JPS5827196Y2 - 真空排気管組立体 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は液化酸素あるいは液化窒素のような低沸点液化
ガスを貯蔵する二重真空断熱容器のための真空排気管組
立体に関する。

従来、二重真空断熱構造を有する低沸点液化ガス貯蔵容
器の外槽は、−殻構造用鋼材でつくられることが多く、
また、外槽に設けられた排気口には、鉛管よりなる排気
管が直接、溶接されていた。

この排気管を通じて真空排気を行ない内外槽間を真空領
域とした後、排気管の先端は扁平につぶされて封鎖部を
形成し、真空状態を保持する。

また、内槽の工作不良または材料の欠陥等により、内槽
に貯蔵されている低沸点液化ガスが内外槽間の真空領域
内に漏洩することがあり、このような場合。

排気管の封鎖部は内外槽間の圧力がある程度にまで上昇
した時点で破れてガスを外部に放出し、容器の破壊を未
然に防上する機能を果たす。

このように鉛管よりなる排気管の封鎖部は、真空保持機
能と容器破壊防止機能とを併せて有している。

ところが最近は容器の重量軽減化等を図るため、外槽に
アルミニウム材あるいは強化プラスチック材が用いられ
るようになったが、このような場合には鉛管よりなる排
気管を外槽に直接、溶接することは不可能である。

また接着面積が小さいことから、接着剤の使用も困難で
ある。

そこで外槽がアルミニウム材でできている場合は排気管
もアルミニウム製にして溶接するという手段が考えられ
ているが、アルミニウム製の排気管の場合、内外槽間の
圧力が約３０Ｋｇ／ｃｙｔ！（ゲージ圧）に達しないと
封鎖部が破れないため、容器破壊防止機能を果たすこと
ができない。

本考案は上記の問題を克服することを目的とするもので
ある。

本考案によれば、内端が外槽に設けられた排気口に装着
され真空領域と連通している筒状の排気管取付具と、該
筒状の排気管取付具内に内端が挿嵌され且つ接着剤によ
って該排気管取付具に固着されている排気管とからなる
真空排気管組立体が提供される。

添付図面に示す本考案の実施例にしたがって以下に本考
案を詳細に説明する。

図は本考案による真空排気管組立体の一実施例を外槽２
に取付けた状態を示す断面図である。

排気管６の先端は扁平につぶされ封鎖部を形成し。

内槽１と外槽２との間の空間３は真空に保持されている
。

排気管６の内端は筒状の排気管取付具５内に挿嵌されて
おり、排気管６と排気管取付具５とは互いに接触する面
に塗布された接着剤、例えばエポキシ系樹脂よりなる接
着剤によって固着されている。

排気管取付具５は、外槽２に設けられた排気口４におい
て、内端が空間３と連通するように取付けられている。

排気管６は、先端の封鎖部が容器破壊防止機能を果たす
ように、鉛管でつくられており、また外槽２および排気
管取付具５にはアルミニウム材が用いられている。

真空排気管組立体な外槽に取付ける場合、本実施例のよ
うに外槽２がアルミニウム材であれば排気管取付具５を
外槽２に溶接するが、もし外槽２が強化プラスチック材
であれば外槽２と排気管取付具５との接触面に塗布され
た接着剤、例えばエポキシ系樹脂よりなる接着剤によっ
て固着することができる。

接着剤を用いる場合には、図に示すように接着面を大き
くするが、さらに接着面を大きくするために排気管取付
具５の基部を大きく一シてもよい。

また外槽２が強化プラスチックでできている場合には、
排気管取付具５に強化プラスチック材を用いてもよい。

また、真空排気を行なった後、排気管６の先端をピンチ
オフ方式で扁平に封鎖する際、排気管６が変形して排気
管取付具５と排気管６との接着面に亀裂が生じて真空度
の保持が損なわれる恐れがある。

これは特に排気管６が短し′場合に生じやすい。

このような場合にはステンレス鋼よりなる環γを排気管
取付具５の外端において排気管６の外側面に接するよう
にして設け、その後に排気管６の先端部を封鎖するよう
にすれば、排気管６０環Ｔより内方の部分は変形するこ
とはないので、排気管取付具５と排気管６との接合面は
影響を受けない。

また、排気管６およびその封鎖部を保護するために、ガ
ス放出口９を有するキオツプ８を排気管取付具５に備え
ることもできる。

以上に述べたように本考案による真空排気管組立体は、
排気管６が筒状の排気管取付具５内に接着されて設けら
れているので、排気管６と外槽２との材質が異なってい
ても排気管取付具５の材質な外槽２の材質に一致させて
おけば、真空排気管組立体と外槽との接合は溶接等によ
り容易に行なうことができる。

また、排気管取付具５と外槽２との材質が同一でなくと
も、排気管取付具５は外槽２との接触面を大きくとるこ
とができるので接着剤によって外槽２と固着させること
もできる。

具体的には、外槽２がいかなる材質であっても排気管６
として鉛管を用いることができる。

また、排気管６の外側面に９７を設けることによって、
排気管６の先端を封鎖する際に排気管６と排気管取付具
５との接合面が亀裂するのを防止することができる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案による真空排気管組立体の一実施例を示す断
面図である。 １・・・・・・内槽、２・・・・・・外槽、３・・・・
・・真空領域（空間）、４・・・・・・排気口、５・・
・・・・排気管取付具、６・・・・・・排気管、７・・
・・・・排気管変形防止状 ８・・・・・・キャップ、
９・・・・・・ガス放出口。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 内槽と外槽との間に真空領域を有する低沸点液化ガス貯
   蔵容器のための真空排気管組立体において、 内端が前記外槽に設けられた排気口に装着され前記真空
   領域と連通している筒状の排気管取付具と、該節状の排
   気管取付具内に内端が挿嵌され且つ接着剤によって該排
   気管取付具に固着されている排気管とからなることを特
   徴とする真空排気管組立体。