JPS5826967Y2 - ベスト兼用上着 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は軸部を本体内に収納取出し自在にできるベスト
兼用上着であって、主として防寒用の上着として好適な
ものである。

従来のベストを兼用できる上着は上着の本体（身頃部）
と軸部からなり前記本体の軸部と袖ぐり縁部をスライド
ファスナーで結合、取外し自在に結合するものが提案さ
れていたが、ファスナー結合部の取付は操作に手間がか
かりかつ本体から取外され軸部を常に携帯せねばならな
いため前記軸部を紛失する恐れもあった。

また上着の本体の袖ぐり部に軸部を結合し前記軸部をそ
の袖ぐり部に設けた透孔内より本体の内側に収納したも
のがあった。

この種の上着は単に軸部が袖ぐり部に設けた透孔から本
体の内面側に介在させるにとどまり本体の前身頃部の結
合部例えばスライドファスナー等を開放すると各軸部が
垂下る状態となる、このような状態では該軸部が身体に
触れて異和感を与えて不快感をもたらすという欠陥があ
り、またデザイン的に観ても極めて不格好であった。

本考案は前述の公知のベスト兼用上着の改良に係り、各
軸部を本体の内面側の重ね合せ部内に収納してベスト状
にできるものであって本体の前身頃部を開放しても各軸
部が垂れ下っていないのみならず結合部品によって確実
に重ね合せ部内に収納され、各軸部が容易に離脱しない
ようにすると共に本体を着用したまで各結合部品を開放
し各軸ぐり部から各軸部を容易に取出して上着状に形成
できる、極めて簡便かつ体裁も良好なベスト兼用上着で
ある。

即ち本考案のベスト兼用上着はベスト状（４形成した本
体ａと、下面側を袖口から袖ぐりに至り切開し、該切開
部に開閉自在となす結合部品７を装着した軸部すとから
なり、該軸部すの袖ぐりの一縁部８を本体ａに連結し、
前記本体ａの内面側における左右両袖ぐりを結ぶ位置か
ら上部辺イに至り重ね合せ部Ｃと、その左右の開口部４
．４を形威しかつ前記本体ａの重ね合せ部Ｃの各開口部
４沿いに掛止具ｄを装着し該重ね合せ部Ｃ内に前記各軸
部すを収納取出しできる構成となしたものである。

前述の本考案のベスト兼用の上着は、これを図面に従っ
て説明すると第１図工で示すように、本体ａと左右の軸
部す、ｂから形威せられてをり、該各軸部すは本体ａの
左右の袖ぐり縁２で本体ａと結合し第１図工及び第３図
工で示すように前記本体ａの袖ぐりの一縁部８辺のみで
一体的に連係しておりその袖ぐりから袖口５に至る下部
辺を切開しその各切開縁６に例えばスライドファスナー
の結き各結合部品７を装着して前記軸部すの下部辺を開
放若しくは閉塞して軸部すを自由自在に形成できるよう
にしている。

また本体ａは第２図１及びＩＩで示すようにその後身頃
部１０の内面側の背部若しくは該背部から各袖ぐり縁２
に至る部辺イにおいて前記各袖ぐり縁２の各一部３と対
応する袖ぐりの一縁部８を除いて重ね合せ片を縫合して
重ね合せ部Ｃと左右の開口部４，４を形成し、かつ開口
部４縁即ち袖ぐりの一縁部８にホック、スナップ若しく
はベルベットファスナー等のいずれかでなる掛止め具ｄ
を装着している。

即ち本考案は本体ａの重ね合せ部Ｃ内に軸部６を収納し
た後前記本体ａの重ね合せ部Ｃの各開口部４辺に設けた
掛止具により各開口部４を閉塞し本体ａの重ね合せ部Ｃ
から各軸部すを離脱しないように完全に隠蔽すればベス
トとして使用することもできるしまた各掛止め具ｄの結
合を外して本体ａの重ね合せ部Ｃ内から各軸部すを取出
せば軸部す付上着として使用することもできる。

従って本考案は前述した構成であるがら殊に軸部すが第
１図■及び第３図に示す如く、その下面側を結合部品７
によって袖口から袖ぐりに至り完全に開閉し得る構成を
有しているため、結合部品７を開放することにより軸部
すを略平面状に開くことができる。

従ってその収納に際しては平面状になした軸部すを袖口
から袖ぐりに至りロール状に巻込むことを可能となし、
重ね合せ部Ｃへの収納を最少限の大きさに届ぬることが
できる。

更に軸部すは前述した構成に加え本体ａに一縁部８で結
合されている構成であるため軸部すの収納並びにこれを
取出して着用するに際してもベスト本体ａを着用した状
態でこれを自在に行うことができるという利点がある。

即ち軸部すの着用に際しては袖ぐりの開口部４に設けた
掛止具ｄに手を伸ばしてこれを開放し予しめその下部辺
を全開して折り畳み収納した軸部すを重ね合せ部Ｃより
取出し平面状となした該軸部すをそれぞれ左右両腕に巻
きつける如く被覆し、その下面側を結合部品７によって
閉鎖するのみで簡単に軸部すを着用できる。

またこれを収納するに際しても同じくこれとは逆の順序
をたどって行えば簡単に収納し得る。

従って本考案は軸部の着脱が極めて簡便で手間がかから
ず、スキー、登山用等気候の変化の激しい場所で着用す
るベストとして極めて有効である。

また重ね合せ部Ｃが第２図■及びゴ■で示すように本体
ａの内面側における左右両袖ぐりを結ぶ位置から上部辺
イに形成されているため、該重ね合せ部Ｃに完全に隠蔽
され収納された軸部すが垂れ下ることなく背部上方に限
定されて収納されるため完全なベスト状に形成されてい
ささかも体裁を損うおそれがなくかつ着用者に軸部すに
よる異和感を生じさせることがない。

その他の符号１はネック部であり、１２はベスト兼用上
着の裾口であり、１３は各軸部すの結合部品７と７を結
合形成したとき各袖ぐり縁２の袖ぐり縁部８より下方に
形成できる各軸部すの透孔である。

【図面の簡単な説明】

第１図■及びＩＩは本考案のベスト兼用上着を示す斜面
略図の例示であって、■は上着状のものを示し、ＩＩは
ベスト状のものを示す。 第２図■及びＩＩはベスト状のものの前身頃部の結合部
品を開放した状態を示す略図であって、■は平面略図で
あり、ＩＩは■のＸ−Ｘ線に沿う横断面略図である。 第３図■及びＩＩは上着状のものの軸部の略図を示すも
のであって、工は軸部の下部辺の結合部品を開放した状
態のものを示し、ＩＩは■の袖部分を捲き込み収納しよ
うとする状態を示すものである。 図面の符号 ａ・・・・・・本体、ｂ・・・・・・軸部
、Ｃ・・・・・・重ね合せ部、ｄ・・・・・・掛止具、
１・・・・・・ネック部、２・・・・・・袖ぐり縁、３
・・・・・・一部、４・・・・・・開口部、５・・・・
・・袖口、６・・・・・・切開縁、７・・・・・・結合
部品、８・・・・・・袖ぐりの縁部、９・・・・・・前
身頃部、１０・・・・・・後身頃部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ベスト状に形威した本体ａと、下面側を袖口から袖ぐり
   に至り切開し、該切開部に開閉自在となす結合部品７を
   装着した軸部すとからなり、該軸部すの袖ぐりの一縁部
   ８を本体ａに連結し、前記本体ａの内面側における左右
   両袖ぐりを結ぶ位置から上部辺イに至り重ね合せ部Ｃと
   、その開口部４．４を形成しかつ前記本体ａの重ね合せ
   部Ｃの各開口部４沿いに掛止具ｄを装着し該重ね合せ部
   Ｃ内に前記各軸部すを収納取出しできることを特徴とす
   る、ベスト兼用上着。