JPS5826558B2 - 走行時間測定の原理によるレ−ザ距離測定装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、特許請求の範囲第１項の上位概念に従った、
光パルスの走行時間測定の原理によるレーザ距離測定器
に関する。

このような公知のレーザ距離測定器（ＮＴＺ、第３６巻
、１９７３年、第９冊、４３５〜４４０ページ）、では
、発信された光パルスの測定されるべき距離に対して相
対的な走行時間を規定するために、電気的発信パルスと
電気的受信パルスとの時間差を測定する。

たとえば後者を得るには、周波数選択性回路網としての
受信−フォトダイオードに微分フィルタ回路網が接続さ
れ、このフィルタ回路網が、反射された光パルス受信の
際ニ光ダイオードにより発せられ、パルス状に「零」レ
ベルから最大値まで上りそれからまた零レベルにまで下
がる信号をいわゆる二重パルスに、すなわちまず零レベ
ルから出て同様に最大値まで上がルカ、それに続く降下
は零レベルまで戻るのみならずそれより以下となって最
小値にまで下がり、そこから再び上昇して場合によって
は減少する振幅をもつ別の一つあるいはいくつかの行き
過ぎ（オーバーシュート）過程の後に零レベル出力に戻
る信号に変換する。

この信号において前述の零点通過のうちの最初のものは
、電気的発信パルスで始まる１走行時間測定」を停止す
る時間的に関連づけられた信号スロープを発生させるた
めに使用される。

しかしこの種のレーザ距離測定器で原則的に配慮されね
ばならないのは、基準チャネルに生ずる時間測定を開始
する時間的に関連づけられた信号も、また測定チャネル
に生ずる時間測定を停止する時間的に関連づけられた信
号も、発信される光パルスないしは反射後に受信される
光パルスの時間的基準に対して、出来るだけ不変のかつ
また長い時間を経た後でも正確に再生可能な時間的な配
分を有することである。

光パルスと付属する時間的に関連づけられた制御信号と
の間の正確な時間関係によるこの要求が満たされないほ
ど、距離の測定精度が低くなり、それ以下ではもはや測
定の不可能である最小距離が増大する。

特に重要なのは、光パルスとこのような距離測定器の受
信側における時間的に関連付けられた制御信号との間の
正確な時間的な配分の問題である。

それは、測定される物体によって反射された光パルスの
強度とそれに伴い受信フォトダイオードにより発せられ
る信号の振幅とが、距離と測定される物体の反射能力な
らびにその間にある距離を満たしている媒体の光透過性
によって大きく左右されるからである。

従来技術によるレーザ距離測定器の上記の受信チャネル
ないしは測定チャネルでは、理論上、すなわち雑音の影
響を無視し得る場合、また微分フィルタ回路網に接続さ
れた誤差のない制限増幅器がある場合には、「二重パル
ス」の零点通過がその時間的位置において受信フォトダ
イオードにより発せられた信号の振幅に左右されない。

しかし実際には雑音の影響も無視し得ないし誤差なくか
つまたドリフト現象なしに働く制限増幅器も不可能であ
る。

したがって、公知の装置では、時間的に関連付けられた
停止信号と反射された受信光パルスとの間の時間的な配
分が、このパルスの振幅ないしは信号強度によって左右
され、必要な測定精度が低下することになる。

より古いドイツ公開公報第２５４７３８２号から明らか
なレーザ距離測定器についても同様であって、これにお
いては、受信ダイオードに接続された微分要素によって
フォトダイオードにより発せられるパルスから行き過ぎ
信号が誘導され、この信号の零点通過が時間的に関連付
けられた停止信号の発生をひき起こす。

それに対して本発明の基礎をなす課題は、大きな距離で
あっても非常に正確な測定をまた非常に短い間隔でも正
確な測定を可能にする、冒頭に記載の如きレーザ距離測
定装置を作るにある。

この課題を解決するために本発明は、請求範囲第１項の
上位概念に記載の特徴に付加して、周波数選択性回路網
が、フォトダイオードの作動抵抗として接続された並列
共振回路によって構成されており、該並列共振回路がコ
イルとフォトダイオードの障壁容量と付加的な並列接続
された外部容量とから成るようにしである。

反射された光パルスの広い範囲内で振動する振幅のため
に、受信される反射光パルスの時間的基準点と時間測定
をとめる時間的に関連付けられた信号スロープとの間の
精密なかつまた長期にわたって正確に再生され得る時間
的な配分の問題が、特にきわたって出される、少なくと
も測定チャネルのための、作動抵抗として受信、フォト
ダイオードに接続された並列共振回路によって、本発明
により以下のような装置が構成される。

この装置は、フォトダイオードで受信される光パルスを
通じて、減衰振動過程のトリーガが行なわれ、その出力
信号が予め支配的な零レベルから始まり非常に迅速に最
大振幅値まで上昇し、そしてそれから今ある減衰に基づ
いて振幅が小さくなることによって何度もオーバーシュ
ートしながら零レベルに戻る。

その際極めて重要なのは、振動信号のさきに述べた最大
振幅は受信される光パルスの振幅によって左右されるが
、その零点通過の時間的位置はそれによって左右されな
いことである。

時間的位置は振動回路の共振周波数によってのみ規定さ
れ、この共振周波数は受動的電子構成要素によるため長
い時間の経過の後もきわめて精密に定常状態を維持する
。

つまり受信されるパルスの時間基準と、振動回路信号の
選択された零点通過を通じて解除される時間的に関連付
けられた、時間測定を停止するための信号スロープとの
間の時間的関係が作られ、時間測定は受信される光パル
スの振幅とは全く無関係であり比較的長時間が過ぎても
ドリフト現象の影響をうけない。

本発明による装置の特別な長所は、−従来技術から公知
の微分回路網とは違って−この装置の感度が受信フォト
ダイオードに入射する外乱光たとえば太陽光によって決
して妨げられないことである。

それは、この場合フォトダイオードにより生ずる直流電
圧信号が容量的に遮断可能な振動回路信号の零レベルを
決して変えないからである。

振動回路は、パルス状信号の時間的持続が振動周期の＋
を著しく超えない場合は、パルス状信号によってのみト
リーガされるので、背景光度ないしは外乱光光度の変動
も振動回路周波数を適当に選択する際に障害となること
はない。

従って本発明によって、少な（ともその測定チャネルに
おいて時間的に非常に正確に作動するのみならず、測定
光信号にとって非常に感度がよいが妨害や外乱光によっ
てほとんど影響されないレーザ距離測定装置が得られる
。

特許請求の範囲第１項に記載の構成により従来この種の
レーザ距離測定装置の最弱点部材を構成していた測定チ
ャネルにおいて、反射された受信パルスと付属の時間的
に関連付けられた信号スロープとの間に、非常に正確で
ドリフトのない時間な配分が可能となることによって、
達成可能な測定精度ないしは測定可能な最小距離が、発
信された光パルスと基準チャネルに生ずる時間測定開始
を微分する信号スロープとの間の時間的な配分の精密さ
に左右される。

特許請求の範囲第１項により形成された測定チャネルの
長所を助長するためには、この信号スロープを発生させ
るための公知の装置は改良の必要があり、従って本発明
によれば更に、人力部分としての基準チャネルが測定チ
ャネルのフォトダイオードに相応するダイオードを有し
、このダイオードの作動抵抗が光パルスの発信と時間的
に相関された信号によりトリーガ可能な並列共振回路に
より構成され、この並列共振回路がコイルとダイオード
の障壁容量と付加的な並列接続された外部容量とから成
るようにされている。

それによって、基準チャネルと測定チャネルとが同一に
構成され、光パルス発信の際にトリーガされる基準チャ
ネルの振動回路の出力信号が、その時間的位置で発信パ
ルスの時間基準と正確に相関されかつ特に振幅に左右さ
れない相応の零点通過を供給し、この零、点通過のうち
の−っが時間測定を開始させる時間的に関連付けられた
信号スロープを生ずるために使用され得る。

このように構成されたレーザ距離測定装置によって、従
来よりも高精度の長距離測定が可能であるばかりでなく
、光パルスの走行時間がきわめて短いために従来は機械
的にもはやとらえることの不可能だった非常に短距離さ
えも正確に測定できる。

測定すべき距離がこのように短い場合には両チャネルで
の種々の信号変更時間に基づき時間測定をとめる測定チ
ャネルの信号が時間測定を開始する基準チャネルの信号
の前に時間測定装置に発せられないようにしなげればな
らない。

この目的のために、本発明により構成されたレーザ距離
測定装置の特に有利な実施態様によれば、開始信号ない
しは停止信号の時間的に関連付けられた信号スロープを
得るために、基準チャネルにおいては光パルス発信の際
にトリーガされる当該並列共振回路の振動の最初の零点
通過が、また測定チャネルにおいては反射された光パル
ス受信の際にトリーガされる当該並列共振回路の振動の
２番目の零点通過が検出されるようになっている。

それ故この装置は、各光パルスと付属の時間的に関連付
けられた信号との間の正確な時間配分を妨害することが
ない。

なぜなら、最初の各零点通過ばかりではなく各ダイオー
ドの作動抵抗を構成する共振振動回路の出力信号の後続
の零点通過すべてが、振幅とは全く無関係に、当該共振
回路のためのトリーガ信号への精密な時間的な配分を持
っているからである。

この結果、時間測定を停止する信号を発生させるための
測定チャネルにおける振動信号の第３の或いはそれ以後
の零点通過を適当に利用する場合、基準チャネルの振動
信号の最初の零点通過のかわりに時間測定を開始する信
号を発生させるための第２の或いはそれ以後の零点通過
を利用できることが、ただちに明らかになる。

以下に本発明を図面を引用しながら実施例に基づき説明
する： 入射した光パルスによってトリーガされる並列共振回路
の振動は光パルスの入射の時点において等しいパルス波
形に関して時間的に正確に関連づけられている。

固有周波数に対応して正確に関連づけられてそれぞれト
リーガされた固有周波数の零点通過が生ずる（第２図）
。

第１図は２つの比較器１０，１１から成りそして基準チ
ャネル及び測定チャネル用として構成された回路を示す
ものである。

この回路は基準チャネルにおいて並列共振回路のそれぞ
れの固有周波数で振動する正弦波信号で生ずる第１の零
点通過をそして測定チャネルにおいて第２の零点通過を
検出する。

正弦波信号が存在しないことまたは正弦波波信号が存在
する場合にこの正弦波信号の検出されるべき零点通過が
得られることを識別するために、このようにトリーガさ
れた正弦波信号１２は、電圧増幅器１３を経て２つの比
較器１０および１１へ同時に導かれる。

両比較器１０，１１０一方はトリーガされた正弦波信号
の検出を行ない他方はこの正弦波信号の零点通過の検出
を行なう。

このような目的のために、第１の比較器１００基準しき
い値は最も弱い受信されるべき光パルスに対応するよう
に固定的に設定されており、他方第２の比較器１１０基
準しきい値は第１の比較器の応答直後に、第１の比較器
１０を介して零にされる。

この場合、このようにして得られた開始信号および停止
信号間の時間差が検出されそして評価されるように構成
されもしくは構成可能な論理的信号スロープ（縁部）が
発生される。

基準チャネルおよび測定チャネルは同様に構成可能であ
る。

基準チャネルにおいては、トリーガされた正弦波信号の
第１の零点通過が検出され、そして測定チャネルにおい
ては、第２の零点通過が検出される。

このような構成によれば、基準チャネルの両比較器１０
および１１の不動時間（伝搬遅れ）が除去される。

トリーガされた共振周波数の１周期の四分の１が両比較
器１０，１１０必要とされる最大固有不動時間よりも大
きくなるように並列共振回路の共振周波数が選定される
と、基本的にほぼｇ零に近い距離も測定可能となる。

第１図において、符号ＲｓはダイオードＤの阻止電圧決
定のための抵抗器を示す。

Ｃ，、Ｃ２は高周波結合コンデンサを示し、１３は高周
波電圧増幅器を表わす。

Ｕｒｅｆ、Ｅは比較器１０の固定的に設定された応答し
きい値１４を示し、１５は比較器１０が切換えられた瞬
間に比較器１１０基準電圧を正確に零に切換えるための
中間回路装置を示すものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明にかかるレーザー距離測定装置の並列共
振回路および検出比較器を含む両チャネルのうちの一方
の回路図である。 第２図ａは基準チャネルの開始を示す信号、図すは測定
チャネルの停止を示す信号の対照波形図である。 図中における主な参照符号の対応は次の通りである。 １０．１１：比較器、１３：電圧増幅器、１５：中間回
路、Ｃｌ２Ｃ２２Ｃ３：コンデンサ、Ｌ：コイル、Ｒ８
：抵抗器、Ｄ：フォトダイオード、Ｕｒｅｆ ：基準
電圧。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 開始信号を得るための基準チャネルと停止信号を得
   るための測定チャネルとを有する、光パルスの走行時間
   測定の原理によるレーザ距離測定装置であって、少なく
   とも停止信号が、周波数選択性回路網を用いてフォトダ
   イオードのパルス状受信信号から導かれる信号の零点通
   過により規定されている、上記レーザ距離測定装置にお
   いて、周波数選択性回路網が、フォトダイオードＤの作
   動抵抗として接続された並列共振回路によって構成され
   ており、該並列共振回路がコイルＬとフォトダイオード
   Ｄの障壁容量と並列接続された付加的な外部容量Ｃ３と
   から成ることを特徴とする、上記レーザ距離測定装置。 ２ 人力部としての基準チャネルが測定チャネルの光ダ
   イオードに応じたダイオードを有し、このダイオードの
   作動抵抗が光パルスの発信と時間的に関連づけられた信
   号によりトリーガ可能な並列共振回路によって構成され
   ており、該並列共振回路がコイルとダイオードの障壁容
   量と付加的な並列接続された外部容量とから成ることを
   特徴とする特許請求の範囲第１項に記載のレーザ距離測
   定装置。 ３ 開始信号ないしは停止信号の時間的に関連づけられ
   た信号スロープを得るために、光パルス発信の際にトリ
   ーガされる当該並列共振回路の振動の最初の零点通過が
   基準チャネルにおいて、また反射された光パルス受信の
   際にトリーガされる当該並列共振回路の振動の２番目の
   零点通過が測定チャネルにおいて、それぞれ検出される
   ことを特徴とする特許請求の範囲第２項に記載のレーザ
   距離測定装置。