JPS5827247Y2 - 燃焼安全装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は空気中の酸素濃度が低下し酸欠状態となる以前
にバーナのガス供給を停止して一酸化炭素中毒の発生を
防止する燃焼安全装置に関するものである。

従来、サーモカップルを用いた方式の燃焼安全装置で、
酸欠時に燃焼性のよい水素系のガスに対しても対応でき
るバーナとして第１図に示すようなものがある。

すなわら、一定の距離をおいて１次長Ａと２次炎Ｂを分
離形成すべくバーナ１を構成し、１次長Ａの加熱域にサ
ーモカップル２を押入させ、酸欠時には１次長Ａをリフ
トアップさせ、サーモカップル２の起電力の降下により
ガス回路を閉成するものであるが、上記バーナ１におい
て正常時の１次長安定の目的で、バーナ外筒３にガス種
に応じた空気孔４が設けであるため、酸欠時において１
次長Ａが完全にリフトしない場合があり、この時には火
炎ボリュームとして１０％前後の火炎が残り、火炎上方
にあるサーモカップル２を加熱し、現状の電磁弁では、
電磁弁の吸着能力（回路の開成）から離脱（回路の閉成
）能力が押上られ非常に低いところにあるため安全装置
として確実な作動をつるためには別の電気回路等を使う
必要も生じ、コスト的にも高くつく。

本考案は以上の点を考慮し、バーナとサーモカップルの
組合せだけで電磁弁の離脱によりガス回路を閉成し、安
全を確保するようにしたものである。

以下その実施例を添付図面とともに説明する。

第２図において、１１は主バーナと近接して設けられた
点火用などのバーナ本体で、内筒１２と外筒１３とから
構成しである。

上記外筒１３は上端に２次炎口１４を有し、また下部周
壁にはダンパー１５で開口度の制御がなされる補助空気
口１６が、さらに下端開口縁からは内方へのフランジ部
１７がそれぞれ形成しである。

１８は外筒１３上方に横（もしくは斜め）に連設した取
付筒である。

一方内筒１２は外筒１３内に臨み、かつ上記２次炎口１
４より一定下方に位置する１次炎口１９を上端にもち、
さらに下部周壁には１次空気口２０が形成しである。

そして上記内筒１２は、その途中に設けられたフランジ
２１を外筒１３のフランジ部１７の上面に当接した後内
筒１２のねじ部２２に螺着するすット２３をバッキング
２４を介してフランジ部１７の下面に圧接することで、
前記外筒３に対して着脱自在に取付けられるものである
。

２５は内筒１２の下部開口に装着したガスノズル、２６
は取付筒１８を介して１次炎口１９の近傍に配設した第
１サーモカツプルで、第２サーモカツプル２７と直列に
、極性を逆にして接続して、ガス供給路の電磁弁と電気
的に接続しである。

ここで、第２サーモカツプル２７は二次炎Ｂ中に挿入さ
れ−且つ第１サーモカツプル２６より感度を落としであ
る。

上記の構成において、ガスノズル２５より噴出されたガ
スと１次空気口２０より吸引された１次空気とは内筒１
２内で充分混合し、かつ補助空気口１６から流入する補
助空気を得て、その１次炎口１９で燃焼して内炎Ａ′と
この内炎を安定化させる微小且つ不鮮明な外炎Ａ” ）
からなる１次長Ａを形成する。

さらに未燃の燃焼ガスは外筒２３の２次炎口１４より噴
出するとともに、周囲からの空気、すなわち２次空気を
得て燃焼し、２次長Ｂを形成するものである。

第３図に示すように、第１サーモカツプル２６は１次長
Ａによる加熱で、第２サーモカツプル２７は２次長Ｂに
よる加熱で、それぞれ熱起電力ＥＡ、ＥＢを発生する。

第１サーモカツプル２６と第２サーモカツプル２７は直
列にかつ極性が逆に接続されているので、全体ではＥＡ
−ＥＢの起電力を発生し、それにより電磁弁を開成保持
する。

酸欠状態になると、第４図のごとく第１サーモカツプル
２６は１次炎のリフトにより熱起電力が落ちるが、補助
空気の存在のため１次炎が少し残り熱起電力は零になら
ず数ｍＶ残る場合がある。

一方策２サーモカップル１Ｔでは正常時もＥＡに比し十
分に低く設定され、且つ２次炎は酸欠下でも大き（変化
せず、むしろ１次炎のリフトにともない２次炎口での燃
焼量がふ辷、ついには１次炎、２次炎が重なるため〜
１次炎の完全なリフト時（時には少し火炎が残る場合も
あるが）までは、少しづつ熱起電力は上昇する。

そのため、第１サーモカツプルと第２サーモカツプルを
上記のように接続するとその起電力は急激に減少し、１
次炎のリフト時には少々火炎が残存しても起電差により
熱起電力は零又はマイナスになるため、電磁弁は確実に
離脱され、ガス回路を閉成することができ、安全を確保
できる。

起電力の下り方の一例を第４図に示す。

以上説明したように、本考案は火炎を二段に分離し、１
次炎を内炎主体とし、その不安定性を利用して〜酸欠時
１次炎の急激な変化を第１？−モカツプルで検知し、ま
た第２サーモカツプルカ１次炎のリフトアップにより起
電力が若干上昇することを利用して、正常時は大きな起
電力差を、酸欠時は急激に起電力差を零もしくはマイナ
スにすることによって、確実に電磁弁の離脱を図り安全
動作を行なうようにしたもので、燃焼立消え時はもちろ
ん、空気中の酸素濃度が低下した状態、いわゆる酸欠状
態にも正確な安全機能を発揮するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の燃焼安全装置の断面図、第２図は本考案
の実施例における燃焼安全装置の断面図、第３図ａ、
ｂは燃焼動作説明図、第４図ａ、 ｂはサーモカップル
の起電力特性図である。 １２・・・・・・内筒、１３・・・・・・外筒、１６・
・・・・・補助空気供給手段（補助空気口）、２６・・
・・・・第１サーモカツプル、２７・・・・・・第２サ
ーモカツプル、Ａ・・・・・・１次炎、Ｂ・・・・・・
２次炎。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内、外筒により一定の距離をおいて１次炎と２次炎を形
   成するとともに、上記１次炎を内炎を主体に形成させる
   ための補助空気供給手段と、上記よ火炎を検知する第１
   サーモカツプルと、上記２次炎を検知する起電力の小さ
   い第２サーモカツプルとをもち、上記第１サーモカツプ
   ルと第２サーモカツプルを直列逆特性に接続することに
   よって起電力差を設け、上記起電力差により電磁弁を作
   動せしめてなる燃焼安全装置。