)トリ
ルメタン、水素化(ジメチルビフェニリル)トリルメタ
ン、水素化(1ヘリメチルビフエニリル)1〜リルメク
ン、水素化(エチルビフェニリル)1へリルメタン、水
素化(ジエチルビフェニリル)1−リルメタン、水素化
(ビフェニリル)(エチルフェニル)メタン、水素化(
メチルビフェニリル)(エチルフェニル)メタン、水素
化(ジメチルビフェニリル)(エチルフェニル)メタン
、水素化(トリメチルビフェニリル)(エチルフェニル
)メタン、水素化(エチルビフェニリル)(エチルフェ
ニル)メタン、水素化(ジエチルビフェニリル)(エチ
ルフェニル)メタン、水素化1,1−ビフェニリルフェ
ニルエタン、水素化1.1−(メチルビフェニリル)フ
ェニルエタン、水素化1.1−(ジメチルビフェニリル
)フェニルエタン、水素化1,1−(エチルビフェニリ
ル)フェニルエタン、水素化1,1−(ジエチルビフェ
ニリル)フェニルエタン、7kFL、1 。
1−ビフェニリル(メチルフェニル)エタン、水素化1
..1−(エチルビフェニリル)(メチルフェニル)エ
タン、水素化1,1−(メチルビフェニリル)(メチル
フェニル)エタン、水素化1−21−ビフェニリル(エ
チルフェニル)エタン、水素化1.、l(メチルビフェ
ニリル)(エチルフェニル)エタン、水−X化1.1−
(メチルビフェニリル)(エチルフェニル)エタン、水
素化1゜1−(エチルビフェニリル)(エチルフェニル
)エタン、水素化フェネチルビフェニル、水素化フェネ
チルメチルビフェニル、水素化フェネチルジメチルビフ
ェニル、水素化フェネチルエチルビフェニル、水素化フ
ェネチルジエチルビフェニル、水素化(メチルフェネチ
ル)ビフェニル、水素化(メチルフェネチル)メチルビ
フェニル、水素化(メチルフェネチル)エチルビフェニ
ル、水素化(エチルフェネチル)ビフェニルなどがある
上記一般式■で表わされる化合物の中でも、水素化ベン
ジルビフェニルまたはこれらの1〜2個のメチルまたは
エチル置換体が本発明の目的に対して好適である。
これらの化合物、例えは水素化ベンジルビフェニルは、
ハロゲン化ベンジルとビフェニルとをフリーデルクラフ
ッ触媒の存在下に反応させて得られるベンジルビフェニ
ルを水素化させることにより得られる。
ハロゲン化ベンジルとしては塩化ベンジルが好適であり
、ビフェニル1モルに対シて1モル以下、好ましくは0
.1〜0.5モル使用することが有利である。
フリーデルクラフッ触媒としては塩化アルミニウム、硫
酸、三フッ化ホウ素等があるが塩化アルミニウムが好適
であり、塩化アルミニウムの使[目量は、塩化ベンジル
1モルに対し0.0001〜0.05モルの範囲がよい
反応温度はビフェニルの融点以1−.の温度ないし18
0°Cの範囲が採用できるが、70〜100℃の範囲が
有利である。
反応圧力は、系内を液相に保つに必要な圧力板−Lであ
れはよく、1〜50ky/iGの床のが有利である。
この反応ではオルソ、メタおよヒハラの各異性体の混合
物であるベンジルビフェニルが反応生成物として得られ
るが、これらはそのまま混合物としであるいは各異性体
に分離して水素化される。
水素化反応は、前記反応生成物を水洗および蒸留してベ
ンジルビフェニルから未反応物およびフリーチルクラフ
ッ触媒を分離したのち、ベンジルビフェニルを水素化触
媒の存在下に水素を導入して行なわれる。
水素化触媒としては、白金、パラジウム、ロジウム、ル
デニウムまたはニッケル触媒が好適であり、ニッケル触
媒の場合の使用竜は01〜20軍量φの範囲である。
水素爪刃は10〜200kg/ff1Qが適当であり、
水素はベンジルビフェニルに対して9モル以上、好まし
くはその1.1倍モル以上使用される。
水素化反応温度は100〜2000C、好ましくは1−
40〜170℃である。
所望の水素化率が得られたら、反応を停止して水素化ベ
ンジルビフェニルを分離する。
この分離は単に触媒を除去するだけでもよく、濾過分離
、必要に応じて活性白土等の通常の潤滑油処理法も採用
できる。
また、場合によっては蒸留する。しかしながら、完全に
水素化された水素化ベンジルビフェニルと部分的に水素
化された水素化ベンジルビフェニルとの蒸留による分離
は困難であるので、低沸点物が副生じたとき以外は蒸留
法の利点は少ない。
アルキル置換水素化ベンジルビフェニルを得る場合には
、ビフェニルまたはハロゲン化ベンジルの代りにアルキ
ル置換ビフェニルまたはアルキル置換ハロゲン化ベンジ
ルあるいはその両者を原料として用い、これを適当に組
合わせることにより所望の化合物を得る。
好適なアルキル置換ビフエニルとしては、モノメチルビ
フェニル、モノエチルビフェニル、モノプロピルビフェ
ニル、ジメチルビフェニル、ジエチルビフェニル、メチ
ルエチルビフェニル等がある。
また、好適なアルキル置換ハロゲン化ベンジルとしては
、ハロゲン化ヘンシルのモノメチル、モノエチル等の置
換体がある。
このようなアルキル置換体等を用いる場合も、前記と同
様な条件で反応を行なうことができ、また水素化反応も
同様に行なわれる。
なお、前記ハロゲン化ベンジルまたはそのアル(ただし
、式中、R3およびlは前記と同じであり、またXはハ
ロゲンである。
)で表わされる化合物を使用すれは、水素化フェネチル
ビフェニルまたはそのアルキル置換体を得ることができ
る。
さらに、本発明化合物の製造法の他の好適な例としては
、シクロヘキシルベンゼンまたはビフェニルとスチレン
とをフリーデルクラフッ触媒の存在下に反応させて得ら
れる反応生成物を水素化することによって得る方法があ
る。
フリーデルクラフッ触媒としては、三フッ化ホウ素、塩
化アルミニウム、硫酸等が好適であり、硫酸を使用する
場合はビフェニルに対して5〜50重量係の範囲が好適
である。
シクロヘキシルベンゼンまたはビフェニルとスチレンと
の割合は、等モルまたはその付近でシクロヘキシルベン
ゼンまたはビフェニル過剰が適当であり、このような条
件によりスチレンの重合が防止できる。
反応温度はO〜30℃程度の低温が好ましい。
反応終了後は、反応生成物を水洗して触媒を除去したの
ち、これを蒸留して1、.1−(ビフェニリル)フェニ
ルエタンマタハ1.1−(シクロヘキシルフェニル)フ
ェニルエタンを得る。
これらの化合物は、前記と同様な方法で水素化すること
により水素化1.1−(ビフェニリル)フェニルエタン
トナル。
なお、前記シクロヘキシルベンゼンまたはビフェニルま
たはスチレンの代りにアルキル置換シクロヘキシルベン
ゼンまたはアルキル置換ビフェニルまたはアルキル置換
スチレンを使用すればアルキル置換水素化1,1−(ビ
フェニリル)フェニルエタンが得られる。
アルキル置換シクロヘキシルベンゼンとしてはシクロヘ
キシルエチルベンゼン、シクロヘキシルエチルベンゼン
、シクロヘキシルプロピルベンゼン、シクロへキシルジ
メチルベンゼン、シクロヘキシルジエチルベンゼン、(
メチルシクロヘキシル)ベンゼン、(ジメチルシクロヘ
キシル)ベンゼン、(エチルシクロヘキシル)ベンゼン
、(ジエチルシクロヘキシル)ベンゼンあるいはこれら
の混合物等がある。
アルキル置換ビフェニルとしては前述のものがある。
また、アルキル置換スチレンとしては、一般式 はメチル基またはエチル基であり、またpは1〜3の整
数である。
)で示される化合物があり、その代表的なものとしてビ
ニルトルエンがある。
またα−メチルスチレンも同様に用いることができる。
このようなアルキル置換体を用いる場合も、前記と同様
な条件下に反応を行なうことができる。
本発明による動力伝達装置用潤滑油は、上記一般式Iで
表わされる少なくとも1種の化合物を主成分とするもの
であるが、これに粘度調節剤として少量の鉱油、その他
のナフテン系油等を含ませることは差支えない。
特に一般式■(たた゛し、式中、R’ + R3J R
4+ R” + 1! + +”11およびnは前記の
ものと間じであり、またR2はR1と同じものを意味す
る。
)で表わされる化合物は、その性状が優れているため、
前記一般式Iで表わされる化合物と等量近くまで混合し
ても良好な結果を写える。
一般式■で表わされる化合物としては、水素化ジベンジ
ルベンゼン、水素化ジベンジルトルエン、水素化ジベン
ジルエチルベンゼン、水素化ジベンジルプロピルベンゼ
ン、水素化(ベンジルフェニル)フェニルベンゼン、水
素化(ベンジルエチルフェニル)フェニルエタン等があ
り、これらのうち、水素化ジベンジル1ヘルエン、水素
化ベンジルフェネチルベンゼン等が好適である。
一般式■で表わされる化合物、例えば水素化ジベンジル
トルエンは、ハロゲン化ベンシルトトルエンとをフリー
デルクラフッ触媒の存在下に反応させて得られるジベン
ジルトルエンを、ニッケル触媒のごとき水素化触媒の存
在下に水素化させることにより得られる。
また、水素化(ベンジルフェニル)フェニルエタンは、
エチルベンゼンまたはスチレンとベンゼンとをフリーデ
ルクラフッ触媒の存在下に反応させてジフェニルエタン
ヲ得、ついでこれに塩化ベンジルを付加して得られる(
ベンジルフェニル)フェニルエタンを同様に水素化させ
て得られる。
使用するフリーデルクラフッ触媒、ハロゲン化ベンジル
の種類およびその添加量等は前述のものが採用される。
また、同様に原料としてアルキル置換ハロゲン化ベンジ
ル、1〜ルエン、エチルベンゼン、スチレン等を使用す
れは、アルキル置換化合物が得られる。
また、酸化時11T、剤、腐食防止剤、防錆剤、消泡剤
笑の添加剤を含み得ることも当然である。
さらに、上記一般式Iで表わされる化合物を製造する過
程中に生成する副生物が少量存在することもなんら差支
えない。
しかしながら、芳香族炭化水素または二重結合を有する
化合物が多量存在することは好ましくないため、対応す
る芳香族炭化水素を水素化して上記一般式Iおよび■て
表わされる化合物を製造する場合、水素化率は少なくと
も80係、好ましくは90%以上、さらに好ましくは9
5係以上とする。
芳香族炭化水素または二重結合を有する化合物を1係以
下となるまでほとんど完全になくすことは困難であるば
かりでなく、少量でさえあれは本発明の目的を阻害する
ことはないので、かかる必要はない。
トラクション係数の測定については、一般にトラクショ
ンドライブ装置を用いて行われるが、本発明においては
曽田式円筒式摩擦試験機を用いた。
トラクション(ころがり摩擦)は、中心におかれた円筒
とその外側に配置された3個の円筒との3個所の接触部
で行われ、接触部には、同一の垂直荷重が作用する。
この時の面圧は、平均ヘルツ圧力にして0575〜1.
157 GP aである。
他の条件は表1のとおりである。
1ヘラクション実験条件 1.05〜4.19 m/ s O〜0.22m/s 質 軸受鋼 5UJ−2 度Hv 760〜SOO 表1 回転速度 すべり速度 試験片円筒 材 硬 試験片円筒 寸 法 外 筒 40mm×9mm内
筒 40mmX57nTL (直径×幅) 潤滑法 滴下法流量 約10訴1!/mm供給油温
28°C 実1験の操作手順としては、先づ回転速度を内外円筒共
一定にし、荷重を負荷した後、外筒の回転数のみ増加す
る事によりすべり率を上昇せしめ、すべり率に対する摩
擦トルクあるいは、トラクション係数の変化を連続的に
求めた。
摩擦トルクは中央の無心支持軸のねじれモーメントを抵
抗線ひずみ計で直接測定する事により行なった。
この条件において測定されるトラクション係数は、すべ
り率の増加にともなって先づ直線的に立ち上がり、その
後極太を描いて低下する傾向を示す。
この場合、特に実用面において重要な領域は、油膜のせ
ん断による発生熱が大きくない初期の直線領域にあり、
特にこの領域のトラクション係数を以下対象とする。
一例として平均ヘルツ圧力1.157 GPa、回転速
度4.19m/sにて測定したトラクション係数は、 ナフテン系鉱油 0.05 ポリイソブチレン水素化物 0.06ジシク
ロヘキサン 0.065ジシクロヘキシル
エタン 0.075α−メチルスチレン線状二量
体水素化物 0.09であるが、本発明による化合物は
、0.095とこれらの炭化水素に比べ極めて優れてお
り、合成トラクション流体として現在市販されているα
−メチルスチレン線状二量体水素化物にもまざる事が明
らかとなった。
トラクションドライブ用潤滑油に要求される性能として
は、上記のトラクション特性以外に、般の潤滑油に要求
される酸化安定性、粘度指数向上剤耐腐食性、耐摩耗性
、サビILめ性、ゴム膨潤性、泡立ち防止性などが挙げ
られ、それぞれの用途に応じて適当な添加剤を配合する
事が必要となる。
ここで本発明による化合物に、これらの添加剤例えば酸
化防止剤として2,6−ジターシャリブチルパラクレゾ
ールなどのアルキルフェノール、ジアルキルジチオリン
酸亜鉛などのいおう、りん化合物を、防錆剤としてアミ
ン、エステル、金属塩を、粘度指数向上剤としてポリヌ
クアクリレート類を、消泡剤としてシリコーン系重合物
等を添加することが可能である。
つぎに、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する
なお、下記実施例における「部」は、特にことわらない
限り重量による。
実施例 1 ビフェニル5部に塩化アルミニウム0.001〜0.0
05部を加え、60℃に加温し、ついでベンジルクロラ
イド1部を加えて20分間反応させた。
反応生成分を水洗して触媒を除去したのち、蒸留して未
反応物を分別した。
得られたベンジルビフェニル(異性体混合物)を、11
のオートクレーブに供給し、ニッケル触媒を用いて水素
初圧100kg/cr?tG、温度]−40〜170°
Cで2時間水素化反応を行なって水素化ベンジルビフェ
ニル(異性体混合物)を得た。
この水素化ベンジルビフェニルの一般性状は、表2のと
おりであった。
前記水素化ベンジルビフェニルに、酸化防止剤として、
2,6−ジクーシヤリーブチルパラクレゾールおよびジ
アルキルジチオリン酸亜鉛をそれぞれ05重重量部加し
てトラクションドライブ用潤滑油を調製した。
この潤滑油について前述の条件によるl・ラクション係
数の測定およびJIS K2514−1980(潤滑油
酸化安定度試験方法)の3,2項(内燃機関用潤滑油酸
化安定度試験方法)に記載された基本手順による酸化試
験を行なった結果は、表3のとおりであった。
なお、比較のために市販のα−メチルスチレン線状二量
体水素化合物系トラクションドライブ用潤滑油およびナ
フテン鉱油から調製された潤滑油についても同様な試1
験を行なった。
なお、試験条件は、下記のとおりである。
試料量 300TLl 温 度 ]、665.5° C時 間 72時間 酸化触媒 鋼および鉄 実施例 2 実施例1において、ビフェニルの代りにモノエチルビフ
ェニル5部および塩化アルミニウム0.03部を使用し
た以外は同一方法により水素化ベンジの混合物)を得た
このものの一般性状は表2のとおりであった。
これに、実施例1と同様な添加剤を添加して調製したト
ラクションドライブ用潤滑油についてトラクション係数
の測定およびJISK−2514−1,980の3,2
項による酸化試験を行なった結果は表3のとおりであっ
た。
実施例 3 反応器にシクロヘキシルベンゼン11および濃硫酸20
0m1を供給し、15℃に保った。
ついで、シクロヘキシルベンゼンとスチレンとの1:1
の混合物800m1を2〜3時間にわたって滴下させ、
その間反応液の温度を15〜20°Cに保持した。
滴下終了後、濃硫酸200mA?を追加して30分間反
応を継続させた。
ついで、反応生成物に対して水洗を繰返えして硫酸を除
去し、蒸留により1゜1−(シクロヘキシルフェニル)
フェニルエタン(構造異性体の混合物)を得た。
ついて、1,1(シクロヘキシルフェニル)フェニルエ
タン11をオートクレーブに供給し、ニッケル触媒を用
いて水素初圧100 kg/iG、温度140〜170
℃で2時間水素化反応を行なって水素化1,1(ビフェ
ニリル)フェニルエタン(構造異性体の混合物)を得た
このものの一般性状は表2のとおりであった。
これに、実施例1と同様な添加剤を添加して調製したト
ラクションドライブ用潤滑油についてトラクション係数
の測定およびJISK−2514−1980の3,2項
による酸化試1験を行なった結果は、表3のとおりであ
った。
実施例 4 実施例3において、シクロヘキシルベンゼンの代りにモ
ノエチルビフェニル11およびシクロヘキシルベンゼン
とスチレンとの混合物の代りにモノエチルビフェニルと
スチレンとの1:1の混合物800TLlを使用した以
外は同一方法により水素化1,1−(エチルビフェニリ
ル)フェニルエタものの一般性状は表2のとおりであっ
た。
これに実施例1と同様な添加剤を添加して調製したトラ
クションドライブ用潤滑油についてトラクション係数の
測定およびJIS K−2514−1980,3,2項
による酸化試7験を行なった結果は、表3のとおりであ
った。
実施例 5 実施例1においてベンジルクロライドの代りに、メチル
ベンジルクロライドを使用し、反応温度80QC、反応
時間1時間とした以外は実施例1と同様の方法により水
素化メチルベンジルビフェニルを得た。
このものの一般性状は表2のとおりてあった。
これに実施例1と同様な添加剤を添加して調製したトラ
クションドライブ用潤滑油についてトラクション係数の
測定およびJIS K−25141,980,3,2項
による酸化試験を行なった結果は、表3のとおりであっ
た。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (ただし、式中 R1は炭素数1〜3のアルキレン基、
    R3,R4およびR5は炭素数1〜4のアルキル基であ
    り、またl1mおよびnはO〜3の整数である。 )で表わされる少なくとも1種の水素化された炭素六員
    環を3個有するナフテン系炭化水素化合物を用いること
    からなる動力伝達装置用潤滑油。 2 一般式Iで表わされる化合物は水素化ベンジルビフ
    ェニルまたはこれらの1〜2個のメチルもしくはエチル
    置換体である特許請求の範囲第1項記載の潤滑油。 3 潤滑油はトラクションドライブ用潤滑油である特許
    請求の範囲第1項または第2項記載の潤滑油。
JP1899181A 1980-07-18 1981-02-13 動力伝達装置用潤滑油 Expired JPS5827838B2 (ja)

Priority Applications (10)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1899181A JPS5827838B2 (ja) 1981-02-13 1981-02-13 動力伝達装置用潤滑油
DE19813127970 DE3127970A1 (de) 1980-07-18 1981-07-15 Kraftuebertragungsmaterial und verfahren zum betrieb von traktions-getrieben
SE8104373A SE456742B (sv) 1980-07-18 1981-07-15 Komposition laemplig foer mekanisk krafoeverfoering och anvaendning av komposition i samband med drivanordningar av traktionstyp
NLAANVRAGE8103378,A NL184069C (nl) 1980-07-18 1981-07-16 Preparaat geschikt voor mechanische energie- of krachttransmissie en werkwijze voor het laten werken van tractieaandrijvingen.
US06/283,967 US4371726A (en) 1981-02-13 1981-07-16 Composition suitable for mechanical power transmission and process for operating traction drives
CH4688/81A CH648588A5 (de) 1980-07-18 1981-07-17 Kraftuebertragungsmaterial und verfahren zum betrieb von traktions-getrieben.
CA000381961A CA1143722A (en) 1980-07-18 1981-07-17 Oil for mechanical power transmission
GB8122089A GB2081301B (en) 1980-07-18 1981-07-17 Composition for mechanical power transmission and operating traction drives
KR1019810002608A KR840000680B1 (ko) 1980-07-18 1981-07-18 동력 전달 장치용 윤활유 조성물
FR8114111A FR2486959B1 (fr) 1980-07-18 1981-07-20 Composition utilisable dans les transmissions de puissance mecanique et procede pour la mise en oeuvre de commandes de traction

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1899181A JPS5827838B2 (ja) 1981-02-13 1981-02-13 動力伝達装置用潤滑油

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS57172993A JPS57172993A (en) 1982-10-25
JPS5827838B2 true JPS5827838B2 (ja) 1983-06-11

Family

ID=11987032

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1899181A Expired JPS5827838B2 (ja) 1980-07-18 1981-02-13 動力伝達装置用潤滑油

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS5827838B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPS57172993A (en) 1982-10-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2479626C2 (ru) Смазочное масло для бесступенчатой трансмиссии
JPS63502111A (ja) メチレン結合芳香族流動点降下剤
JPH0692593B2 (ja) 動力伝達用潤滑油組成物
US3975278A (en) Tractants comprising linear dimers of α-alkyl styrene
JP4891469B2 (ja) トラクションドライブ用流体
US4371726A (en) Composition suitable for mechanical power transmission and process for operating traction drives
JPH0288697A (ja) トラクションドライブ用潤滑油
KR840000680B1 (ko) 동력 전달 장치용 윤활유 조성물
EP0240814B1 (en) A working fluid for traction drive
JPS6043391B2 (ja) 動力伝達装置用潤滑油
JPS5827838B2 (ja) 動力伝達装置用潤滑油
JP4792171B2 (ja) 潤滑油基油組成物
JPH0323593B2 (ja)
EP0269020B1 (en) Use of a composition containing o-tercyclohexyl compounds as a fluid for traction drives
JPH0256397B2 (ja)
JPS6115920B2 (ja)
US4302618A (en) Traction fluid
JPS6181492A (ja) 動力伝達装置用潤滑油
JPH0710992B2 (ja) トラクシヨンドライブ用流体
JPH0218719B2 (ja)
JPS6121278B2 (ja)
JPH0252958B2 (ja)
JP2577399B2 (ja) トラクションドライブ用流体の製造方法
JPS6119698A (ja) トラクシヨンオイル組成物
JPS6115918B2 (ja)